中国美術の買取相場は?人気の種類や高く売れる作品の特徴を解説

骨董品が好きな方の中には、日本のものだけでなく海外の作品を集めている方も多いでしょう。
骨董品買取市場において、価値の高いものが非常に多いのが中国美術のジャンルです。
中国美術品は絵画、切手、陶器、宝石など多岐にわたり、ものによっては買取市場において非常に高い価値がつくことがあります。
この記事では、中国美術の種類、中国美術品の価値が高い理由、高く売れる中国美術品の特徴、中国美術品の買取相場、おすすめの買取業者の選び方、中国美術品を買取に出すときの注意点などをご紹介します。
※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。
目次
中国美術の種類
中国美術とは、中国で制作された様々な美術品・骨董品の総称です。
中国美術には、書画・絵画・掛け軸などの美術品、陶磁器・堆朱などの実用から生まれた骨董品、象牙・翡翠・珊瑚などの希少な材料が使われた工芸品、文房具・印材から古書・中国古銭・中国切手など多岐にわたります。
古いものでは数百年から数千年以上も昔に制作された作品も存在します。
書画(掛軸、書、古文書など) | 絵画(山水画、彩色画、人物画、花鳥画など) |
掛け軸 | 陶磁器(白磁、青磁、青花磁器など) |
堆朱・象牙・翡翠・玉・珊瑚・犀角・金瓶・銀瓶などの工芸品 | 文房具(硯、端渓、古墨、筆など) |
印材 | 中国切手 |
中国古銭 | 古書 |
このように、中国美術には様々な種類があります。
また、「中国で制作された美術品・骨董品」という意味ではもっと幅広い物品が中国美術にあたる可能性があり、買取対象となる場合があります。
中国美術はなぜ高く買取される?
中国美術は、骨董品買取市場の中でも特に高い価値のつくものが多いジャンルとなっています。
その理由として、以下の2点が挙げられます。
- 中国文化財の国外持ち出しが禁止されているから
- 中国富裕層による投資目的での需要が増加しているから
中国では2007年から、「1911年以前に作られた中国骨董品・美術品の海外持ち出しを禁止する」というルールが施行されています。
また併せて、歴史的・芸術的・科学的価値のある文化財で1949年以前のものが、少数民族の代表的な文化財で1966年以前のものが海外持ち出しが禁止されています。
これによって、中国国外に流通する中国美術品の数自体が少なくなっており、希少価値が高くなっています。
さらに、それによって中国美術品の価値が世界的に高くなったことから、中国富裕層による中国美術品の買い占めが起こりました。
もともと少ないうえに中国富裕層の需要が増したことで、買取市場での価値が高くなっているのです。
高値になる中国美術品の特徴
上記のような理由から高く買取されることも多い中国美術品ですが、その中でも特に高値になりやすい作品とはどのようなものでしょうか。
中国美術の代表的な種類ごとに、高値になりやすい作品の特徴をご紹介します。
書画
書画とは、「書と画」という字の通り「書と絵画が一体になった作品」、または「筆を使い墨で書いた書のみの作品」のことです。
中国には「書画同源」という考え方があり、「書と画はセットであり、同体だ」とされてきました。
そのため、中国の芸術は秦(しん)や漢などの時代から「書」と「画」を切り離せないものとして、掛軸・屏風・巻物など数多くの作品が生み出されてきました。
有名な作家は書画を確立したとされる王義之で、彼は現在でも多用される書体の楷書・行書・草書を豊かに表現していたといいます。
王義之の作品では「快雪時晴帖」「蘭亭序」などが有名で、これらをはじめ、有名作家の書画は本物であれば大変高い価値があります。
絵画
中国絵画のルーツは先史時代(日本では弥生時代)といわれているほど歴史が古く、当時は土器や岩壁などをキャンバスにして絵画を表していたとされています。
中国独特の絵画の手法といわれている、墨で濃淡を作り出す表現方法や影を付けない手法などが、世界的に中国絵画の価値が高まっている理由といえます。
中国絵画史を広く見ると彩色画・人物画・花鳥画が多く、山水画・水墨画が主な手法となっています。
中でも有名な画家の作品は中古市場でも価値が高いとされやすく、顧愷之・呉道子・呉昌碩、現代作家では黄秋園・范曾の作品が人気です。
山水画
山水画は主に自然をモチーフとした画風が特徴で、山や四季など季節ごとに異なる色彩が用いられています。
中国では山水を神仙や霊獣の住処としていたため、秦・漢時代より焦点を当てていました。
五代時代以降は、荊浩・李成・郭煕・斉白石などの山水画家が有名となり、当時絵画の代表であった人物画よりも山水画が台頭してきた時代もあります。
山水画の主な作風は徐々に変化していき、絵の中の人物が山水を鑑賞する作品や、心象風景を取り入れた作品などと時代や作家によってさまざまです。
無名作品よりも、呉鎮作など作家物の山水画かつ芸術品としての価値が認められれば高額買取が望めるでしょう。
掛け軸
中国の掛け軸は、もともとは仏像のように仏教における礼拝に用いられた道具であったといいます。
それが現代では、水墨画・山水画・文人画・院体画・花鳥画など、様々な絵画を飾るためのアイテムとなっています。
中国掛け軸の特徴としては、絵画に詩句がついていること、絵のテイストとして河の荒々しさや山の鋭さなど力強い印象を受けるものが多いこと、掛け軸自体のサイズが大きいことなどが挙げられます。
高く買取されやすい掛け軸としては、呉昌碩や斉白石といった有名作家の作品が挙げられます。
印材
印材とはスタンプのようなもので紙に印字することを目的とした美術品です。
銅・銀・竹・木材など多種多様な素材が用いられています。
秦・漢時代に皇帝や官吏の位を印で表す印象制度が整えられたため、印の役割が重要になり始めました。
印材の大きさや形によって位や役職が表され、初期は粘土の塊に印を押していましたが、次第に紙に捺印することが一般化していきました。
現在では印材としての実用よりも観賞用として需要がある美術品とされています。
「天然石でできた印材の場合は石材が良質かどうか」「サイズは大きいかどうか」などが買取査定の評価を上げるポイントになりそうです。
陶磁器
中国の陶磁器の歴史は、新石器時代に生まれた「紅陶(こうとう)」や「彩文土器」から始まりました。
また、陶磁器とは「陶器」と「磁器」を総称したものです。
中国では焼成温度1,000度以下の焼物を「陶器」と呼び、1,000度以上の焼物を「磁器」と呼びます。
釉薬(ゆうやく)のかかった焼物もすべて「磁器」と呼びます。
中国の陶磁器の中でも代表的な磁器の種類として、白素地に無色の釉薬をかけた白単色の「白磁」と、青緑色の釉薬をかけた青単色の「青磁」があります。
元・明・清代に作られた磁器は、宮廷に納めるために高品質で希少価値が高いとされるので、買取に出すと高値になりやすいです。
宮廷用の陶磁器は時と共に発展していき、一般市場向けの陶磁器に比べて顔料の藍色と白色が鮮やかで、素地である白磁の質も高くなりました。
しかし、官窯(宮廷用の窯)と民窯(一般市場向けの窯)が統一されると共に、官窯に使用されていた技術が民窯にも流れていきました。
最終的には全体的に磁器の製造技法が大きく発展したため、素人では官窯と民窯の陶磁器の区別をつけるのは難しいかもしれません。
中国陶磁器の種類
中国陶磁器の種類も非常に多数存在し、代表的なのは兵馬俑・釉裡紅・景徳鎮・康煕官窯・民窯などが挙げられます。
そのほかの中国の主要窯は以下の通りです。
徳化窯・官窯・龍泉窯・磁州窯・釣窯・哥窯・汝窯・越州窯・鼎州窯・岳州窯・寿州窯・洪州窯・邢州窯・南宋官窯・湖田窯・磁州窯・建窯・吉州窯・南安窯・莆田窯・郎窯臧・窯年窯・唐窯・宜興窯
中国切手
中国切手では、1950年〜1980年代に発行されたものに、骨董的価値のあるものが多くあります。
世界中に切手コレクターがいるにも関わらず、文化大革命で多くの中国切手が消失してしまって現存数が少ないため、コレクション価値が高騰しているのです。
シートで残っている、あるいは全シリーズが残っている中国切手は希少価値が高くなりやすいです。
特に人気の中国切手は赤猿切手・毛沢東切手・オオパンダ切手などが挙げられ、需要が高いために状態次第では高値で買い取ってもらえる可能性があります。
高値が見込まれる中国切手の種類や、バイセルの中国切手の買取実績をご紹介しているこちらのページを参考にご覧ください。
翡翠
翡翠は曇りのない鮮やかな緑色が特徴の宝石です。
清王朝初期にミャンマーから中国に持ち込まれ、宮廷内で装飾品として重宝されていました。
翡翠の質を決める要素には透明度、色味、テリなどがあり、ムラがなく均一な色味で透明度が高い翡翠を琅玕(ロウカン)と呼び、中古市場での需要が見込めます。
特に翡翠の数珠玉状のネックレスは、揃えることが難しい透明度の高い数珠玉が使われていることが多いため、希少価値が高まる傾向にあります。
主な翡翠の産地は新潟県糸魚川市、富山県の宮崎・境海岸、兵庫県養父市、鳥取県、ミャンマーのカチン高原、グアテマラのモタグア渓谷などです。
ミャンマー産はヒスイ輝石の含有率が高いため、発色が良いものが多く、価値が高くなりやすいです。
家具
中国の家具は、買取市場で人気の骨董品のうちの1つです。
中国家具の最盛期といわれているのは、明(みん:1368-1644)や清(しん:1644-1912)の時代で、この年代の古家具には高値がつきやすいです。
特に清の時代には家具の装飾が大きく発展しました。
黒や朱の家具に金の絵付けや螺鈿(らでん:貝類を彫刻して、漆地や木地などにはめこむ技法)を施したもの、精緻な彫刻を施したものなどが人気を集めています。
中国家具の特徴ともいえる彫刻のモチーフには、伝統的な紋様の草花・龍・鳳凰・雲・花・葉などがあります。
また、中国家具の多くは堅くて虫に強い唐木(紫檀・黒檀・鉄刀木など)で作られていますが、唐木製の家具は高級素材として買取市場においても高値で取引されています。
基本的には、傷や変色がないなどきれいな状態で残っている時代物の家具も、骨董品としての価値が認められれば高値が期待できるでしょう。
ただし、製造年代が新しい家具でも、装飾や彫刻など意匠の凝った家具であれば高く売れやすい傾向にあります。
※バイセルでは家具のお取り扱いが難しい場合がございます。詳しくはオペレーターまでお問い合わせください。
中国家具の種類
買取で取引されている中国家具には以下の種類があります。
茶箪笥・飾り棚・文卓・座卓・高卓・椅子・長椅子・花台・屏風・衝立・硯屏
また、素材や技法別では以下のような種類が人気です。
紫檀・黒檀・鉄刀木・花梨・黄花梨・玉杢・玉石象嵌・木彫彫刻・螺鈿・堆朱
その他の中国美術
前述した種類以外の中国美術品をご紹介します。
犀角・黒檀・青銅器・竹根・香木・沈香・硯屏・中国茶器・麻雀牌・鍍金仏・金銅仏・鉄瓶錫器・古家具・帯鉤・如意・扇子・屏風・七宝・絞胎・天目・三彩・染付・藍釉
中国美術の種類や窯は非常に多岐にわたるため、査定士でなければ見分けが付かないこともあるでしょう。
詳細がわからない中国美術は、骨董品の買取実績が豊富な業者で見極めてもらうことをおすすめします。
中国美術の買取相場
中国美術の査定ポイントは、手掛けた作家の知名度や作品本体の状態、中古市場での需要などが重要となります。
そのため、作品一つひとつで買取額が大きく異なるため、一概に買取相場がいくらとは言い切れません。
こちらでは、作品の状態が良く、かつ骨董的価値・美術的価値が認められた際の中国美術の買取相場をいくつかご紹介します。
作家名 | 種類 | 買取相場 |
---|---|---|
王義之 | 書画 | ~数千万円 |
絵画顧愷之 | 絵画 | ~数千万円 |
絵画呉道子 | 絵画 | ~数千万円 |
印材田黄石 | 印材 | ~300万円前後 |
印材鶏血石 | 印材 | ~~200万円前後 |
印材芙蓉石 | 印材 | ~100万円前後 |
陶磁器青花缠枝牡丹纹摩羯鱼 | 陶磁器 | ~数千万万円前後 |
陶磁器耳大罐 | 陶磁器 | ~数千万万円前後 |
※上記の相場表は、あくまで目安です。あくまで該当ジャンルの中でもっとも市場価値の高い品の相場を記載しております。
※お品物の状態によってはお値段がつかない場合もございます。
※骨董品に汚れや傷などがある場合には、額面を下回る買取価格となる場合もございます。
※弊社基準により一部の骨董品は査定対象外となります。
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中国美術には、有名作家のものや希少性のある材料が使われているものなどを中心に非常に価値の高いものも多いです。
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中国美術をより高く売るための注意点
中国美術を買取に出すときには、少しでも高く売るために知っておきたいいくつかの注意点があります。
お持ちの中国美術がより高く売れるように、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 無理に手入れをしない
- 付属品も忘れずに査定に出す
- なるべく早く売る
無理に手入れをしない
中国美術品は、本体の状態が査定額に大きく影響します。
それゆえ、中国美術品の保管環境や手入れに配慮しておくことで、査定金額アップに繋がるでしょう。
しかし、無理に汚れを落とそうとすると傷をつけたり壊れてしまう可能性があります。
古い時代の中国美術品ほどもろくなっている恐れがあるので、より丁重に扱う必要があります。
万が一、作品に傷やヒビが入ってしまうと価値が大幅に下がってしまうでしょう。
陶器等の手入れをするならば、外側のホコリを軽く拭き取る程度にしてください。
付属品も忘れずに査定に出す
中国美術品を購入したときには木箱などの付属品がついてくることがあります。
美術品によっては箱の側面に作家の直筆サインが入っていたり、説明書が同封されています。
これらの付属品は重要なコレクションの一部であると同時に、有名作家のサインなどがあることで本物の証明になってくれることもあります。
そのため、付属品があることで買取市場での信頼性が増し、より高い需要を集めて買取価格が高くなる可能性があるのです。
箱などの付属品は汚れていたとしても処分せずに大切にとっておき、査定時には忘れずに提示するようにしましょう。
なるべく早く売る
中国美術の買取を検討しているなら、なるべく早く査定に出すことをおすすめします。
年代物の中国美術品であれば、経年劣化により、装飾が剥げたり色落ちする場合があります。
中国美術を含む骨董品は、状態が良いほど査定金額が高くなりやすいので、今より状態が悪くならないうちに早めに買取に出しましょう。
需要が高い中国美術の人気作家
中国美術の中でも人気作家が手掛けた作品は高額での買取になりやすいです。
特に有名な中国美術の代表的な人気作家は、王義之・顧愷之・呉冠中・欧陽詢・褚遂良・虞世南らが挙げられます。
需要が見込まれるそのほかの中国美術作家は以下の通りです。
呉道子・田黄石・鶏血石・芙蓉石・斉白石・呉昌碩・沈南蘋・于右任・亞明・于非闇・惲寿平・惲南田・袁暁岑・王一亭・王原祁・王献之・王時敏・王西京・王石谷・王雪涛・王鐸・翁同龢・王文治・王蒙・何海霞・何家英・郭沫若・何紹基・顔輝・関山月・関良・魏紫煕・徽宗皇帝・仇英・虚谷・金延標・金農・倪元璐・啓功・乾隆帝・弘一法師・黄永玉・江寒汀・康煕帝・高奇峰・黄君壁・高剣父・黄公望・黄冑・黄庭堅・黄賓虹・康有為・呉湖帆・呉作人・呉彬・祭国強・崔如琢・査士標・左宗棠・沙孟海・常玉・謝稚柳・朱屺瞻・祝允明・朱銘・徐渭・蒋介石・蒋兆和・章炳麟・徐希・徐世昌・徐悲鴻・沈周・石涛・石魯・銭松嵒・曽国藩・宋文治・蘇軾|蘇東坡・孫文・趙之謙・張瑞図・張善孖・張大千・趙樸初・趙孟頫・陳逸飛・沈尹黙・陳鴻寿・陳洪綬・陳半丁・程十髪・鄭燮|鄭板橋・田世光・唐寅・唐雲・董其昌・董寿平・任伯年・任頤・馬遠・白雪石・八大山人・范曾・潘天寿・溥傑・傅山・溥儒・溥佺・馮大中・傅抱石・文徴明・米芾・辺寿民・包世臣・蒲作英・梅蘭芳・雍正帝・頼少其・羅振玉・羅聘・藍瑛・李可染・陸厳少・李苦禅・陸治・李鴻章・李士達・李鱓・劉海粟・黎雄才・劉松年・劉大為・劉旦宅・梁啓超・林散之・林則徐・林風眠・林良・郎世寧
作家ものの作品をお持ちの場合は、骨董品・美術品を取り扱っている買取業者に見てもらいましょう。
また、作家ものでなくとも美術的価値が見染められれば買取額が付く可能性もあるので、まずは査定を受けるのが得策です。
需要が高い中国切手の種類
需要が高い中国切手の中でも、特に中古市場で人気の種類をご紹介します。
赤猿切手
赤猿切手は1980年に発売された中国切手で、中国で初めて発行された年賀切手でもあり、非常に有名です。
図案は、赤い背景に子猿が描かれ金粉がまぶされています。
バラ1枚でも高値がつくほど価値があり、特に金粉が残っていると高値になりやすいです。
毛沢東切手
毛沢東切手は1つの切手に複数の図柄があり、毛主席の長寿を祝う切手にいたっては11種類もあります。
同シリーズはほかにも、毛主席の長寿をたたえる、毛主席の立派な兵士・劉英俊、毛主席の最新指示、毛主席像、毛主席は赤い太陽、毛主席詩詞などが発行されました。
買取市場においては、毛沢東切手の全シリーズが揃っていると希少価値が高くなります。
オオパンダ切手
オオパンダ切手は、中国人画家である呉作人(ごさくじん)が描いたパンダがプリントされています。
竹とジャイアントパンダが水墨で描かれており、種類ごとにパンダのしぐさが異なります。
時期によって発行期間が2つあり、3種1セットのシリーズで合計9種類あります。
愛らしいパンダの絵柄を手元に置いておきたいとして、切手コレクター・パンダファンの両者から人気です。
青島軍事切手
青島軍事切手は青島郵便局で臨時的に発行されました。
元々、軍事切手は日本で発行されて日本軍に配布されていましたが、中国に駐在していた日本軍への配布が間に合わずに中国で臨時的に発行されました。
正式な軍事切手が到着したことで利用と発行が停止されたので、ほかの軍事切手よりも圧倒的に現存数が少なく、希少価値が高いとされることが多いです。
中国軍人切手
中国軍人切手は駐屯地に派遣されていた中国兵が、本国へ手紙などを送るために使われていました。
図案の中心には星マークが描かれており、陸軍・空軍・海軍の3種類それぞれの背景色が異なります。
使用場所が限られていたため日本で現存している枚数は極めて少ないとされ、高値で取引されています。
菊切手加刷軍事切手
菊切手加刷軍事切手は、日本の菊切手に「軍事」と印字された切手です。
額面は5厘(0.5銭)から1円までの15種類で、軍事切手は3銭だけが使われていました。
100年以上前に発行されていた軍事切手なので現存数が少なく、シートでお持ちなら高値になる可能性があるでしょう。
矢野切手
矢野切手は、1942年に日本軍の占領下にあったビルマ(現ミャンマー)で発行され、ラングーン郵便局の事務紙が代替えとして使われていました。
表面にはビルマ郵政再建委員長だった矢野静雄氏の私印が押されています。
矢野切手は、私印が図案になった珍しい切手であること、切手のサイズが揃っていないことが希少価値を上げる要因になっています。
中国美術の歴史
骨董品などの中国美術の歴史を紐解くと、中国最初の王朝でもある殷から始まります。
王が祭祀(さいし)で使用されている甲骨文字が描かれた亀甲や獣骨、青銅器の祭器が作られており、これが中国美術の始まりであるといわれています。
当時の基本的な文化を担ったのは漢民族であり、哲学や宗教、文学に影響を受けつつ書画や絵画・磁器・陶磁器などの分野において独自の美術が生み出されています。
そして、周辺国であるインドやペルシアなどの西方文化がシルクロードを介して伝わっており、中国美術の形成と発展が促されています。
多くの美術文化を生み出した中国ですが、1960年半ばに共産党の毛沢東主席が資本主義を批判して、社会主義を広めた文化大革命が行われました。
これにより社会運動は権力闘争に発展し、伝統文化の破壊が行われ、芸術活動に対して多くの被害が発生した経緯があります。

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