ぜんまい紬とは?買取相場と高額買取のコツをぜんまい紬の特徴とともに解説!

2024.04.12

着物買取 コラム
ぜんまい紬の買取相場と高額買取のコツとは?ぜんまい紬の特徴とともに解説
自宅にぜんまい紬があります。きれいな状態ですが、いくらになりますか?
きれいな状態であれば高い価値がつく可能性はありますが、具体的な買取価格は着物の仕立てやサイズなどによっても変わります。詳しくは専門知識を持ったバイセルの査定士が一度拝見いたしますので、まずはバイセルにお問合せ下さい。
以前、知人からぜんまい紬を譲り受けましたがあまり袖を通していません。価値ってありますか?

ぜんまい紬はおもに山形県の米沢盆地で生産されている織物です。

ぜんまい紬の材料であるぜんまい綿は限られた時期にしか採取できず、近年では採取量も減っているため、希少な素材となっています。

そのため、ぜんまい綿を使ったぜんまい紬も希少性が高くなっており、着物買取市場でも比較的高値で買取されることが多いです。

この記事では、ぜんまい紬の特徴や製作過程とともに、買取相場や高価買取してもらうためのコツについてもご紹介していきます。

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ぜんまい紬とはどのような織物か

ぜんまい紬とはどのような織物か

ぜんまい紬は山形県の伝統工芸品である米沢紬から派生したもので、現在もおもに山形県の米沢盆地で生産されています。

最大の特徴は名前の通り、真綿にぜんまいの新芽から取った綿を織り込んで紡いだ糸を緯糸に使用している点です。

ここではぜんまい紬の素材であるぜんまい綿について、そしてぜんまい紬誕生のもとになった米沢紬についてみていきましょう。

ぜんまい綿はどのような素材か

山菜としてお馴染みのぜんまいですが、ぜんまいの新芽に白い毛のような細かい綿がついているのをご覧になったことはありませんか?

もともとは、貧しくてクズ繭すら十分に手に入らなかった農家の人々が、山菜として収穫されたぜんまいから捨てられるはずだった綿毛を摘んで使ったのが始まりと言われています。

摘んだ綿毛はゴミや汚れを丁寧に取り除いたあとに、くしでとかして毛並みを整え糸を紡ぎ、織物に使われます。

ぜんまい綿は貧しさからの工夫が生んだ素材であると言えるでしょう。

そのような事情から生まれたぜんまい綿ですが、織物の素材としては優れた能力を持っていました。

ぜんまい綿は水に強く防湿性に優れており、カビや虫が発生しにくいという特徴があります。

着物の劣化の大きな原因である湿気に強く、織りあげると丈夫な反物となるため、ぜんまい綿を使ったぜんまい紬は普段着でありながら、仕立て直せば親・子・孫の3代にわたって着ることができます。

ぜんまい綿を真綿と混ぜ込んだ糸には節のようなものが出ますが、これはぜんまいの繊維によるもので、織りあげられたときにぜんまい紬独特の味わいになります。

ぜんまい紬と米沢紬

ぜんまい紬が生まれた山形県の米沢盆地では、ぜんまい紬ができる以前から米沢紬が作られていました。

米沢紬は江戸時代中期、米沢藩第9代藩主の上杉治憲(1751-1822)の奨励によって誕生しました。

その後、明治時代に新潟から絣(かすり)の技術の指導者を招いたことによって発展し、今の米沢紬の絣文様が生まれました。

絣とは織物を織ったあとに文様を描くのではなく、あらかじめ染めた絣糸(かすりいと)を使って織りあげることで文様を表現する技法のことで、米沢紬では緯糸に絣糸が使われています。

絣糸の代わりに独特の色味があるぜんまい綿の糸を使ったと考えると、ぜんまい紬と米沢紬の類似性を感じます。

米沢紬の緯糸を染めるのには草木染が主流で、紅花・茜・くちなし・苅安・藍などが使われます。

「緯糸に草木を使う」という発想も、やはりぜんまい紬と通じるものを感じます。

ぜんまい紬と置賜紬

山形県で広く知られる織物の1つに、「置賜紬(おいたまつむぎ)」があります。

山形県米沢市、長井市、白鷹町で作られる織物のうち、米沢市の「草木染(紅場紬など)」、長井市の「緯総絣(よこそうがすり)」「経緯併用絣(たてよこへいようがすり)」と琉球風の織物である「米沢琉球」、白鷹町の染色が独特な板締め染色である「板締小絣」などを総称して置賜紬と呼ばれます。

置賜紬は、米沢藩第9第藩主「上杉治憲(鷹山)」が、1776年(安永5年)越後から職人を迎えて研究し、女子に織物の技術を習得させたのが始まりとされています。

このような、山形県における紬製作の土壌が、ぜんまい紬の誕生・発展にも寄与したと言えるでしょう。

天鷺ぜんまい紬とは?

天鷺(あまさぎ)ぜんまい紬は秋田県岩城町亀田で織られている織物で、別名「ぜんまい白鳥織」とも呼ばれています。

名前の由来は、ぜんまいという名がついている通り、山形県のぜんまい紬と同様にぜんまいの真綿が使われていることです。

「ぜんまい白鳥織」と呼ばれるように、その他に白鳥の羽毛が織り込まれている点が大きな特徴となっています。

昭和初期、ぜんまい織りが途絶え作られなくなりましたが、戦後少ない資料をもとにぜんまい織り文化の復興がおこなわれ、10年の月日をかけ再び蘇りました。

ぜんまい綿や鳥の羽毛などが織り込まれている緯糸は白く綿毛を含んでふんわりと横に流れ、天鷺ぜんまい紬はふんわりとしたぬくもりが伝わってくる織物として親しまれています。

ぜんまい紬の特徴

ぜんまい紬の特徴

ぜんまい紬は普段使いができる実用品として非常に優れた特徴を持っています。

デザインや肌触りの点、そして優れた機能性という2点に分けてみていきましょう。

男女問わず愛されるぜんまい紬

繭が手に入らなかったことから代替品として使われ始めたぜんまい綿ではありますが、風合いや機能性は織物によく使われる素材と遜色ありません。

ぜんまい綿が織り込まれたぜんまい紬は、真綿の織物に近い手触りをしています。

それどころか羊毛のようにふんわりとした暖かさがあり、秋から冬にかけて普段使いする着物や帯として人気があるのです。

デザインとしては薄茶色の天然色が特徴で、華やかさは少ないものの大人っぽい上品さや気品を感じさせます。

式典などの華やかな場面での活用というよりは、実用性の高さから普段着として使いやすい着物だと言えるでしょう。

ぜんまい紬の優れた機能性

ぜんまい紬の機能面での特徴は、防湿・防虫効果と保湿性・防水性が挙げられ、これらの特徴は素材であるぜんまい綿からきています。

ぜんまいの新芽が朝露を弾いている様子を見たことがあるという方もいるのではないでしょうか。

これはぜんまいの新芽に生えている綿が水に強い性質を持っているためで、その性質を持ったぜんまいの綿を使っているぜんまい紬には、水に強いという特徴が引き継がれています。

水を弾くため雨や汗などによる汚れがつきにくく、また湿気にも強いのでカビも発生しにくいです。

そのため、普段使いや保管の際にもダメージを受けにくく、長く使っていけることが特徴だと言えるでしょう。

防虫効果に関しては「ぜんまい紬と一緒に保管すればほかの着物にも虫がつかない」と言われるほどで、他の着物の保管という点からも重宝されてきました。

生地としても丈夫なのですが、これらの特徴があることによってぜんまい紬はより長く使うことができる着物や帯になっています。

ぜんまい紬が親・子・孫と複数世代にわたって使い継がれていくのは、ぜんまい綿の優れた機能性によるところが大きいです。

季節を問わない素朴な色合い

ぜんまい紬は、とても素朴でどこか優しい色合いをしています。

過度に目立たず、また自然の色で染められているためか、どの季節の風景にもマッチする色で四季を問わず着られます。

自然な色合いは夏にも暑苦しさを感じさせず、冬には温かみのある色味が寒い季節にぴったりだと思わせてくれます。

ぜんまい紬の買取相場は?

ぜんまい紬の買取相場は?

ぜんまい紬の着物は、近年の買取市場の傾向では、およそ1万円ほどの買取相場となっています。

ただし、実際の買取価格は着物の保存状態によっても大きく左右されます。

カビ・シミ・破れがあるなど保存状態が良くないと、買取価格は下がってしまう可能性があります。

また、流行などによる買取市場での需要の動向によっても、買取価格は変動することがあります。

お持ちの着物の具体的な買取価格については、バイセルの無料査定でお気軽にお確かめください。



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ぜんまい紬を高額買取してもらうためには?

ぜんまい紬を高額買取してもらうためには?

ぜんまい紬は普段使いされる身近な着物であり、見た目にも高価そうな印象はないため、「買取価格もあまり期待できないのではないか」と感じてしまうかもしれません。

しかしながら、ぜんまい綿はぜんまいの新芽が顔を出す5月ごろにしか獲ることができず、ぜんまい紬の生産量自体も少なくなっていることから希少性が高いです。

デザインや機能性から着物ファンの間でも人気があるので、その点をしっかりと評価してもらえば、高く買取してもらえることも多い着物だと言えるでしょう。

ここでは、ぜんまい紬本来の価値に見合った価格で買取してもらうためのポイントをご紹介します。

着物の保存状態には要注意

ぜんまい紬は着物の中では湿気・汚れに強い特徴がありますが、自然の素材で作られている以上は、やはり完全に防ぐことができるというものではありません。

湿気によってカビや虫食いが、汚れによってシミなどができてしまうと、価値の高いぜんまい紬であっても買取価格は下がってしまうでしょう。

大切なぜんまい紬の保存状態を悪くしてしまわないためにも、湿気の多い場所には保管しない、保管の際はたとう紙に包む、年に2回程度虫干しをするなど、着物に湿気を溜めないような対策をしてあげると良いでしょう。

また、ぜんまい紬をはじめとした着物は、売ると決めたら状態が悪くならないうちに早めに買取に出すというのも1つの手かもしれません。

着物の買取業者を利用するのがおすすめ

着物はものによって価値の幅が大きい商材であり、適正な価値を判断するには専門的な知識や技術が必要です。

特にぜんまい紬は「素朴に見えて実は素材が希少」という価値の高さですから、着物の専門知識を持った買取業者でなければ本来の価値は分からないでしょう。

例えば、リサイクルショップは取り扱い商品の幅が広くて便利なのですが、着物に詳しい査定士がいるとは限りません。

価値のあるぜんまい紬でもただの古着として買取されてしまう可能性があります。

不特定多数の買い手を相手にするネットオークションやフリーマーケットでは尚更です。

ぜんまい紬の価値を見極めてもらえず、本来の価値からはかけ離れた安値で買い取られ、思わぬ損をしてしまう可能性があります。

そこで、ぜんまい紬を売るなら着物の専門知識を持った買取業者に利用をおすすめします。

その中でも、着物の豊富な買取実績を持つ業者であれば、それだけ多くの利用者に選ばれているという点でも安心です。

ぜんまい紬を安心して買取に出すなら買取実績豊富なバイセルへ

バイセルは着物を中心に日本全国で買取サービスを提供し、たくさんのお客様・リピーター様からご指名をいただいてまいりました。

その結果、2015~2022年の累計で2,700万点以上の買取実績を積み上げることができました。

バイセルの査定士は、高い専門知識と豊富な査定経験を生かして、ぜんまい紬をはじめとした着物1点1点の価値を正確に鑑定します。

バイセルでは買取にまつわる各種手数料を無料にしておりますので、「まずは試しに査定だけ」といった場合にも料金の心配なくご利用いただけます。

まずはお気軽にバイセルの無料査定をお試しください。