カメラメーカー10社の特徴や性能、価格帯をくわしく解説!

カメラメーカー10社の特徴や性能、価格帯をくわしく解説!

日本のカメラとレンズの製造技術は世界的に高い評価を得ています。

スマートフォンが普及したことで、カメラの需要は低下しつつあるようですが、スマートフォンでは実現できない描写力に惹かれてカメラを趣味にする人が増加傾向にあります。

本記事ではカメラ市場の傾向、日本と海外の主要カメラメーカーの特徴を紹介します。

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※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

カメラ市場の傾向

スマートフォンの進化は著しく、カメラ機能も向上していることから、手軽に使えるスマートフォンのカメラが主な撮影手段として定着しました。

その影響で、コンパクトカメラなどの出荷台数は減少傾向にあり、デジタルカメラ市場は縮小しつつあります。

一方で、ミラーレスカメラの需要は増加傾向にあるとされています。

日本のメーカーが世界市場の7割以上を占めている

デジタルカメラ市場は縮小しつつあるものの、世界的に見ると、シェアの大半を日本のメーカーが占めています。

その日本のメーカーとは「キヤノン」「ニコン」「ソニー」「富士フイルム」です。

実際に、各業界の分析や市場シェアなどのデータを提供している「ディールラボ」が行なった「デジタルカメラとビデオカメラメーカーの世界市場シェアと業界ランキング(2021年)」では、下記のような結果が出ています。

順位 会社名 市場シェア
1位 キヤノン 20.7%
2位 ソニー 19.8%
3位 富士フイルム 15.9%
4位 ニコン 8.5%
5位 ゴープロ 6.4%

引用:ディールラボ「デジタルカメラとビデオカメラ業界の世界市場シェアの分析」

日本カメラと海外カメラの違い

海外メーカーの個性的なカメラも多くあるなかで、日本製カメラが圧倒的な人気を誇っている理由は、日本の技術や性能の高さにあります。

特にレンズの開発においては、日本の技術は他国の追従を許さないといわれるほど優れ、日本でカメラ産業が衰退しない最大の要因にもなっています。

また、日本のカメラメーカーは、全盛期から一貫して価格を抑えています。

海外の有名メーカーのものより安価でコストパフォーマンスが高いことも、世界シェアを大きく占めている理由です。

日本の主要カメラメーカー7選

日本の主要カメラメーカー7選

ここからは日本の主要カメラメーカーであるキャノン、ソニー、ニコン、富士フイルム、ペンタックス、オリンパス、リコーを紹介します。

・キヤノン(Canon)

・ソニー(SONY)

・ニコン(Nikon)

・富士フイルム(FUJIFILM)

・ペンタックス(PENTAX)

・オリンパス(OLYMPUS)

・リコー(RICOH)

・シグマ(SIGMA)

キヤノン(Canon)

キヤノン

キヤノンの前身は1933年に創設された精機光学研究所です。

創設以来、自社開発のレンズ・CMOSセンサー(画像を電気信号に変換する装置)・映像エンジンなどの革新的な技術を生み出し続け、現在では日本の3大カメラブランド一つに君臨しています。

キヤノンのデジタル一眼レフは、プロの現場から圧倒的な人気を誇る「EOS-1D」シリーズ、中級者向けの「EOS 5D」と「EOS 6D」シリーズ、初心者向けの「EOS Kiss」シリーズなどがあります。

ミラーレスは中級者向けの「EOS R」シリーズ、初心者向けの「EOS M」シリーズ、「EOS Kiss M」などがあります。


ソニー(SONY)

ソニー(SONY)

ソニーはミラーレスカメラを主力としています。

カメラ市場では比較的新しいブランドですが、今ではキヤノンやニコンと並ぶほど急激に成長しました。

ソニーのラインナップは主力商品の「α7シリーズ」、「α7R」シリーズ、「α7C」シリーズ、「α9」シリーズです。

2013年に世界初のフルサイズミラーレス一眼カメラとなる「α7」と「α7R」を開発しました。

「α7シリーズ」はフルサイズセンサーを搭載したミラーレス一眼カメラで構成され、高画質でプロの現場で撮影したい人に向いています。

同シリーズは7種類が展開されています。

「α7R」シリーズは「α7」シリーズの中でも高画素モデルです。

「α7C」シリーズは2020年に登場した世界最小・最軽量の持ち運びに特化したモデルで、バッテリーとメモリーカードを合わせて約509gと軽いです。


ニコン(Nikon)

ニコン(Nikon)

ニコンは1917年に日本光学工業株式会社という社名で双眼鏡などの製造を手がけていましたが、1946年からカメラの製造に切り替え、現在のニコン(Nikon)に名称を変えました。

軍事産業のメーカーとして光学兵器などを製造していた歴史があり、その技術を活かして開発されたカメラは頑丈だと報道記者や動物写真家から好評です。

ニコンには、「Zシリーズ」「Dシリーズ」「クールピクス(COOLPIX)」「Nikon 1」などがあります。

Zシリーズは「Z7」「Z7Ⅱ」「Z9」などが有名で、「Z」がアルファベットの最後の文字であることから「究極のカメラ」という意味が込められています。

デジタル一眼レフカメラ「Dシリーズ」は初心者用からプロ用までをそろえています。

色味を忠実に再現する描写力の高さに定評があり、暗い場所でもクリアに映し出せます。

コンパクトデジタルカメラ「クールピクス」は本体が小さく、優れた防水性・防塵性・耐衝撃性を備えています。

ミラーレスカメラ「Nikon 1」はニコンの技術の粋を結集した優秀なモデルの多いシリーズでしたが、2015年に製造が中止になりました。


富士フイルム(FUJIFILM)

富士フイルム(FUJIFILM)

フィルムメーカーである富士フイルムは、カメラのデジタル化に伴って現在ではミラーレス一眼カメラが主力製品です。

富士フィルムのカメラは「X」シリーズ、「GFX」シリーズ、「FinePix」シリーズなどが代表的な製品です。

ミラーレスデジタルカメラ「X」シリーズは高画質と小型・軽量が特徴です。

人気モデルは「FUJIFILM X-Pro3」「FUJIFILM X100V」「FUJIFILM X-S10」などがあり、同シリーズは10万円~40万円台で購入可能です。

ラージフォーマット・ミラーレスデジタルカメラの「GFX」シリーズはプロ仕様のカメラで、被写体の質感だけでなく立体感や空気感までもを表現できます。

モデルには「FUJIFILM GFX100S」「FUJIFILM GFX50SⅡ」「FUJIFILM GFX50S」などが代表的で、販売価格60万円~100万円を超えるモデルもあります。

コンパクトデジタルカメラの「FinePix」シリーズは、防水・耐衝撃・耐寒・防塵機能をそろえた頑丈な作りが特徴です。

シリーズには、「FinePix XP140」「FinePix S1」「FinePix S9900」などがあります。


ペンタックス(PENTAX)

ペンタックス(PENTAX)

ペンタックスは、レンズ・カメラ・デジタルカメラ・天体望遠鏡・内視鏡などの製品ブランド名で、前身企業である「旭光学工業合資会社」から引き継がれています。

ペンタックスブランドのカメラ事業は「リコーイメージング株式会社」が運営しています。

ペンタックスの一眼レフカメラには、ボディ内手ブレ補正機構が搭載されており、シーンを問わず初心者でも簡単に撮影が楽しめます。

色彩表現力や解像度が高く、緑など自然風景における発色の良さが特徴です。

天体撮影に便利な機能「アストロトレーサー」が搭載された機種は、天体写真ファンにおすすめです。

ペンタックスの代表的なモデルは、フルサイズ一眼レフレンズの「Kシリーズ」です。

その中でも「PENTAX K-1」と「PENTAX K-1 II」は主力製品で、どちらもファインダーを覗いたままダイヤルとボタンで設定できます。

さらに、上下左右にも向けられる液晶モニターを搭載しています。

デジタル一眼レフカメラのエントリーモデル「PENTAX K-70」は防塵・防滴加工がされており、100点のシーリング部材をカメラ全体に使い、−10℃での撮影環境に耐えられます。

同モデルは10万円以内で購入でき、カメラ初心者にも手が届きやすいです。

「PENTAX K-3 Mark III」は「K-3 II」の後継モデルのデジタル一眼レフカメラで、Kシリーズと同じ基本機能が搭載されています。

さらに「K-3」ではペンタックスで初のタッチスクリーンに対応してます。


オリンパス(OLYMPUS)

オリンパス(OLYMPUS)

オリンパスは創業した1919年から顕微鏡などの光学機器の開発を手がけ、世界で初めて胃カメラの実用化に成功しました。

光学技術をカメラ技術に発展させ、小型で高画質なカメラとレンズを多数開発しています。

オリンパスのカメラは、ミラーレス一眼レフカメラ「OM-D」シリーズ、小型のミラーレス一眼レフカメラ「PEN」シリーズ、一眼レフフィルムカメラ「OM」シリーズ、アウトドア向けの「T(Tough)」シリーズがあります。

「OM-D」シリーズはオリンパスの代表モデルです。

同シリーズには「OM-D E-M1X」「OM-D E-M10 MarkⅣ」「OM-D E-M1 MarkⅢ」などがあります。

「PENシリーズ」は小型でかつ初心者にも使いやすい基本機能が搭載されています。

人気モデルは「PEN E-PL10」「PEN E-P7」「PEN mini E-PM2」などが展開されています。

「OMシリーズ」は製造終了されたモデルです。

発売当時、135フィルムを使用する24×36mm判のレンズ交換式一眼レフカメラとしては世界最小最軽量といわれていました。

小さなボディと静かなシャッター音が好評を博しました。

人気モデルには「OM-3」「OM-3 Ti」「OM-4 Ti ブラック」などがあります。


リコー(RICOH)

リコー(RICOH)

リコーはファクシミリ・レーザープリンターなどを開発する事務機器の大手メーカーです。

カメラブランドとしても有名で、デジタル一眼レフ・コンパクトデジタルカメラ・360度カメラなどを幅広く展開しています。

現在はペンタックスのカメラ事業を引き継いでおり、一眼レフカメラはペンタックスブランドで販売しています。

「GRシリーズ」はリコーを代表するコンパクトカメラです。

広角28ミリ相当の高品質なレンズを搭載し、補正機能や画像処理能力が高いいわれてます。

人気モデルには「RICOH GR III」や「RICOH GR IIIx」などがあります。

「Gシリーズ」は防水・防塵・耐衝撃性能を兼ね備えたデジタルカメラです。

2メートルの高さから落下しても壊れないほどの強固なボディと、水深5メートルの場所で2時間使用できるという驚きの耐久性が特徴です。

人気モデルには「RICOH G700」や「RICOH G900」があります。

「WGシリーズ」は「Gシリーズ」よりも耐久性と防水性を誇るデジタルカメラです。

人気モデルは「RICOH WG-7」「RICOH WG-6」「RICOH WG-80」があります。

「CXシリーズ」はリコー独自の「純画質テクノロジー」と呼ばれるシステムにより、高い解像感と色の再現性を作り出しています。

人気モデルは「RICOH CX6」「RICOH CX5」「RICOH CX4」などがあります。

「GXシリーズ」は露出制御も開放から最小絞りを12段階まで設定できるデジタルカメラです。

人気モデルには「RICOH GX200」「RICOH GX200 VF KIT」「RICOH Caplio GX100」などがあります。


海外の主要カメラメーカー3選

続いては海外の主要カメラメーカーのライカ、ローライ、カール ツァイスの特徴を紹介します。

ライカ(LEICA)

ライカ(LEICA)

ライカは100年以上の歴史を持つドイツの老舗カメラブランドです。

社名の由来は、ドイツの光学機器メーカーである「エルンスト・ライツ社」がカメラ生産を行なったことからライカと名付けられました。

「Mシリーズ」は1954年に製造を開始した高級レンジファインダーカメラです。

レンジファインダーカメラは光学視差式距離計が組み込まれ、距離測定に連動して撮影用レンズの焦点を合わせられるという特徴があります。

同シリーズは「M3」、露出計を内蔵した「M6」、高額モデルの「M11」があります。

「M3」の登場により、ピントを合わせる際に画角を設定するファインダーとは別々に覗いて設定していたのを設定時の操作を1つにまとめて見やすいファインダーを搭載されたことで便利に使えるようになりました。

また、レンジファインダーカメラ「バルナック型」は、ライカ社が生産していた映画撮影用カメラの露出検査のために開発されました。

バルナック型はモデルごとにローマ数字とアルファベットを組み合わせた3つの名前がつけられ、モデルチェンジをして数字が大きくなるほど高機能となっています。

パルナック型には「ライカⅢc」「ライカⅢf」「ライカⅢd」があり、生産台数が少なく希少価値が見込まれます。

1940年に発売された「ライカⅢd」は「Ⅲc」にセルフタイマーを追加しており、カメラの底部に迅速巻き上げ装置のライカピストルが付いています。


ローライ(Rollei)

ローライ(Rollei)

ローライは、1920年に創業したドイツのカメラブランドです。

代表するカメラは高性能コンパクトフィルムカメラの「ローライ35」です。

「ローライ35」は手のひらサイズのコンパクトボディに高性能なシャッターやレンズ、露出計などが美しく配置された完成度の高さから、発売から半世紀経った現在でも人気を博しています。

「ローライ35」シリーズは1967年発売の第1号機「ローライ35」に始まる、高級コンパクトカメラの先駆けです。

ボディの大きさは幅97mm×高さ60mm、重さは約350gと、当時のカメラでは世界最小といわれていました。

人気モデルには「ローライB35」「ローライC35」「ローライ35S」「ローライ35T」、限定生産の「ローライ35ゴールド」「ローライ35プラチナ」などがあります。


カール ツァイス(Carl Zeiss)

カール ツァイス(Carl Zeiss)

カール・ツァイスは、1846年にドイツの技術者であるカール・ツァイスが設立した光学機器メーカーです。

同社のレンズは性能が高く描写力に優れているのが特徴です。

一眼レフやミラーレスのレンズをはじめ映画撮影用のレンズや工業製品のレンズなど幅広く製品を展開しており、映画用カメラレンズとしては業界最大手とされています。

カール・ツァイスのレンズは、日本のカメラメーカーに対応している製品も多くあります。

使わなくなったカメラを買取に出す際のポイント

使わなくなったカメラを買取に出す際のポイント

使わなくなった古いカメラがあれば、買取業者の査定に出してみることをおすすめします。

老舗ブランドのカメラであれば中古市場で需要が見込まれるため、機種によっては壊れたカメラでも売れる可能性が高いです。

ここでは査定の際に少しでも価値が高く買い取ってもらうためのポイントを紹介します。

箱やカメラの付属品をそろえる

査定時にカメラ購入時についてきた付属品(ケース・レンズ・バッテリー・ケーブル・説明書など)を提示しましょう。

古いカメラで付属品がすべてそろっていると状態が良いと評価されやすくなります。

掃除をしてから査定に出す

カメラがきれいであるほど高く売れやすくなります。

レンズや本体に付着している指紋は乾いたタオルで拭き取り、ホコリはブロアーで念入りに落としておきましょう。

カメラの買取サービスを提供するバイセルに売る

カメラとレンズを売るときは、カメラを扱うバイセルにご相談ください。

バイセルでは査定手数料がかかりません。

キヤノン・ニコン・ソニーなどの有名カメラブランド、ライカなどのアンティークカメラの買収実績が豊富です。

中古市場の価値に熟知している査定士がお持ちのカメラの価値を見極めます。