王原祁の絵画・掛け軸は買取してもらえる?代表作や高価買取のコツ

王原祁の絵画・掛け軸は買取してもらえる?代表作や高価買取のコツ

王原祁(おうげんき)は、水墨による山水画で有名な中国清代の画家です。

独自の絵画理論や哲学によって山水のエネルギーや存在感を捉えた絵画は、多くの美術ファンから高く評価されています。

美術品買取市場での取引例は多くありませんが、もし買取に出されれば高い価値がつく可能性は十分にあります。

本記事では、王原祁作品の特徴や代表作・人気作品に加えて、買取市場での動向、高く評価されやすい王原祁作品の特徴、王原祁の絵画や掛け軸を高価買取してもらうためのポイントなどについてご紹介します。

※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

バイセル査定士 高橋裕太 バイセル査定士 高橋裕太

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王原祁とは

王原祁(1642-1715)は、中国の清代(1644-1912)初期に活躍した画家です。

清代初期に活躍した6人の画家「四王呉惲(しおうごうん:王時敏・王鑑・王翬・王原祁・呉歴・惲寿平)」の1人に数えられます。

王原祁は1642年、中国東部の江蘇省太倉(たいそう)に生まれました。

祖父の王時敏(おうじびん 1592-1680)が当時の中国画壇の重鎮だったこともあり、幼少期から祖父や、その友人である王鑑(おうかん 1598-1677)に絵画を学びました。

学問にも秀でていた王原祁は、科挙に合格して宮廷に仕えるようになります。

康熙帝(こうきてい 1654-1722)の覚えもめでたく、単なるお抱え絵師ではなく、芸術の神髄を説くアドバイザーのような役割も果たしていたといいます。

また、古代の書画の鑑定・整理・研究を専門に行う「書画譜館」の総裁を務め、「佩文斎書画譜(はいぶんさいしょがふ:中国歴代の書画に関する文献を集成した巨大な百科事典)」全100巻の編纂にあたるなど重要な仕事を担いました。

画家としての王原祁は「伝統こそが芸術の本質である」とし、古典を模倣(倣古)することの重要性を説きました。

その研究の過程で、先人の筆法を借りて自分の絵画理論を表現する「古典の再構築」というような作品も多く残しています。

特に元代(1271-1368)の巨匠・黄公望(こうこうぼう 1269-1354)を深く尊敬し、「倣黄公望」と題された作品は多いです。

このような王原祁の流派は、出身地である太倉の別称「婁江(ろうこう)」にちなんで「婁東派(ろうとうは)」と呼ばれ、後の画壇に絶大な影響を与えました。

王原祁の作風

王原祁が得意としたのは、水墨による山水画です。

ここでは王原祁の作風について、いくつかのキーワードに沿って見ていきましょう。

龍脈(りゅうみゃく)

王原祁は山水画における山々の連なりやエネルギーの流れを「龍脈」と呼び、非常に重視しました。

画面全体の構成を、まるで解剖学のように論理的に組み立て、山や岩が有機的に繋がっているように描きました。

乾筆による重ね塗り

王原祁は、水分をほとんど含ませない乾いた筆(乾筆)で何度も墨を重ねていく手法を得意としました。

この技法により、画面に彫刻のような立体感や、古びたような重厚な味わいが生まれます。

浅絳山水(せんごうさんすい)

王原祁は水墨の山水画に、代赭(たいしゃ:赤茶色)と花青(かせい:藍色)の2色を薄く加える「浅絳山水」と呼ばれるスタイルを好みました。

淡く色が入ることによって龍脈に血が通い、画面に温度感を与えることができます。

ただし、王原祁の「浅絳山水」は単に墨で描いた形に色を乗せるのではありません。

墨を塗った上に薄く代赭や花青を重ね、さらにその上からまた墨を塗るという、「墨の中に色があり、色の中に墨がある」というようなプロセスを繰り返します。

これにより、色が浮き上がらず、岩石の内部から色がにじみ出ているようなどっしりとした質感が生まれます。

熟後生(じゅくごせい)

王原祁が提唱した芸術哲学に、「熟後生」という概念があります。

「熟」とは技術的に洗練されている状態のことです。

「生」には「未熟」や「ぎこちない」という意味もありますが、王原祁は「純粋さ」を意味するポジティブな概念として捉えています。

つまり「熟後生」とは、「極限まで習熟させた技術をあえて捨て、一見すると不器用で素朴な味わいを目指す」という境地のことです。

王原祁は伝統的な水墨画の技術に習熟していながら、技術を見せびらかそうとする下心を捨て、自然の龍脈をありのままに描き出すことが芸術の最高峰であると考えました。

王原祁作品は買取してもらえる?高く売れやすいポイントとは

中国美術史上の重要人物であり、卓越した技術と独自の絵画理論を持つ王原祁の絵画や掛け軸には、中国の美術ファンのみならず、日本の愛好家からも高い支持があります。

美術品買取市場での取引例は多くありませんが、買取市場に出てきた場合には高い価値がつく可能性があるでしょう。

また、中国では2007年から「1911年以前に作られた中国骨董品・美術品の海外持ち出しを禁止する」というルールが施行されているため、王原祁のような古い時代の作家の作品は非常に希少性が高くなっています。

王原祁作品の中でも高く評価されやすいのは、やはり得意とした水墨による山水画です。

特に、龍脈の構成、墨と色の重ね塗りによる浅絳山水、乾筆の重ね塗りによる重厚感など、王原祁の特徴がよく表れた作品は人気を集めやすいでしょう。



王原祁だけでなく、絵画・中国掛軸など中国美術の買取では有名作家の作品ほど買取相場が高くなりやすい傾向があります。

以下のページでは、有名作家の作品など中国美術の買取相場、高く売るコツなど、中国美術の買取情報について記載してございます。

参考までにぜひご参照ください。


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バイセルでの掛け軸・中国美術の買取実績は?

バイセルには、絵画や中国掛軸を含む中国美術の買取実績が数多くございます。

以下の各ページでは、掛け軸や中国美術のバイセルでの実際の買取例について記載してございます。

参考までにぜひご覧ください。


王原祁の代表作

龍脈・熟後生といった独自の理論や哲学を乾筆・浅絳などの技法で見事に表現する王原祁の山水画は、多くの中国画愛好家を魅了しています。

ここでは、王原祁の絵画の中でも特に人気の高い、代表作と言うべき作品についてご紹介します。

倣元四大家山水図(ほうげんしたいかさんすいず)

「倣元四大家山水図」は、王原祁が理想とした元代の4人の巨匠(元四大家)、黄公望(こうこうぼう 1269-1354)・王蒙(おうもう 1308?-1385)・呉鎮(ごちん 1280-1354)・倪瓚(げいさん 1301-1374)の画風を独自の理論で再構築した連作です。

元代四大家それぞれの画風を再構築した「倣黄公望山水図」「倣王蒙山水図」「倣呉鎮山水図」「倣倪瓚山水図」の4幅からなります。

京都国立博物館に所蔵されています。

元四大家に「倣う」といっても、王原祁の場合には模写とは意味が全く異なります。

王原祁は4人の先達のスタイルを理解した上で解体し、自身の理論である龍脈に沿って組み立て直しています。

そのため、それぞれ画風の違う四大家に倣っていながら、どの作品にも王原祁らしいどっしりとした重厚な味わいと、論理的な山水の繋がりがあります。

また、浅絳による血の通ったような色彩や、乾筆による独特な岩の質感、熟後生と呼ばれる素朴さがある点も、王原祁ならではの味わいだと言えるでしょう。

なお、それぞれの作品の画面上部には、「誰のどの作品を参考にしたか」「どのような意図で描いたか」などを王原祁自身が記した題識が書かれています。

輞川図巻(もうせんずかん)

「輞川図巻」は、唐代(618-907)の詩人・王維(おうい 生没年不明)が自身の別荘(輞川荘)の風景を描いたとされる絵画「輞川図」を、王原祁が独自の理論で再構築した作品です。

全長約5メートルにも及ぶ長い手巻物になっています。

ニューヨークのメトロポリタン美術館に所蔵されています。

「輞川図巻」の大きな特徴として、構図は王維から引用し、筆法は元代の黄公望に倣い、それを王原祁の哲学や理論によって再構成した、という成り立ちがあります。

  1. 構図:王維(唐代)
  2. 筆法:黄公望(元代)
  3. 理論:王原祁(清代)

という、自身を含むそれぞれの時代の巨匠の要素を三位一体に統合するという試みだったと言えます。

王原祁の「輞川図巻」の見どころは、5メートルにも及ぶ長い龍脈の連なりです。

巻物の右から左へと視線を動かすと、地面や岩の連なりが大きな波のようにうねり、途切れることなく続いています。

色彩の面では王原祁らしい墨と代赭の重ね塗りによる浅絳が見られ、古めかしい威厳や趣が感じられます。

瞻亭山水図(せんていさんすいず)

「瞻亭山水図」は王原祁が晩年に描いた、龍脈や熟後生といった理論の到達点を示す傑作です。

ニューヨークのメトロポリタン美術館に所蔵されています。

描かれているのは、高くそびえる山とそこを流れる水、木や山腹の家屋といった風景です。

画面下方の近景から中景、そして遠景へと、山々が「S字」を描くように繋がっています。

これが王原祁の説く龍脈なのですが、見る者にそう意識させることなく自然に存在しているところが見事です。

岩々は乾筆で墨を薄く何度も塗り重ねる技法により、独特の立体感や物質としての存在感を感じさせます。

色彩はよく抑えられており、落ち着いた墨色の中にわずかに代赭の淡彩が沈み込んでいます。

なにか「心の中にある永遠の山河」といった趣で、現実の風景よりも本物に見えるような気がしてきます。



ここに挙げたもののほかにも、王原祁には「秋林遠黛図(しゅうりんえんたいず)」「雲山無尽図(うんざんむじんず)」「夏山旭照図(かざんきょくしょうず)」など様々な有名作品があります。

また、王原祁の作品ならここに挙げたような有名作品でなくとも、保存状態などの条件によって高く買取してもらえる可能性があります。

お持ちの王原祁作品の具体的な価値については、ぜひ1度バイセルの無料査定でお確かめください。

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王原祁の絵画や掛け軸を高価買取してもらうためのポイント

中国美術史上の重要人物であり、卓越した技術と独自の絵画理論が後の芸術家達にも大きな影響を与えた王原祁の絵画や掛け軸は、多くの美術ファンから高く評価されています。

では、そんな王原祁の絵画や掛け軸を少しでも高く売るためには、どのようなポイントに気をつければ良いでしょうか。

王原祁作品を含む絵画や掛け軸の買取において、より高く買取してもらうために知っておきたい3つのポイントをご紹介します。

  1. 綺麗な状態で保存しておく
  2. 箱や鑑定書などの付属品を揃えておく
  3. 入手経路などの来歴を明確にしておく

綺麗な状態で保存しておく

絵画や掛け軸の買取で、買取価格に大きく関わるのが「保存状態」です。

保存状態の良いもの(制作当時の状態をなるべく保っているもの)は、買取価格が高くなりやすいでしょう。

その一方で、日焼け・シワ・色あせ・虫食いがあるなど、作品の状態が悪ければその分だけ価値は下がってしまいます。

そうならないためにも、直射日光を避ける、飾らない場合は箱に入れて風通しの良い場所で保管するなど、書や掛け軸の状態を保つための工夫をしてあげることが重要です。

箱や鑑定書などの付属品を揃えておく

絵画や掛け軸を含む美術品の買取では、作者のサインや箱などの付属品の有無も買取価格に大きく関わってきます。

王原祁作品の場合には、「婁東 王原祁」などの署名に朱色の印章が添えられたサインが入っている場合が多いです。

また、掛け軸の箱には作者の箱書きが入っている場合があるなど、付属品が本物の証明になってくれることもあります。

そのため、サインや付属品があることで買取市場での信頼性が増し、より高い需要を集めて買取価格が高くなる可能性があるのです。

絵画・掛け軸の付属品としては、箱、風鎮(ふうちん:掛け軸の下部に吊り下げる重り)や紐(掛け軸を巻く際や吊るす際に使う)、そして鑑定書などの付属資料があります。

箱や風鎮・紐などの付属品は、汚れていたとしても揃っているだけで買取価格に影響するため、処分せずにとっておきましょう。

また、鑑定書がある場合はやはり買取市場における信頼性につながって買取価格アップにつながる可能性があります。

絵画や掛け軸本体とともに大切に保管しておいてください。

入手経路などの来歴を明確にしておく

王原祁の絵画・掛け軸など価値ある骨董品の査定では、買取市場における作品の信頼性のために「どこで手に入れたか」「いつ購入したか」「誰から譲り受けたか」など購入に至るまでの背景が確認されます。

例えば「業界で信頼されている専門店で購入した」「著名な好事家が所有していた」などの来歴は、作品の価値を判断するうえでも重要な情報になります。

そして、その来歴を証明する書類等があればさらに信憑性が増し、買取市場における信用度が増すことでより高く売れるかもしれません。

入手した経路や時期、過去に所有していた人物といった記録がある場合には、処分せずに大切に保管しておきましょう。

王原祁作品を売るなら買取実績豊富なバイセルへ

王原祁の絵画や掛け軸の買取をお考えなら、骨董品買取のバイセルにお任せください。

バイセルは日本全国で骨董品・美術品などの買取サービスをご提供し、たくさんのお客様・リピーター様からご指名をいただいてまいりました。

バイセルの査定士は、高い専門知識と豊富な査定経験を生かして、絵画や掛け軸1点1点の価値をしっかりと見極め、正確に鑑定します。

バイセルの出張買取ならお電話1本、手数料完全無料で日本全国への出張買取に対応しております。

「試しに価値がどれくらいか聞いてみたい」「傷や汚れがあって売れるか不安」といった場合にも無料でご相談いただけます。

ぜひ1度お気軽にお試しください。

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