ロレックスとは？長い歴史から見える特徴と魅力ある定番モデルを紹介

高級腕時計のブランドといえば、まずはロレックスを頭に思い浮かべる人も多いでしょう。

とはいうものの、ロレックスがどのようなブランドなのか、なぜ高い支持を得ているのかはよく知らない人もいるかもしれません。

そこで今回は、ロレックスというブランドの歴史や特徴、定番モデルなどについて詳しく解説します。

ロレックスとは

ロレックスは、腕時計を主商品とするスイスの時計メーカーです。

世界的に知られているメーカーですが、基金をベースにした財団法人組織であるため、さまざまな情報をほとんど公にしていません。そうしたことから、秘密主義だ、という声も聞かれます。

近年は従来と比べれば多くの情報が公開されるようになりましたが、それでも他メーカーと比べれば決して多くはありません。

明らかにされていないことが多いミステリアスさもまた、人気の理由だといえるでしょう。

ロレックスの歴史

それでは、ロレックスとはどのようなメーカーなのかを知るために、まずはブランドを象徴するおもな歴史的トピックを紹介しましょう。

ロレックスの創業は1905年です。

ドイツ生まれのハンス・ウイルスドルフは、24歳のときに当時まだ珍しかった小型ムーブメントを製造していたスイスの時計メーカーと契約、その後ロンドンでビジネスパートナーとともに時計専門商社である「ウイルスドルフ＆デイビス社」を設立しました。

この会社がロレックスの礎となった、といわれています。

1908年、ウイルスドルフは自身のブランドにふさわしい名前として「ロレックス」を考え、この名称を商標登録しました。

1910年には初期モデルを開発し、スイスクロノメーター歩度公認検認定局から、腕時計として初めてとなるクロノメーターの公式証明書を獲得します。

1914年には、当時イギリス海軍のためのクロノメーターをテストする役割を担っていたキュー天文台よりA級証明書が与えられました。

さらに、1926年には気密性の高いケースを開発し、世界初の防水性腕時計である「オイスター」を発表します。

このモデルは、翌1927年にメルセデス・グライツが着用してドーバー海峡横断を成し遂げたことで大きな話題となりました。

同社がその象徴となる王冠のマークを使用するようになったのは、1931年からです。

また、この年にはブランド初の自動巻き腕時計である「オイスターパーペチュアル」をリリースしました。

そして、創業40周年となった1945年には、新モデルとして文字盤に日付表示用の小窓を備えた「デイトジャスト」を発表します。

「オイスター」「パーペチュアル」「デイトジャスト」の3つは、ロレックスの3大発明として知られています。

1950年代には、究極のアドベンチャーウォッチである「エクスプローラー」や、ロレックス初のダイバーズウォッチである「サブマリーナー」、国際線パイロットのためのモデル「GMTマスター」をリリースします。

これらのモデルにより、ロレックスの名はプロの冒険家やアスリートたちだけでなく、一般の人々にも知られるようになりました。

1960年には、創業者であるウイルスドルフが死去します。

しかし、最高の製品を作る、という彼の精神は会社の中で受け継がれ、1960年代には、同社はプロダイバーのためのモデル「シードゥエラー」や、レーサーのためのモデル「デイトナ（コスモグラフ・デイトナ）」を発表しました。

そのほかにも、2000年の完全自社製クロノグラフムーブメントの開発や2012年のコンプリケーション機構（年次カレンダー）開発など、究極の実用性を追求する姿勢は今も続いています。

ロレックスの魅力

それでは、ロレックスの魅力や特徴とはどのようなものなのでしょうか。おもなものをいくつか紹介します。

知名度の高さ

まず挙げられるのは、知名度の高さです。

ロレックスは長い歴史と卓越した品質により、世界中で広く知られています。

その名声は時計業界のトップブランドのなかでも特に顕著で、知っている時計のブランドはロレックスだけ、という人も多いです。

また、ロレックスの時計は、スポーツ選手や有名人、ビジネスリーダーなどによって愛されています。

映画やメディアでロレックスの時計を見たことがある人も多いでしょう。

社会的成功のステータスシンボルになっている、といっても過言ではありません。

機能性の高さ

機能性の高さも大きな特徴です。

ロレックスの時計は非常に耐久性があり、信頼性が高い、と評価されています。

それは、厳格な品質管理を経て製造されているためです。

また、ロレックスは時計の精度にも非常に注意を払っています。

ロレックスの時計には、腕時計で世界初となるスイスの公式クロノメーター試験所（COSC）の認定を受けた高精度なムーブメントが使用されています。

これにより、ロレックスの時計は厳しい環境下でも高い精度を維持することができる、というわけです。

さらに、ロレックスの時計は高い防水性能を持っています。なかでも「サブマリーナー」は100メートルの水深に耐えられることが大きな特徴です。

そのほか、ロレックスのデザインでとりわけ特徴的なのは「オイスターケース」と呼ばれる防水ケースです。

この機能に加え、先述した3大発明である「パーペチュアル」と「デイトジャスト」がロレックスの品質を象徴する3要素だといえます。

資産価値の高さ

ロレックスは堅実な投資対象としても知られており、時計愛好家やコレクターの間で高い評価を得ています。

中古市場でも高い取引価格で取引されることが多い傾向です。

その理由としては、流通量が少ないこと、メーカーが安売りをしないことなどが挙げられます。

こうしたことから、「ロレックス投資」という言葉も生まれているほどです。

投資といえば株式や不動産を想像する方も多いかもしれませんが、投資対象として見た場合、不動産などよりは初期投資が少なくすむのも人気の理由です。

ロレックスの定番モデル

最後に、ロレックスの定番モデルとその特徴を詳しく解説します。

エアキング

ロレックスの「エアキング」は、1930年代に長距離飛行士たちのために開発された腕時計です。

視認性が高く、黒い文字盤に施された3、6、9のアワーマーカーに加え、飛行時間を計測できる分単位のミニッツスケールも記載されています。

ブランドを象徴するグリーンの秒針も特徴的です。

ロレックスの時計のなかでもシンプルかつリーズナブルなモデルとして知られています。

サブマリーナー

ロレックスの「サブマリーナー」は、ロレックス最初のダイバーズウォッチとして知られています。

発売されたのは1953年で、その後のダイバーウォッチモデルの礎となりました。

発売当初は水深100メートルまで、現在では水深300mまでの防水機能を搭載しているほか、目盛り入りの回転ベゼル、発光素材が埋め込まれたディスプレイなどが特徴です。

ロレックスのモデルのなかでも特に人気の高いスタンダードです。

エクスプローラー

ロレックスの「エクスプローラー」は、ロレックスにおいて初めてとなるプロフェッショナルウォッチです。

優れた精度と耐久性に加えて高い視認性も備えており、特に、3、6、9の数字を配したブラックダイアルとクロマライトディスプレイのコントラストがこのモデルの特徴です。

また、エクスプローラー36とエクスプローラー40には、航空宇宙産業でも用いられる独自の合金であるオイスタースチールが採用されています。

コスモグラフ・デイトナ

ロレックスの「コスモグラフ・デイトナ」は、モータースポーツで活躍するために開発されたモデルです。

その機能性の高さから、ロレックスの専門技術を象徴するモデルとも評価されています。

特に有名なのが、ホワイトの背景にブラックのカウンターを配したダイアルです。

このデザインは「パンダ」と呼ばれています。

GMTマスターⅡ

ロレックスの「GMTマスターⅡ」の特徴は、24時間でダイアルを一周する矢印の形をした針と、両方向回転の24時間目盛り入りベゼルが搭載されていることです。

この機能により、正確な計時に影響をおよぼすことなく、新たなタイムゾーンを設定できます。

正に、世界を股にかけて活躍する成功者のための時計だといえるでしょう。

ヨットマスター

ロレックスの「ヨットマスター」は、洋上で活躍するために開発されたモデルです。

60分目盛り入りの両方向回転ベゼルが搭載されており、2つのブイの間のセーリング時間といった時間間隔を読み取る際に便利です。

さらに、「ヨットマスターⅡ」にはレガッタレースのスタート時のためのカウントダウン機能が搭載されています。

デイトジャスト

ロレックスの「デイトジャスト」は、1945年ロレックスの創立40周年を記念して発表されたモデルです。

ロレックスが定義するクラシックなエレガンスを象徴したモデルだといえます。

ロレックスの3大発明であるオイスターケース、パーペチュアル機構、デイトジャスト機構を搭載しているのはもちろんのこと、デイトジャストのために特別に作られたジュビリーブレスレットも大きな特徴です。

おわりに

ロレックスの腕時計の特徴は、その高い機能にあります。

また、エレガントなデザインもブランドを象徴しているといえるでしょう。

時計として実用性が高いのはもちろんのこと、所有することで資産としての価値も生まれます。

高級腕時計が欲しいのであれば、まずはロレックスを検討してみてはいかがでしょうか。

新品を入手するのは難しい、という場合には、中古で求めるのもおすすめです。