景徳鎮の焼き物の本物と偽物の見分け方や特徴を解説!

景徳鎮の焼き物の本物と偽物の見分け方や特徴を解説!

中国美術の焼き物といえば、白磁にコバルトブルーの装飾を加えた「青花磁器」で有名な景徳鎮。

その歴史的価値は非常に高く、2005年にはイギリスのオークションにおいて、青花磁器「鬼谷下山」が約30億円で落札された例もあります。

その知名度や美術価値の高さから、景徳鎮は多くの写しや贋作が作られました。

個性的な特徴が多く似せやすいためか、偽物による模造のテクニックは巧妙なものであり、素人目では見分けがつきにくい作品が多いです。

そこで本項では、景徳鎮の概要や本物と偽物の見分け方や特徴を解説します。

売却する前に、まずは自分の目で鑑定してみましょう。

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※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

景徳鎮の焼き物の歴史

「景徳鎮」とは、江西省東北部の景徳鎮市で作られた陶磁器のことです。

景徳鎮市は2000年以上前の漢の時代から磁器作りの町として栄えており、かつては「昌南鎮」と呼ばれていました。

白の粘土で作られた白磁と、コバルトによる精密な装飾は歴代の皇帝を魅了し続けました。

今から約1000年前、北宋の皇帝「真宗」がこの地域で作られた陶磁器を気に入り、陶磁器の底に「景徳年製」と記すように命じました。

これを機に、昌南鎮は「景徳鎮」へと名称を変えたのです。

このように、景徳鎮は1000年を超える歴史があります。

景徳鎮の特徴

 景徳鎮の特徴

景徳鎮の特徴として有名なのが、コバルトによる精密な絵付けと、所持者の身分でわかれた2種類の窯です。

これら景徳鎮が持つ独自の技術や文化は、元・明・清代を通して続いていました。

絵付け

景徳鎮の絵付けの代表として、白磁にコバルトで装飾を施した「青花」が有名です。

濃淡の色付けを生かした細密な絵付けが特徴で、草花や龍などのモチーフが多く見受けられます。

また、コバルトだけではなく紅色の絵付けが施された「紅釉」や、多彩な塗料で絵付けされた作品も存在します。

また、塗料による絵付けだけでなく、ドットを散りばめてぼかしたような透かし模様の「玲瓏」など、精巧な技術による装飾を施した作品もあります。

景徳鎮の窯には、皇宮専用の陶磁器を作る「官窯」と、一般市場向けの陶磁器を作る「民窯」の2種類があります。

官窯は元・明・清代を通して皇帝や皇宮専用の磁器として、数多くの作品が作られてきました。

一般市場向けの民窯は、中国国内から世界各国へと輸出したものもあり、中国の庶民をはじめあらゆる人々の手にわたりました。

やがて、民窯による需要の増加は焼き物の技術発展をもたらし、景徳鎮の「中国陶磁器の代表」という地位を確立したのです。

景徳鎮の偽物を見分けるポイント

 景徳鎮の偽物を見分けるポイント

景徳鎮の偽物を見分けるポイントは、年代・サイン・素材の3点です。

景徳鎮の場合は贋作でも高価になるケースはありますが、やはり本物の価値には及びません。

本物と認められた景徳鎮であれば、非常に高額な査定額がつくことになるでしょう。

年代

基本的に骨董品は、古いものほど高い価値がつきます。

最初に述べたように、景徳鎮は1000年を超える長い歴史があり、特に元・明・清代に作られた作品は希少価値が高い作品とされています。

このような大昔の作品であれば、全体の色合いが劣化している可能性があるため、光沢のある美品は偽物の可能性が高いです。

また、共箱や鑑定書などの年代が記載されている付属品があれば、いつ作られた作品なのか判別できます。

また、偽物のなかには時代背景にあわない作品や、そもそもその時代に作られていないはずの作品もあり、このような時代にそぐわない作品も偽物である可能性があります。

ただし、年代から見分けるには相応の専門知識が必要になるため、断定できない場合は他の要素から鑑定しましょう。

陶磁器の底のサイン

骨董品の真贋を見分ける判断材料として役立つのが、作家の作品であると証明するための「サイン」。真贋を見分けるうえで重要なのはサイン自体を読めることではなく、「サインの有無」です。

サインは作品によって異なり、作者の名前が書かれているほか、「刻印(落款)」が押されている場合もあります。

本物の景徳鎮であれば、先述のように陶磁器の底に「景徳年製」が記されているはずであり、これの有無で真贋を見分けることが可能です。

しかし、本物に似せてサインを入れている偽物も多く、正確な判断基準とは限らない点に注意です。

素材

景徳鎮の素材は、景徳鎮郊外の高嶺山を産地とする「高嶺土」が使われています。

この高嶺土は、古くから中国の陶磁器の原料として使われてきた白色の粘土で、一般に出回っている素材とは大きく違います。

このように、歴史的価値のある工芸品は独自の原料や製法が使われていますが、偽物は広く入手できる素材が使われていることがほとんどです。

この「素材の違い」を見極めることが、判別の重要なポイントとなります。

ただし、専門家でなければ見極めるのは至難の業です。

自分で調べても判別できない場合は、鑑定士の協力が必要になるでしょう。

景徳鎮の状態を保つための方法

陶磁器は非常にデリケートな作りの美術品であるため、保管の方法や場所によっては破損や劣化を招いてしまう危険性があります。

なかでも特に美術価値の高い景徳鎮ですから、なるべく綺麗な状態を保っておきたいものです。

景徳鎮を保存する際は、直射日光や湿気を避けるようにしましょう。

直射日光が当たらない場所で保管する

日光を浴び過ぎると、紫外線による色褪せや黄ばみなどが発生し、陶磁器のツヤも消えてしまう可能性があります。

また、陶磁器に用いられる粘土は極端な温度変化や乾燥に弱く、経年劣化によるひび割れを招くこともあるのです。

景徳鎮の美しさを保つためにも、直射日光や風が当たらない場所に保存にして、乾燥を避けるようにしましょう。

湿気が多いところで保管しない

陶器は土が用いられているため吸水性が高く、空気中の水分を吸い取る性質を持っています。

そのため、景徳鎮を湿気が多いところで保管していると、水分が入ってひび割れや欠け、カビが発生してしまう恐れもあります。

景徳鎮を保管する際は、湿気がこもりにくい場所を選びましょう。

景徳鎮の買い取りならバイセルにお任せください

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おわりに

中国陶磁器の代表、そして陶磁器の元祖ともいえる景徳鎮。

古くから現在に至るまで、多くの人々に愛されてきた歴史ある工芸品であり、高い人気と美術価値を誇る歴史的な名品ともいえます。

古い作品だけでなく、比較的新しい作品でも高い価値がつくことも多く、その人気の高さがうかがえます。

それゆえに素人目では真贋の判別が難しく、また市場には数多の偽物が紛れているために、景徳鎮の正確な鑑定には経験豊富な専門の鑑定士が必要です。

自分で真贋の判別ができず不安な方や、お持ちの景徳鎮の売却を検討している方は、買取実績の豊富なバイセルに一度ご相談ください。

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