京焼の買取相場は?高く売る秘訣と高く売れる作品をご紹介

京都で焼かれる「京焼」は、買取市場でどれほどの価値があるのでしょうか。
京焼と清水焼は同じかどうかに触れながら、京焼の定義と買取相場を解説します。
京焼の有名作家とその作品、そして高く売るために知っておきたい3つのポイントについてもご紹介します。
京焼の買取を検討している方は、よくある質問と併せてご一読ください。
京焼と清水焼は同じ?京焼の定義とは

「京焼」とは、京都で焼かれる陶磁器を指します。
また、京焼は生産地域によって、粟田口焼・八坂焼・音羽焼・御菩薩池焼などに細分化されます。
中でも、元々清水寺の周辺で作られている「清水焼」は、経済産業大臣の伝統工芸品に指定されるほどの名高い焼き物です。
よって「京焼」の枠の中に「清水焼」があるので、「同じ」であることに間違いではなく、現代では「京焼=清水焼」として扱われることも少なくありません。
京焼は様式や技法に特徴がなく、他の産地から取り寄せた陶土で、作家ごとに多様性が高く個性あふれる作品を作り上げています。
京焼の有名作家

京焼を手掛けた主な有名作家をご紹介します。
お持ちの作品の作家が当てはまる場合は、高額買取が期待できることもあるので、査定に出すことをおすすめします。
野々村仁清(ののむらにんせい)
野々村仁清は江戸前期の陶工であり、瀬戸での轆轤(ろくろ)の修行後、1640年代に仁和寺門前に御室窯を開きました。
轆轤を巧みに操る技法と、優雅さ・華麗さを備えもつ上絵付けで人々を魅了しました。
野々村仁清は、主に蒔絵(金・銀などを蒔き付けた装飾)を用いた色絵陶器を手掛け、茶道具などを制作していました。
中でも「色絵藤花文茶壺」は白釉地の上に藤の花や葉が繊細に描かれており、京風文化を象徴する作品とも言われ、静岡県にあるMOA美術館に所蔵されています。
他にも重要文化財指定の作品である、金彩を用いた「色絵法螺貝香炉」や彩色を控えめにしてシラサギを再現した「銹絵白鷺香炉」などが挙げられます。
尾形乾山(おがたけんざん)
尾形乾山は江戸中期の陶工・絵師であり、京都の呉服商「雁金屋」の生まれです。
野々村仁清の色絵陶器に影響を受け、兄であり画家でもある光琳に絵を学び、1699年に鳴滝泉谷で開窯しました。
尾形乾山作品の特徴は、琳派(りんぱ・江戸時代の装飾芸術の流派)の画風を模した高雅な絵付けです。
尾形乾山作品には、懐石道具である「色絵菊図向付」や、色鮮やかな絵付けが印象の「色絵龍田川文鉢」などがあります。
また、光琳との合作も多く残しており、「銹絵鶴図角皿」では乾山が詩を、光琳が絵を手掛けました。
青木木米(あおきもくべい)

青木木米は、京都祇園の茶屋「木屋」に生まれ、後にこの茶屋の経営者となります。
絵画や書画についても学んでいましたが、清の朱笠亭が著した「陶説」を読んだことをきっかけに、陶工を目指すようになりました。
青木木米は奥田頴川(おくだえいせん)に師事した後、30歳で粟田に開窯し、加賀九谷焼の再生に注力しました。
煎茶器を主に手掛け、「京焼の幕末三名人」(他2人は永樂保全、仁阿弥道八)として名を知らしめました。
青木木米の煎茶器作品として有名なのが「交趾手 荒磯文湯沸」で、緑と黄色の斬新な色合いが印象的な作品です。
青木木米作品には「百子文瓢形瓶」「詩文煎茶碗」の他、京都国立博物館所蔵の「七香文茗碗」「紫交趾釉荒磯文急須」などがあります。
また、大作の1つである重箱「染付龍濤文提重」は、状態が良ければ30万円前後で買い取ってくれることもあります。
高橋道八(たかはしどうはち)
高橋道八は、江戸後期より代々襲名されている伝統的な京焼の窯元です。
初代は粟田口に開窯し、現在では9代目まで続いています。
中でも2代目仁阿弥道八(にんあみどうはち)は、青木木米らとともに京焼後期を代表する名工として名を馳せています。
茶道具をはじめとする煎茶道具、置物などを主に制作し、仁清、乾山などの京焼の名工たちの写しを得意としていました。
漆黒に銀色の結晶が光る「道八黒」と呼ばれる釉薬を完成させ、それを活かした作品「黒釉宝尽し水指」「黒釉紅葉茶碗」などが有名です。
他にも高橋道八作品には、「色絵蔦茶碗」「色絵手付菊之図鉢」「染付松竹梅文香炉」などが挙げられます。
京焼の買取相場

京焼は陶工による多様性が特徴の焼き物のため、手ごろな値段の品から高級品まで種類が様々です。
そのため、作者・作品・製造年代ごとに買取価格は異なります。
製造された年代を代表するような有名作家であれば、状態によっては数十万以上の買取価格が見込めるものもあります。
たとえば、高橋道八の作品で50万円前後、青木木米の染付龍濤文提重などの作品で30万円前後で買い取られた事例があります。
ただし、これらの買取価格は作品が良好な状態で付属品がついているなど、良い条件が揃った場合のものです。
作品の状態や売却先の業者によっては値が付かないこともあるため、参考までにとどめておいてください。
作家ものの京焼が手元にある場合は、一度買取業者の査定を受けることがおすすめです。
※上記は参考価格であり、実際の買取価格を保証するものではありません。
※ご査定時の市場状況、在庫状況により買取価格が変動する場合ございます。
※お買取相場の価格は未開封の未使用品を想定しています。お品物の状態によって価格が大きく変わる場合がございますのでご了承ください。

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京焼を高く売るための3つのポイント

価値ある京焼を売るのであれば、どうせなら少しでも高く買取に出したいですよね。
京焼を高く売るために知っておきたいポイントを、大きく分けて3つご紹介します。
・骨董品に詳しいバイセルであれば価値を見極めてもらえる
・明らかに古そうな京焼は価値が高いかも
・共箱が付いていれば買取額アップの可能性が高い
それでは、詳しく解説します。
骨董品に詳しいバイセルであれば価値を見極めてもらえる
京焼を売るなら骨董品に詳しいバイセルがおすすめです。
なぜなら、骨董品買取のバイセルには、京焼をはじめとする骨董品の専門知識を有したプロの査定士がいるからです。
バイセルであれば、お持ちの京焼の正しい価値を見極めてくれるでしょう。
一方で、総合リサイクルショップなどの利用は、素人の査定スタッフによって価値を低く見誤られるかもしれません。
もしお持ちの京焼が高価な作品だった場合、損をしてしてしまうことになるため、あまりおすすめできません。
損することなく京焼を買取に出したい方は、骨董品買取のバイセルへ査定依頼をしましょう。

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明らかに古そうな京焼は価値が高いかも
京焼をはじめとする伝統工芸品は、古いものであるほど価値があるとされることが多いです。
京焼は1590年代より作られ始めており、初期に制作されたものになると400年以上昔の作品ということになりますので、残存数も少ないことが考えられます。
こういったことから古い京焼は、美術的価値に加え、歴史的価値や希少価値が加えられる可能性が高いです。
いつの時代に制作されたものか明確に知りたい場合は、骨董品買取のバイセルに見てもらうのが得策です。
共箱が付いていれば買取額アップの可能性が高い
高級品や有名作家ものの京焼の場合、共箱が付属していることが多いです。
共箱とは、骨董品を納める桐の箱で、作家本人による作家名(窯名)・作品名などが墨書きされているものです。
そのため、査定の際に本体と一緒に共箱を出せば、本物であることを証明できることもあります。
京焼は共箱以外にも、共布・説明書・証明書などの付属品が付くことがあります。
これら付属品が完璧に付いている状態であるほどコレクターの需要が高いため、買取額が高くなる傾向にあります。
また付属品が付いている方が、ない状態よりも更に深いレベルの査定がしやすくなるため、査定時には付属品を揃えておくことが得策です。
京焼を売るなら出張買取サービスの利用がおすすめ

京焼は骨董品専門の買取業者での売却がおすすめですが、中でも出張買取サービスを利用して売るのが賢明です。
出張買取とは、査定士が利用者の自宅まで来てくれ、その場で査定・買取してくれる買取方法です。
一方で、その他の売り方として、持ち込み買取が代表的です。
しかし、持ち込み買取は、利用者が自分で買取店まで京焼を持ち運ばなくてはいけません。
大きかったり重い場合は運ぶのも大変ですし、持ち運ぶ間に傷が付いてしまわないかなどと心配になることもあるでしょう。
出張買取サービスであれば、そのような手間や心配はなく、自宅にいながら査定を受けることができます。
今ある状態から価値を下げずに京焼を見てもらえるため、京焼をはじめとする骨董品は骨董品専門の買取業者が提供している出張買取サービスを利用しましょう。
バイセルでは、出張料無料の出張買取サービスを行っております。
バイセルの出張買取サービスをお申込みいただきますと、ご自宅から出ることなく、骨董品買取のプロの査定を受けていただけます。
バイセルの出張買取につきましては、以下のページをご覧ください。
京焼買取でよくある質問

京焼を買取に出す際によくある質問について、Q&A形式でご紹介します。
参考にしていただき、疑問をなるべく解決した状態で買取に望んでいただければと思います。
Q. 共箱がないんだけど査定してくれる?
A. 骨董品買取のバイセルであれば、共箱がない骨董品でも査定はしてもらえるでしょう。
また、時代が古すぎる場合は共箱そのものが存在していなかった可能性があります。
入手時より共箱がなく古そうな京焼の場合は、歴史的価値が望めるかもしれないので、プロの査定士に見てもらうことをおすすめします。
Q. 作家が分からない京焼でも見てもらえる?
A. 骨董品専門のバイセルには、京焼に詳しいプロの査定士がいるため、作家不明の京焼でも見極めてくれるでしょう。
「無名の作品と思っていたら実は有名作家の作品だった」ということもあり得るため、まずはバイセルに相談してみましょう。
Q. 汚れている京焼でも買取は可能なの?
A. 京焼をはじめとする骨董品は、綺麗な状態である方が、買取額が高くなりやすいです。
しかし、有名作家ものなどであれば、汚れていても買取が可能となることもあります。
汚れている京焼でも諦めずに買取業者に査定依頼してみましょう。
Q. 京焼の他にも売りたい焼き物があるけど買い取ってくれる?
A. 骨董買取のバイセルであれば、京焼以外の焼き物も取り扱っていることが多いので、ほとんどのところで買取が可能でしょう。
また、売りたい品物の量が多い場合は、自宅で査定を受けられる出張買取を利用すると良いでしょう。
Q. 査定料や出張料はかかるの?
A. 手数料の有無は、買取業者によって異なるでしょう。
せっかく買取に出すなら、手数料を引かれた額でなく、純粋な査定額を受け取りたいですよね。
なるべく査定料・出張料・キャンセル料などがかかるかどうか、買取業者のホームページ等で確認してから査定依頼するのが得策です。
ホームページを見ても分かりづらかったり、不安という方は、直接電話で問い合わせてみるのも良いでしょう。