高額買取の期待大!綿薩摩(綿さつま・薩摩絣)を買い取りに出す前のコツ
- 綿薩摩の織物を持っています。いくらになりますか?
- 保存状態や証紙の有無により買取価格が変わりますので一度拝見いたします。お電話・メールよりお問合せ下さい。
- 祖母から綿薩摩の絣を譲り受けました。価値ってありますか?
綿薩摩とは名称に「薩摩」とつきますが、現在は宮崎県都城市(みやこのじょうし)を名産地とする藍染めの木綿絣のことです。
綿で製作されているにもかかわらず、滑らかな肌触りはまるで絹のようなので、綿織物の中でも最高品質とされています。
綿薩摩は「綿さつま」「綿さつま絣(がすり)」「薩摩絣」「綿薩摩絣」と様々な呼び名があり、着物市場では大変人気のある着物です。
当記事では綿さつまの歴史や魅力に加え、買取相場や少しでも高く売るコツを解説します。
綿さつまを売ろうか検討中の方は、ぜひ一度ご覧ください。
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綿薩摩の歴史
1600年頃、薩摩藩主の島津義久が綿薩摩を幕府への献上品としていました。
薩摩藩に支配されていた琉球国で生産が行われ、薩摩藩を経由して献上・販売されるようになったため「綿薩摩」「綿さつま絣」などと呼ばれるようになります。
ちなみに「絣(かすり)」とは、着物の模様がかすられたように見えることが由来です。
江戸時代の終わり頃から明治時代にかけて、綿薩摩絣の生産地は鹿児島県に移ります。
戦前までは庶民の普段着として人気が高かったのですが、戦後に服装が西洋化されたため需要が激減します。
その状況を危惧した東郷治秋と義理の息子である永江明夫が、1947年に「東郷織物」を都城市で創業して綿さつまの復興を目指しました。
両名は奄美大島出身で、地元の織物である大島紬の制作工程を参考にして、綿さつまにその技術を応用できないか模索します。
その結果、絹と見紛うような見た目や肌触りの生地を生み出し、今日の綿さつまの礎を築き上げました。
現在の都城市では、ふるさと納税の返礼品の1つとして東郷織物の製作物を取り扱っています。
東郷織物では着物の他にもシャツやネクタイを始めとした洋服や小物・雑貨を製作しており、近年では綿薩摩絣は老若男女・国内外を問わず多くの人から人気を集めています。
綿薩摩の特徴や魅力
綿さつま絣の最大の特徴は、絹に匹敵するほどの肌触りの良さとツヤ、サラサラとした風合いです。
品質によっては絹織物よりも高値で販売されることもある高級品で、「木綿のダイヤモンド」「高級な着物を着尽くしたら、最後に辿り着くのは綿さつま絣」とも言われるほどです。
綿さつま絣の素材には、世界レベルで最高級品として扱われるエジプト産の「ギザ綿」を使用します。
ギザ綿は植物油脂が適度に含まれているため、滑らかな肌触りと美しい光沢が出る上に、繊維が極細で軽いため織物の原料として古くから重宝されてきました。
このギザ綿を使うことで、絹にも負けない素晴らしい着心地が実現できるのです。
絣の模様には、点・四角・井桁・格子などシンプルなものが多く用いられます。
遠目から見ると無地に見えるほど極小な柄が織られたものも多く、着飾らない雰囲気なので幅広い世代から愛されています。
素朴なデザインなのに肌触りがしなやかというギャップがあることも人気の秘訣でしょう。
職人が丁寧に心を込めて製作しているからこそ、1反を織り上げるまでに半年から長いものでは1年近くかかり、希少性が高いというのも魅力の1つです。
ギザ綿は繊維が極細のため切れやすく、水につけると縮む性質があり染め上げることが難しく、職人の熟練した技術が求められます。
ベテランの織子でも1日に約20センチしか織れず、故に1年かけて全体で80反を織るのが精一杯とされており、あまり着物市場に出回らないことも相まって高級な着物として扱われているのでしょう。
ちなみに小説家・武者小路実篤は永江明夫が手がけた綿さつまを着た際、あまりにも素晴らしい着物だと感じたため、永江明夫に「薩摩絣 手織絣 誠実無比 実篤」と書いた感謝状を送ったそうです。
綿薩摩の買取相場とは
近年の着物市場において、薩摩絣の着物は未使用かつ極端に状態の良いものに限り、相場は約5万円で買い取られる傾向にあります。
下記で紹介する「証紙」があれば、より高価買取が期待できますので、失くしたり捨てたりしないように気をつけてくださいね。
ただし、生地がヨレていたり汚れが目立ったりするなど、着物状態が悪ければ高価買取は難しいでしょう。
なるべく綺麗な状態のまま査定してもらえるように、早めに査定に出すことをおすすめします。
※上記は参考価格であり、実際の買取価格を保証するものではありません
※ご査定時の市場状況、在庫状況により買取価格が変動する場合ございます。
※お買取相場の価格は未開封の未使用品を想定しています。お品物の状態によって価格が大きく変わる場合がございますのでご了承ください。
綿薩摩を少しでも高値で売るコツ
薩摩絣の価値が分かったところで、少しでも高く売るコツをご紹介します。
薩摩絣は高級な着物ですので、せっかく売るならその価値に見合った買取価格を査定士に提示して欲しいですよね。
以下で解説する綿薩摩絣の買取価格を少しでも上げる方法を確認し、実際に査定に出す際に注意してみてくださいね。
査定士に必ず証紙を見せる
証紙とは、査定に出した着物が正真正銘 本物であることを証明する紙のことです。
大抵は着物を新品で購入した際に付属され、生地の切れ端に付けられています。
証紙には作者名や製造メーカー、産地や生地の素材などが記載されているので、査定士に見せると本物であると信用されるため買取価格のアップが期待できます。
綿薩摩絣の代表例として東郷織物製の証紙を取り上げると、「正藍染(化学染料を一切使わず、天然の藍だけで染めたという意味)」と書かれている証紙があります。
もし永江明夫の作品であれば「永江明夫」の縦書きのサインと、武者小路実篤がしたためた「薩摩絣 手織絣 誠実無比 実篤」と書かれた証紙が加わります。
もし手元に証紙が残っていれば、査定士に必ず見せましょう。
着物を査定に出すなら、着物買取に詳しいバイセルに依頼しましょう。
着物は保存状態や製造メーカーはもちろん、「作家は誰か」「証紙の有無」など洋服に比べて査定すべき点が多く、価値を充分に理解していないと適正な買取価格が提示しにくいです。
ましてや綿さつまは見た目や肌触りが本物の絹のようですので、着物に詳しくない人が「木綿の素材でできている綿薩摩絣だ」と見抜くのは大変難しいです。
幅広いジャンルを扱う総合リサイクルショップなどでは、着物に特化した知識や査定技術を持った査定士がいるかどうか不明です。
そのため着物の価値に見合った買取価格で取引できるか分からないので、本来より安価で買い取られて損をする恐れがあります。
着物を査定に出すなら、着物買取に詳しいバイセルに依頼し、適正な買取価格を確認してみましょう。
高額買取の期待大!綿薩摩(綿さつま・薩摩絣)を買い取りに出す前のコツ:まとめ
綿薩摩は絹のような柔らかな触り心地と、 藍を基調とした落ち着いたデザインが、多くの着物ファンを魅了し続けています。
孫の代まで着られると言われるほど高い品質を有していますので、もし着ないのであれば売りに出してみましょう。
特に綿薩摩の発展に大きく貢献した偉大な織元である「東郷織物」が製作したものは、有名どころですので高価買取が望めます。
高級品として名高い着物ですので、ぜひ査定に出してみませんか。
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