オリンピック記念硬貨の価値や買取相場は?記念コインを高く売るコツも解説

- オリンピック記念硬貨を売りたいのですが、いくらくらいになりますか?
- 状態や、付属品の有無などにより価格は異なりますが、1964東京大会記念コイン・長野大会の記念金貨は買取価格がつく可能性があります。
- 祖父が集めていたオリンピック記念硬貨があります。価値はありますか?
世界最高峰のスポーツの祭典であるオリンピックに際して、開催国はオリンピック記念コインを発行することが多くあります。
オリンピック記念コインは、コレクションとして世界のコインコレクターから人気を集めており、買取市場においても活発に取引されている硬貨の一つです。
オリンピック記念コインの買取相場やおすすめの買取業者、高く売るためのポイントなどをご紹介します。
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目次
オリンピック記念硬貨とは

オリンピック記念コインとは、オリンピック大会の開催を記念し、その開催国で発行される記念コインのこと。
世界で最初にオリンピック記念コインが発行されたのは、1952年のヘルシンキオリンピックです。
オリンピック記念コインは、競技や開催国独自の風景をモチーフにした、ユニークな図案となっているものが多く、コインコレクターたちから注目を集めています。
記念品やコレクションとして人気のオリンピック記念コインには、その売り上げが大会運営費に充てられるという意味合いもあります。
1964年の東京オリンピックの際には、日本における初めての記念硬貨である記念銀貨が発行され、大変な売れ行きで運営費に随分貢献したようです。
それ以降、日本でもさまざまな記念硬貨が発行されるようになりました。
また、2021年(予定)の東京オリンピック開催までに、複数種類の記念コインが発行されています。
2020東京オリンピック記念コインの詳しい発行状況は造幣局ホームページをご覧ください。
オリンピック記念硬貨の価値はどのくらい?硬貨買取相場について

大会によっても異なりますが、日本でオリンピックが開催されるときには、大会ごとに100円〜1万円までの額面で数種類の記念コインが発行されています。
貨幣に使用されている素材も金・銀・白銅などさまざまです。
過去の東京・札幌・長野の3大会で発行されたオリンピック記念コインのうち、買取相場が額面を上回る可能性があるのは、未使用の1964東京大会記念コイン・長野大会の記念金貨ぐらいでしょう。
その他の記念コインは発行枚数が多く、プレミア価値が見込みにくいため額面価格を超える買取は難しいと思われます。
ただし、札幌オリンピック記念のミントセット※がすべてそろっている場合には、額面を超える買取価格がつくこともあるようです。
※ミントセット
海外向けに製造された、1円・5円・10円・50円・100円の各硬貨に、札幌オリンピック記念100円白銅貨が入った6枚セット
売り切れ続出で価値が高騰?2020東京オリンピック記念コイン
2020東京オリンピック・パラリンピックの記念コインは、「リオ2016−東京2020オリンピック競技大会開催引継記念」および第1次から第4次の5回に分けて計10種類が発行されています。
発売当初は、2020東京オリンピック記念・パラリンピック記念コインはさほど注目されていませんでした。
しかし、オリンピック開催が近づくにつれ、フリマサイトやオークション等では一部コレクター品において額面以上の価格帯で取引がされています(※2020年8月現在)。
オリンピック記念コインを売るなら硬貨専門の買取業者へ
たしかにオリンピック記念コインは、オークションやフリマアプリなどを使って個人間で売買できます。
しかし、オークションやフリマアプリだと買い手を選べないため、専門知識を持った買い手に出会えるとは限りません。
出品価格の設定によっては、コインが本来持つ価値より安値で売ってしまう可能性もあります。
オリンピック記念コインの価値を正しく査定するには、保存状態の良し悪し・希少性などを正確に見極められる専門知識を持っていなければなりません。
オリンピック記念硬貨を高く売るコツとは?

額面以上の価値がつくこともあるオリンピック記念コインですが、少しでも高く売るためにはどのような点に注意すれば良いのでしょうか。
査定で高評価を得るために知っておきたい4つのポイントをご紹介します。
- ・コインを洗ったり磨いたりしない
- ・ケースなどの付属品も付けておく
- ・買取実績の豊富な買取業者に依頼する
- ・記念コインブームのときを狙う
コインを洗ったり磨いたりしない
高値で買い取ってもらうためには「コインがきれいなほうが良い」と思うかもしれませんが、磨いたり、薬液などで洗ったりすることはおすすめできません。
研磨・洗浄を行なうことでコインの表面を傷付けてしまい、価値が下がるおそれがあるためです。
自分で研磨・洗浄してしまわず、まずはそのままの状態で査定に出してみましょう。
とはいえ、やはりコインの保存状態は重要な査定ポイント。
保管の際にはコインホルダーやケースを使用し、錆や傷、変形などを防ぐ工夫は大切です。
ケースなどの付属品も付けておく
オリンピック記念コインを購入する際、付いてくるケースや説明書などの付属品は、コインコレクターにとって重要なコレクションの一部です。
そのため、付属品があるほうが買取市場での需要が高くなります。
また、複数枚のセットで販売された記念コインは、セット内容をすべてそろえて売ると高値がつきやすいでしょう。
買取実績の豊富な買取業者に依頼する
記念コインの正しい査定には、専門知識が必要になります。
高値での買取を希望するなら、複数の業者に依頼するのも方法の一つでしょう。
なかには、メールやSNSで商品の写真を送るだけで査定してくれる業者もあります。
簡単に査定を受けられるため、複数の業者のなかから査定価格が高い業者を選ぶのも手です。
記念コインブームのときを狙う
オリンピック記念コインに限らず、「需要が多い時期に売る」というのは高く買取してもらうためのコツの一つです。
オリンピック記念コインの場合、記念コインブームが起こったときに売ると、高い買取価格がつきやすいでしょう。
1964年の東京オリンピックの記念コインが発売されたときには、記念コインブームが起こり、高値で取引されていました。
今後もオリンピックやその他のイベントで記念コインが発売されれば、記念コインの買取価格が上昇する可能性はあります。
東京オリンピックと記念硬貨の買取相場

1964年の東京オリンピックの時期には、東海道新幹線が開通、カラーテレビが普及するなど、日本の高度経済成長を象徴するような出来事が起こりました。
ところで、1940年に開催予定だった幻の東京オリンピックについてはご存じでしょうか。
実は、1940年の第12回オリンピック競技大会が、東京で開催されることが決まっていました。
しかし、1937年に勃発した日中戦争の戦況拡大にともない、オリンピックの開催が難しくなり、開催を返上したという歴史があります。
そのため、1964年の東京オリンピックは関係者にとっては長年の悲願だったのです。
そのような念願の東京オリンピックに合わせて、1,000円銀貨・100円銀貨の2種類の記念コインが発行され、日本初の記念コインとなりました。
種類 | デザイン | 発行枚数 |
---|---|---|
1000円銀貨 | 富士山と桜 | 1,500万枚 |
100円銀貨 | 聖火と五輪マーク | 8,000万枚 |
東京オリンピック記念コインが発行されると、金融機関の窓口に長蛇の列ができるなど大きな反響を呼びました。
特に1000円銀貨は人気が高く、すぐに品切れとなったようです。
東京2020オリンピック競技大会記念コイン
2020年に開催が決まった東京オリンピックに向けても、計10種類の記念コインが発行されています。
中でも特徴的なのは、リオデジャネイロから東京へと開催都市を引き継ぐことをテーマとして「リオ2016-東京2020オリンピック競技大会開催引継記念」として発行され1000円銀貨です。
デザインの両面に色がついた、日本で初めての両面カラーコインとして注目を集めています。
また、100円硬貨の場合だと、入手難易度が低いことから額面どおりの買い取りが相場となります。
札幌オリンピックと記念硬貨の買取相場

1972年の札幌オリンピックは、アジアで初めて開催された冬季オリンピックです。
実は東京オリンピック同様、札幌オリンピックも1940年に第5回冬季大会として開催が予定されていました。
しかし、やはり日中戦争の影響で開催を返上していたという歴史があります。
札幌オリンピックは、世界35の国と地域から1,128人の選手が参加した大会となりました。
札幌オリンピック開催をきっかけに、札幌市は交通環境が改善し、国際化にも対応した都市整備が行なわれるなど、知名度や利便性が大きく向上しました。
また、札幌オリンピックの開催に際しては、100円白銅貨およびミントセットが発行されています。
種類 | 特徴 | 発行枚数 |
---|---|---|
100円白銅貨 | 表面に聖火台、裏面に五輪マークと雪紋のデザイン | 3,000万枚 |
ミントセット | 1円・5円・10円・50円・100円の各硬貨と札幌オリンピック記念100円白銅貨の6枚セット | 3万セット |
100円白銅貨は発行枚数も多く、記念コインは発行数が多くバラの状態ではそれほど価値の高くありません。
札幌オリンピック記念コインの価値については、以下のページで詳しく知れます。
お持ちの札幌オリンピック記念コインの買取をお考えの際には、ぜひご参照ください。
長野オリンピックと記念硬貨の買取相場

1998年に開催された長野オリンピックは、20世紀最後の冬季オリンピックとなりました。
また、長野オリンピックは歴代の冬季オリンピックのなかでも、もっとも南に位置する都市で開催されたオリンピックとしても知られています。
世界各国から72の国と地域が参加した長野オリンピックは、日本国内でも大変な盛り上がりを見せ、閉会式のテレビ放送の視聴率は30%を超えました。
長野オリンピックの記念コインは第1次・第2次・第3次と3回に分けて発行され、それぞれ1万円金貨・5,000円銀貨・500円白銅貨の3種類、合計9種類があります。
発行 | 種類 | デザイン | 発行枚数 |
---|---|---|---|
第1次 | 10000円金貨 | 表面にスキージャンプ、裏面にりんどう | 5万5千枚 |
第1次 | 5000円銀貨 | 表面にアイスホッケー、裏面にかもしか | 500万枚 |
第1次 | 500円白銅貨 | 表面にスノーボード、裏面にらいちょう | 2,000万枚 |
第2次 | 10000円金貨 | 表面にフィギュアスケート、裏面にりんどう | 5万5千枚 |
第2次 | 5000円銀貨 | 表面にバイアスロン、裏面にかもしか | 500万枚 |
第2次 | 500円白銅貨 | 表面にボブスレー、裏面にらいちょう | 2,000万枚 |
第3次 | 10000円金貨 | 表面にスピードスケート、裏面にりんどう | 5万5千枚 |
第3次 | 5000円銀貨 | 表面にパラ・アルペンスキー、裏面にかもしか | 500万枚 |
第3次 | 500円白銅貨 | 表面にフリースタイルスキー、裏面にらいちょう | 2,000万枚 |
500円白銅貨と5,000円銀貨は、発行枚数も多く広く流通していることもあり、買取相場は枚数が多いことや需要も少なく額面以下の場合が多いでしょう。
長野オリンピック記念コインの価値や買取相場については、以下のページで詳しく知れます。
お持ちの長野オリンピック記念コインの買取をお考えの際には、ぜひご参照ください。
おわりに
オリンピック開催時に発行される記念コインのなかには、額面以上の高値がつくものもあります。
特に発行枚数が少ない記念コインは、思わぬ金額で買い取ってもらえる可能性がある硬貨です。
これまでにオリンピック記念コインを購入したことがある場合、現在の価値を知るために一度買取業者に相談してみてはいかがでしょうか。

より詳しい情報を知りたい方はこちら
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