高く売れる古伊万里の特徴とは?買取のコツや偽物の見分け方もご紹介

陶器をコレクションしていて古伊万里を持っています。売ったらいくらになりますか?
保存状態や種類によって買取価格が変わりますので一度拝見いたします。お電話・メールよりお問合せ下さい。
祖母の遺品整理をしていたら古伊万里の皿が何枚も出てきました。価値ってありますか?

日本では古来から各地で焼き物が作られてきました。

そのなかでも最も有名な産地は伊万里焼(有田焼)です。

伊万里焼の中でも江戸時代に作られた古伊万里は世界的に人気が高く、骨董品の中古市場においても高値で取引される可能性があります。

古伊万里の概要、高く売れやすい古伊万里の特徴、古伊万里を見分ける際の注意点をご紹介します。

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※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

古伊万里とは

古伊万里とは、佐賀県の有田町を中心に作られている焼き物である伊万里焼(有田焼)の中でも、江戸時代に製作された歴史の古い焼き物のことです。

有田町は日本で初めて磁器が焼かれた町とされており、伊万里焼にはおよそ400年の歴史があります。

江戸時代にこの焼き物を海外に輸出する際、伊万里の港(現在の佐賀県伊万里市)から出していたことから、伊万里焼と呼ばれるようになりました。

有田では、江戸時代から優れた職人を多く集め、高い品質と芸術性を持った焼き物が作られてきました。

白磁に藍色を中心とした多彩な彩色で染付を施されているのが特徴で、歴史の中で柿右衛門様式・金襴手様式・鍋島様式などさまざまな表現が発達しました。

古伊万里は美術的価値と歴史的価値の両方が見込まれるため、買取市場でも高く評価されています。

日本だけでなく海外からも「オールドイマリ」として注目されており、世界的に評価が高い焼き物です。

高く売れやすい古伊万里の特徴

歴史的・美術的価値の高いものが多い古伊万里のなかでも、高く買取される可能性が高くなるのはどのような特徴のものでしょうか。

骨董品買取市場で高く評価されやすい古伊万里の特徴についてご紹介します。

初期伊万里

古伊万里のなかでも、伊万里焼が作られ始めた江戸時代初頭の1610年代~1630年代頃に作られたものは「初期伊万里」と呼ばれます。

この初期伊万里は歴史的価値に加え、古いために現存数が少なくて希少価値が高いため、高く売れやすい古伊万里だと言えるでしょう。

初期伊万里は青一色だけで絵付けされており、絵柄としても素朴なものが多いのが特徴です。

多めの釉薬が乗せられるためにぽってりとした形状になる点や、絵付けの前に素焼きを行わない点など、製作上の特徴もいくつか挙げられます。

柿右衛門様式の古伊万里

初期伊万里から約50年後の1660〜1690年頃には、「柿右衛門様式」の磁器が多く作られるようになりました。

柿右衛門様式は、素地に直接絵を描いて焼き上げる手法によって、赤・緑・黄・青などの色彩で鮮やかで精緻な花鳥図を描いているのが特徴です。

世界へ輸出された柿右衛門様式の磁器は、ドイツのマイセン窯やハンガリーのヘレンドにも大きな影響を与えるなど、ヨーロッパでも高く評価されました。

柿右衛門様式と酒井田柿右衛門の名は代々受け継がれ、350年以上・15代にわたる大名跡となっています。

買取市場での評価も非常に高く、買取価格も高価になりやすいと言えるでしょう。

金襴手様式の古伊万里

柿右衛門様式が登場した時代のさらに後、1690~1740年頃には「金襴手様式(きんらんでようしき)」と呼ばれる表現が登場しました。

白磁に色絵付を施したうえに金彩で文様を表す技法で、色絵と金彩を使用する豪華な配色が織物の金襴と似ているところから金襴手(きんらんで)と呼ばれるようになりました。

1色ごとに焼成を繰り返すという製法が特徴で、金を含めて多くの色を用いるため大変な手間と時間を要することから、金襴手様式は陶芸界でも最も困難な様式とも言われています。

高い美術的価値に歴史的価値、製法が困難なことによる希少価値も加わって、金襴手様式の古伊万里は骨董品買取市場で高く評価されています。

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古伊万里かどうかの見分け方

古伊万里は、現在流通している伊万里とは異なる特徴があります。

ここでは古伊万里と伊万里の異なる点を簡単にご紹介します。

焼き物は形や色のつき方に個体差があって判別が難しいので、見分けることが難しい場合は骨董品に熟知した査定士に依頼することをおすすめします。

表面のテカリ

伊万里焼の表面には、釉薬の反射によるテカリが見られます。

新しい伊万里焼にはピカピカとした硬さを感じる光沢がありますが、古伊万里では釉薬の質が経年変化することによってやわらかな光沢へと変化します。

古伊万里であっても光を強く反射している場合、作られてから日の浅い伊万里である可能性があります。

横から見たときの歪みの有無

古伊万里が作られた江戸時代には温度計がなく、薪を燃料とした窯を用いたことから焼いている時の温度にはムラがありました。

そのため古伊万里には歪みがあるものが多く、古い焼き物の持つ味わいとして愛好家に好まれています。

反対に新しく作られた伊万里は、石油・ガス・電気などを用いた窯で温度管理された状態で焼かれるため歪みのない均一な仕上がりになります。

作品を横から見てフチが水平になっていると、現代に作られた伊万里の可能性があると言えるでしょう。

表面の小傷のつき方

古伊万里のフチや表面には、使用や経年による細かい傷が無数についています。

古伊万里の自然についた細かい傷は異なる方向についています。

新しく作られた伊万里は焼き上がったばかりのようにつるりとした表面が特徴です。

古伊万里を売るならオークションよりも骨董品を扱う買取業者がおすすめ

古伊万里を売るところは買取業者、オークションサイト、フリマアプリが挙げられます。

オークションサイトとフリマサイトは自分で出品価格を決められる一方で、出品作業や落札者対応などを全て一人でやらなくてはなりません。

買取業者はリサイクルショップや骨董品を扱う買取業者があります。

リサイクルショップは取り扱い品目が幅広く、古伊万里などの骨董品の査定に熟知していない可能性がありますが、骨董品を扱う買取業者であれば古伊万里の価値が分かる査定士がいるため適切な査定金額で売れる可能性が高いです。

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古伊万里を売るなら骨董品に詳しいバイセルへ

古伊万里の価値を見極めるには、年代、状態、作家、付属品の有無などの要素を踏まえて判断します。

骨董品に精通した買取業者でなければ適切な査定金額をつけることは難しいでしょう。

骨董品買取のバイセルは全国で出張買取を提供しており、多くのリピーターからご指名をいただいております。

その結果、古伊万里を含む焼き物の豊富な買取実績があります。

お持ちの古伊万里の買取をお考えならバイセルにお問合せください。

古伊万里を少しでも高く売るためのポイント

歴史的・美術的な観点から価値が高いものも多い古伊万里ですが、高く売るにはどのような点に注意すれば良いでしょうか。

古伊万里を少しでも高く売るために知っておきたい3つのポイントをご紹介します。


・保存状態は買取価格に大きく影響する

・製作時の共箱がついていると高評価

・陶印の有無も買取価格に関わる

保存状態は買取価格に大きく影響する

古伊万里をはじめとする焼き物の買取において、査定金額を大きく左右するポイントは焼き物の状態です。

江戸時代に作られた古伊万里は経年劣化によって欠けや割れなどが見つかりやすく、査定では金額が下がってしまいやすいです。

状態のきれいな古伊万里であれば高く売れる可能性があります。

古伊万里についた汚れをクロスで磨き、衝撃を与えないように箱に入れて保管しておきましょう。

共箱などの付属品があると評価が上がりやすい

古伊万里にまつわる付属品として、作品を収める共箱があります。

共箱には箱書きと呼ばれる作者のサインが書かれている場合があります。

製作時に付属されたオリジナルの共箱にはコレクターからの需要があり、付属されていることで査定で評価が上がりやすくなります。

また、サインによって古伊万里の来歴を知る手がかりとなり、お持ちの古伊万里の信ぴょう性につながりやすくなります。

共箱などの付属品がなくても査定金額はつきますが、古伊万里の価値を決める大切なものなので大切に保管しておきましょう。

陶印の有無も買取価格に関わる

伊万里焼に限らず有名作家や有名工房の焼き物には、高台の部分に落款や陶印が刻印されている場合が多くあります。

これらの印は品質や価値を保証するものとして、骨董品買取においては重要視されています。

そして、古伊万里にも「福」という字と渦が青色で描かれている陶印が見られることがあります。

これは「渦福」あるいは「角福」と呼ばれ、この陶印の描き方である程度の年代が特定できる場合もあります。

この渦福(角福)があることによって古伊万里の歴史的価値が証明されるため、買取市場でも高く評価されやすくなるのです。

ただし、価値ある古伊万里のなかにも最初から陶印の入っていないものも存在します。

陶印がないものでも高く売れる可能性はありますので価値を確かめてみてください。