ロレックスの風防に使われているサファイアガラスとは?どんな特徴がある?
ロレックスなどの高級時計の風防にはサファイアガラスが使われています。
時計に使われるガラスはいくつかあり、サファイアガラスには他のガラスにはない特性があるのでご紹介します。
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時計の風防に使われているガラスの種類
腕時計の風防には、ミネラルガラス、サファイアガラス、プラスチック、そしてSEIKOが開発したハードレックス、ロレックスなどの高級時計に使われるサファイアガラスなどが使われています。
ミネラルガラスは硬度が6.5と高くなく、加工がしやすいです。
ミネラルガラスとプラスチックは低価格帯の時計の風防に使われる場合が多く、衝撃に弱くて傷つきやすいです。
サファイアガラスは、純度が高い酸化アルミニウムから作られた人工ガラスです。
正式名称は「サファイアクリスタル」で、「単結晶サファイア」とも呼ばれています。
現在のロレックスの風防にはサファイアガラスが使われています。
風防とは腕時計の文字盤にかぶせているガラスの部品で、過去にはミネラルガラスとプラスチックが使われていました。
しかし、どちらも経年劣化が早く、衝撃に弱いため、現在流通している多くの高級時計には品質に優れたサファイアガラスが採用されています。
優れた特徴のあるサファイアガラスとは?
サファイアガラスはミネラルガラスとプラスチックにはない優れた特徴があります。
・ダイヤモンドに匹敵するほど硬度が高い
・約2,000℃までの熱に耐えられる
・不純物がないため透過率が高く、風防に適している
サファイアガラスは宝石の中で最も硬度が高いダイヤモンドに匹敵するほどで、日常動作やアウトドアでも傷がつきづらいです。
ミネラルガラスとプラスチックとは異なり、約2,000℃までの熱に耐えられます。
サファイアガラスは不純物を取り除いて無色透明に加工しており、ミネラルガラスやプラスチックよりも透過率が高く、風防に最適です。
さらに、サファイアガラスは両面に無反射コーティングをして、ガラスの反射を防いで文字盤を見やすくしています。
無反射コーティングとはガラス表面にフッ化マグネシウムを蒸着して、屈折率が高くなることでガラスの反射を防ぐ加工方法です。
日光や蛍光灯で風防の表面が反射してしまうと時刻が読みづらくなってしまいますが、ガラス両面に被膜をコーティングしています。
不純物を取り除いてさらに無反射コーティングをすることで反射を防ぎ、文字盤が見やすくしています。
サファイアガラスの弱点
サファイアガラスの優れた点は多いですが、弱点もあります。
硬度が高くても割れる可能性があり、サファイアガラスに傷がついてしまったら市販の研磨剤では削れません。
また、無反射コーティングがはがれたときは再度コーティングが難しく、ガラスごと交換しなくてはなりません。
ロレックスが使うサファイアガラス以外の素材は?
ロレックスは独自に開発した素材や部品がいくつかあります。
ここでは簡単にご紹介します。
ステンレススチール
ロレックスの時計には独自開発した「オイスタースチール」と呼ばれるステンレスを採用しています。
オイスタースチールはその名の通り、牡蠣(かき)のように硬いステンレスです。
ニッケルやクロムなどの金属の含有量が多く、耐食性と気密性に優れています。
また、劣化してもサビがつきづらいため、ロレックスをはじめ多くの時計に使われています。
ロレゾール
ロレゾールは異なる色と素材を組み合わせた時計です。
一般的にはコンビモデルと呼ばれ、ロレゾールはロレックスが考案した造語です。
ロレゾールはロレックスが開発した18金を用いた素材で、使っている金属によって「イエローロレゾール」「エバーローズロレゾール」「ホワイトロレゾール」と名称が変わります。
ブルーパラクロム
ブルーパラクロムは、ロレックスが開発したブルーのパラクロム製ヒゲゼンマイです。
パラクロムとは、ニオブ、ジルコニウム、ハフニウムなどの素材でできた新合金で、熱と衝撃に強く、耐食性があります。
衝撃を受けた影響が少なく、従来のヒゲゼンマイよりも強度が高いです。
また、ヒゲゼンマイとは、テンプに収められている細い渦巻き状のバネです。
ヒゲゼンマイが伸縮するとテンプという機械式時計の精度を保つ機構が規則的に回転し、時間を刻みます。
ヒゲゼンマイとテンプが連動することで、時計の心臓部の役割を果たしています。
ブルーのパラクロム製ヒゲゼンマイは、2005年に発表したGMTマスターのモデルに初めて搭載され、エクスプローラー、サブマリーナー、デイトナなどにも使われています。
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