久米島紬とは?本場の久米島紬を高く買取してもらうために知っておきたいことをご紹介

2024.08.23

着物買取 コラム
久米島紬とは?本場の久米島紬を高く買取してもらうために知っておきたいことをご紹介
しばらく着ていない久米島紬の着物を持っています。いくらになりますか?
保存状態により買取価格が変わりますので一度拝見いたします。お電話・メールよりお問合せ下さい。
祖母から譲り受けた着物の中に久米島絣がありました。価値はありますか?

久米島紬(くめじまつむぎ)は、沖縄本島の西にある離島・久米島で織られる紬織物で、2004年に国の重要無形文化財にも指定されている伝統工芸品です。

「久米島紬事業協同組合」で作られているものには特に「本場久米島紬」の名が使われます。

島に自生する植物を使った染料や島で採取した泥で染められた落ち着いた色目は非常に人気があり、着心地の良さ、生産量が少ないことによる希少性も相まって中古着物市場でも高値で取引される傾向があります。

この記事では久米島紬について、概要や特徴・人気の理由などについてご紹介します。

また、久米島紬の買取相場や買取に出すときのポイントもご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

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※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

久米島紬はどのように発展したか

久米島紬はどのように発展したか

そもそも「紬」とは、蚕繭から取り出した繊維によりをかけて作った丈夫な糸で織り上げられた絹織物のことです。

全国各地にある有名紬のうちの1つである久米島紬はどのように生まれ、発展してきたのでしょうか。

久米島紬の現代にいたるまでの歩みを見ていきましょう。

久米島紬の始まり

久米島紬が生まれたのは、沖縄本島が3つの国に分かれていた三山時代(さんざんじだい。1322年ごろ-1429年)にあたる14世紀後半です。

久米島の「堂の比屋(どうのひや。『堂』という集落の長)」が明に渡り、養蚕の技術などを学んで持ち帰ったことが久米島紬の始まりと言われています。

久米島紬は、全国の様々な有名紬にも使われている技法である絣(かすり)のルーツになった織物だと言われています。

絣とは、模様になる部分の糸を予め染めてから織り上げることで、柄を表現する技法のことです。

歴史の古さでは、2000年の歴史を持つ結城紬(ゆうきつむぎ)や1300年前に誕生したといわれる大島紬(おおしまつむぎ)などの有名紬には敵いません。

ですが絣はのちに結城紬や大島紬にも取り入れられ、紬の代名詞とも言える技法になったことから、久米島は「紬の発祥地」とも言われます。

久米島紬の技術は税によって向上した?

久米島の住民は、琉球王国(1429年-1879年)の支配下にあった時代には琉球王国に、1609年に琉球王国が薩摩に侵略されてからは薩摩藩に対して税を納めなくてはなりませんでした。

当時の税は米で納められるのが一般的でしたが、時に税の一部を織物で納める貢納布(こうのうふ)が用いられました。

久米島では貢納布として久米島紬を納めていたのです。

税の一部として久米島紬を受け取っていた薩摩藩は、久米島の住民たちに対して久米島紬の質の向上を求めました。

久米島の島民たちは薩摩藩からの要求に応えるため、越前から坂元普基(さかもとひろもと)を招いて養蚕や真綿製造の技術を学びました。

また、質の向上を指示した当の薩摩藩からも友寄景友(ともよりかげとも)が派遣され、紬の織り方や糸の染め方といった技術を伝えました。

当時の島民にとっては厳しい税だったでしょうが、そのおかげで現在の久米島紬の基礎ができたという側面もあるのです。

国の重要無形文化財となった久米島紬

厳しい税をきっかけに発展した久米島紬の美しさは全国的にも知られるところとなり、1975年に当時の経済産業大臣である河本敏夫によって伝統的工芸品に指定されました。

そして2年後の1977年には沖縄県の無形文化財に、2004年にはついに国の重要無形文化財にも指定されています。

久米島紬の重要無形文化財指定要件は以下の通りです。

  1. 1.糸は紬糸または引き糸を使用すること
  2. 2.天然染料を使用すること
  3. 3.絣糸は手くくり(糸を染める際、手作業でくくって防染する技法)であること
  4. 4.手織りであること

久米島紬の特徴とは

久米島紬の特徴とは

久米島紬の特徴は、そのまま久米島紬が着物ファンから支持されるポイントであり、高い価値を認められる理由でもあります。

4つの点に分けて見ていきましょう。

全ての工程が1人の職人の手作業で行われている

紬の製作においては、糸を紡ぐ作業・糸を染める作業・織る作業をそれぞれの専門の職人が分担して行うことが一般的なのですが、久米島紬ではこれらの全工程が1人の製作者によって行われます。

しかも全てを手作業で行うため、久米島紬の作家には幅広く、しかも専門的な技術が求められます。

買取という観点から見ると、1人ですべての工程を行っている久米島紬は、すべて「作家物」であるといえます。

久米島紬を作ることができるということは、幅広い技術に熟練した作家であるという証明でもあるのです。

1人の作家が全ての工程を行うため、出来上がった久米島紬には作家ごとの特色が出やすいです。

個性豊かな作品の中から自分の好みに合ったものを見つけ出すことも、久米島紬愛好家の楽しみの1つと言えるでしょう。

草木染と泥染の素朴な色味

久米島紬の染色は、島に自生する植物染料と島で採取した泥のみを用いて行われるのが特徴です。

泥染めとは、植物の煎汁に含まれるタンニンと泥に含まれる鉄分を反応させ、黒っぽい染め色を作る手法です。

もちろん、材料となる植物や泥の採集も作家自ら行います。

自然の素材で染められた久米島紬は素朴な色味で人気があります。

久米島に自生する植物から染めることのできる基本の色には、黒褐色・赤茶色・灰色・黄色・鶯色の5色があります。

久米島紬特有の技法・砧打ちによる柔らかな風合い

久米島紬特有の技法に、砧打ち(きぬたうち)があります。

久米島紬では、織り上がった反物は水洗いして天日干しをした後、綿布で包んで打ち台(硬い木や石の台)にくくりつけます。

そして杵をつかって2人がかりで20分~30分もの間叩き続けます。

このような砧打ちを繰り返すことによって出る光沢と柔らかな風合いは、久米島紬の人気のポイントでもあります。

1年がかりで作られる久米島紬の希少性

久米島紬の作家には農業との兼業で久米島紬を製作している人が多く、製造工程は農業と深く関係したサイクルで行われています。

具体的には、養蚕と糸取りを4月から6月に、6月から8月は図案作成と絣括り(かすりくくり。染色の際の防染として糸を束ねること)などを行い、9月から11月は染色、12月から3月に製織というサイクルで行われます。

染色を9月から11月に行うのは、久米島ではその時期の湿度が低いため糸の乾燥が早く、染色に最も適しているからです。

また、日差しがやわらぐため糸を直射日光から守ることができ、もっとも丈夫な絣糸を作ることができるとも言われます。

最適な時期を待って時間をかけて作る久米島紬は大量生産できないため、非常に希少価値があります。

このような希少価値も、久米島紬が高値で取引されることが多い理由の1つでしょう。

久米島紬を高く買い取ってもらうための注意点

久米島紬を高く買い取ってもらうための注意点

せっかくの価値ある久米島紬ですから、買取に出すならなるべく高く、本来の価値に見合った買取価格で買い取ってもらいたいですよね。

そのためには押さえておくべき点がいくつかあります。

ここでは、4点に分けてご紹介していきます。

証紙も添えて査定に出す

久米島紬のような伝統工芸品には、その着物が本物であることを証明するために組合が発行する証紙が添付されています。

買取査定時にもこの証紙を添えて出すことで、その着物が本物の久米島紬であることの証明となり、高く買い取ってもらえる可能性が上がるでしょう。

久米島紬には3種類の証紙があります。

1.久米島紬事業協同組合の加盟作家によって作られた久米島紬に添付される、「本場久米島紬」と書かれた証紙。

2.国が定めた伝統的工芸品基準を満たした作品であることを示す、「経済大臣指定伝統的工芸品」の証紙。

3.沖縄県織物検査規格に合格した作品に添付される、「沖縄県織物検査済之証」と書かれた証紙。

これらの証紙が付いている場合には、査定時に忘れず提示しましょう。

また、着物を保管する際には証紙も失くさないように大切に取っておいてください。

保存状態に注意

いくら価値のある久米島紬とは言っても、汚れや傷・カビなどが発生してしまっている場合には思うような査定額を提示してもらうことは難しいでしょう。

そういった事態にならないためにも、保管方法やお手入れには注意を払う必要があります。

湿気の多い場所には保管しない、湿気を吸ってくれるたとう紙に包んで保管する、着物を傷つける原因となるような小物類とは分けて保管する、湿気の多い季節を過ぎた夏と冬などのタイミングで年に2回程度虫干しをする、といったような対策が有効です。

着物買取のバイセルを選ぶこと

着物を売るための手軽な方法として、総合リサイクルショップの店頭での買取や、フリーマーケット・ネットオークションなどが挙げられます。

しかし、久米島紬の買取においてはこれらの方法はおすすめできません。

なぜなら、着物は買取価格の幅が大きく、適正な価値を見極めるのに専門的な知識や技術が必要な商材だからです。

着物専門でないリサイクルショップの査定士や、フリーマーケット・ネットオークションの買い手が久米島紬の適正な価値を見極められる可能性は、残念ながら低いでしょう。

久米島紬の本来の価値を全く反映していないような安値で買い取られてしまう恐れがあります。

お持ちの久米島紬を適正な価格で買い取ってほしいとお考えなら、着物買取のバイセルに買取をご依頼ください。

着物買取のバイセルであれば、専門知識を持った査定士が適正な価値を見極めます。

複数の着物買取業者に査定してもらうこと

複数の着物買取業者に査定してもらうことで、お持ちの久米島紬のさらに正確な相場を知ることができます。

また、実際に査定をしてもらった上で最も高値をつけてくれた業者・最も対応の良かった業者を選ぶこともできます。

複数の着物買取業者を見比べたいなら、出張買取という買取方法がおすすめです。

出張買取とは買取業者の査定士が自宅まで来てくれる買取方法です。

出張費や鑑定料が無料という業者も多くありますから、自宅にいながら無料で複数業者からの相見積もりをもらうこともできます。

無料の出張査定を賢く使って、信頼できる業者を見極めていきましょう。

本場久米島紬の買取相場はどれくらい?

本場久米島紬の買取相場はどれくらい?

本場久米島紬の着物作品は約2万5,000円の買取相場となっていますが、この価格は近年の着物買取市場での価格です。

証紙があればより高値での取引が期待できるかもしれませんが、反対に証紙がなければ買取価格が下がる可能性もあります。

シミが目立ったり締め跡がはっきり残っていたりすると、使用感があり美品とは呼べませんので、高額での買取は難しいかもしれません。

着物は手入れせずに放っておくとどんどん状態が悪くなるので、悪化する前に査定に出してみましょう。

※上記は参考価格であり、実際の買取価格を保証するものではありません

※ご査定時の市場状況、在庫状況により買取価格が変動する場合ございます。

※お買取相場の価格は未開封の未使用品を想定しています。お品物の状態によって価格が大きく変わる場合がございますのでご了承ください。

久米島紬を安心して売りたいならまずはバイセルへ

久米島紬を安心して売りたいならまずはバイセルへ

複数業者に査定を依頼するといっても、たくさんある着物買取業者の中からまずどこに問い合わせをするべきか、迷ってしまいますよね。

そんなときにおすすめしたいのが、出張買取でお馴染みのバイセルです。

ここでは、バイセルがお客様の安心のために取り組んでいることについてご紹介します。

お問い合わせいただいたお客様のみ出張査定

バイセルでは、お問い合わせをいただいたお客様のところへのみ、出張査定に伺っています。

バイセルからお客様に出張査定を勧誘するお電話をしたり、突然ご自宅に伺ったりすることは一切ありません。

また、お客様からご承諾をいただいていない商品について買取のご提案をすることはございません。

買取に関わる手数料が無料

バイセルでは「出張訪問料」「ご相談お見積り」「査定・鑑定料」「宅配送料」「キャンセル料」「買取手数料」といった、買取に関わる手数料を無料にしています。

「試しに査定だけ」「やっぱりキャンセルしたい」といった場合にも完全無料ですので、安心してご利用いただけます。

バイセルの査定士はお客様第一主義

バイセルの査定士は専門的な知識と技術を持った着物のプロであるだけではなく、「お客様の立場に立って考える」というマインドを持った接客のプロでもあります。

査定時には着物に込められたお客様の思いに耳を傾け、お客様の思いに見合うような買取額を提示できないときには無理に買取を勧めるようなことはしません。

買取業者のスタッフでありながら、「この着物は買取に出すよりもお客様がお持ちになっている方が良いのではないでしょうか」といったご提案をすることすらあります。

ご契約時の決裁コールでダブルチェック

バイセルでは「お客様が完全に納得されていない中で着物を買い取ってしまう」というようなことは、間違っても起こってはならないと考えています。

そこでコンプライアンス専門部署を設置し、買取ご契約の際にお客様へ確認のお電話(決裁コール)を行っています。

現場の査定士が慎重に契約を進めることはもちろんですが、専門部署がお客様と直接お話することでお客様が完全に納得された上でのご契約であるかどうかを再確認し、査定士の独断や思い込みで契約が進んでしまうことを防ぎます。

気になることがあればお客様相談室まで

初めて着物買取サービスを利用される方にとっては、不安や疑問はつきものだと思います。

バイセルではそういった不安や疑問を解消していただくための相談専門窓口(お客様相談室)を設置しています。

どんな些細なことでもかまいませんので、気になることがあれば気兼ねなくお客様相談室のフリーダイヤルまでお寄せください。

買取から8日間の返品保証

バイセルではクーリング・オフ制度に基づき、買取の契約から8日間の返品を無条件にて保証しています。

買い取った着物は契約したその日から8日間、専用の部屋で厳正に保管し、クーリング・オフ申請があった場合には返品完了まで責任をもって対応します。

まとめ

まとめ

今回は沖縄県・久米島の伝統工芸品であり、国の重要無形文化財である久米島紬の概要と、高く買い取ってもらうためのポイントについてご紹介しました。

自然の素材から手作業で織り出される本場の久米島紬は、素朴な色味と柔らかな風合いが特徴です。

作るのにたいへんな手間と時間がかかることから希少性が高く、中古着物市場でも人気となっています。

本場の久米島紬が本来持っている価値を買取価格に反映させるためには、保存状態に留意することと着物買取のバイセルに査定をご依頼ください。

たいへんな人気と価値のある久米島紬ですから、買取の際の注意点を押さえてさらに高く売却できるようにしましょう。