青木大乗の絵画の買取価格は高い?代表作や高価買取のポイントを解説

青木大乗(あおきだいじょう)は、徹底した写実描写を基礎として描く静物画で知られる日本画家です。
従来の日本画にはなかった、立体感や光と影の描写を取り入れた表現は非常に評価が高く、美術品買取市場でも高価買取されるケースがあります。
本記事では、青木大乗作品の特徴や代表作・有名作品に加えて、買取市場で高く売れる理由、高く売れやすい青木大乗作品の特徴、青木大乗の絵画を高価買取してもらうためのポイントなどについてご紹介します。
※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。
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目次
青木大乗とは
青木大乗(1894-1979)は、大正から昭和にかけて活躍した日本画家です。
徹底した写実描写を基礎として描く静物画で知られています。
青木大乗は1891年、大阪市に生まれました。
本名は青木精一郎です。
当初は京都関西美術院で西洋画を学び、画業の初期には新燈社洋画研究所を設立するなど西洋画家としても活動していました。
日本画に転向したのは1935年、新燈社が解散した年です。
その後は結城素明(ゆうきそめい 1875-1957)、川崎小虎(かわさきしょうこ 1886-1977)らと大日本美術院メンバーとして、あるいは無所属の日本画家として活動を続けました。
日本画に転向したとはいうものの、青木大乗が目指したのは従来の日本画を超越した「新日本画」と呼ばれる作風でした。
これは、従来の伝統に縛られ、新たな表現を認めない当時の日本画壇の息苦しいムードへのアンチテーゼでもありました。
縛りのない新たな日本画を作り上げていくという気概をもって絵画に挑んだ青木大乗は、大日本美術院解散後も大きな組織に属することはありませんでした。
そんな青木大乗の姿は「野武士的」とも評されました。
青木大乗の探究心に富み、妥協を許さない画業は晩年には高く評価されており、1970年には勲三等瑞宝章を受章しています。
青木大乗の作風
青木大乗の日本画は、西洋画家時代に身に着けた徹底した写実描写を基礎としているのが特徴です。
日本画の画材を用いながらも、当時の日本画壇では異色とされるほどの力強く大胆な表現力を発揮しました。
また、平坦な表現が多かった当時の日本画壇にあって、これも西洋画の経験からくる対象の立体感や、光と影を意識した描写も特徴的です。
モチーフとしては、魚や花などの静物画を多く描きました。
深く静かな趣のある画面の中にモチーフの生命力や重厚な存在感が感じられる、独自の情緒があります。
青木大乗の作品の種類
青木大乗が得意としたのは彩色の日本画です。
それに加えて、若いころに取り組んだ西洋画、晩年に取り組んだ水墨画など、様々な種類の作品があります。
また、日本画作品の中には掛け軸の形式になっているものも多いです。
掛け軸作品は小型で扱いやすいものが多いことから、美術品買取市場でも人気が高くなっています。
青木大乗作品の買取価格は高い?高く売れやすいポイントとは
西洋画の経験からくる独自の描写や表現力を持つ青木大乗の日本画には、多くの美術ファンからの高い人気があります。
美術館に収蔵されているものなど貴重な作品も多くありますが、美術品買取市場でも高い買取価格がつく取引例が多く見られます。
青木大乗作品の中でも美術品買取市場で高く買取されやすいのは、青木大乗らしい写実描写と巧みな色彩で描く日本画です。
特に、鯛を描いた静物画や富士山をモチーフにした作品などは人気が高く、高い買取価格がつきやすい傾向があります。
また、サイズの大きい大作と呼ばれるものは、小品に比べて買取価格が高くなりやすいでしょう。
青木大乗だけでなく、絵画の買取では有名作家の作品ほど買取相場が高くなりやすい傾向があります。
以下の各ページでは、有名作家の作品を中心とした日本画の買取相場や、高く売るためのポイントといった買取情報について記載してございます。
参考までにぜひご参照ください。
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参考までにぜひご覧ください。
青木大乗の有名作品にはどんなものがある?
従来の日本画にはなかった、西洋画の感覚を取り入れた徹底した写実描写と大胆な表現力が光る青木大乗の絵画は、多くの美術ファンを魅了しています。
では、そんな青木大乗の有名作品にはどんなものがあるでしょうか。
ここでは、モチーフごとに「鯛」「静物」「富士山」と分けて見ていきましょう。
鯛
鯛は、青木大乗が繰り返し描いた静物画の画題です。
有名作品としては、「鯛」「大鯛」「双鯛」などがあります。
青木大乗の「鯛」作品群の特徴として、西洋画の技術を生かした徹底した写実性があります。
鱗のきめ細かな質感、目の鋭い光沢、ヒレの張りなど、その表現は従来の日本画の線描には留まりません。
それゆえ、青木大乗の鯛は水揚げされた後の静物でありながら、まるで生きているかのような強烈な生命力と存在感を放っています。
「鯛」作品群は、青木大乗の「写実を基盤とした力強い日本画」という作風を象徴する重要なシリーズであると言えます。
静物
鯛をモチーフにしたもののほかにも、青木大乗は静物画を数多く描いています。
主なモチーフとしては、陶磁器などの器、林檎・梨・ぶどう・柘榴などの果物、虞美人草などの花、鯉などの魚があります。
青木大乗が描く静物画は、西洋画の感覚を取り入れ、モチーフの質感や立体感、光沢などを徹底的に追及しているのが特徴です。
色彩の面では、色鮮やかな果物などを描いていながらも、暗色を効果的に使うことで画面全体に深みのある趣や重量感を与えているのが特徴です。
これにより、モチーフが持つ独特の存在感が際立ちます。
青木大乗の静物画の具体的な作品名としては、「香心」「古代土器」「ペルシャ鉢果実」「青九谷鉢に果実」「金襴手鉢に果実」などがあります。
富士山
富士山は日本画のモチーフとして定番と言われるものの1つであり、青木大乗にも富士山を描いた有名作品がいくつかあります。
青木大乗の「富士山」作品では、雄大な富士の姿が、朝焼け・夕焼け・雪に反射する光など特徴的な光とともに描かれていることが多いです。
光の変化が富士山の荘厳さを際立たせ、富士山が持つ日本的な精神性が象徴的に表現されています。
また、青木大乗の力強く大胆な筆致で、画面に大きく富士山が描かれることが多い点も特徴と言えるでしょう。
全体に重厚で落ち着いた趣のある画面の中に浮かぶ、厳かで迫力ある富士山の姿が楽しめます。
青木大乗が富士山を描いた具体的な作品としては、「旭光富士」「富嶽」「暁の富士山」などがあります。
ここに挙げたもののほかにも、青木大乗は様々な作品を残しています。
そして、有名作品でなくとも、青木大乗の作品であれば保存状態などの条件によって高く買取される可能性があります。
お持ちの青木大乗作品の具体的な価値については、ぜひ1度バイセルの無料査定でお確かめください。
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お申し込みフォームへ青木大乗の絵画を高価買取してもらうためのポイント
西洋画の経験からくる独自の描写や表現力でモチーフの生命力や重厚な存在感を描く青木大乗の日本画は、美術品買取市場でも高く評価されています。
では、青木大乗の絵画を少しでも高く売るためにはどのようなポイントに気をつければ良いでしょうか。
青木大乗作品を含む絵画の買取において、より高く買取してもらうために知っておきたい3つのポイントをご紹介します。
- 綺麗な状態で保存しておく
- 鑑定書などの付属品を揃えておく
- 入手経路などの来歴を明確にしておく
綺麗な状態で保存しておく
青木大乗を含む絵画の買取では、保存状態が良好である(制作当時の状態をなるべく保っている)ほど高く買取されやすい傾向があります。
反対に、ひび割れ、退色、シミ、シワ、カビ、傷、破れ、タバコの臭いがあるなど保存状態が悪いと、その分だけ買取価格は下がってしまいます。
青木大乗のような有名作家の場合には多少の経年劣化があっても買取してもらえる場合も多いですが、高価買取の可能性は低くなってしまうでしょう。
作品を良い状態に保つためには、専用の袋や箱で保護する、直射日光を避けて風通しの良い場所で保管するなどの工夫をしてあげましょう。
鑑定書などの付属品を揃えておく
青木大乗のような有名画家の作品をより高く売るためには、作者のサインや鑑定書・保証書といった、作品の価値を示す付属品の有無が重要な役割を果たします。
青木大乗作品の場合、画面の右下、あるいは他の四隅のどこかに「大乗」の署名と朱色の印章が入っているものが多いです。
これらのサインや印章は作品の品質と信頼性を示す重要な証拠になるため、買取市場における信頼性が増すことで多くの需要を集められます。
鑑定書も同様の効果があり、付いていることで作品の価値を証明できるため買取市場における信頼性が増します。
これらがあることで、より高い価格での買取につながる可能性があります。
鑑定書・保証書などの付属品がある場合には、作品本体と併せて大切に保管しておきましょう。
入手経路などの来歴を明確にしておく
青木大乗をはじめとした絵画の査定では、買取市場における作品の信頼性のために「どこで手に入れたか」「いつ購入したか」「誰から譲り受けたか」など購入に至るまでの背景が確認されます。
例えば「業界で信頼されている専門店で購入した」「〇年△月に××博物館に貸し出した」などの来歴は、作品の価値を判断するうえでも重要な情報になります。
そして、その来歴を証明する書類等があればさらに信憑性が増し、買取市場における信用度が増すことでより高く売れるかもしれません。
入手した経路や時期、美術館への貸出履歴といった記録がある場合には、処分せずに大切に保管しておきましょう。
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