中国骨董の人気ジャンルと買取をする際の注意点

骨董品というのは世界中にありますが、中でも、中国骨董は長い伝統があり、日本人にとっては中国の歴史がなじみ深いこともあって、非常に高い人気を誇っています。
しかし、中国骨董とひと言でいってもそこで取り扱っている品は膨大です。
そこで、中国骨董の中でも特に人気の高いジャンルを紹介していきます。

西洋美術にはない書画の魅力
書画の魅力は独特の表現方法にあります。
文字自体が意味を持ち、墨の濃淡やにじみ、ぼかしといった技法を駆使してまるで絵の描くごとく複雑な表情を与えられるのは、西洋美術にはないものです。
そのため、書画は東洋美術の一大ジャンルを形成し、多くの人の注目を集めています。
作品の大半は掛け軸となり、非常に多くの点数が市場に出回っています。
その価値は玉石混交で、それをいかに見分けるかが書画を収集する上でのポイントです。
価値基準はいろいろとありますが、最も重要なのは誰が書いた作品かどうかです。
巨匠と呼ばれる作家によるものであれば、それだけで大きな価値を持ちます。
ただ、中国書画は歴史が古く、中国の政権も大きく変動してきたため、その出自を明らかにするのは容易ではありません。
そこで、大切になるのが鑑定書と作者直筆によるサインと箱です。
箱には著者が題名を記したり、捺印を押していたりする場合があり、作者を知る上で大きな手掛かりになります。
中国の歴史とともに育まれていった陶磁器
中国における陶磁器の歴史は古く、中国の歴史が陶磁器の歴史といっても過言ではないほどです。
新石器時代にはすでに陶磁器が作り出され、さまざまな技術革新を経たのちに、三彩、五彩、青磁、白磁、青花といった華麗な器を作り出すまでになりました。
独特の青緑の色が目を引く青磁が発達したのは三国志の時代で、それと対をなす白磁が登場したのが隋の頃です。
そして、真っ白な磁器に描かれた青い文様の優美さが人々を魅了する青花の技法は、唐の時代に成立しています。
その後も中国の複雑な歴史の中で陶磁器を作る窯も栄枯盛衰を繰り返し、さまざま様式が生み出されていきます。
その多様さゆえに、中国の陶磁器の値段は単純な相場では判断できず、コレクターの鑑識眼にかなった作品であれば相場の何倍もの値で取引されるケースも珍しくありません。
実用性と芸術性を併せ持つ文房四宝
日本ではあまり耳慣れない言葉ですが、中国骨董には文房四宝というジャンルがあります。
これは要するに書道で使う4つの道具である筆、墨、紙、硯を意味します。
これらは、偉大な芸術を生み出したアイテムとして高い骨董価値を有します。
その中でも、特に重視されているのが劣化の比較的少ない硯です。歴史的価値があり、きめ細かい墨を作り出す硯であれば、かなりの高値がつきます。
また、古い墨は発色がよく、現代の技術では再現が困難なため、書の愛好家たちに重宝されています。
さらに、筆や紙に関しては消耗品ではあるものの、時代によって材質や製造方法もさまざまで、使用する道具によって多様な表現が可能となるのが魅力です。
骨董品の世界でも文房四宝は注目が高まっており、積極的に買取を行っている骨董買取専門店も増えているため、今後が期待できるジャンルと言えます。
中国骨董を売却する際の注意点
中国骨董には上記の他にも数多くの人気ジャンルがあり、非常に魅力的なのですが、その一方で、偽物が多いことでも知られています。
売却の際、専門の査定士のいない業者に持ち込んだのでは、偽物をつかまされるリスクを避けるために相場よりかなり安い価格で買取られてしまう可能性があるのです。
ですから、中国骨董をしっかりとした値段で買取ってもらうには、そのジャンルに詳しい業者を選ぶ必要があります。
同時に、本物か否かを明らかにしやすいように、著名や捺印のある収納袋や箱などあれば、たとえボロボロであっても商品と一緒に査定に出しましょう。
間違っても『こんなボロボロの箱には価値がないだろう』と決めつけて勝手に捨ててしまってはいけません。
あとは、輸送中における破損のリスクを考えれば、専門店に直接骨董品を持ち込むよりも出張買取サービスを利用して、自宅で査定を行ってもらう方が賢明です。

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