
年賀状や暑中見舞いのシーズンが終わったときに、余ったはがきや書き損じたはがきの処分に困った経験があるという人は多いようです。
少量ならばまた何かの折に使えるかもしれませんが、大量のはがきが余ってしまった場合には、どのように処分すれば良いのか悩んでしまいますよね。
切手は買取市場でも活発に取引される品物の1つですが、古いはがきは買取してもらえるものなのでしょうか。
また、どのようなはがきが買取対象で、少しでも高く買取してもらうためにはどのようなことに注意すれば良いでしょうか。
余ってしまったはがきや書き損じのはがきを有効活用できる処分法についてご紹介します。
買取対象になるはがきとは?

はがきには大きく分けて、郵便局で購入でき、切手に当たる絵柄と料金が印刷されている「官製はがき」と、文房具店や雑貨店などで売られていて、切手を貼らないと郵便に出せない「私製はがき」があります。
このうち、金券ショップや切手・はがきの買取業者で買取対象となるのは官製はがきです。
買取対象となる官製はがきの種類
金券ショップや切手・はがきの買取業者で買取対象となる官製はがきには、以下のような種類があります。
・通常はがき(普通紙・インクジェット紙)
・往復はがき
・年賀はがき
・喪中はがき(胡蝶蘭柄はがき)
・かもめーる
・くぼみ入りはがき
・四面連刷はがき
・古い額面のはがき(50円・52円・62円)
はがきの買取に対応している買取業者なら、これらの種類のはがきは買取してもらえることが多いでしょう。
はがきを買取に出すのはどんな時?
はがきの買取サービスは、どのようなニーズによって利用されることが多いのでしょうか。
単純に「はがきが余った」という以外に、例えば「年賀はがきを買ったあとに身内に不幸があった」というケースが考えられます。
この場合は郵便局で所定の手続きをすればハガキの無料交換も可能ですが、手続きの期限が12月28日までと短いため、「葬儀の準備や年末のバタバタに追われているうちに期限を過ぎてしまった」という人も多いようです。
このような時にはがきの買取サービスに対するニーズが生まれやすいです。
また、「書き損じのはがきを処分したい」というニーズではがきの買取サービスが利用されるケースもあります。
買取業者ごとに買取の基準は異なる場合もありますが、表面(宛先や差出人住所)が未記入で、裏面に書き損じがあるという場合には買取してもらえることも多いです。
買取不可となってしまうはがきはどんなもの?
私製はがきはほとんどの場合、買取してもらえません。
さらに、官製はがきであっても、はがきの状態によっては買取不可となってしまうケースがあります。
以下のようなはがきは買取不可になるケースが多いです。
・使用済みの(消印がされている)はがき
・破れているはがき
・はがきの両面に印刷がされている
・書き損じがはがきの両面にある
・一度投函して宛先不明として差し戻されたはがき
・汚れや黄ばみの程度が酷いはがき
前提として、買取対象になるのは未使用の(消印がされていない)はがきです。
買取可否の細かい基準は業者によっても異なりますが、上記のような状態のはがきは買取不可になってしまうケースが多いでしょう。
はがきの処分方法とは?オススメはどれ?

未使用の(消印がされていない)はがきはそれぞれの額面に基づいた価値のあるものですから、書き損じやミスプリントなどがあったとしても捨ててしまうのはもったいないです。
では、余ったはがきや書き損じ・ミスプリントのあるはがきは、どのような方法で処分できるでしょうか。
代表的な4つの方法についてご紹介しますので、ご自身の都合に合う方法を確認してみてください。
はがきや切手を扱う買取業者を利用する
1つ目は、はがきや切手を扱う買取業者を利用する方法です。
切手を専門に取り扱っている買取業者がはがきの買取に対応している場合や、もっと幅広い品物を取り扱う買取業者がはがきや切手の買取に対応している場合があります。
買取業者を利用するメリットは、出張買取や宅配買取といった多彩な買取方法を選ぶことができる点です。
出張買取とは買取業者の査定員が利用者の自宅や事務所等まで来て査定・買取してもらう方法、宅配買取とは品物を買取業者に送付して査定・買取してもらう方法のことです。
これらの買取方法なら、大量のはがきでも買取店の店頭に持ち運ぶ必要がありません。
出張買取なら梱包・発送する手間さえありませんので、大量のはがきを売りたい人にはおすすめの方法です。
金券ショップで買取してもらう
商品券や鉄道の特急券などを取り扱う金券ショップの中には、はがきや切手の買取に対応している店舗も多いです。
金券ショップは駅前などに多く分布しているため、仕事やお出かけのついでに利用するのに便利かもしれません。
また、売りたいはがきを店頭に持ち込めば、その場で査定・買取してもらえる点が手軽です。
ただし、店頭まで売りたいはがきを持ち運ばなければならないため、大量のはがきを買取してもらいたい場合には大変な手間がかかります。
また金券ショップは小型の店舗がほとんどで、大量のはがきで査定に時間がかかったとしても、待つためのスペースが無い場合が多いです。
狭い店内で立ったまま待つか、出直すかという選択肢になってしまうでしょう。
大量のはがきを買取してもらうには、金券ショップは不向きかもしれません。
オークションサイトやフリマアプリを利用する
買取業者や金券ショップの買取サービスではなく、オークションサイトやフリマアプリを使って個人間で売買する方法も考えられます。
スマートフォンなどを使って出品できる点が便利で、買取業者の営業時間に合わせる必要がないというメリットがあります。
ただしこの方法では、購入者とのやり取りや品物の送付を自身で行わなければならないため、手間がかかります。
さらに、販売手数料や送料といったコストがかかってしまいます。
はがきは単価の高い品物ではありませんから、販売手数料や送料といったコストが差し引かれると、売上代金は大きく目減りしたような印象になってしまうでしょう。
はがきの売却に、オークションサイトやフリマアプリはあまり向かないかもしれません。
郵便局での有償交換
はがきの買取や売却とは少し違いますが、郵便局には「有償交換」というサービスがあります。
このサービスでは、未使用の(消印がされていない)状態であれば、不要になったはがきや書き損じのはがきを他の切手・はがき・郵便書簡・特定封筒(レターパック・スマートレター)に交換することができます。
通常はがきだけではなく、販売期間が過ぎてしまった年賀はがき、かもめーるなどのくじ引番号付き郵便はがきのほか、絵入りはがき・広告付きはがきも交換可能です。
ただし、はがきを記念切手・グリーティング切手・ふるさと切手・フレーム切手などの特殊切手に交換することはできません。
切手等を日常的に使用する人であれば、不要になったはがきを切手等に交換できるのはメリットがあるでしょう。
しかし、現金化できるわけではありませんので、そもそも買取や売却とは別のものとして考える必要があります。
また、「有償交換」ですから、このサービスを利用するには交換手数料が必要になります。
通常はがきや年賀はがき等で1枚あたり5円、往復はがきで1枚あたり10円の手数料がかかるという点も、サービスを利用するにあたっては考慮に入れる必要があります。
郵便局の有償交換サービスについて、詳しくはこちらをご参照ください。
不要になったはがきを高く買取してもらうポイント

はがきの買取においては、「こういう条件のものなら高く買取してもらいやすい」というポイントがいくつかあります。
それらのポイントをご紹介し、はがきを高く買取してもらいたいなら、どのような点に注意すればよいかを解説します。
完箱・完封など未開封のはがき
はがきは1枚単位の「ばら」のほかに、4,000枚1組で箱詰めされた「完箱」・200枚1組で封入された「完封」と呼ばれる販売の仕方があります。
はがきの買取においては、ばらのものよりも完箱・完封の状態の方が高く買取してもらいやすい傾向があります。
これは、完箱・完封の状態であれば企業・団体などによる大量のはがきの需要にも対応できるためです。
企業・団体などで大量の郵便物を送りたい場合にはコスト削減のため、買取業者を利用して切手やはがきを仕入れるのはよくあることで、切手・はがきの買取市場においては大きな需要になっています。
完箱・完封の状態のはがきをお持ちなら、高く買取してもらうためにも開封してしまわないように注意しましょう。
大量のはがきを一括で買取に出す
仮に完箱や完封でなかったとしても、大量のはがきを一度に買取に出すと、少ない枚数での買取よりも高く買取してもらえる可能性があります。
出張買取や宅配買取の場合には特にですが、買取をするには燃料費・送料・査定員の人件費といったコストが必要です。
買取業者としては、燃料費や人件費を使って出張買取に行った場合に、1件あたりで買取できたはがきの枚数が少なければ、それだけ利益が薄くなってしまいますよね。
大量のはがきを一度に買取に出してもらえれば買取業者としても助かるため、買取価格について多少の交渉ができるかもしれません。
季節もののはがきは買取のタイミングも重要
年賀はがきやかもめーるといった季節もののはがきは、買取のタイミングによっても買取価格が変動します。
一般的に販売開始直後のタイミングで最も買取価格が高くなり、販売期間が終了すると大きく買取価格が下がってしまうという傾向があります。
年賀はがきやかもめーるは、やはりその季節が終了すると需要が大きく下がってしまうようです。
季節性のはがきで、余ることが事前に分かった場合には、なるべく販売期間内に買取に出すのがおすすめです。
現行デザインの方が高く買取されやすい
通常はがきなどの季節ものでないはがきの場合でも、デザインの変更が実施されると、古いデザインのものは買取価格が下がってしまうことがあります。
古いデザインのはがきも問題なく使用できますし、買取もしてもらえるのですが、新しいデザインのものに比べて需要が少なくなる傾向があります。
買取価格に影響する可能性もありますので、余ったはがきが自宅に置いたままになっている場合には、デザインの変更が行われる前に早めに買取に出すのが良いかもしれません。
切手も一緒に買取に出す
はがきの買取に対応している買取業者や金券ショップでは、切手の買取も行っているところが多いです。
切手は特に企業や団体からの需要が多いため、特に大量の切手がある場合には、買取業者としてはぜひ買取したいところでしょう。
そこで、はがきの買取の際には切手も一緒に買取に出すことで、はがきの買取価格についても交渉できる余地が生まれるかもしれません。
複数の業者で相見積もりをとる
同じ額面のものであっても、はがきの買取価格は業者によって多少の差が出ることがあります。
1枚あたりの価格差はそれほど大きくないかもしれませんが、大量のはがきを買取に出す場合には、差額の合計は大きなものになってしまうかもしれません。
そこで、少しでも高く買取してもらいたいなら、いくつかの買取業者で相見積もりをとることが有効です。
その中で最も高い査定額をつけてくれた買取業者に最終的な買取を依頼すると良いでしょう。
その際、大量のはがきを持って複数の買取店をまわるのは手間がかかりますが、出張買取なら自宅にいながら相見積もりを取ることができるのでおすすめです。
1度交換してから買取に出すという手も
売るタイミングを逃してしまった年賀はがき、汚れや書き損じの程度が大きいはがきは、買取価格が大きく下がってしまう場合があります。
こういった場合、手数料を払ってでも1度郵便局で新しいものに交換した方が高く売れる可能性もあります。
試しに査定に出してみた上で、交換手数料を賄えるほどの買取価格アップが見込めるようなら、一度交換してから買取に出すという手も考えられるでしょう。
また郵便局の有償交換では、はがきだけではなく切手とも交換することができます。
もし切手に交換したほうが高く売れそうなら、買取を見越して不要なはがきを1度切手に交換してするというのも賢い方法かもしれません。
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