会田誠の絵画の買取価格は高い?代表作や高価買取のポイントを解説

会田誠(あいだまこと)は、痛烈な批評性と過激な表現で鑑賞者に強烈なインパクトを与える現代美術家です。
大きな議論を巻き起こすことも多い会田誠作品ですが、高い描写力や絵画の伝統にも精通した作風は、多くの美術ファンから高い支持を集めています。
美術品買取市場でも会田誠の絵画は非常に人気が高く、高価買取されるケースも少なくありません。
本記事では、会田誠作品の特徴や代表作・有名作品に加えて、買取市場で高く売れる理由、高く売れやすい会田誠作品の特徴、会田誠の絵画を高価買取してもらうためのポイントなどについてご紹介します。
※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。
会田誠とは
会田誠(1965-)は、新潟県生まれの日本の現代美術家です。
東京藝術大学大学院を修了後、1993年に展覧会「fo(u)r tunes part 2」で画家としてデビューしました。
その後は国内での個展をはじめ、サンパウロ・ビエンナーレ、横浜トリエンナーレなどの国際展でも高い評価を得ています。
会田誠は、その痛烈な批評性と過激な表現ゆえに「取扱い注意の画家」とも言われます。
既存の価値観や社会規範に疑問を投げかけ、鑑賞者に強烈なインパクトを与える彼の作品は、議論や波紋を呼ぶことも少なくありません。
会田誠の作風とモチーフ
会田誠の絵画では、美少女・戦争・サラリーマン・国家・歴史・エロス・グロテスクなど、多岐にわたるモチーフが扱われます。
それらのモチーフによって、社会のタブーや矛盾、人間の欲望といった取り上げにくいテーマをあえて取り上げ、パロディ・皮肉・ユーモアを交えながら表現するのが特徴と言えるでしょう。
その過激な表現の為に、会田誠作品は賛否両論を巻き起こすことも多いです。
過激さが注目されがちな会田誠ですが、写実的な描写力に優れており、画家としての基本能力は高いです。
また、日本画の技法を取り入れるなど、絵画の歴史にも造詣が深い作家と言えます。
会田誠の作品の種類
会田誠は絵画だけにとどまらず、写真・立体作品・インスタレーション・パフォーマンス・映像、小説・漫画・エッセイ、都市計画と非常に多様な表現領域で作品を発表しています。
幅広い媒体によって鑑賞者に問いを投げかけ、思考や新たな視点の獲得を促すという、非常に力強い作家だと言えるでしょう。
会田誠作品の買取価格は高い?高く売れやすいポイントとは
現代美術の代表的な作家である会田誠には、美術館に収蔵されているものなど貴重な作品も多くあります。
比較的希少性の低い版画作品やデジタルプリント作品などは買取市場でも出会うことが多いですが、やはり人気が高く、高価買取されるケースもある作家であると言えます。
会田誠作品の中でも美術品買取市場で高く買取されやすいのは、美少女モチーフの作品や、痛烈で批評性が高い作品でしょう。
こういった作品は買取市場でも人気が高く、買取価格も高くなりやすいと言えます。
会田誠だけでなく、絵画など美術品の買取では有名作家の作品ほど買取相場が高くなりやすい傾向があります。
以下のページでは、有名作家の作品など現代アートの買取相場や高く売るためのポイントといった買取情報について記載してございます。
参考までにぜひご参照ください。
バイセルでの絵画の買取実績は?
バイセルには、現代アートをはじめとした絵画の買取実績が数多くございます。
以下のページでは絵画の買取相場や、バイセルでの実際の絵画買取例について記載してございます。
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会田誠の代表作
会田誠は痛烈な批評性と過激な表現で賛否両論を巻き起こしますが、その独自の作品には熱狂的なファンも多いです。
美術品買取市場でも高い支持を集めています。
ここでは、買取市場で出会うことのあるものから美術館に所蔵されているものまで、会田誠の代表作をご紹介します。
あぜ道
「あぜ道」(1991)は、会田誠の初期の代表作と言える作品です。
現在は豊田市美術館に所蔵されています。
この作品の大きな特徴は、セーラー服を着たツインテールの少女の後頭部の髪の分け目と、田園風景の中のまっすぐな「あぜ道」が一本につながって見えるというユニークな構図です。
この作品は東山魁夷の代表作「道」へのオマージュとされています。
東山魁夷の「道」は1本の道が画面を横断するシンプルな構図ですが、会田誠はそれを少女の髪の分け目と結びつけることで、日本の伝統的な美意識と現代的な要素をユーモラスに融合させています。
このような唐突な融合を卓越した写実的な描写力で描いているところに、会田誠らしさのある作品だと言えるでしょう。
紐育空爆之図
「紐育空爆之図(ニューヨークくうばくのず)」(1996)は、会田誠の「戦争画RETURNS」シリーズの1つに数えられる屏風絵作品です。
「戦争画RETURNS」シリーズとは、日本の戦時中に描かれた「戦争画」の美化された戦争の表現に対して、会田誠が現代的な視点から再解釈・批判的に検証するシリーズです。
「紐育空爆之図」では、第二次世界大戦時の日本の主力戦闘機である零戦が、現代のニューヨークの上空を無限大のマークを描きながら編隊飛行し、その下でニューヨークのビル群が炎上している光景が描かれています。
本来ありえない時代と場所、そして異なる国籍の要素が結合されることで、強烈な不条理感が生まれていると言えます。
制作の5年後にアメリカ同時多発テロ事件が起こったことで、予見していたかのようだと大きな話題になりました。
巨大フジ隊員VSキングギドラ
「巨大フジ隊員VSキングギドラ」(1993)は、「日本のサブカルチャーや、社会が隠したがるような側面を持ち込んで批評的な視点とユーモアを交えながら表現する」という会田誠のスタイルを確立した、キャリア初期における非常に重要な作品です。
この作品には、特撮ヒーロー番組「ウルトラマン」に登場する紅一点のヒロイン「フジ・アキコ隊員」と怪獣「キングギドラ」が登場していますが、描かれているのは単なるヒーローと怪獣の対決ではありません。
フジ隊員がキングギドラによって性的な行為をされているかのような、非常に倒錯的でエロティックな構図で描かれています。
この組み合わせの唐突さと、表現のインパクトの大きさが「巨大フジ隊員VSキングギドラ」の大きな特徴です。
この作品は大きな議論を巻き起こし、「エログロ作家」という評価が定着する一因ともなりましたが、会田誠自身はこのような議論によって美術におけるタブーや常識を問い直すことも作品の一部と捉えていたようです。
「犬」シリーズ
会田誠の「犬」シリーズは、首輪をはめられた裸の美少女を描いたことで大きな議論を呼んだシリーズです。
1989年に第一作の「犬」が描かれ、以降計6作が制作されています。
会田誠自身が「低俗な変態的画題を、風雅な日本画調で描こうとしました」と語るように、伝統的な美意識とグロテスクで挑発的な題材をあえて組み合わせることで、日本画の新しい可能性を模索したシリーズであると言えます。
シリーズの中でも有名な作品として、四肢を切断され、首輪をはめられた裸の少女が描かれた「犬(雪月花のうち“月”)」(1996)が挙げられます。
まだまだある会田誠の有名作品
これまでに挙げたもののほかにも、会田誠にはまだまだ多くの有名作品・人気作品があります。
滝の絵 | 美しい旗 | 大皇乃弊迩許死米 | ジューサーミキサー | 灰色の山 |
新宿城 | 考えない人 | 愛ちゃん盆栽 | 食用人造少女・美味ちゃん |
ここに名前を挙げた作品をお持ちなら、保存状態などの条件によって高く買取される可能性があります。
具体的な価値については、ぜひ1度バイセルの無料査定でお確かめください。
会田誠の絵画を高価買取してもらうためのポイント
センセーショナルな表現と高い描写力で買取市場でも高く評価されている会田誠の絵画ですが、少しでも高く売るためにはどのようなポイントに気をつければ良いでしょうか。
会田誠作品を含む絵画の買取において、より高く買取してもらうために知っておきたい3つのポイントをご紹介します。
- 綺麗な状態で保存しておく
- 鑑定書などの付属品を揃えておく
- 入手経路などの来歴を明確にしておく
綺麗な状態で保存しておく
会田誠を含む絵画の買取では、保存状態が良好である(制作当時の状態をなるべく保っている)ほど高く買取されやすい傾向があります。
反対に、ひび割れ、退色、シミ、シワ、カビ、傷、破れ、タバコの臭いがあるなど保存状態が悪いと、その分だけ買取価格は下がってしまいます。
会田誠のような有名作家の場合には多少の経年劣化があっても買取してもらえる場合も多いですが、高価買取の可能性は低くなってしまうでしょう。
作品を良い状態に保つためには、専用の袋や箱で保護する、直射日光を避けて風通しの良い場所で保管するなどの工夫をしてあげましょう。
鑑定書などの付属品を揃えておく
会田誠のような有名画家の作品をより高く売るためには、作者のサインや鑑定書・保証書といった、作品の価値を示す付属品の有無が重要な役割を果たします。
会田誠の作品では、作品の右下部に漢字で「会田誠」とサインが入っているものも多いですが、それに加えて鑑定書があれば、作品の価値を証明するのに役立つでしょう。
買取市場における信頼性が増すことで多くの需要を集められ、より高い価格での売却にもつながる可能性があります。
鑑定書・保証書などの付属品がある場合には、作品本体と併せて大切に保管しておきましょう。
入手経路などの来歴を明確にしておく
会田誠をはじめとした絵画の査定では、買取市場における作品の信頼性のために「どこで手に入れたか」「いつ購入したか」「誰から譲り受けたか」など購入に至るまでの背景が確認されます。
例えば「業界で信頼されている専門店で購入した」「〇年△月に××博物館の展示に貸し出した」などの来歴は、作品の価値を判断するうえでも重要な情報になります。
そして、その来歴を証明する書類等があればさらに信憑性が増し、買取市場における信用度が増すことでより高く売れるかもしれません。
入手した経路や時期、美術館への貸出履歴といった記録がある場合には、処分せずに大切に保管しておきましょう。
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