徳田八十吉作品の買取相場は?高く売るためのポイントも解説

- 徳田八十吉の大皿を売りたいです。いくらになりますか?
- 何代目の作品か、保存状態などによって買取価格が変わりますので一度拝見いたします。こちらよりお問合せ下さい。
- 祖父から徳田八十吉の壺を譲り受けました。価値ってありますか?
有田焼・備前焼など、日本には全国各地に様々なご当地焼き物があり、それぞれに代表的な有名作家が存在します。
そんな有名ご当地焼き物の1つである九谷焼において代表的な作家名と言えば、代々受け継がれる名跡である徳田八十吉でしょう。
人間国宝である三代目の作品を中心に高い人気を集めており、骨董品買取市場でも高値での取引例が多く見られます。
徳田八十吉作品の特徴や代表作の紹介に加え、買取相場や買取業者選びのポイント、高く売るために知っておきたいポイントなどを解説します。
目次
九谷焼の陶工・徳田八十吉とは

「徳田八十吉」は九谷焼の陶工の名跡で、世襲によって代々受け継がれています。
初代から数えて100年以上受け継がれてきた名前で、現在は四代徳田八十吉が活躍中です。
代々受け継がれてきた徳田八十吉の中でも、特に高い評価を受けているのが三代徳田八十吉です。
ここでは特に、三代徳田八十吉の経歴や作品の特徴についてご紹介します。
三代目徳田八十吉の経歴
1933年に石川県で生まれた三代目徳田八十吉は、祖父である初代徳田八十吉・父である二代目徳田八十吉に師事します。
30代になって頭角を現し始めると、数々の陶芸展や工芸展での受賞を重ねます。
1988年に三代目徳田八十吉を襲名した頃には、九谷焼を代表する作家となりました。
なお、襲名前は「徳田正彦」の名で活動していたため、若いころの作品には「正彦」のサインが入っています。
その後、1993年には紫綬褒章を授章、1997年には重要無形文化財「採釉磁器(さいゆうじき)」保持者(人間国宝)に認定されました。
以降も2009年に亡くなるまで、九谷焼のトップランナーとして精力的に作品を作り続けました。
現在、徳田八十吉の名前と技術・精神は、三代の長女である四代徳田八十吉によって受け継がれています。
三代目徳田八十吉作品の特徴
三代目徳田八十吉の作品では、従来の九谷焼に見られる、絵柄(山水・人物・花鳥風月)による表現を行いません。
色の配色のみで作品を仕上げているのが大きな特徴です。
三代目徳田八十吉は数百もの色を使い分け、色の濃淡のみで作品を仕上げる技法「彩釉」を生み出しました。
また、多くの九谷焼作家は900℃前後の温度で上絵を焼成しますが、徳田八十吉は1,000℃前後で焼成している点も特徴です。
高温で焼成することにより、三代目徳田八十吉作品の色味には、何とも言えない深い味わいが出ます。
三代目徳田八十吉独自のグラデーション表現によるカラーリングは「耀彩(ようさい)」と呼ばれ、色鮮やかで美しい作品は現代陶芸界から絶大な評価を得ています。
また、三代目徳田八十吉はろくろによる成形、面取り(陶磁器の表面を削って多面体にする技法)による成形を併用し、多種多様な形状の作品を生み出しています。
味わいのある形状に、絶妙な色の濃淡を使い分けることで、見る人の目を惹きつけてやまない作品が作り出されているのです。
三代目徳田八十吉の代表作「黎明」について

三代目徳田八十吉の代表作に「黎明」という作品があります。
三代目徳田八十吉の人間国宝たる所以が表れた、三代目徳田八十吉の集大成とも言える作品です。
ここでは、「黎明」に見られる三代目徳田八十吉の色使いについてご紹介します。
三代徳田八十吉の「耀彩」について
九谷焼の窯元に生まれた三代目徳田八十吉は、祖父である初代八十吉から伝統の古九谷釉薬を学びました。
しかし三代目徳田八十吉は伝統技法を学んだだけでは満足することなく、さらに研究を重ねます。
その結果、三代目徳田八十吉は古九谷釉薬の5彩のうち、ガラス成分のない赤をのぞいた紺・紫・緑・黄の4彩を組み合わせて数百もの色を作り出すことに成功しました。
そのような研究の結果、見る人の目を惹きつけてやまないグラデーション表現「耀彩」が可能になったのです。
「黎明」は耀彩の到達点
「黎明」は三代徳田八十吉の最晩年、2009年に作られた耀彩鉢です。
耀彩「鉢」となっていますが、形状は大皿と言ったほうが分かりやすいでしょう。
「黎明」の特筆すべき点は、やはり色使いです。
「黎明」というタイトルの通り、作品の一方には朝日を思わせる色が、他方には夜空を思わせる色が配置されています。
そしてその間には、朝と夜の狭間にある無限のグラデーションが、耀彩によって見事に表現されています。
「黎明」は人間国宝・三代徳田八十吉の代表作として、あるいは耀彩の到達点として、現代陶芸界に燦然と輝く金字塔です。
徳田八十吉のその他の人気作品
人間国宝である三代目徳田八十吉には、「黎明」のほかにも多数の人気作品があります。
ここではその中でも、骨董品買取市場において高い価値の付きやすい作品を一覧でご紹介します。
碧明燿彩九谷焼花瓶 | 碧明耀彩「円」 | 碧明燿彩壺「円心」 | 飾壺「カイロス」 |
彩釉花瓶 | 彩釉壷 | 耀彩壺 | 碧明釉壺 |
耀彩小紋香炉 | 碧明燿彩香炉 | 碧彩釉水指 | 耀彩花生 |
ここに挙げた作品名が共箱(作品を収める木箱)に書かれているなら、お持ちの作品は高価買取も期待できるかもしれません。
ただし、ここにご紹介したのは三代目徳田八十吉の人気作品の中でもほんの一部にすぎません。
ここに挙げられていないものであっても、徳田八十吉作品であれば高価買取の可能性は十分にあります。
まずは試しに骨董買取のバイセルに査定を依頼し、お持ちの作品の価値を確かめてみてください。
徳田八十吉作品の買取相場はどれくらい?

人間国宝に認定されるなど絶大な評価を得ている三代徳田八十吉の作品ですが、骨董品買取市場における買取相場はどれくらいになるでしょうか。
三代徳田八十吉を含む陶芸作品は、同じ作家による作品であってもそれぞれが唯一無二の一点物です。
そのため、「三代徳田八十吉なら買取相場はこれくらい」と、一言で説明するのは難しいものがあります。
徳田八十吉は作品によって数十万円以上になる場合も
とはいえやはり人間国宝ですから、やはり徳田八十吉作品は高く買取される傾向にあります。
壺や花瓶といった大型作品、茶道具などを中心に、数十万円の買取価格がつくことも珍しくありません。
徳田八十吉の中でも最も高く買取されるものであれば、状態の良いもので50万円ほどの買取相場になるでしょう。
骨董品の価値は保存状態の良し悪しで大きく変わる
ただし、三代徳田八十吉を含む陶芸作品の買取では、作品の保存状態が非常に重要になります。
徳田八十吉作品と言えど、傷や割れがあるなど保存状態が良くない場合には買取価格は下がってしまう可能性があります。
ここでご紹介した買取相場はあくまで参考程度と捉えてください。
お持ちの酒井田柿右衛門作品の詳しい価値を知りたい場合には、骨董品買取のバイセルに、試しに査定を依頼してみるのがおすすめです。
バイセルは徳田八十吉作品の高価買取に自信があります!
確かな知識と経験を持ったバイセル自慢の査定士が、お客様の大切な骨董品1点1点の価値をしっかりと見極め、ご納得の買取価格をご提示いたします!
徳田八十吉作品のほかにもご自宅に価値の不明な骨董品などあれば、買取はぜひバイセルにお任せください。

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徳田八十吉作品の買取なら骨董品専門の買取業者へ

徳田八十吉作品の買取額は、何代目の作か・制作年代・作品の人気・作品の保存状態といった様々な要素を複合的に見て判断されます。
骨董品についての高い専門知識と査定技術、査定経験を持った査定士でないと、徳田八十吉作品の価値を正しく見極めるのは難しいでしょう。
そのため徳田八十吉作品を買取に出すなら、骨董品買取のバイセルの利用をおすすめします。
バイセルであれば、徳田八十吉をはじめ焼き物に関する高度な知識を持った査定スタッフが在籍しているはずです。
お持ちの徳田八十吉作品の価値も、しっかりと見極めてくれるでしょう。
一方、総合リサイクルショップなどでも食器や花瓶などの買取を行っている場合はありますが、骨董品専門でない買取業者には陶芸作品に精通した査定スタッフがいない可能性も高いです。
場合によっては、無名作家と同様の安値で徳田八十吉作品を買取されてしまい、思わぬ損をしてしまうかもしれません。
徳田八十吉作品を売るなら、陶芸作品の価値を正しく見極められるバイセルを利用するのがおすすめです。
出張買取サービスの利用がおすすめ
徳田八十吉作品には花瓶・壺・鉢といった大型作品も多いですから、骨董品専門の買取店舗が近くにないと、店頭まで品物を運ぶのは手間がかかってしまいますよね。
また焼き物は衝撃に弱いため、運ぶ際のトラブルで割れ・欠け・傷・ヒビなどが入ってしまい、価値を下げてしまうリスクもあります。
そこで、徳田八十吉をはじめとした陶芸作品の買取では、「出張買取」サービスの利用をおすすめします。
出張買取とは、買取業者の査定スタッフが利用者の自宅等まで来て査定・買取してくれるサービスのことです。
利用者は家から1歩も出ることなく査定・買取を済ませられるため非常に手軽で、品物を持ち運ぶことによる危険もありません。
徳田八十吉作品をはじめとした陶芸作品を安心して買取に出すなら、出張買取サービスを提供している買取業者の利用がおすすめです。
徳田八十吉作品をより高く売るために知っておきたい4つのポイント

徳田八十吉作品は人間国宝である三代目を中心に、骨董品買取市場でも非常に人気が高いです。
また、現在の四代目以外はすでに亡くなっていて新作が出ることがないため、買取市場での需要も高くなっています。
では、そんな徳田八十吉作品をより高く買取してもらうためには、どのような注意点があるでしょうか。
徳田八十吉作品を買取に出す際に押さえておきたい4つのポイントをご紹介します。
・共箱は作品と一緒に買取に出す
・鑑定書や証明書等があれば一緒に買取に出す
・作品の保存状態は綺麗に保っておく
・複数の買取業者の査定を見比べる
共箱は作品と一緒に買取に出す
徳田八十吉をはじめとした陶芸作品を買取に出す場合、共箱(ともばこ)の有無は買取価格に大きく影響します。
共箱とは作品を入れるための木箱のことで、作者の自筆で作品名やサインが入れられています。
例えば三代徳田八十吉作品の共箱にも、本人の自筆による作品名とサインが記され、印が押されています。
共箱はコレクションとして考えたときにも重要な要素であるうえ、共箱に書かれたサインは本物の証明にもなります。
買取業者としても、共箱がある場合には買取後に高値で販売しやすいため、買取価格を高くつけることができるのです。
共箱は作品と併せて大切に保管しておき、買取の際には忘れず査定士に提示してあげましょう。
鑑定書や証明書等があれば一緒に買取に出す
鑑定書や証明書は、やはり本物の三代徳田八十吉作品であることを証明する助けとなります。
共箱と同じように、鑑定書や証明書があれば買取業者は高く買取しやすくなるのです。
鑑定書や証明書がある場合は共箱と同様に大切に保管しておき、作品と併せて査定に出すようにしましょう。
作品の保存状態は綺麗に保っておく
徳田八十吉に限らず、陶芸作品の保存状態は買取価格を大きく左右します。
たとえ人間国宝・三代徳田八十吉の作品であっても、傷やヒビがある、一部が欠損しているなど保存状態が良くない場合には、買取価格は下がってしまうでしょう。
割れや傷などの原因となるような大きな衝撃を与えないように、普段から丁寧に扱うことが大切です。
保管の際にも柔らかい布にくるんで箱に入れておくなど、傷がつかないような工夫をしておきましょう。
複数の買取業者の査定を見比べる
徳田八十吉作品をはじめ、陶芸作品はすべてが一点物です。
骨董品専門の買取業者同士の間でも、その時々の買取価格には多少の幅が出てしまうことがあります。
そこで、徳田八十吉作品を買取に出す際には複数の買取業者に査定を依頼して、査定内容を見比べるのがおすすめです。
査定額を見比べてより高く買取してくれる買取業者を選べるのはもちろんですが、実際の査定場面での振る舞いなどから信頼して任せられるできる買取業者を見分けることもできるでしょう。
その際、査定料などの手数料を無料にしている買取業者を選べば、無駄な出費を抑えることができます。