王鑑の絵画・掛け軸は買取してもらえる?代表作や高価買取のポイント

王鑑の絵画・掛け軸は買取してもらえる?代表作や高価買取のポイント

王鑑(おうかん)は、水墨による山水画で有名な中国清代の画家です。

古典画の徹底的な研究に基づく絵画理論や多彩な表現技法は中国・清代画壇の基礎を築いたとして、多くの美術ファンから高く評価されています。

美術品買取市場での取引例は多くありませんが、もし買取に出されれば高い価値がつく可能性は十分にあります。

本記事では、王鑑作品の特徴や代表作・人気作品に加えて、買取市場での動向、高く評価されやすい王鑑作品の特徴、王鑑の絵画や掛け軸を高価買取してもらうためのポイントなどについてご紹介します。

※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

バイセル査定士 高橋裕太 バイセル査定士 高橋裕太

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王鑑とは

王鑑(1598-1677)は、中国の清代(1644-1912)初期に活躍した画家です。

清代初期に活躍した6人の画家「四王呉惲(しおうごうん:王時敏・王鑑・王翬・王原祁・呉歴・惲寿平)」の1人に数えられます。

王鑑は1598年、中国東部の江蘇省太倉(たいそう)に生まれました。

祖父は明代後期の著名な文人・政治家であった王世貞(おうせいてい 1526-1590)です。

王鑑自身も官僚として明王朝に仕え、中国南部の廉州(れんしゅう)で知府(市長のような役割)を務めました。

王鑑の家には祖父の代からの豊かな美術品コレクションがあり、幼い頃から絵画に関心を持っていたといいます。

そのような環境もあり、王鑑は当時の画壇の盟主であった董其昌(とうきしょう 1555-1636)に師事して本格的に絵画を学ぶようになります。

また、同郷で同年代の王時敏(おうじびん 1592-1680)とは無二の親友として、共に古典画を研究しました。

官僚として働きながら絵画の研究を続けていた王鑑ですが、1644年に明が滅亡したのをきっかけに官職を辞し、以降は故郷に隠棲して古典画の研究および自身の画業に専念するようになりました。

そして、王鑑は自身の画業・研究と同時に後進の育成にも力を入れました。

清代最高の画家「四王呉惲」の1人に数えられる王翬(おうき 1632-1717)は、王鑑に才能を見出され、王時敏の指導を受けたことで大成しました。

また、王鑑は王時敏の孫である王原祁(おうげんき 1642-1715)を指導し、王原祁も「四王呉惲」の1人に数えられる画家に成長しました。

王鑑の作風

王鑑は古典画の研究に非常に熱心で、五代十国時代(907-960)の画家である董源(とうげん 生没年不明)や巨然(きょねん 生没年不明)、元代(1271-1368)の巨匠である黄公望(こうこうぼう 1269-1354)・王蒙(おうもう 1308?-1385)の筆法を研究・模倣しました。

その結果、王鑑の得意分野となったのは水墨による山水画で、繊細な筆使いで山や木を生き生きと描く作風が特徴です。

岩や山の質感を出すための描き込み(皴法)は非常に緻密で、この点には王蒙の影響が感じられます。

また、王鑑は水墨に加えて緑青(ろくしょう)などの鉱物顔料を使用する「青緑山水」と呼ばれる山水画も多く制作しました。

淡く彩色されることによって、王鑑の山水は血が通ったようにさらに生き生きし、画面に温度が感じられます。

ただしあくまでも色は抑えめであり、彩色しても伝統的な気品を保ったままです。

王鑑作品は買取してもらえる?高く売れやすいポイントとは

中国美術史上の重要人物であり、のちの画家たちにも大きな影響を与えている王鑑の絵画や掛け軸には、中国の美術ファンのみならず、日本の愛好家からも高く評価されています。

美術品買取市場での取引例は多くありませんが、買取市場に出てきた場合には高い価値がつく可能性があるでしょう。

また、中国では2007年から「1911年以前に作られた中国骨董品・美術品の海外持ち出しを禁止する」というルールが施行されているため、王鑑のような古い時代の作家の作品は非常に希少性が高くなっています。

王鑑作品の中でも高く評価されやすいのは、やはり得意とした水墨による山水画です。

特に、王鑑は古典画の研究者でもあったことから、過去の巨匠のスタイルに倣って制作された「倣古」と呼ばれる形式の作品は高く評価されやすいでしょう。

なお倣古作品には、作品名に「倣黄公望」「倣王蒙」など「誰のスタイルに倣ったか」を表す文言がつくことが多いです。



王鑑だけでなく、絵画・中国掛軸など中国美術の買取では有名作家の作品ほど買取相場が高くなりやすい傾向があります。

以下のページでは、有名作家の作品など中国美術の買取相場、高く売るコツなど、中国美術の買取情報について記載してございます。

参考までにぜひご参照ください。


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バイセルでの掛け軸・中国美術の買取実績は?

バイセルには、絵画や中国掛軸を含む中国美術の買取実績が数多くございます。

以下の各ページでは、掛け軸や中国美術のバイセルでの実際の買取例について記載してございます。

参考までにぜひご覧ください。


王鑑の代表作

山や木を生き生きと描き出す繊細な筆使いや岩や山の質感の描き込みなど、王鑑の徹底的な古典画研究に基づいた山水画は、多くの中国画愛好家を魅了しています。

ここでは、王鑑の絵画の中でも特に人気の高い、代表作と言うべき作品についてご紹介します。

倣古山水図冊(ほうこさんすいずさつ)

「倣古山水図冊」は、王鑑が理想とした宋(960-1279)・元時代の巨匠たちの画風を1冊の画冊(アルバム)に集約した作品です。

同じ形式の作品がいくつか残されているのですが、特に有名なのはニューヨークのメトロポリタン美術館に所蔵されている「倣古山水図冊」(1668)です。

「倣古」の「倣」とは単なる模写ではなく、巨匠の「筆意(精神やエッセンス)」を深く理解し、自らの技術で再構築することを指します。

「倣古山水図冊」は8枚〜12枚程度の作品から構成されており、各ページで異なる古典画家の技法を使い分けています。

王鑑が倣った主な画家としては、以下のような巨匠たちがいます。

  1. 五代十国時代~宋代:董源・巨然・米芾(べいふつ 1051-1107)
  2. 元代:黄公望・王蒙・倪瓚(げいさん 1301-1374)・呉鎮(ごちん 1280-1354)

例えば、メトロポリタン美術館所蔵の「倣古山水図冊」では、画面いっぱいに細かく複雑な線を重ねる王蒙の「皴法」で山や岩の立体感を描き出したり、筆を横に寝かせて点を打つ米芾の「米点」で湿潤な雨景を表現するなどの倣古が見られます。

「倣古山水図冊」と呼ばれる作品群は、王鑑がいかにして古典を整理し、清代画壇の基礎を築いたかを示す教科書のような存在とも言えます。

倣唐宋元十家山水図冊(ほうとうそうげんじっかさんすいずさつ)

「倣唐宋元十家山水図冊」は、王鑑が理想とした中国絵画史上の巨匠10人の画風を一冊に凝縮した、王鑑の古典画研究の深さと広さを証明する代表的な図冊です。

東京国立博物館に所蔵されています。

「倣唐宋元十家山水図冊」は、唐代から元代にかけての10人の巨匠それぞれの筆致や構成に倣った全10枚からなる作品です。

倣古の対象になっている主な画家としては、

  1. 五代十国時代~宋代:董源・巨然・趙令穣(ちょうれいじょう 生没年不明)
  2. 元代:黄公望・王蒙・倪瓚・呉鎮

などが挙げられます。

10枚それぞれが異なる画家のスタイルに倣っているため、1冊の中で、技法では筆に水分を多く含ませる潤筆から筆を絞って水分の少ない状態で描く渇筆、モチーフでは密度高く描かれた山から開けた水辺と、多彩なテクニックを持つ王鑑ならではの幅広い表現が見られます。

倣巨然山水図巻(ほうきょねんさんすいずかん)

「倣巨然山水図巻」は、五代十国時代から宋代にかけて活躍した画家・巨然の画風を、王鑑が横長の巻物(手巻)という形式で再構築した作品です。

東京国立博物館に所蔵されています。

王鑑の「倣巨然山水図巻」は、縦31.0cm × 横525.0cmという長大な巻物です。

麻の繊維をほぐしたような柔らかい曲線を重ねて山の質感を出す「披麻皴(ひましゅん)」に加え、湿潤な空気感を表現する墨の質感、山の頂上付近に丸みを帯びた卵形の岩を積み重ねる「礬頭(ばんとう)」など、巨然ならではの表現のエッセンスが生かされています。

5メートル以上という長さの中で、巨然特有の画風や技法などのエッセンスが、王鑑の洗練された技術・感性によって再構築される様は圧巻です。

この作品に限りませんが、「図巻」形式では単一の風景ではなく、巻物の中で右から左へと時間の経過や空間の変化を表現している点が特徴となっています。

巨然の様式という制約の中で、平地・水辺・険しい峰々を途切れさせることなく繋ぎ合わせる王鑑の高度な構成力も楽しめる作品だと言えるでしょう。



ここに挙げたもののほかにも、王鑑には「湘碧居士倣古冊(しょうへきこじほうこさつ)」「倣黄公望山水図(ほうこうこうぼうさんすいず)」「倣巨然山水図(ほうきょねんさんすいず)」などの有名作品があります。

また、王鑑の作品ならここに挙げたような有名作品でなくとも、保存状態などの条件によって高く買取してもらえる可能性があります。

お持ちの王鑑作品の具体的な価値については、ぜひ1度バイセルの無料査定でお確かめください。

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王鑑の絵画や掛け軸を高価買取してもらうためのポイント

中国美術史上の重要人物であり、その研究が清代の中国画壇の礎ともなった王鑑の絵画や掛け軸は、多くの美術ファンから高く評価されています。

では、そんな王鑑の絵画や掛け軸を少しでも高く売るためには、どのようなポイントに気をつければ良いでしょうか。

王鑑作品を含む絵画や掛け軸の買取において、より高く買取してもらうために知っておきたい3つのポイントをご紹介します。

  1. 綺麗な状態で保存しておく
  2. 箱や鑑定書などの付属品を揃えておく
  3. 入手経路などの来歴を明確にしておく

綺麗な状態で保存しておく

絵画や掛け軸の買取で、買取価格に大きく関わるのが「保存状態」です。

保存状態の良いもの(制作当時の状態をなるべく保っているもの)は、買取価格が高くなりやすいでしょう。

その一方で、日焼け・シワ・色あせ・虫食いがあるなど、作品の状態が悪ければその分だけ価値は下がってしまいます。

そうならないためにも、直射日光を避ける、飾らない場合は箱に入れて風通しの良い場所で保管するなど、書や掛け軸の状態を保つための工夫をしてあげることが重要です。

箱や鑑定書などの付属品を揃えておく

絵画や掛け軸を含む美術品の買取では、作者のサインや箱などの付属品の有無も買取価格に大きく関わってきます。

王鑑作品の場合には、制作時期、どの巨匠に倣ったかなどの説明とともに「王鑑」や号である「湘碧」などの署名が入っている場合が多いです。

また、掛け軸の箱には作者の箱書きが入っている場合があるなど、付属品が本物の証明になってくれることもあります。

そのため、サインや付属品があることで買取市場での信頼性が増し、より高い需要を集めて買取価格が高くなる可能性があるのです。

絵画・掛け軸の付属品としては、箱、風鎮(ふうちん:掛け軸の下部に吊り下げる重り)や紐(掛け軸を巻く際や吊るす際に使う)、そして鑑定書などの付属資料があります。

箱や風鎮・紐などの付属品は、汚れていたとしても揃っているだけで買取価格に影響するため、処分せずにとっておきましょう。

また、鑑定書がある場合はやはり買取市場における信頼性につながって買取価格アップにつながる可能性があります。

絵画や掛け軸本体とともに大切に保管しておいてください。

入手経路などの来歴を明確にしておく

王鑑の絵画・掛け軸など価値ある骨董品の査定では、買取市場における作品の信頼性のために「どこで手に入れたか」「いつ購入したか」「誰から譲り受けたか」など購入に至るまでの背景が確認されます。

例えば「業界で信頼されている専門店で購入した」「著名な好事家が所有していた」などの来歴は、作品の価値を判断するうえでも重要な情報になります。

そして、その来歴を証明する書類等があればさらに信憑性が増し、買取市場における信用度が増すことでより高く売れるかもしれません。

入手した経路や時期、過去に所有していた人物といった記録がある場合には、処分せずに大切に保管しておきましょう。

王鑑作品を売るなら買取実績豊富なバイセルへ

王鑑の絵画や掛け軸の買取をお考えなら、骨董品買取のバイセルにお任せください。

バイセルは日本全国で骨董品・美術品などの買取サービスをご提供し、たくさんのお客様・リピーター様からご指名をいただいてまいりました。

バイセルの査定士は、高い専門知識と豊富な査定経験を生かして、絵画や掛け軸1点1点の価値をしっかりと見極め、正確に鑑定します。

バイセルの出張買取ならお電話1本、手数料完全無料で日本全国への出張買取に対応しております。

「試しに価値がどれくらいか聞いてみたい」「傷や汚れがあって売れるか不安」といった場合にも無料でご相談いただけます。

ぜひ1度お気軽にお試しください。

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