茶碗の買取相場を解説!高額査定のポイントや有名作家もご紹介

- 茶道をやめたので茶碗を売りたいです。いくらになりますか?
- 作家や、保存状態によって価格は大きく変わります。是非一度こちらよりお問い合わせください。
- 自宅に骨董品の茶碗があります。価値はありますか?
茶道は、日本文化を知りたい海外の人からの人気が高まっています。
茶道具には茶碗、茶こし、茶釜、水差しなどがあり、芸術品として価値の高い茶道具が多くあります。
その中でも茶碗は様々な陶磁器職人が制作しており、有名作家の作品が伝統工芸品や人間国宝に認定されています。
茶碗などの骨董品は手作りのため形、色、絵付の一つとして同じものはありません。
骨董品の中古市場で茶碗は常に需要があり、高値で買い取られる可能性があります。
本記事では、買取相場が高くなりやすい茶碗や少しでも高く売るためのポイントついてご紹介します。
買取相場が高くなりやすい茶碗の特徴

骨董品の買取相場が高くなりやすい茶碗には以下の特徴があります。
・人間国宝など有名作家が手がけた茶碗
・有名産地の茶碗
・朝鮮半島で焼かれた高麗茶碗
茶碗は作られた年代が古いほど希少性が高まり、買取相場も上がりやすいです。
これらの特徴に当てはまる茶碗は高く売れる可能性がありますので、査定に出して価値を確かめてみましょう。
酒井田柿右衛門
酒井田柿右衛門(さかいだかきえもん)は、江戸時代初期から続く有田焼の大名跡です。
現在は第15代が伝統を守り続けています。
乳白色の素地に色鮮やかな花鳥図などの上絵を焼き付ける「柿右衛門様式」は、ドイツのマイセン窯や高級食器ブラランドのヘレンドにも大きな影響を与えました。
買取市場で特に注目されているのは、人間国宝にも認定された14代・酒井田柿右衛門の作品です。
需要は非常に高く、高価買取が期待できる作品も多いです。
酒井田柿右衛門を高く買取してもらうには?買取相場と買取のポイントをご紹介三輪休雪
三輪休雪(みわ きゅうせつ)は、山口県萩市の萩焼窯元・三輪窯の当主が代々襲名している名跡です。
現在は13代目が、江戸時代初期から続く伝統を受け継いでいます。
10代目・三輪休雪が生み出した「休雪白」は、藁灰釉を活かした焼き物の技法です。
立体感のある厚塗りの技法は伝統的な萩焼にはない技法で、10代目の作品は人間国宝に認定されました。
休雪白を用いて、白萩手、紅萩手、荒ひび手などスタイルを作り上げました。
買取市場では人間国宝に認定された10代目と11代目の作品は特に人気で、高く売れる可能性は高いでしょう。
三輪休雪の作品に、萩割高台茶碗・銘「大心」、萩茶碗・銘「壽山」、寿碗・銘「花月」などがあります。
荒川豊蔵
荒川豊蔵(あらかわとよぞう 1894-1985)は昭和を代表する美濃焼の作家です。
人間国宝に認定され、紫綬褒章、勲四等旭日小綬章、文化勲章を受章するなど絶大な評価を得ています。
漆黒の瀬戸黒釉を使った荒川豊蔵の瀬戸黒茶碗には深みと存在感があります。
買取市場においても荒川豊蔵作品の人気は高く、最も高く買取されやすい作家の1人となっています。
荒川豊蔵の作品は、志野茶碗、鼠志野茶碗、瀬戸黒茶碗、信楽茶碗、黄瀬戸茶碗などがあります。
濱田庄司
濱田庄司(はまだしょうじ 1894-1978)は大正から昭和に活躍した益子焼の作家です。
第1回の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されたほか、紫綬褒章・文化勲章を受章するなど絶大な評価を得ています。
濱田庄司作品の特徴は、ほとんど手ろくろのみを使用したシンプルな造形と、釉薬の流描による大胆な模様です。
骨董品買取市場においても濱田庄司作品の人気が高く、売りに出されれば高い価格がつく可能性は高いでしょう。
晩年に沖縄で制作した「鉄絵丸紋茶碗琉球窯・赤絵茶碗」、不規則に描かれたトウキビが特徴の「地掛鉄絵茶碗」、茶褐色の柿釉の上に緑釉を流し掛けした「柿釉青流扁壷」などがあります。
楽吉左衛門
楽吉左衛門(らくきちざえもん)は楽焼の茶碗を作る茶碗師の名跡です。
千家十職(茶道に関わり、三千家に出入りする十の職家)の一つに数えられます。
楽焼とは、ろくろを使用せず手とへらだけで成形する「手捏ね(てづくね)」と呼ばれる方法で成形する陶器のことです。
楽吉左衛門は戦国時代から続く大名跡で、現在まで16代も続いています。
骨董品買取市場では15代の茶碗に出会うことが多いですが、非常に人気が高く買取相場も高くなりやすいです。
楽吉左衛門の有名作品は、黒樂茶碗などがあります。
中村宗哲
中村宗哲(なかむらそうてつ)は江戸時代初期から400年近く続く、千家十職の一つにも数えられる塗師の名跡です。
当初蒔絵を施した家具などを制作していましたが、明治以降に茶道具を中心とした作品を手掛けるようになり、現在では茶道具の塗師が専業となっています。
中村宗哲作品の特徴は、緻密で華麗な蒔絵(金粉・銀粉などで漆器の表面につけられる絵模様)でしょう。
女性として初めて正式に千家十職当主として認められた12代、その娘である13代の作品は骨董品買取市場でも人気が増しており、高価買取の可能性がある注目作家となっています。
有名産地の茶碗
中古市場では有名産地の窯で作られた有田焼・萩焼・益子焼・備前焼・京焼は、中古市場で高くなりやすいです。
●有名産地の焼き物で知られる作家例
萩焼…坂倉新兵衛、吉賀大眉、坂田泥華
益子焼…島岡達三、木村一郎、佐久間藤太郎、合田好道
備前焼…藤原啓、藤原雄、金重陶陽、山本陶秀
京焼…野々村仁清、尾形乾山、青木木米、高橋道八
最上級の茶碗「耀変天目茶碗」
12~13世紀に中国・福建省の陶窯で作られたとされる最上級の茶碗が「曜変天目(ようへんてんもく)茶碗」です。
世界の陶芸史上最も美しく、そして最大の謎に包まれた幻の茶碗と言われています。
世界に4点しか現存していない耀変天目茶碗は現在すべてが日本にあり、うち3点が国宝に指定されているほど希少価値が高いです。
値段を付けるとしたら、その額は数十億円にも上るとも言われています。
ちなみに、耀変天目茶碗よりもワンランク価値が落ちると言われている「油滴天目(ゆてきてんもく)茶碗」は、2016年のオークションで12億円という値が付けられました。
博物館でないとお目にかかる機会はありませんが、まさに最上級の茶碗といってもいいでしょう。
朝鮮半島で焼かれた高麗茶碗
高麗茶碗は朝鮮半島で焼かれた器です。
桃山時代以降、茶の湯に使われる茶碗として「御本(ごほん)」という名で広まり江戸時代には新しい高麗茶碗が作られました。
高麗茶碗の種類には雲鶴、狂言袴、三島、刷毛目、堅手、井戸、熊川(こもがい)、呉器、御所丸、金海、伊羅保などがあります。
茶碗の買取相場はどれくらい?

茶碗の買取を検討しているなら茶碗の買取相場がいくらなのか気になりますよね。
保存状態や作家の知名度などによっても査定金額の幅が広く、買取相場は一概には言えません。
例えば荒川豊蔵の瀬戸黒茶碗や、河井寛次郎の三色打薬茶碗、三輪休雪の鬼萩茶碗、鈴木藏の志野茶碗は条件によっては数十万円以上の値段がつきます。

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どうやって買取業者を選べばいい?

価値の高い茶碗は多いですから安心して利用できる買取業者を選びたいですよね。
とはいえ骨董品専門の買取業者は数多くありますから、どのように選べば良いか困ってしまいますよね。
買取業者を見つけるにはどのようなポイントがあるのをご紹介します。
・骨董品の知識を持つ査定員がいる
・買取方法を選べる
・買取実績が豊富
・手数料が無料
それでは詳しく解説します。
骨董品の知識を持つ査定員がいる
茶碗に代表される陶器や磁器は、正しく価値を見極めるのが難しい品物です。
作家、産地、製造年代などを見極められる査定士ではないと、茶碗の価値を正確に見極めるのは難しいでしょう。
ですから、茶碗を売るなら骨董品買取業者がおすすめです。
査定に関する不安なところは事前にオペレーターに相談することも可能です。
買取方法を選べる
買取業者は出張買取、宅配買取、持ち込み買取の3つがあります。
・出張買取…査定員が自宅に来て査定し、その場で査定金額を現金で渡す
・宅配買取…ダンボールに品物を入れて、買取業者に送付する
・持ち込み買取…店舗に品物を持ち込む方法
茶碗は陶器や磁器なので割れやすく、買取店まで持ち運ぶときや、買取業者に送付するときに破損する可能性があります。
出張買取は自宅にいたまま買取に出せるので、茶碗でも安心して買取に出せます。
買取実績が豊富
買取業者の公式サイトには実際に買い取った品名や金額が掲載されています。
公式サイトを見て買取実績が豊富だと分かれば、多くの人から選ばれているという安心材料になるでしょう。
手数料が無料
買取業者によっては査定料、出張料、キャンセル料などの手数料が必要になる場合があります。
せっかく茶碗を売っても、手数料がかかってしまっては手元に残る買取金額は減ってしまいますよね。
また、手数料がかかってしまっては気軽に査定に出しづらいでしょう。
茶碗を売りたいなら手数料無料の買取業者を利用することをおすすめします。
自宅に価値がわからない茶碗を見つけたらバイセルへ!
茶碗の価値を見極めるには専門性の高い査定が必要となります。
バイセルは、骨董品の査定経験が豊富です!
茶碗の価値をしっかり判断いたします。
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茶碗を高く売るためのポイント

茶碗を売るなら少しでも高く売りたいものです。
買取前には何をしたほうが良いのかをご紹介します。
保存状態が良い
骨董品の買取は必ず保存状態をチェックします。
割れ、欠け、ホコリ、ヒビ、修繕した跡があると査定金額が下がってしまうでしょう。
また、貫入が入った茶碗も査定金額が下がってしまう原因です。
貫入とは、釉薬を塗った陶磁器に出てくる線です。
陶磁器を焼成して冷ます過程で、陶器の素地と釉薬の収縮度の違いにより釉薬が割れたような状態で固まります。
貫入の入った陶磁器は、劣化すると線が出っ張るようになり割れているように見えます。
使用するには問題ありませんが、買取に出す場合はマイナス要因になり得ます。
付属品を揃える
骨董品の買取では付属品があるかどうかも査定金額に影響する場合があります。
茶碗の付属品には、署名が書かれた共箱、作品を包む仕覆(しふく)、栞(しおり)などがあります。
共箱に署名があると、作品が本物であると判断できる場合があります。
付属品がそろっていると再販時に買い手が見つかりやすくなるので、査定金額が上がりやすいです。