絵画の買取相場は?売れる絵画の種類や価値の決まり方などを解説
絵画には世界中にコレクターが多数存在し、中古市場で頻繁に作品が取引されています。
「絵画を購入したけれど飾らないまま保管している」「新しい作品に買い替えたい」という方は、一度絵画の価値を見てもらってはいかがでしょうか。
人気作家の作品は、有名作家やコレクター間で高値になる可能性があります。
本記事では絵画の売れる種類・作家に加えて、買取相場や価値の決まり方などをご紹介します。
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お申し込みフォームへ※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。
中古市場で需要が見込める絵画の種類・作家
絵画は大きく分けると日本画・西洋画・現代アートの3つのジャンルに分けられ、中古市場ではジャンル問わず需要が見込めます。
特に有名作家ものだとより高い価値となりやすいです。
中古市場で需要が見込まれる絵画の種類と有名作家を紹介します。
日本画
日本画とは、日本で伝統的に培われた技法で表現された絵画の総称です。
それまで日本にあった作品と、明治時代から入ってきた西洋画とを区別するために生まれました。
西洋画の技術が日本に浸透したことで、日本の伝統的な様式を守りながらも西洋絵画の技法を取り入れた作品が多数残されています。
日本画は岩絵具、胡粉、染料などの天然絵具を用いて、「かすれ」や「にじみ」などを表現します。
浮世絵、絵巻物に描かれた大和絵、寺院などのふすま、屏風、壁などに画家が描いた絵画も含まれます。
日本画には水墨画、水彩画、版画などの技法があります。
簡単にそれぞれの特徴をご紹介します。
・水墨画…水墨画は中国から伝来した手法で、墨のグラデーションのみで描きます。中国では山水画、日本では花鳥画や仏教の人物画に用いられることが多いです。
・水彩画…水彩画とは、顔料を水で溶いたものを絵具として使った絵画のことです。顔料に対する水の分量によって濃淡をコントロールでき、描く対象の透明感や、描く世界の空気感などを表現するのに適しているとされます。
・版画…版画とは彫刻した板にインクの転写と透写をして、複数枚の絵画を作る手法です。印刷する版面の種類に応じて木版画、銅版画、石版画、シルクスクリーンに分類されます。
中古市場で価値が上がりやすい日本画の有名作家
中古市場で価値が上がりやすい日本画の有名作家には以下が挙げられます。
雪舟、土方稲嶺、藤田嗣治、三岸節子、牧野義雄、土佐光信、長谷川等伯、狩野永徳、菱川師宣、歌川広重、尾形光琳、円山応挙、酒井抱一、東山魁夷、平山郁夫、棟方志功、千住博、岡本太郎、横山大観、草間彌生、中西利雄、池田満寿夫、谷文晁、伊東深水、ヒロ・ヤマガタ、アルブレヒト・デューラー、J・M・W・ターナー、トマス・ガーディンなど。
有名作家の作品は、技法問わず年代が古くて残存数が少ないほど高値になりやすいです。
日本画の買取について知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
西洋画
西洋画とは、ヨーロッパで発達と普及をした画材や技法で描かれた絵画です。
具体的な技法や画材は多岐にわたり、技法の違いによって油絵・陶板画・水彩画・パステル画などに分類されます。
見たものをそのまま描くことが西洋画の特徴です。
主な技法は透視図法によって遠近感を出す、光の明暗を描き分けるなどがあります。
歴史的に有名な作家は、レオナルド・ダ・ヴィンチ、レンブラント、ドラクロワ、フェルメール、クロード、モネ、クリムトなどが挙げられます。
中古市場で価値が上がりやすい西洋画の有名作家
中古市場で価値が上がりやすい中古市場で価値が上がりやすい西洋画の有名作家には以下が挙げられます。
ジャン・ピエール、サルバドール・ダリ、マルク・シャガール、ベルナール・ビュッフェ、ミロ、マリノ・マリーニ、青木繁、青木大乗、有元利夫、岸田劉生、黒田清輝など。
西洋画の買取について知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
現代アート
現代アートは、第二次世界大戦後の1950年以降から21世紀に登場しました。
使う技法や画材などに明確な定義はなく、実験的な新しい方法で表現するのが特徴です。
表現方法には立体・映像・音楽・パフォーマンスなど多様にあります。
現代アートの概念が生まれたのは、1917年にマルセル・デュシャンがアンデパンダン展に出品した「泉」がきっかけとされています。
男性便器に「リチャード・マット」とサインを入れたこの作品は、アーティストたちに多大なる影響を与え、アート業界が発展していきました。
デュシャンは鑑賞者が作品と対話をし、鑑賞者が作品によって新しい思考に到達したり、何かを考えるきっかけになったときに、作品は芸術としての価値が生まれるというメッセージを込めています。
中古市場で価値が上がりやすい現代アートの有名作家
中古市場で価値が上がりやすい現代アートの有名作家には以下が挙げられます。
エルスワース・ケリー、キース・へリング、シェーンボーデン、リチャード・エステス、ロイ・リキテンスタイン、バスキア、サム・フランシス、ジェームス・リジィ、クリスチャン・ラッセン、アンディ・ウォーホル、KAWS(カウズ)、李禹煥、草間彌生、奈良美智、村上隆、河原温、KYNE(キネ)、鴻池朋子、小松美羽、佐藤誠高、篠田桃紅、白髪一雄、杉田陽平、杉本博司、瀧下和之、山口長男、横尾忠則、吉原治良など
現代アートの買取について知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
中国画
中国画は詩を絵に描くことが主流です。
水墨画、四季や自然をモチーフにした山水画などがあります。
中国には「詩画一如」と「書画同源」という思想があり、芸術分野にも反映されています。
作品には詩とそれにふさわしい書体、詩と絵画の世界観が合っていることが望ましいとされています。
中国画は日本画にも影響を与えており、中国画をモチーフにした作品も多数あります。
2007年から中国国家文物局は美術品の国外への流出を防ぐことを目的に、1911年以前(1911年を含む)の中国美術品を海外に持ち出すことを禁止しています。
1911年以降の作品は中古市場で取引されており、コレクター需要が上がりやすいです。
中古市場で価値が上がりやすい中国の有名作家
中古市場で価値が上がりやすい中国美術の有名作家には以下が挙げられます。
顧愷之、呉道子、呉昌碩、黄秋園、范曾、斉白石、于右任、白雪石、黄慎、呉作人、徐悲鴻、伊孚九、于非闇、惲寿平、袁暁岑、王一亭、王沂東、王原祁、何海霞、何家英、 何紹基、顔輝、関山月、関良、魏紫煕、仇英、靳尚誼、馬遠、八大山人、范曾、潘天寿、傅山、葉恭綽、楊守敬、葉浅予、頼少其、羅聘、藍瑛、李可染、陸厳少、李苦禅など。
中国美術の買取について知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
宝石画
宝石画は、ジュエリー絵画・貴石画とも呼ばれ、その名のとおり宝石で描かれた絵画です。
花や鳥、人気キャラクターなど、さまざまなモチーフの作品があります。
宝石画の場合は、美術品としてより宝石としての価値を重視して買取価格が付けられることが多いです。
そのため、美術品・宝石ともに取り扱っている買取業者であれば、双方の価値を活かして買い取ってくれるでしょう。
絵画の買取相場
有名画家の作品を中心に高価買取される例も数多い絵画ですが、それぞれの作品の買取価格には作家・制作年代・保存状態などの条件によって大きな幅があります。
そのため、「この作品はいくら」などと断言はできません。
以下のページには、実際にバイセルでお買取した絵画の買取価格例や、買取市場で特に人気の高い作家の例を掲載しております。
ぜひお持ちの絵画を買取に出す前に参考にしてみてください。
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お申し込みフォームへ絵画の価値はどのように決まる?
査定時に絵画の価値がどのように決まるのか気になりますよね。
査定士は、絵画を見る際におもに以下のポイントを確認します。
- 需要と供給のバランス
- 美しさや人々を惹きつける価値があるか
- 作家物である
- 状態がきれい(破れ、汚れ、黄ばみなどがない)
- 希少価値はあるか(制作年代が古い、残存数が少ない)
- 作品の由来がはっきりしている(購入方法、場所)
これらの項目に当てはまるほど、作品を欲しい人が多くなるので価値が上がっていきます。
それぞれの査定ポイントについて、詳しく解説します。
需要と供給のバランス
絵画の価値は、需要と供給のバランスと大きく関係します。
絵画などの美術品ほとんどに言えることですが、需要が供給を上回ると価値が上がります。
アートには2つの市場があり、それぞれ評価の仕方が異なります。
1つ目は「プライマリーマーケット(一次市場)」といって、現在活躍している画家がギャラリーで新作を売る市場です。
絵画の大きさを示す号数に号単価を掛けて価格が決まります。
ただし、作品の値段が高いほど良い作品ではないので、ギャラリストが決めた販売価格がそのまま絵の価値にはなりません。
2つ目は「セカンダリーマーケット(二次市場)」といって、画家から他の人に渡った絵画がオークションや買取市場などに売りに出される市場です。
絵画の所有者が作品を画廊に買い取ってもらったり、画廊に委託して市場に転売されます。
オークションでは、「誰よりも自分が手に入れたい」「このアーティストの作品なら絶対に欲しい」という欲求によって、落札希望価格が吊り上がっていきます。
セカンダリーマーケットはプライマリーよりも多くのコレクターの目に止まるので、良質な作品であれば値段が高騰する可能性があります。
作家物である
アート作品は、作家物かどうかによって価値が異なります。
特に日本画、西洋画、現代アートで名の知れた人気作家は、コレクター需要が高まりやすいです。
作家物の作品には、本人が制作したことがわかるように落款、銘、サイン、シリアルナンバーなどが書いてあることが多いです。
シリアルナンバーとは作品の枚数を記した番号です。
作品の裏に「1/100」と表記され、分母が小さいほど出回っている作品数が少なく、希少価値が上がる傾向にあります。
無名作家の作品にも価値がある
その作品が中古市場で買い手がつくことを見込めると査定士が判断したら、無名作家の作品でも査定金額がつく場合があります。
世に広く知られていない作品を集めたいコレクターは多数いるので、思いもしない需要が見込まれるかもしれません。
複製画にも価値がある
複製画とは、原画のアーティストに許可を取って複製した絵画です。
価値のある複製画は美術品として価値があり、中でもシリアルナンバーが入っていると限定部数のみで販売されているということになるのでさらに価値が高くなります。
なお、贋作や模倣品は複製画とは全く異なるものです。
贋作・模倣品は、作品をアーティスト本人以外の人が非公式に模写をし、画家のサインを入れて本物と偽って公開したものです。
本物と偽って売られる贋作や模倣品は違法であり、買取の対象にはなりません。
状態がきれい(破れ、汚れ、黄ばみなどがない)
価値が見込まれる作家物や若いシリアルナンバーが書かれているものだとしても、状態が悪ければ査定金額が下がる傾向にあります。
絵画は、直射日光に当たり続けると色焼けやシミが発生しやすく、湿気が多い場所に保管するとヒビ割れや歪みを起こしやすいです。
特に油絵はキャンバス地を張っている内枠が木製なので、湿度が保たれた場所に保管することをおすすめします。
また、絵画を飾っていると表面にホコリが溜まるので、査定前に優しく乾拭きをしておきましょう。
希少価値はあるか(制作年代が古い、残存数が少ない)
絵画は戦争や震災などで消失してしまうことが多く、制作年代の古い作品が現代まで残っていることは珍しいです。
そのため、制作年代が古い作品がきれいな状態で残っている場合は、高値が見込まれるでしょう。
作品の由来がはっきりしている(購入方法、場所)
絵画の査定時には、由来がはっきりしていることが重要です。
由来とは絵画を手にした経緯のことで、査定では「どうやって絵画を購入したのか」「誰かかから譲り受けたのか」「いくらで買ったのか」などをヒアリングされるでしょう。
査定士はこれらを知ることで、絵画の価値を判断する手がかりにします。
鑑定書や展示カタログなど作品を手に入れた由来を説明できるものがあれば、信憑性が増して、より適切な査定金額を算出するのに役に立ちます。
査定に出す前に作品の鑑定書や展示カタログなどがあるかどうか確認しておきましょう。
絵画の売り先に迷ったら美術品買取のバイセルがおすすめ!
お持ちの絵画を適正な価格で買取してもらうには、美術品に関する知識と査定技術を持った買取業者でなければなりません。
美術品買取のバイセルは、絵画を含む美術品・骨董品の買取実績が多数ございます。
お持ちの絵画の本来の価値をしっかりと見極め、最大限の査定金額をご提示いたします。
絵画の買取をお考えなら、バイセルの無料査定をお試しください。
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