エルメス「バーキン」の由来と誕生秘話！セレブが魅了される特徴や6つの展開サイズも紹介

多くの女性たちの憧れの象徴ともいわれるエルメスのバーキン。2023年夏に76歳でこの世を去ったイギリスの俳優、ジェーン・バーキンさんの名を冠した有名なバッグです。

牛革使用の定番モデルで約140万円からという高級品ゆえに「特別な日のお出かけ用」になりがちですが、実は日常使いにも適した実用性のある品なのです。

本記事ではバーキン誕生の秘話からその特徴、サイズ展開を紹介します。

エルメス「バーキン」の由来と誕生秘話

エルメスの代表的なバッグの一つであるバーキンは1984年に誕生しました。

その誕生秘話は、今もなお語り継がれるドラマチックな出会いがもとになっています。

偶然のドラマチックな出会い

パリからロンドンへ向かう飛行機内でバーキンさんとデュマ会長は偶然隣同士の席となり、意気投合しました。

バーキンさんの席がアップグレードされたことが2人を引き合わせたといいます。

機内でのハプニング

荷物の多いバーキンさんのバッグにはあふれんばかりの多くの物が入っており、機内でメモなどのバッグの中身をばらまいてしまったといいます。

母親となったばかりのバーキンさんが「今の自分のニーズに合ったバッグが見つからない」とこぼすと、その様子を見たデュマ会長が「私が理想のバッグを作りましょう」と提案したそうです。

普段使いできる理想のバッグ、バーキン誕生

それから2人は理想のバッグについて語り合い、デュマ会長はその場ですぐさま、普段使いができる収納力のある長方形型のバッグをエチケット袋の裏にスケッチ。縁をロウ止めの処理（アスティカージュ）によって仕上げたフラップとサドルステッチが施され、さらには哺乳瓶のためのスペースも描かれていたといいます。

その後、馬の鞍を入れるために作られたエルメスのバッグ、オータクロアを原型に理想のバッグを製作、誕生の由来となったバーキンさんの名をバッグに冠しました。

エルメス「バーキン」の魅力と特徴

このようにして誕生したバーキンが長年、世界の女性たちを魅了しているのはなぜでしょうか。

その特徴やこだわりを紹介します。

収納力の高さと耐久性

バーキンの大きな魅力の一つは、その圧倒的な収納力です。

バッグの入り口が大きく開くため、簡単に多くの物を出し入れできます。

また、バッグの内側には仕切りを作らない一方で、オープンポケットを外側と内側に、背面内側にファスナーポケットを配しており、小物やすぐに取り出したい物を収納できます。

収納量に応じてサイドのマチ幅を調節できるのも荷物が多い人には便利な機能といえるでしょう。

馬具工房としてスタートしたエルメスらしく耐久性にも優れた頑丈な作りで、底の四隅には金具を配置しているため、フロアに直置きしても本体ダメージが少ないとされています。

バッグの中身が見えない工夫

バッグ入り口の上からかぶせる蓋、フラップが付いているのも特徴的です。

フラップはカデナ（鍵）を通してクロア（ベルト）で留められる仕様になっており、荷物がこぼれ落ちたり中身が見られたりしない工夫が施されています。

素早く物を出し入れしたいときには、クロアを留めずフラップを折り込んでトートバッグのようにして使用可能です。

最高素材と熟練職人の手作業へのこだわり

エルメスの革製品は最高の素材の使用にこだわっています。

皮を革へ加工する卸売業者から仕入れ、最高品質の革を製造するフランスの老舗業者「タナリー・デュ・プイ社」と同社から独立した「アネノイ社」の素材であるうえに、そのなかでも最上位の品質の仕上がりのものをさらに厳選して使用しているのです。

また、エルメスの職人のなかでもバーキンを製作できるのは限られた熟練の職人です。

選び抜かれた素材を用い、一つ仕上げるのに何十時間もかけ、仕上げまですべて一人の手作業で行なっています。

高品質で大量生産できないことがその希少価値を高めているのでしょう。

バリエーションの豊富さ

バーキンに使用される革は牛をはじめ、ダチョウ、トカゲ、ワニ革などがあり、その他にはトワルアッシュと呼ばれるキャンバス素材のものもあります。

サイズ展開は横幅25センチから50センチの6種類がスタンダードで、色合いもベーシックな黒や茶からカラフルなピンクやブルーなど、非常に豊富です。

デザインはオーソドックスなものから、刺繍を施した「バーキン フォーブル・トロピカル」、クラッチなど3種類のスタイルを楽しめる「バーキン 3-en-1」とさまざま。

オーダーも可能であり、そのバリエーションの豊富さも大きな魅力といえるでしょう。

エルメス「バーキン」のサイズ展開

バーキンは横幅の長さがそのまま名称となっています。

サイズは5センチ刻みでおもなもので横幅25センチから50センチがあります。

各サイズの大きさと特徴を紹介しましょう。

バーキン25

横25センチ×縦20センチ×奥行き13センチ

約600グラムと軽量で小ぶりなものの、マチがあるため財布や携帯電話、小さめのポーチなどの必需品を中心に収納できます。

しかし持ち手が短いため、腕を通して持つのは厳しいでしょう。

バーキン30

横30センチ×縦22センチ×奥行き16センチ

500ミリリットルのペットボトル、長財布などが収まり、普段使いに適したサイズです。

日本人の体型にもフィットしやすいことから、ジャパンサイズとも呼ばれます。

バーキンのなかではやや小ぶりですが、その分カジュアルにも品良くも使え、さまざまな用途に使用できるでしょう。

バーキン35

横35センチ×縦25センチ×奥行き18センチ

大きめで存在感があり、A4サイズの書類やノートパソコンなどが入るので、ビジネスバッグとして女性だけでなく男性にも適したサイズです。

ただしバッグの重量が約1kgとそこそこあるため、日本よりも海外のほうで人気が高いといわれています。

バーキン40

横40センチ×縦30センチ×奥行き21センチ

エルメスで初めて作られたバーキンがこのサイズです。

かなりの大きさがあり大容量の収納が可能ですが、バッグ本体が約1.6kgあるため多くの荷物を入れて持ち歩くのは適しません。

海外セレブは大きめのバッグを持ち歩くことが多いため、このサイズを持つと「こなれ感」が出るともいわれています。

バーキン45

横45センチ×縦31センチ×奥行き19センチ

希少価値が高いサイズです。

特に日本では40以上の需要が少なく、あまり市場に出回らないため、レアなバッグともいえます。

横幅があるため、45以上のサイズは底鋲の数が4つから6つになっているのが特徴です。

またハンドルは通常の長さと肩掛けができるロングタイプがあります。

バーキン50

横50センチ×縦34センチ×奥行き26センチ

男性に人気のサイズといわれています。

蓋を閉めずにトートバッグのようにして持つと容量がさらに広がるのが特徴です。

おわりに

多くの人が憧れるエルメスのバッグ、バーキンが高級品であるゆえんは、その劇的な誕生秘話やブランド力はもちろん、最高級素材を使い、熟練職人が仕上げまで一人で手作りし量産できないことにあります。

それゆえに希少価値が高く、高値で買い取っている業者は多いでしょう。

バイセルでは出張、宅配、店頭持ち込みなどさまざま方法で買取を行なっています。

なかでもブランド品のエルメスは買取を強化しています。

家に眠っているバッグがある場合、ぜひ一度バイセルにご相談ください。