香木と香道具はセットで売れる!高く売れる特徴をご紹介

香木と香道具はセットで売れる!高く売れる特徴をご紹介

「倉庫や蔵の整理をして香木が出てきた」「香道具一式を売りたい」などとお困りの方はいませんか。

香木は沈香、伽羅、白檀が代表的で、骨董品としての価値が十分にあります。

本記事では香木と香道具の種類、買取相場、有名作家、高く売れる香木の特徴をご紹介します。

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※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

香木とは?どんな種類があるのか?

香木とは?どんな種類があるのか?

香木とは、香りのついた樹木・木材です。

一般的には、細かく削った香木を香炉などで加熱して、芳香を楽しみます。

樹木には傷んだ部分を修復するために樹液を分泌し、この樹液が固まった「樹脂」を焚くことで香りが生まれます。

西暦595年に淡路島に漂着したという記録が一番古く、漂着した木片を焚くと良い香りがしたため香木を朝廷に献上したという説があります。

奈良時代は供え香に使われていたのが、平安時代には貴族の嗜好品になっていき、独自で調合するようになったといわれています。

そして、室町時代に入ると香木は武家社会の人たちに観賞用として扱われるようになり、江戸時代には香道の基盤がほぼ完成しました。

香木の香りを楽しむには複数の道具が必要ですが、ここ数年では炭や灰がなくても香木の香りを出せる電子香炉が登場し、気軽に香木の香りを楽しめます。

また、香木の種類は樹木より採れる香料全般を言いますが、通常は伽羅・沈香・白檀を指します。

沈香

沈香(じんこう)は東南アジアの熱帯地方に分布するジンチョウゲ科の樹木から採取されます。

主な原産地はベトナム、カンボジア、インドネシアなどです。

沈香の原木は軽いですが、樹木内に樹脂が蓄積されて形成すると水に沈むほど重くなるので、「沈水香木」と呼ばれているのが由来です。

樹木が十分に成長するまでには約20年かかるといわれており、そこから沈香ができるまでには、さらに約50年の歳月を要します。

沈香は加熱すると独特な香りを発し、鎮静効果に優れています。

沈香の六国五味

香木のうち沈香の種類は特に多いとされていて、「六国五味(りっこくごみ)」という分類方法があります。

「六国(りっこく)」とは含有樹脂の質と量による沈香の分類で6種類があります。

種類の名称は産地が由来していますが、その産地にも諸説あるようです。

  • ・伽羅:ベトナムのごく限られた地域
  • ・羅国(らこく):タイ
  • ・真南蛮(まなばん):主にベトナム
  • ・真那賀(まなか):マラッカ
  • ・寸門陀羅(すもたら):スマトラ島
  • ・佐曽羅(さそら):マラッカ

さらに、沈香の香りを味に例えて、「甘」「辛」「酸」「苦」「鹹(しおからい)」の5種類に分けられ、これらを「五味(ごみ)」と呼びます。

伽羅

伽羅(きゃら)は沈香の一種です。

特に最高級品とされ、一般的な沈香に比べて鎮静効果に優れています。

伽羅は油分が多く、色が濃いものが多いためサンスクリット語で「カーラーグル(黒沈香)」と呼ばれていたのが名称の由来といわれています。

沈香のもとになる木材は樹齢数十年で倒木した樹木から採取されますが、伽羅には100年以上も倒れることなく樹液を分泌し続け、さらに倒木後も土の中で何百年と眠り続けていた木材が使われます。

そのため、希少性がきわめて高く、現代の技術でも伽羅特有の甘い香りを再現するのは困難とされています。

主な産地はベトナムの一部に限られているので希少価値を高めています。

白檀

白檀(びゃくだん)とは、ビャクダン科の樹木で最も香りが強いとされる幹部の芯を削り出して、⼗分に乾燥させてから⾓割・刻みなどにして使⽤します。

焚かないと香らない沈香とは異なり、白檀はそのままでも爽やかな甘い香りがするのが特徴です。

仏像などの彫刻、扇⼦、数珠など幅広く利⽤され、奈良県の正倉院御物にも添えられました。

原産地はインドやインドネシアで、特にインド南部産の白檀は「⽼⼭⽩檀」と呼ばれて価値が高いとされています。

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香道具の種類

香道具の種類

香木を焚くためのアイテムが香道具です。

仏具から始まった香道具は、茶道具としても使われるようになりました。

現在は手軽に香りを楽しめるように香木と道具をセットで販売しているブランドもあります。

香道では香炉のほか、香匙、香筋、香盆、香合、鶯、羽箒、灰押、火筋(こじ)、銀葉挟、など多岐にわたり、道具の形状は流派によって異なります。

ここでは代表的な香道具の種類をご紹介します。

香炉

香炉(こうろ)とは、香木を焚く時に使う小型の器です。

形状は居香炉、柄香炉、釣香炉、象炉などがあり、材質は陶磁器、金属製、漆器などがあります。

仏具として使われていた時代には、宗派や地域の風習によって香炉の種類がありました。

ちなみに小型の器以外にも、線香を横に置いて供える香炉もあります。

香筒

香筒(こうづつ)とは線香入れで、線香筒とも呼ばれます。

香木を焚いても短い時間でしか香りを楽しめませんでしたが、香木に他の添加材を加えて細長くした線香で代用するようになり、香筒がうまれました。

香筒は、節と節の間が長い竹で作られたものから、彫漆や螺鈿のものまであります。

香合

香合(こうごう)とは、香を収納するフタ付き小さな容器です。

香合の種類は、木や竹などを使用した「風炉用」と、青磁、楽焼、国焼などの陶磁器を使用した「炉用」があります。

特に交趾(こうち)、呉須、焼、青磁など中国製の型物香合や、志野焼、織部陶、乾山などの日本製が貴重とされていました。

香立て

香立てとは、線香を立てて供えるための道具で、香炉と香立てはセットで売られている場合があります。

香箱

香箱とは、お香や道具を収納するフタ付きの箱です。

香箱から派生してできた言葉もあり、例えばネコが足を隠して地面の上にうつぶせに座っている姿を表した「香箱座り」が挙げられます。

香盆

香盆とは、香炉や香合、香箸をのせるお盆です。

茶道では七事式(しちじしき:茶の湯の精神や技術を磨くための稽古法)に使われます。

火道具(七つ道具)

香道具一式を火道具や七つ道具と呼びます。

  • ・火筋(こじ)…香炉におちた灰を扱う箸
  • ・灰押(はいおさえ)…香炉内の灰を平らにするためのヘラ
  • ・羽箒(はぼうき)…香炉の灰を整えるときに、香炉の縁についた灰を払う際に使う
  • ・銀葉挟(ぎんようばさみ)…お香の火の上におく銀葉(ぎんよう)をつかむ
  • ・香筋(きょうじ)…香木が灰の上に落ちた場合につかむ箸
  • ・香匙(こうさじ)…香木を香包からすくって銀葉の上にのせる
  • ・鶯(うぐいす)…使用した香包を刺して置く銀の串

香道具を製作している作家

香道具を製作している作家

香道具は茶道具にも使われており、有名作家が製作した作品が多数あります。

現在でも中古市場で価値のある香道具の作家の一部をご紹介します。

酒井田柿右衛門

酒井田柿右衛門は、佐賀県有田町の柿右衛門窯に代々受け継がれている名跡です。

江戸時代初期から350年以上にわたって受け継がれ、現在は15代目が襲名されています。

江戸時代の17世紀前半に初代が赤絵磁器の焼成に成功したことから始まります。

初代はその後、濁手(にごしで)と呼ばれる乳白色の素地に花鳥図などの上絵を焼き付ける柿右衛門様式を確立させました。

酒井田柿右衛門の香道具の作品は、濁手菱形香炉、蜂巣香合、柿香合、濁手梅花文角香合、染錦龍地文六角香炉、濁手芙蓉文香炉、濁手地文香合などがあります。

今泉今右衛門

今泉今右衛門は窯元の多い佐賀県で、最も歴史のある焼き物の名跡の1つです。

中国から赤絵(ガラス質の絵具で上絵付けを施された陶磁器)の技術が伝わった1640年代から作り始めたとされ、「本朝無類」と言われるほど優れた赤絵の技術を身につけました。

江戸時代には鍋島藩窯で絵師をしていましたが、明治時代に入って藩窯がなくなると今右衛門窯を築いて、色鍋島の一貫製造に踏み切りました。

その努力が実り、1971年に今泉今右衛門の色鍋島は重要無形文化財の指定を受けました。

香道具の作品は、「色絵吹墨草花更紗文香炉」「色絵薄墨草花文額皿」「色絵雪花墨色墨」はじき四季花文花瓶などがあります。

吉田美統

吉田美統の実家は陶器の製作を営み、九谷焼の赤絵金襴手を継承しています。

高校在学中から吉田美統は陶芸技法を学び始め、家業の錦山窯の三代目となり九谷焼の絵付けを習得しました。

釉裏金彩技法を用いた加藤土師萌の作品に出会い、陶器製作に力を入れるようになりました。

1979年には釉裏金彩鉢が外務省買上作品に選ばれると釉裏金彩の第一人者として名を轟かせ、重要無形文化財保持者に認定、同年に紫綬褒章を受章しました。

香道具の作品は、「釉裏金彩大山蓮花文」「釉裏金彩牡丹文」「釉裏金彩牡丹唐草舞蝶大皿」などがあります。

諏訪蘇山

諏訪蘇山(すわそざん)は、明治時代から現在まで受け継がれている青磁陶芸の作家です。

現在は4代目となる蘇山に襲名されています。

加賀の武士の家に生まれた初代・諏訪蘇山は陶芸家を目指して京都に窯を設けます。

大正時代には朝鮮を訪れて高麗青磁を研究し、現地の窯の復興にも手助けしました。

初代・諏訪蘇山が、高麗青磁を研究して完成させた京焼青磁は当代まで受け継がれ、色の異なる粘土を練り合わせたり、交互に積み上げたりしながら模様を成形していく「練り込み」などの技法を用います。

諏訪蘇山の香道具作品は「青磁袴腰香炉」や「倶利香合」などがあります。

その他の香道具を作っている作家

香道具や陶磁器を作っている骨董品作家は多数います。

ここでは一部の作家をご紹介します。

米川常伯、風早実種、一色梨郷、山本霞月、板谷波山、青木木米、諏訪蘇山、真清水蔵六、小針雅生、徳田八十吉、中川衛、角谷一圭、水谷喜太郎、平田就久、島田文雄、井上萬二、伊藤赤水、藤原啓、荒川豊蔵、山田常山、島岡達三、島岡達三、大坂弘道

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香木は保管している場所が適切ではないと劣化を早めてしまいます。

沈香・伽羅・白檀は香木の代名詞なので、お持ちであれば状態と大きさ、種類次第で高く売れる可能性があります。

持っているだけでも価値が高いですが、保管したままだと劣化してしまい買取相場は大きく変動します。

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高く売れやすい香木・香道具の特徴

高く売れやすい香木・香道具の特徴

香木は高値で売れる場合が多いですが、納得して売るためにも特徴を抑えておく必要があります。

香道具もアンティーク価値があるものは条件に応じて高く売れます。

ここでは、高く売れやすい香木と香道具をご紹介します。

保存状態の良い

保存状態がいい香木や香道具は高く売れやすいです。

香道具の多くは陶磁器なので破損や汚損に注意しなければなりません。

骨董品のコレクション数が多い人は蔵や倉庫にまとめて保管している場合があり、保存場所によっては香道具同士が擦れて絵柄に傷がついたり、大量にホコリや汚れがついている場合があります。

陶磁器製の香道具を箱から出して保管していると、破損や汚損の可能性を上げるので売却したい香道具は箱にしまって保管しましょう。

樹脂の密度が高くて、重い

沈香、伽羅、白檀はどれも中古市場において価値が高く、特に伽羅は原産地が限られているため希少価値が高い傾向にあります。

さらに、香木の中でも樹脂の密度が高く、重量があって色が黒いと査定金額に期待できるでしょう。

沈香は長い期間をかけて樹脂の成分が黒く変質したものが上質な香木とされており、黒色が濃いほど査定評価が上がる傾向にあります。

共箱があるかどうか

共箱とは陶磁器を収納する桐箱で、作家の署名、作品名、作品のメッセージなどが記載されています。

安価な香道具だと「合わせ箱」と呼ばれる厚紙で作られた箱に入れられている場合があります。

作家が作ったという証なので、共箱の有無によって査定金額に多少影響を与えます。

蔵や倉庫にしまうと動物のフンなどで汚れたり、直射日光に当たると色焼けやシミができてしまいます。

共箱にも骨董品の価値があるので、香道具や香木と一緒に査定に出しましょう。