日本や海外の記念硬貨は買取で価値がある?有名な記念硬貨の種類を一挙公開
記念硬貨は、国家規模で開催される催しや歴史的な出来事を記念して、あるいは文化遺産や野生動物などをモチーフに発行される硬貨です。
日本、中国、イギリス、オーストラリア、アメリカなど多くの国で発行され、各国の文化が反映された絵柄はコレクターに人気です。
発行が中止になった、発行枚数が少ない、絵柄のファンが多いなどの理由から、中古市場では高値が期待できる記念硬貨が存在します。
本記事では、買取対象となる日本と海外で代表的な記念硬貨の種類、特徴、中古市場での価値などをご紹介します。
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あらかじめご了承ください。
※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。
記念硬貨の歴史と価値
日本の記念硬貨の始まりは、1964年に開催された東京オリンピックです。
高度経済成長の時代に、日本で初開催のオリンピックということで大いに沸き立ち、記念硬貨が発行されました。
記念硬貨は国内でのオリンピックをはじめ、万国博覧会の開催、天皇陛下の御在位記念など歴史的な出来事がある際に発行され、コインコレクターの間では度々注目されています。
特に人気デザインの記念硬貨は、プルーフ貨幣としても製造されます。
プルーフ貨幣は鏡面のように磨き上げて、絵柄をつや消しして浮き立たせる高度な技術が使われていることから、観賞用としてコレクター需要が期待できる硬貨です。
また、限定販売数が少ない記念硬貨のミントセットも、コレクターに重宝されています。
記念硬貨は額面通りの価値がある
額面が1万円の記念硬貨は1万円の価値があるものとして取引されるので、記念硬貨も現行の通貨と同じく買い物で使えます。
ただし自動販売機などでは現行の通貨よりもサイズが大きいと使えず、使用したい場合には銀行で通常の貨幣と引き換えなくてはなりません。
記念硬貨は、明治・大正時代などの古銭と比べると歴史は浅いものの、発行枚数が少ない種類であれば中古市場にて高値で取引されやすいです。
バイセルの記念硬貨の買取実績はこちらのページで掲載していますので、ぜひご覧ください。
日本で発行された記念硬貨の種類と特徴
日本ではこれまでに数十種類の記念硬貨が発行され、そのなかには発売当初からコレクターが殺到した記念硬貨も多くあります。
また、記念硬貨は偽造を防ぐために高い技術が使われており、外観のきれいさから観賞用としてコレクションしている人もいます。
日本で発行された記念硬貨の種類と特徴、中古市場での価値をご紹介します。
オリンピック記念硬貨
記念硬貨の歴史とオリンピック記念硬貨には深いつながりがあります。
日本国内でのオリンピック・パラリンピックを記念して発行された記念硬貨を解説します。
東京五輪記念硬貨(東京オリンピック記念)
東京五輪記念硬貨は、1964年に開催された東京オリンピックを記念して発行されました。
日本初の記念硬貨で、これを皮切りに国の重要行事や展示会などの催しが開催するごとに記念硬貨が発行されるようになりました。
東京五輪記念硬貨は、1,000円銀貨と100円銀貨の2種類で、図案は公募で決められました。
表面は聖火台を背景にした五輪のマーク、上下に「日本国」と「百円」の文字、裏面は中央に額面、上下に「1964年」と「昭和39年」が描かれています。
東京五輪記念硬貨はどちらの額面も発行枚数がかなり多く、中古市場では高額な買取金額にはならない可能性が高いです。
東京2020オリンピック競技大会記念硬貨
東京2020オリンピック競技大会記念硬貨は2016年に発行されました。
リオ2016-東京2020オリンピック競技大会開催引継記念、第1次、第2次、第3次、第4次の計5回発行されました。
額面は100円、1,000円、1万円があります。
東京2020オリンピック競技大会記念硬貨のそれぞれの絵柄は以下のとおりです。
・リオ2016-東京2020 オリンピック競技大会開催引継記念1,000円銀貨
表面は桜とブラジルの代表花であるイペー・アマレーロを背景に、「TOKYO2020」と「Rio2016」が刻まれています。
54年ぶりに開催されたことを祝い、白色・色・青色・ピンク色・赤色などで華やかに彩色されています。
裏面は東京オリンピックのロゴマーク、開催年、発行年などが刻まれています。
・第1次発行分の絵柄
1万円金貨…表面は流鏑馬と心技体、裏面は東京2020オリンピック競技大会エンブレム
1,000円銀貨…表面は水泳、裏面は東京2020オリンピック競技大会エンブレムとソメイヨシノとイチョウの葉
100円白銅及び銅…表面はフェンシング
・第2次発行 1,000円銀貨の絵柄
表面は陸上競技、バドミントン、野球・ソフトボールの3種類、裏面は共通して東京2020オリンピック競技大会エンブレムとソメイヨシノとイチョウの葉
・第3次発行 1万円金貨の絵柄
表面は「勝利(野見宿禰像)」と「栄光(ギリシャの女神像)」と「心技体」、裏面は東京2020オリンピック競技大会エンブレム
・第4次発行分 1,000円銀貨の絵柄
表面はボクシング、レスリングの2種類、裏面は東京2020オリンピック競技大会エンブレムとソメイヨシノとイチョウの葉
中古市場では1964年の東京オリンピック記念硬貨よりも、2020年の記念硬貨の方が価値が高い傾向にあります。
特に完全未使用で状態がきれいだと買取相場が上がりやすいです。
東京2020オリンピック競技大会は、まだまだ日本国民にとって記憶に新しいイベントです。
話題性が高いうちに関連した記念硬貨を売ることで、高額買取に近づけます。
お持ちの記念硬貨の価値が知りたいという方は、ぜひ一度コイン買取のバイセルまでお問い合わせください。
東京2020パラリンピック競技大会記念硬貨
東京2020パラリンピック競技大会記念硬貨は、2021年に開催された第16回パラリンピック競技大会を記念して、第1次〜第4次まで4回発行されました。
東京2020パラリンピック記念硬貨のそれぞれの絵柄は以下のとおりです。
・第1次発行分の絵柄
1,000円銀貨…表面は柔道、裏面は東京2020パラリンピック競技大会エンブレムとソメイヨシノとイチョウの葉
100円白銅及び銅…表面はボッチャ、裏面は東京2020パラリンピック競技大会エンブレム
・第2次発行分の絵柄
1,000円銀貨…表面は水泳、純銀の2種類、裏面は東京2020パラリンピック競技大会エンブレムとソメイヨシノとイチョウの葉
100円白銅及び銅…表面はゴールボール、白銅及び銅の2種類、裏面は東京2020パラリンピック競技大会エンブレム
・第3次発行分の絵柄
1,000円銀貨…表面は車いすテニス、裏面は東京2020パラリンピック競技大会エンブレムとソメイヨシノとイチョウの葉
100円白銅及び銅…アーチェリー、陸上競技の2種類、裏面は東京2020パラリンピック競技大会エンブレム
・第4次発行 1万円金貨の絵柄
表面は「聖火ランナー」と「国立競技場」と「心技体」、裏面は東京2020パラリンピック競技大会エンブレム
札幌五輪記念硬貨(札幌オリンピック)
札幌五輪記念硬貨は、1972年に開催された冬季オリンピックを記念して発行されました。
絵柄の表面は聖火台が、裏面には雪紋と五輪マークが描かれています。
100円白銅貨とミントセットの2種類が発行されました。
発行枚数は3,000枚以上と多いため、中古市場ではそこまで高値は見込めないでしょう。
ミントセットは札幌オリンピック記念100円硬貨、現行通貨の1円硬貨・5円硬貨・10円硬貨・50円硬貨・100円硬貨が入っています。
海外限定で販売されていたミントセットは数が少なく、状態が良ければ高値で売れる可能性があります。
長野五輪記念硬貨(長野オリンピック)
長野五輪記念硬貨は、1994年に開催された長野オリンピックを記念して発行されました。
1997年〜1998年に合計9種類のデザインが発行されました。
また、額面は500円、5,000円、1万円の3種類です。
長野五輪記念硬貨のそれぞれの絵柄は以下のとおりです。
・1万円金貨…表面は、第1次がスキージャンプ、第2次がフィギュアスケート、第3次がスピードスケートです。
裏面は全て長野県の県花の「りんどう」です。
・5,000円銀貨…表面は、第1次がアイスホッケー、第2次がバイアスロン、第3次がアルペンスキーです。
裏面は全て長野県の県獣の「かもしか」です。
・500円白銅貨…表面は、第1次がスノーボード、第2次がボブスレー、第3次がフリースタイルです。
裏面はすべて長野県の県鳥の「らいちょう」です。
・プルーフ貨幣セット…金貨単独、3点セット(金・銀・白銅貨)、2点セット(銀・白銅貨)
万国博覧会記念硬貨
日本国内の万国博覧会を記念して発行された記念硬貨をご紹介します。
日本万国博覧会記念硬貨(大阪万博記念硬貨)
日本万国博覧会記念硬貨は、1970年に大阪で開催された日本で初めての万国博覧会を記念して発行されました。
大阪万博では、岡本太郎の作品「太陽の塔」が博覧会のシンボルとして有名になりました。
日本万国博覧会記念硬貨は100円白銅貨のみの発行です。
日本万国博覧会記念硬貨は、100円白銅貨のみが入った単独ケース入り、金・銀・銅メダルの3点セット、海外向けに発行されたケース入りのミントセット、大阪万博記念プラチナメダルの4種類が発売され、それぞれ絵柄が異なります。
中古市場で需要は見込まれますが、発行枚数が多いので高く売れる可能性は低いでしょう。
日本国際博覧会記念硬貨(愛知万博記念硬貨)
日本国際博覧会記念硬貨は、2005年に愛知県で開催された「愛・地球博」を記念して作られました。
記念硬貨の種類は、500円黄銅貨、1,000円銀貨、1万円金貨の3つです。
絵柄の表面は額面ごとに異なり、裏面は各額面共通して愛知万博のシンボルマーク、大地、開催回数を表す5本のストライプが描かれています。
それぞれの表面の絵柄は以下のとおりです。
・500円黄銅貨…地球の図と、その前面に世界地図
・1,000円銀貨…中心に地球を配し、その周囲に生い茂る若木と「愛 地球博」という文字
・1万円金貨…地球と自然を背景に、地球に住む生命を表すフクロウのコノハズク
さらに、日本国際博覧会記念硬貨には貨幣セットとミントセットもあります。
貨幣セットは1万円金貨が1枚、1,000円銀貨が1枚の2枚が特製ボックスに入れられています。
ミントセットは500円黄銅貨が1枚、2004年銘の500円硬貨、100円硬貨、50円硬貨、10円硬貨、5円硬貨、1円硬貨、そして干支図案年銘板が1枚ずつ計8枚が入っています。
日本国際博覧会記念硬貨は、中古市場で需要が見込まれますが発行枚数が多いので、高値で売れない可能性があります。
沖縄海洋博覧会記念硬貨(沖縄海洋博記念硬貨)
沖縄国際海洋博覧会は、沖縄返還・沖縄県の日本本土復帰記念事業として、1975年から1976年に行われました。
沖縄国際海洋博覧会記念硬貨はメダルセットを含めて7種類あります。
100円の白銅貨、純金小判型メダル、金メダル、銀メダル、銅メダル、金・銀・銅メダルセット、銀・銅メダルセットがあり、100円白銅貨のみ額面が付いています。
純金小判型メダルは24金で、重さも90グラムと大きめなので、金としての価値がしっかりと評価されるでしょう。
一方、額面100円は総発行枚数が1億2,000万枚と日本のほかの記念硬貨よりも多く、中古市場ではそこまで高く売れない場合があります。
国際科学技術博覧会記念硬貨
国際科学技術博覧会記念硬貨は、1985年に茨城県つくば市で開催された国際科学技術博覧会を記念して発行されました。
「科学万博つくば'85」と呼ばれ、つくば市の発展に大きく寄与したイベントです。
額面は500円単体と、記念硬貨を含めた「つくば万博ミントセット」通常版・会場限定版の2種類が販売されました。
絵柄の表面に茨城県の県木である「梅」とシンボルである「筑波山」が、裏面には科学万博つくば'85のシンボルマークが中央に配されています。
国際花と緑の博覧会記念硬貨
国際花と緑の博覧会は、1990年に大阪市鶴見区にて開催された国際園芸博覧会です。
「花と緑と人間生活のかかわりをとらえ、21世紀へ向けて潤いのある豊かな社会の創造をめざす」をテーマに、世界83ヶ国と55の国際機関、212企業と団体が参加しました。
国際花と緑の博覧会記念硬貨は、額面5,000円単体、金・銀・銅のメダル、花柄の特製ケースに額面5,000円1枚を入れた貨幣セットの発行されました。
国際花と緑の博覧会記念硬貨の絵柄を以下のとおりです。
・額面5,000円…表面に人の生活と自然・植物の世界との調和を表現した、花冠をかぶった少女が、裏面に算用数字の「5000」と当博覧会のシンボルマークが描かれています。
・メダル…表面は桜の花びらに囲まれた少女、裏面は花博のシンボルマークとEXPO'90の文字。どのメダルもデザインは同じ。
天皇陛下関連の記念硬貨
天皇陛下の在位や即位を記念した記念硬貨も発行されていますので、以下にご紹介します。
天皇陛下御在位50年記念硬貨
天皇陛下御在位50周年記念硬貨は、昭和天皇の在位50年目を記念して1976年に発行されました。
額面100円単体と、プルーフ加工による純金メダルがあります。
絵柄の表面には御即位用恩料馬車が、裏面には日像旗・萬歳旗・月像旗のレリーフが採用されています。
天皇陛下御在位50周年記念硬貨は、7千枚発行されていて流通量が多いことから中古市場の価値はそこまで高くないでしょう。
天皇陛下御在位60年記念硬貨
天皇陛下御在位60年記念金貨は、和天皇の在位60年を記念して発行されました。
この記念金貨が発行されて以降、天皇が節目を迎えるごとに記念硬貨が発行されるようになりました。
天皇陛下御在60年記念硬貨の額面は10万円金貨、1万円銀貨、500円白銅貨の3種類です。
このうち10万円金貨は第二次世界大戦後に初めて日本で発行された記念金貨で、1986年と1987年の2回発行されました。
絵柄は平山郁夫が手がけました。
表面の水をイメージした模様の上にハトが彫られています。
水は日本の自然と稲作文化を象徴するものとし、ハトは平和を象徴するものとして採用されました。
裏面は皇室の紋章である菊の御紋章が彫られ、その周辺に製造年、御在位六十年、拾万円、日本国の文字が囲んでいます。
天皇陛下御即位記念硬貨
天皇陛下御即位記念硬貨は、1990年4月に上皇陛下が天皇に即位された際に発行されました。
額面は10万円金貨、500円白銅貨で、1990年と1991年と2回にわたり発行されました。
10万円金貨の表面には鳳凰が、裏面には菊の紋章が刻印されています。
500円白銅貨の表面には特別御料儀装車が、裏面には菊の御紋と束帯の紋様が採用されています。
また、他の金貨と異なり偽造防止のための認証番号が記載されています。
天皇陛下御在位20年記念硬貨
天皇陛下御在位20年記念硬貨は、天皇陛下の在位20周年を記念して2009年に発行されました。
1万円金貨と500円ニッケル黄銅貨の2種類があり、どちらも表裏の絵柄が異なります。
1万円金貨の表面には鳳凰・瑞雲・皇居正門に架かる二重橋が、裏面には菊花紋章が描かれています。
500円ニッケル黄銅貨の表面には二輪の菊の花が、裏面には皇室の紋章である菊花紋章が描かれています。
発行枚数は合わせて10万枚で、金貨とニッケル黄銅貨のセットも販売されました。
皇太子殿下御成婚記念硬貨
皇太子殿下御成婚記念硬貨は、1993年に皇太子・徳仁殿下と小和田家の長女・雅子様の御成婚を記念して作られました。
額面5万円金貨、5,000円銀貨、500円白銅貨の3種類で、全ての裏面には菊花紋章と梓(あずさ)が描かれています。
5万円金貨と500円白銅貨の表面は瑞鳥(ずいちょう)の鶴2羽と波が、5,000円銀貨の表面には瑞鳥の2羽の鶴と瑞雲(ずいうん)が描かれています。
皇太子殿下御成婚記念硬貨は5万円金貨、5千円銀貨、5百円白銅貨に加えて、プルーフ貨幣3点セットも発行されました。
皇族関係の記念硬貨は長年コレクター需要が高く、中古市場では安定して取引されています。
その他の記念硬貨
ご紹介したもの以外にも、記念硬貨は非常に多く存在します。
そのほかの記念硬貨をいくつかご紹介します。
地方自治法施行60周年記念硬貨
地方自治法施行60周年記念貨幣は、1947年に施行された地方自治法が施行60周年を迎えたことを記念して作られました。
種類は1,000円銀貨、500円バイカラー・クラッド硬貨の2つで、それぞれの表面には異なる絵柄が描かれています。
表面の絵柄は全都道府県を発行し、日本の記念硬貨では一番多い94種類です。
裏面は共通した絵柄が採用されています。
1,000円には雪と月と花が、500円には日本で708年に鋳造された「和同開珎(わどうかいちん)」をモチーフに「地方自治」という文字が書かれています。
また、どちらの額面にも偽造対策が施されています。
1,000円銀貨には、地方自治法施行60周年を記念した「60」の文字と、都道府県の数を表す「47」の文字が浮かび上がるように潜像加工をしています。
地方自治法施行60周年記念貨幣は、1,000円銀貨と500円バイカラー・クラッド硬貨のどちらも希少価値が高くありません。
ただし、東京都・福島県・北海道・和歌山県・高知県の500円クラッド硬貨、京都府・福島県・大阪府の1,000円銀貨は他の都道府県よりも人気です。
内閣制度創始100周年記念硬貨
内閣制度は1885年に始まりました。
1985年に初代内閣総理大臣に伊藤博文が就任してから100年が経ったことを記念して、内閣制度創始100周年記念硬貨が発行されました。
額面500円のニッケル白銅貨のみです。
絵柄の表面には内閣総理大臣の官邸が、裏面には内閣の印の上に重ねて額面が刻まれています。
内閣制度創始100周年記念硬貨は、現行通貨の500円よりもサイズがやや大きいところが特徴です。
発行枚数が非常に多く、中古市場では高値で売れる可能性は低いでしょう。
現行通貨としても使えるので、不要な場合は銀行で換金できます。
青函トンネル開通記念硬貨
青函トンネル開通記念硬貨は、1988年に本州と北海道を結ぶ青函トンネルの開通記念で発行されました。
青函トンネルは津軽海峡の地下100㎜を掘り作られ、かつ全長53.9kmと交通機関用としては日本一を誇り、通称ゾーン539とも呼ばれています。
青函トンネル開通記念硬貨は、額面が500円の白銅貨です。
絵柄の表面は青函トンネルと津軽海峡を表わす波とかもめが、裏面には北海道と本州の地図が描かれています。
瀬戸大橋開通記念硬貨
瀬戸大橋開通記念硬貨は1988年に発行されました。
瀬戸大橋は岡山県と香川県を結ぶ10の橋の総称です。
完成してから29年後の2017年には、日本の20世紀遺産に選ばれるなど四国を代表する観光スポットのひとつに数えられています。
瀬戸大橋開通記念硬貨は額面500円です。
絵柄の表面は岡山県側から見た瀬戸大橋の全景が、裏面は本州と四国の地図が描かれています。
沖縄復帰20周年記念硬貨
沖縄復帰20周年記念硬貨は、アメリカから沖縄が返還されてから20年が経過した1992年に発行されました。
沖縄の復帰は1972年に行われた佐藤内閣総理大臣とニクソン米国大統領との会談で、同年の5月15日とすることが合意されて実現しました。
沖縄復帰20周年記念硬貨は、額面500円の白銅貨です。
絵柄の表面に首里城正殿が、裏面には向かい合った昇竜(しょうりゅう)と真ん中に「沖縄復帰二十年 500円」が描かれています。
FIFAワールドカップ記念硬貨
FIFAワールドカップ記念硬貨は、2002年に日本と韓国で開催されたFIFAワールドカップを記念して作られました。
日韓でデザインの異なる硬貨が2回に分けて発行されました。
日本の記念硬貨は、1万円金貨、1,000円銀貨、500円ニッケル黄銅貨の3種類です。
金貨と銀貨は日本で発売され、ニッケル黄銅貨は海外のみ(ヨーロッパ・アフリカ・オセアニア・アジア・南北アメリカ)で発売されました。
また、韓国の記念硬貨は、3万ウォン金貨、2万ウォン金貨、1万ウォン銀貨の3種類あります。
FIFAワールドカップ記念硬貨は中古市場では一定の需要が見込めます。
東日本大震災復興事業記念硬貨
東日本大震災復興事業記念硬貨は、2015年〜2016年の間に東日本大震災の復興費用にあてる「個人向け復興応援国債」の購入者に贈呈する目的で発行されました。
第1次〜第4次にわたって、1万円金貨と1,000円銀貨が全8種類発行されました。
片面の絵柄は全シリーズ共通して、奇跡の一本松と平和を象徴するハト、記念硬貨の上部には「がんばろう日本」の文字が入っています。
また、1,000円銀貨のみ彩色されています。
東日本大震災復興事業記念硬貨は、どのシリーズも1万円金貨は1万枚ほど、1,000円銀貨は4万枚ほどが発行されています。
中には最大6万枚発行された1,000円銀貨もあります。
海外で発行された記念硬貨の種類と特徴
海外の造幣局でもさまざまな記念硬貨を発行しています。
日本よりも発行された年代が古い歴史のある記念硬貨は、中古市場で高値が期待できるでしょう。
ここでは海外で発行された記念硬貨の種類と特徴を紹介します。
ソブリン金貨
イギリスの法定貨幣であるソブリン金貨は、1817年から現在も発行されています。
1928年までは通貨として流通していましたが、それ以降は投資目的とコレクション目的として利用されています。
ソブリン金貨は、旧金貨、新金貨、地金型金貨の3種類があります。
旧金貨は1489年〜1604年まで通貨として流通しており、発行年数が古いのでアンティークコインとしての価値が見込まれやすいです。
1817年〜1973年には新金貨が発行され、流通枚数が多いことから、中古市場ではそこまで価値は高くなりづらいです。
1974年以降は地金型金貨が流通しており、額面1ポンドは通貨としても利用できます。
ソブリン金貨の中でも、中古市場で価値が上がりやすいのは、1819年銘、1828年銘、1917年銘です。
また、ジョージ三世やヴィクトリア女王が絵柄に採用された種類も、中古市場で価値が見込めるでしょう。
ブリタニア金貨
1987年よりイギリスで発行されたブリタニア金貨は、投資用に鋳造された地金型金貨です。
金貨の表面にはエリザベス二世の肖像が、裏面にはイギリスを擬人化した「ブリタニア女神」が施されています。
1オンス、1/2オンス、1/4オンス、1/10オンスに加え、2013年から5オンスと1/20オンスが導入されて、計6種類があります。
クルーガーランド金貨
クルーガーランド金貨は、1967年に南アフリカ共和国より発行されました。
発行当時は世界初となる本格的な地金型金貨といわれ、世界中に流通し、一時期は日本でも人気を集めた金貨です。
絵柄の表面はクルーガー元大統領が、裏面はアンテロープの一種であるスプリングボックがデザインされています。
日本・海外の金貨は24金がほとんどですが、クルーガーランド金貨は22金で、銅が含まれていることから赤みがかっているのが特徴です。
メイプルリーフ金貨
メイプルリーフ金貨は1979年から発行され、世界一の流通量を誇る金貨です。
重量は1oz、1/2oz、1/4oz、1/10oz、1/20ozの5種類があります。
世界初の純度99.99%以上の金貨として話題を集め、貨幣史に大きな偉業を残しました。
表面にはエリザベス二世の横顔、裏面にはメイプルリーフが描かれています。
ウィーン金貨
ウィーン金貨は1989年から発行されている、世界的に人気の地金型金貨です。
重さは1オンス、1/2オンス、1/4オンス、1/10オンスの4種類があります。
絵柄はウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を模していて、表面にはパイプオルガン、裏面にはビオラやバイオリンなどの管弦楽器が描かれています。
中古市場で価値の上がりやすいウィーン金貨は、2004年に世界限定15枚が発行された1,000オンス金貨と、2014年に発行25周年を記念して作られた金貨セットです。
1,000オンス金貨は、通常のウィーン金貨よりもサイズや重量が大きいのが特徴です。
金貨セットは5,000セットしか出回っておらず、通常のウィーン金貨よりも希少価値が見込めます。
ナゲット金貨
ナゲット金貨は、1986〜1989年にオーストラリアで発行された地金型金貨です。
ナゲット金貨は、1/10oz、1/4oz、1/2oz、1ozの4種類あります。
絵柄の表面にはエリザベス二世の肖像、裏面には金塊(ゴールドナゲット)が彫られており、裏面の絵柄が毎年変わっていました。
1989年以降はカンガルー金貨に切り替わり、現在はナゲット金貨は発行されていません。
発行期間は3年間だけなので、状態によっては中古市場で高値が期待されるでしょう。
カンガルー金貨
カンガルー金貨は、1990年からオーストラリアで発行されている地金型金貨です。
量目は1oz、1/2oz、1/4oz、1/10oz、1/20ozの5種類です。
絵柄の表面にはイギリス女王のエリザベス二世の横顔が、裏面にはカンガルーが描かれています。
製造年ごとにデザインが異なり、金貨の絵柄をそろえたいコレクターから人気です。
カンガルー金貨は流通量が多く、中古市場で高値にはなりづらいですが、常にコレクター需要があります。
パンダ金貨
パンダ金貨は1982年から中国で発行されている地金型金貨です。
表面にはジャイアントパンダと額面が、裏面には世界遺産の「北京天壇(ぺきんてんだん)」と「中华人民共和国」の文字、発行年が描かれています。
重量は1オンス、1/2オンス、1/4オンス、1/10オンス、1/20オンスの5種類です。
初年度の1982年銘は発行枚数が少なく、中古市場では希少性が評価されやすいでしょう。
パンダ金貨は表面のパンダのデザインが毎年変わり、カンガルー金貨と同じく、絵柄のファンが多いです。
中古市場では発行枚数が少なく、人気の絵柄のパンダ金貨だと高値が期待できるでしょう。
査定で記念硬貨の価値を評価してもらうには
記念硬貨の査定金額は、状態や付属品の有無、人気の絵柄、記念硬貨の素材など、細かいポイントによって決まります。
発行当時の状態であるほど高評価になりやすいので、記念硬貨の汚れを丁寧に優しく落とし、査定に出すまでは専用ケース等に入れて落下の心配のない場所に保管しておくことをおすすめします。
ただし、ケースから取り出したことのない記念硬貨は、できるだけそのままの状態で査定に出すことで反対に傷・汚れがつくことを防げます。
コレクター需要のある記念硬貨は高値で売れやすく、コイン買取のバイセルであれば中古市場の動向をしっかりと見極めて、お持ちの記念硬貨の価値を見定めます。
納得のいく金額で手放せるよう努力いたしますので、ぜひ一度プロの査定士にお見せください。
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