陶器(陶芸品)を高く売るコツやおすすめの買取業者をご紹介!

- 集めていた陶器を整理したいです。いくらになりますか?
- 種類や、産地、作家などによって価格は異なります。是非お気軽にこちらよりお問い合わせください。
- 自宅にいくつか陶磁器があります。価値はありますか?
陶芸品を買取に出したい人なら、「どんな陶芸品が高く売れるんだろう?」「どこで売れば良いのだろう?」といった疑問が浮かびますよね。
本コラムではこれらの疑問にお答えします。
高く買取されやすい陶芸品の特徴、買取相場、少しでも高く売るポイントを解説したので、参考にしてください。
目次
陶芸品とは?

陶芸とは粘土を成形して、高温で焼成する技術です。
陶芸品はその技術で作ったもので焼き物とも呼ばれます。
また、陶芸品には表面に釉薬を塗らない土器と、陶器や磁器を指す陶磁器の2種類あります。
主な造形方法は、紀元前より用いられていた手びねり(粘土を手でこねて形を作る手法)・型・ろくろなどです。
陶芸品の種類は?
陶芸品には以下の表の通り、様々な種類があります。
壺 | 花瓶 | 鉢 |
徳利 | お猪口 | ぐい呑み |
盃 | 急須 | 湯呑 |
茶碗 | 銘々皿 | 菓子器 |
箸置 | 置物 | 香合・香炉 |
陶芸品の種類は?
また、陶芸品は日本だけではなく海外にも国ごとに陶芸品があります。
下記に各国の主な陶芸品をまとめました。
国名 | 陶芸品 |
---|---|
中国 | 唐三彩、景徳鎮 |
イタリア | マジョリカ焼 |
オランダ | デルフト焼 |
イスラーム圏、スペイン | ラスター焼 |
ドイツ | マイセン焼 |
フランス | セーヴル焼、リモージュ焼 |
韓国 | かいらぎ |
高額買取されやすい陶芸品の特徴

高額買取されやすい陶芸品には、いくつかの特徴があります。
・人間国宝などに認定された作家が手掛けている(重要無形文化財保持者)
・工芸技法が用いられている
・有名な産地で作られている
この項目では高く売れやすい陶芸品の特徴を紹介します。
お持ちの陶芸品がどれに当てはまるかを査定に出す前に確認しておきましょう。
人間国宝などに認定された作家が手掛けている
中古市場では人間国宝に認定された作家や、文化勲章、紫綬褒章(しじゅほうしょう)を受章した作家の作品は価値が高いとされています。
作者のサインである銘や花押が入っていると、作家ものだと判断できます。
銘や花押が入る箇所は、作品の側面、耳の下側、裏底などです。
人間国宝に認定された陶芸家を以下の表にまとめました。
濱田庄司 | 島岡達三 | 伊藤赤水 |
金城次郎 | 田村耕一 | 山本陶秀 |
酒井田柿右衛門 | 徳田八十吉 | 藤原啓 |
井上萬二 | 加藤卓男 | 田村耕一 |
工芸技法が用いられている
工芸技法が用いられている陶磁器も高く買い取ってもらいやすいです。
広く知られている工芸技法は以下があります。
・鉄絵(てつえ)
サビた鉄である酸化鉄を含んだ絵具で文様を描く技法です。
焼くと鉄分の色が変わることを利用し、筆で描いた文様がそのまま表現されます。
焼き窯の温度や絵具の成分の調節によって、黄褐色や黒色などに変わります。
鉄絵の技法を使った有名作家には神谷紀雄や田村耕一などがいます。
・青白磁(せいはくじ)
青白磁は白石が原料の磁器土から作られます。
素焼した器に、焼くと青味の出る鉄分を入れた釉薬をかけて焼いています。
青白磁の有名作家には塚本快示などがいます。
・象嵌(ぞうがん)
象嵌は金工や木工芸で使われる技法です。
器の表面の彫った部分に異なる色の粘土をはめ込んで模様を描き、釉薬をかけて焼き上げます。
象嵌を用いた作品は、加賀象嵌を制作する中川衛と秋山逸生が有名です。
・染付(そめつけ)
染付とは、素焼した白色の器に呉須(ごす:紺色)の絵具で模様を描き、その上に透明な釉薬をかけて焼き上げる技法です。
染付を用いた作品は、近藤悠三が有名です。
・色絵
色絵は透明な釉薬をかけて焼いた上に絵具で模様を描いて、約800度で焼いて仕上げます。
和絵具で赤、青、黄、緑、紫などの色をつけると、焼く前後で色が大きく変わることが特徴です。
色絵を用いた作品は富本憲吉、加藤土師萌、藤本能道、十三代今泉今右衛門が有名です。
・練上げ
練上げは様々な色の粘土を積み重ねたり貼り合わせて作ります。
粘土の組み合わせ方によって模様のバリエーションを増やせます。
練上げを用いた作品は松井康成などが有名です。
有名産地で作られている
有名産地の陶磁器は伝統工芸品としての価値が高い傾向にあります。
有田焼・瀬戸焼・美濃焼は日本の三大陶磁器と称され、コレクションや記念品、贈り物の需要が高いです。
中古市場でも有名産地の陶磁器は高額買取になる可能性が見込まれ、お持ちなら査定に出してみましょう。
ここでは代表的な有名産地の陶磁器をいくつか挙げました。
有田焼(伊万里焼) | 瀬戸焼(赤津焼) |
美濃焼(織部焼・志野焼) | 益子焼 |
萩焼 | 九谷焼 |
京焼(清水焼) | 信楽焼 |
丹波焼 | 唐津焼 |
伊賀焼 | 鍋島焼 |
薩摩焼 | 中国陶磁器 |
陶芸品の買取相場

陶芸品の買取相場を種類別にご紹介します。
お持ちの作品が作家物に当てはまるかを確認してみてください。
有名作家の陶芸品
陶芸品の価値は作家によって大きく異なります。
有名作家の作品を種類に分けて、大まかな買取相場を記載しました。
種類 | 作家 | 買取相場 |
---|---|---|
壺 | 河井寛次郎、酒井田柿右衛門など | 〜200万円前後 |
花瓶 | 酒井田柿右衛門、金重陶陽、近藤悠三など | 〜100万円前後 |
鉢 | 濱田 庄司、酒井田柿右衛門など | 〜100万円前後 |
茶碗 | 荒川豊蔵、河井寛次郎など | 〜500万円前後 |
瀬戸焼を手掛けていた荒川豊蔵は人間国宝にも認定され、文化勲章も受章しています。
彼の手掛けた瀬戸黒茶碗はコレクション価値が高くなるでしょう。
※上記の相場表は、あくまで目安です。あくまでブランドのなかでもっとも人気のある作品の相場を記載しております。骨董品の状態によってはお値段がつかない場合もございます。
※査定させていただく骨董品の保存状態次第では、買取相場は上記に比べて大きく変動しますのでご了承ください。
※骨董品に汚れや傷などがある場合には、額面を下回る買取価格となる場合もございます。
※弊社基準により一部の骨董品は査定対象外となります。
無名作家の陶芸品
無名作家の陶芸品も買取可能です。
中古市場で再販価値が見込めれば数千円から数万円で売れるでしょう。
陶芸品の点数に比例して査定金額は高くなるので、まとめ売りすることをおすすめします。
陶芸品はどこに売ると良いの?
陶芸品の売るにはどんな方法があるのでしょうか。
作品の特徴によって売却先を検討したほうが良いでしょう。
リサイクルショップ
リサイクルショップでは陶芸品を売却できます。
使用頻度が少なくなった日用品などまとめてを売りに出せ、大量の品物の買取にも応じてくれます。
しかし、有名作家の作品を売るのにはふさわしくありません。
陶芸品は骨董品のジャンルなので、リサイクルショップでは骨董品の価値を判断できるスタッフが常駐していない可能性が高いです。
お持ちの陶芸品が大量生産ではなく手作りの陶芸品なら、リサイクルショップだと適切なか価格をつけられないかもしれません。
少しでも値段を高くつけてもらいたいのであれば別の方法を利用しましょう。
フリマアプリやオークションサイト
フリマアプリやオークションサイトは自分で価格を設定して陶芸品を売りに出せます。
骨董品は状態や入手ルート、作品の種類などで価値が大きく変わります。
そのため、適正ではない価格で出品をして買い手がつかなくなる場合があるのです。
取引における責任は全て個人に委ねられているため、トラブルを起こさずに進めることも必要です。
骨董品専門の買取業者
骨董品専門の買取業者は他の売却方法のなかで一番おすすめです。
骨董品の査定は、保存状態、入手ルート(誰にもらったのか、購入した場所)、作品の知名度、中古市場での価値、付属品の有無などを考慮して決めます。
骨董品に熟知した査定士がお持ちの陶芸品の価値をしっかり見極めます。
また、買取方法も選べる業者が多く、陶芸品の大きさや数によって選べます。
骨董品専門の買取業者に売るメリットって?

陶芸品の買取をしている業者は多数あります。
少しでもお得に売りたいなら、これらを満たしている買取業者を使ってみましょう。
・買取方法が充実している
・買取実績を公開している
・手数料無料で提供している
それでは解説します。
買取方法が充実している
骨董品に特化している大手の買取業者であれば、店頭買取・宅配買取・出張買取の3つの買取方法を実施しているところが多いでしょう。
それぞれの特徴は以下になります。
出張買取
出張買取は自宅に査定士が訪問し、買取を行うサービスです。
査定金額をその場で現金で受け取れるので振込されるまで待つ必要はありません。
買取業者のスケジュールによっては最短即日で訪問でき、引っ越しなどですぐに片づけなくてはならない用事がある場合に便利です。
サイズが大きくて重い骨董品の買取も自宅にいたまま簡単にできます。
宅配買取
宅配買取は、陶芸品を梱包セットに入れて買取業者に送付し、査定金額が出るまで待つと指定口座に振り込まれるサービスです。
申し込み後、無料でご自宅に宅配キットが届くので、ダンボールや梱包材を用意する必要はありません。
査定金額に納得できない場合は、手数料を払えば返送に対応しています。
持ち込み買取
持ち込み買取は店舗に陶芸品を持ち込んで、査定をしてもらうサービスです。
大手の買取店は主要駅の近くに構えているので、外出のついでに持ち込めます。
また、個室を用意しており、プライバシーにも最大限配慮しています。
持ち込め買取店は相談のみの利用もOKです。
買取実績を公開している
買取業者のなかには実績を公開しているところがあり、実績が豊富なほど査定経験も多いことがわかります。
お持ちの陶芸品と同じ作品の買取実績を把握できれば、おおよその査定金額が予想できるでしょう。
手数料を無料としている
骨董品の買取業者を選ぶときには手数料を無料としているかどうかも見ておきましょう。
一部の買取業者には査定料・出張料・キャンセル料がかかる場合があり、よく確認しておかないと高く売れても手数料分がマイナスになってしまいます。
陶芸品を少しでも高く売るには?

陶芸品を少しでも高く売るにはそうでない場合も、より価値を活かして売るために、こちらのコツを念頭に置いておきましょう。
・直射日光を避けて湿気の少ない場所に保管する
・保証書や鑑定書などの付属品もそろえる
・状態が酷くても自分で修理しない
それでは、詳しくご紹介していきます。
直射日光を避けて湿気の少ない場所に保管する
陶磁器は直射日光に当たり続けると変色や退色する恐れがあります。
陶器は土でできているので、湿気が多い場所に保管しておくと水分を含みやすく、カビが発生してしまいます。
状態の悪い陶芸品は査定金額が下がってしまう可能性が高いです。
作品の状態を保つには、陶芸品をしっかり乾燥させて、湿度と温度が安定した場所に保管しておきましょう。
保証書や鑑定書などの付属品もそろえる
陶芸品についてくる付属品には、共箱やしおり、鑑定書などがあります。
共箱とは作者直筆の署名がある桐を使用した箱です。
コレクターはなるべく良い状態の陶芸品が欲しいと考えている人が多いです。
古い時代に作られた作品ほど状態が良くて付属品がそろっていると、再販価値を見込んでくれるでしょう。
状態が酷くても自分で修理しない
陶芸品に割れ・欠けなどがあると価値が下がってしまいますが、高く売りたいがあまりに自分で修理してしまうと修理前よりも酷い状態になってしまうでしょう。
状態が悪くても、手を加えずそのまま買取に出しましょう。
陶器(陶芸品)の買い取りでよくある質問

陶芸品の買い取りについて説明してきましたが、他にも悩みはいくつかあるでしょう。
そのなかでも比較的よくある質問にお答えしていきますので、参考にしてください。
Q.骨董品かどうかわからないのですが、査定してもらえますか?
A.大掃除などの機会に「押し入れから骨董品が多数出てきた」などというケースも多いようです。
買取業者によっては、整理しきれていない場合や、骨董品かどうか不明という場合でも見分けてくれるところがあります。
使っていない骨董品が自宅で見つかったら査定依頼してみましょう。
Q.状態が悪い骨董品は?
A.劣化していたり、汚れていたりする骨董品でも、買取査定をしてくれる買取業者が多いです。
反対に悪化させてしまうこともあるので、無理に自分で状態を整えようとせずに、そのままの状態で査定してもらうのがよいでしょう。
Q.付属品や証明書がない骨董品は?
A.付属品や証明書がお手元になくても、骨董買取のバイセルであれば査定します。
バイセルには、陶芸品の専門知識や買取経験が豊富な査定士がいます。
付属品や証明書がない場合でも、お持ちの陶芸品に適した価値を見極めてくれるでしょう。
Q.箱と中身がバラバラになっていますが、査定に出しても良いですか?
A.プロの査定士が在籍している買取業者であれば、箱と中身がバラバラになっていても、査定時に区別がつけられます。
自分で区別がつけられないような箱と中身でも、そのまま買取業者に持っていきましょう。
Q.売りたい陶芸品が大量にありますが、一つずつ丁寧に見てもらえますか?
A.骨董に特化しているバイセルであれば、査定士が専門知識を活かして1点ずつ丁寧に精査してくれます。
また、買取業者へ一度に大量の陶磁器を売ることは、むしろ数回にわたっての買い取りより歓迎されるでしょう。
1回の査定ごとにかかるコストも軽減される分、買取額が高くなる可能性もあります。
Q.本物か贋作か見分けがつきませんが、査定してくれますか?
A.買い取ってくれるかどうかは査定結果によりますが、自分で見分けがつかない作品であっても、ほとんどの業者で査定はしてくれるでしょう。
骨董の専門知識を有している査定士に査定を依頼すれば、本物か贋作かをしっかり判別してくれるはずです。
Q.出張料や査定料、キャンセル料はかかりますか?
A.買取業者にもよりますが、必要ないところもあります。
インターネットなどで調べるか、電話で直接聞くなどして、出張料や査定料、キャンセル料を無料としている優良な買取業者に査定依頼をしましょう。
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