絵画の買取相場はいくら?おすすめの買取方法や高く売るコツを紹介

自宅などの壁に絵画が1枚掛かっているだけで、部屋の雰囲気は大きく変わりますよね。
気分が明るくなる、家に帰るのが楽しみになるなど、お気に入りの絵画は生活をよりワクワクするものにしてくれるかもしれません。
クリスチャン・ラッセン、天野喜孝、鈴木英人など現代の人気作家の作品も、そのような需要を満たすものとして人気があります。
しかしながら、引っ越しなどの事情によって、気に入っていた絵画を手放すことになったというケースもよく耳にします。
そんな時、絵画はどこに買取に出せば良いのでしょうか。
また、買取相場はどれくらいになるでしょうか。
絵画の種類や買取相場、絵画を買取に出す際の注意点などをご紹介します。
絵画は非常に価値の高い美術品

絵画は、油彩画・水彩画・版画・水墨画などの技法の種類、西洋画・日本画・現代アートなどの様々なジャンル分けがされています。
オークションで高い価値が認められた作品や有名・人気作家の作品は、中古市場において高い価格で取引されています。
オークションといえば、2017年にレオナルド・ダ・ヴィンチの油彩画『サルバトール・ムンディ』が約4億5000万ドル(当時のレートで約508億円)で落札されたニュースを目にした人は多いのではないでしょうか。
絵画の売却なら美術品専門の買取業者へ

『サルバトール・ムンディ』のような高額落札された作品は別格としても、美術品の買取市場において高値で取引される絵画は多数存在します。
お持ちの絵画を査定に出したら高い価値が認められるかもしれません。
しかし、査定に出す前に買取業者選びは慎重に行いたいところですよね。
有名な作品にはレプリカが多い
高値で取引されることが多い絵画にはレプリカが多数存在します。
例えば、2017年のアメリカの大衆紙『ヴァニティ・フェア』が、トランプ米大統領のプライベートジェットにルノワールのレプリカが飾られていたと報じて話題になったことを覚えている人はいるでしょう。
絵画の価値を正確に見極めるには、高い専門知識と鑑定技術が要求されるのです。
絵画の価値がわからない!そんなときは専門の買取業者がおすすめ
そこで、絵画を買取に出すなら美術品専門の買取業者を利用するのがおすすめです。
美術品専門の買取業者であれば、知識と鑑定技術を併せ持った査定員が在籍しています。
知人から譲り受けたのか、展示会で購入したかなどの入手ルートを証明する資料を見せれば、本物であるという信憑性が増して、査定金額を決める要素になります。
他にも「作家名」「希少性」「保存状態」などいくつもの査定基準があり、これらを総合的に考慮して金額を提示します。
絵画を売るなら買取実績多数のバイセルにおまかせ!
事情により飾らなくなった絵画をどこに売ろうか困ってしまいますよね。
ご自身では価値のわからない絵画でも、査定に出したら高額で売れる可能性があります!
絵画を売るなら価値が分かる買取実績が豊富なバイセルにお任せください。
絵画の種類

ひと口に絵画と言っても様々な種類が存在しますが、大きく分けると日本画・西洋画・現代アートの3つのジャンルに分けられます。
それぞれ概要を見ていきましょう。
日本画
日本画とは、日本で伝統的に培われた技法で表現されている絵画の総称です。
明治時代、日本国内に西洋画が多く入ってきたことによって生まれた概念です。
中国から伝わって発展した水墨画が有名ですが、彩色画では鉱石・半貴石を砕いて作った岩絵具(いわえのぐ)を使うのが特徴的です。
水墨画
水墨画とは、中国から伝わった墨一色の濃淡のみによって表現する絵画のことです。
中国では山水画の技法として多く用いられますが、日本では花鳥画や仏教の人物画としてもポピュラーです。
水墨画の作家としては室町時代に活躍した雪舟が有名ですが、美術品買取市場では小堀権十郎(こぼりごんじゅうろう)・滝和亭(たきかてい)・土方稲嶺(ひじかたとうれい)といった作家の作品に出会うことも多いです。
西洋画
西洋画とは、ヨーロッパで発達・普及した画材や技法で描かれた絵画のことです。
明治時代に西洋から絵画が多く入ってきたために、日本の絵画と区別するために生まれた概念です。
従って、ひとことで西洋画と言っても、具体的な技法や画材は多岐にわたります。
水彩画
水彩画とは、顔料を水で溶いたものを絵の具として使った絵画のことです。
顔料に対する水の分量によって濃淡をコントロールでき、描く対象の透明感や、描く世界の空気感などを表現するのに適しているとされます。
水彩画の有名作家としては、アルブレヒト・デューラー、J・M・W・ターナー、トマス・ガーディンなどがいます。
美術品買取市場では、大下藤次郎(おおしたとうじろう)・中西利雄(なかにしとしお)・池田満寿夫(いけだますお)といった日本人作家の作品に出会うことも多いです。
油彩画
油彩画とは、顔料を亜麻仁油などの油で練った油絵具を使って描いた絵画のことで、ねっとりとした独特の色合いと力強さが特徴です。
西洋画の中でも最もポピュラーと言って良い技法であり、レオナルド・ダ・ヴィンチ、レンブラント、ドラクロワ、フェルメール、クロード・モネといった巨匠たちも好んで用いました。
美術品買取市場では、藤田嗣治(ふじたつぐはる)・三岸節子(みぎしせつこ)・牧野義雄(まきのよしお)といった日本人作家の作品に出会うことも多いです。
版画
版画とは、彫刻や細工を施した版を作り、インクの転写・透写等によって複数枚の絵画を製作する技法のことです。
印刷する版面の種類によって木版画、銅版画、石版画、シルクスクリーンに分類されます。
江戸時代の浮世絵も、技法としては版画にあたります。
美術品買取市場では、草間彌生(くさまやよい)、ヒロ・ヤマガタ、棟方志功(むなかたしこう)といった作家の作品が人気です。
アクリル画
アクリル画とは、アクリル樹脂を固着材として用いたアクリル絵具を使って描かれた絵画のことです。
アクリル絵具は近代的な石油化学の発達によって生産することが可能になった絵具で、厚塗りなど油彩絵具の表現力と、水洗いが可能な水彩絵具の扱いやすさを兼ね備えているのが特徴です。
草間彌生、奈良美智(ならよしとも)、瀧下和之(たきしたかずゆき)といった現代アート作家の作品に多く見られます。
現代アート
第二次世界大戦後の1950年以降から21世紀までの時代の美術のことで、技法や画材などに明確な定義はありません。
世界的な情報のやり取りが可能になった時代に、互い影響し合いながら、画題の本質を新鮮な目で見て、実験的な新しい方法で表現するのが特徴です。
現代アートの有名作家としては、クリスチャン・ラッセン、アンディ・ウォーホル、草間彌生、村上隆(むらかみたかし)、奈良美智らがいます。
絵画の買取相場はどれくらい?

美術品買取市場における絵画の買取相場はどれくらいになるでしょうか。
絵画の価値には作家によって、あるいは作品によって大きな幅があり、買取相場を明確に提示するのは難しいものがあります。
ここでは、買取市場で出会うことの多い有名作家についておおまかな買取相場をまとめました。
表をご参照ください。
作家 | ジャンル | 買取相場 |
---|---|---|
東山魁夷 | 日本画 | ~1000万円前後 |
横山大観 | 日本画 | ~1000万円前後 |
棟方志功 | 日本画 | ~500万円前後 |
藤田嗣治 | 西洋画 | ~1000万円前後 |
浅井忠 | 西洋画 | ~20万円前後 |
青木繁 | 西洋画 | ~20万円前後 |
草間彌生 | 現代アート | ~5000万円前後 |
アンディーウォーホル | 現代アート | ~5000万円前後 |
クリスチャン・ラッセン | 現代アート | ~100万円前後 |
※上記の相場表は、あくまで目安です。あくまで作家の中でもっとも人気のある作品の相場を記載しております。骨董品の状態によってはお値段が付かない場合もございます。
※査定させて頂く骨董品などの状態次第では、買取相場は上記に比べて大きく変動しますのでご了承ください。
※骨董品に汚れや傷などがある場合には、額面を下回る買取価格となる場合もございます。
※弊社基準により一部の絵画は査定対象外となります。
このバナーからは、バイセルが提供する買取方法や強化買取している作家などをご紹介しています。
査定前にぜひご覧ください。
絵画の買取における3つの査定ポイントとは

大前提として、絵画は高い専門知識や鑑定技術を持った査定員でなければ適正に査定することはできません。
さらに、絵画は時代やジャンルによって専門分野が分かれているケースもあります。
西洋画に詳しい査定員もいれば、日本画に詳しい査定員、現代アートに詳しい査定員もいます。
その中でも、ほぼ全ての絵画に共通して見られる査定ポイントには、以下のようなものがあります。
・絵画の作者
・絵画の歴史的な価値
・絵画の保存状態
美術品買取市場において、絵画は有名作家・人気作家による作品であれば高く買取されやすい傾向があります。
反対に、無名作家の作品であれば買取市場における需要が少ないため、高い買取価格はつきにくいかもしれません。
古ければ古いほど価値が高いというわけではありませんが、どの時代に描かれた作品なのかという点も、査定時にチェックされるポイントです。
古い時代のもので保存状態が良ければ、希少価値が増すため高く買取してもらいやすいでしょう。
また、汚れていないか、劣化していないかなど、その絵画自体の保存状態も重要な査定ポイントです。
絵画をより高く買取してもらうための注意点とは?

本来高い価値があるはずの絵画でも、査定時の状況によっては買取価格を下げてしまうようなケースもあります。
反対に言えば、高く買取してもらうための注意点を押さえておけば、少しでも高い買取価格をつけてもらえる可能性もあります。
絵画をより高く買取してもらうための注意点とは、以下の3つです。
・高い専門知識・鑑定技術を持った査定員に価値を見極めてもらう
・保存状態はできる限り綺麗に保っておく
・付属品を揃えておく
高い専門知識・鑑定技術を持った査定員に価値を見極めてもらう
絵画の査定には、真贋や作者・制作年代など、高い専門知識や鑑定技術が無ければ見極められないポイントが多くあります。
そのため、お持ちの絵画を適正な価格で買取してもらうためには、美術品専門の買取業者に査定を依頼するのがおすすめです。
美術品専門の買取業者であれば、専門技術や査定のノウハウを持った査定員が、絵画の適正な価値を見極めてくれるでしょう。
また、その際には、出張買取サービスを利用する、複数業者の相見積もりをとるなどの方法も有効です。
出張買取サービスを利用する
出張買取とは、買取業者の査定員が利用者の自宅等まで来て査定・買取してくれるサービスのことです。
美術品専門の大手買取業者が多く提供しています。
絵画はものによっては大きくて重く、買取店まで持ち運ぶには非常に手間がかかります。
さらに万一、買取店まで持ち運ぶ途中で絵画に傷をつけてしまっては買取価格にも影響します。
そこで、絵画を買取に出すなら出張買取サービスの利用をおすすめします。
複数業者の相見積もりをとる
同じ作品であっても、買取業者によって実際の買取価格には多少の差が出ることがあります。
そこで、複数業者の相見積もりをとることが有効になってきます。
いくつかの買取業者を見比べた上で、お持ちの絵画に最も高い評価をしてくれた買取業者を選ぶと良いでしょう。
また、査定員の振る舞いなどから、安心して任せられる買取業者を見極めることもできます。
保存状態はできる限り綺麗に保っておく
絵画を高く買取してもらうために、最も重要な要素の1つが作品の保存状態です。
本来は価値の高い作品であっても、傷・汚れ・ヤケがある、カビが生えているなど保存状態が良くないと買取価格は下がってしまうでしょう。
絵画を飾るときには直射日光を避け、湿気やタバコの煙などからなるべく遠ざけてあげると良いでしょう。
絵画を飾らない時には購入時の箱に入れて保管しておき、1年に1回程度は箱から出して換気してあげましょう。
また、絵画の査定時にはフレームやアクリルの状態も見られます。
ほこり等を事前にきれいに拭きとっておくことで、印象が多少違ってくるかもしれません。
付属品を揃えておく
鑑定書・保証書・共箱(作品を収めるための箱)といった付属品も、査定時には必ずチェックされるポイントです。
鑑定書や保証書は、その作品が真作であることを証明する助けになってくれるので、付いているほうが買取市場での需要も多くなりやすいです。
特に、贋作が多く出回っているような有名作家・人気作家の場合には大きな役割を果たすでしょう。
共箱もコレクターにとっては価値のあるものですから、共箱があれば無い場合に比べて買取価格が高くなる可能性があります。
こんな状態でも買い取ってもらえる?絵画買取のQ&A

絵画の買取は、初めて利用する人にとっては分かりにくいところも多いかもしれません。
ここでは、絵画買取においてよくある「こんな絵画は買取してもらえるのか」という疑問をご紹介し、それについて解説します。
変色や汚れなどがあり保存状態が悪い絵画
変色や汚れがあるなど、保存状態の悪い絵画は、保存状態が良い場合に比べて買取価格は下がってしまう可能性が高いでしょう。
場合によっては買取不可となってしまうかもしれません。
ただし、有名作家・人気作家の作品などであれば、保存状態が悪くても買取価格が付く場合はあります。
「保存状態が悪いから」と諦めてしまわずに、まずは試しに美術品専門の買取業者に査定を依頼してみましょう。
作家や制作時期が分からない絵画
親族や知り合いから譲り受けた絵画で、作家や制作時期が分からないというケースはよくあります。
そういった場合には、お持ちの絵画の価値を知るためにも、美術品専門の買取業者に査定を依頼してみましょう。
高い専門知識・鑑定技術を持った査定員が、作者のサインや作風などから作家や制作年代を見極めてくれるでしょう。
査定料やキャンセル料といった手数料が無料の買取業者も多くありますから、試しに査定に出してみて損はありません。
共箱がない・表装していない絵画
共箱がない、表装していないなどの絵画は、それらがある場合に比べて買取価格が下がってしまうことがあります。
ただし、共箱がない、あるいは表装していないからといって買取してもらえないわけではありません。
作品によっては高い買取価格がつく可能性はあります。
共箱がない・表装していないことをどう評価するかは、買取業者ごとに多少の差がありますから、詳しくは各業者に問い合わせてみましょう。
贋作の可能性がある絵画
絵画の買取において、贋作の可能性は常につきまとう問題です。
ただし、贋作には買取価格がつかないというわけではありません。
贋作の中には、非常に完成度の作品も存在しています。
例えば、20世紀オランダの画家であるハン・ファン・メーヘレンによるフェルメールの贋作は有名で、当時の研究者に「本物」と誤認されたほどでした。
もちろん、贋作を「真作」と偽って取引することは違法ですが、「出来の良い贋作である」と明記した上で売買することはなんら問題ありません。
そして美術品コレクターの中には、贋作であっても完成度の高い作品を気に入って購入する人もいます。
贋作の可能性がある絵画をお持ちなら、真作か贋作かを見極める意味でも、美術品専門の買取業者に査定を依頼してみてはいかがでしょうか。