【日本画 買取相場一覧】高く買取してもらう4つのポイントと業者選びで困ったら

【日本画 買取相場一覧】高く買取してもらう4つのポイントと業者選びで困ったら

日本伝統の絵画である日本画は、独特の技法や雰囲気を持つことから海外でも注目されています。

世界中で需要があるため、中古買取市場でも価値が高いとされています。

本記事では、日本画の概要や代表的な作家、買取相場について解説します。

査定のポイントと買取業者選びについてもご紹介しますので、買取前の参考としてご一読ください。

※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

日本画の特徴

日本画とは、日本在来の技法や様式によって描かれた絵画のことをいいます。

明治時代以降に日本にも多く入ってきた「西洋画」に対する対立概念として生まれた用語です。

おもな日本画の特徴としては、陰影が無く、写真のような写実を追わない、そして鉤勒(こうろく:輪郭線)がある点などが挙げられます。

また、日本画特有の画材は、紙・絹などの基底材、墨・岩絵具などの絵具などがあり、ほかにも金箔などの金属材料を画材として効果的に取り入れる作品も存在します。

ただし、日本画と西洋画の違いは曖昧で、必ずしも「○○は日本画」と断定できるものではありません。


持っている絵画が日本画かどうか不明でも、中古市場で価値があるかどうか気になる作品があれば、お気軽に査定にお出しください。

以下ページではお買い取りした日本画を一部ご紹介しておりますので、ぜひ参考にご覧ください。

日本画の代表的な作家

日本国内だけでなく海外にもファンの多い日本画には、長い歴史の中でたくさんの有名作家が誕生しました。

代表的な日本画家は以下の通りです。


東山魁夷 平山郁夫
横山大観 片岡球子
棟方志功 千住博
上村松園 福王寺法林
前田青邨 森田りえ子
加山又造 岩沢重夫
中島千波 堂本印象
奥村土牛 伊東深水

この中から、特に美術品買取市場で出会うことの多い作家をご紹介します。

東山魁夷

東山魁夷(ひがしやまかいい 1908-1999)は、文化勲章も受章した昭和を代表する日本画家の1人です。

東山魁夷の作品には、自然の風景や町の風景を描いたものが多いです。

戦争体験を経て東山魁夷が持つにいたった生命への感謝と畏敬の念が、ふとした風景の美しさに表れています。

静かな風景の中に表現される生命の力強さと儚さというアンビバレンスが、自らも生物である鑑賞者の心を揺さぶるのではないでしょうか。

東山魁夷作品の中でも、リトグラフなどの版画作品は美術品買取市場でも出会うことが多いです。

東山魁夷は美術品買取市場においても最も需要の高い日本画家の1人であり、買取相場も高くなりやすいでしょう。

平山郁夫

平山郁夫(ひらやまいくお 1930-2009)は、文化勲章も受章した昭和から平成を代表する日本画家の1人です。

平山郁夫の作品には仏教をテーマにしたもの、そしてインドから仏教が伝わった道でもあるシルクロードをモチーフにしたものが多いです。

広島修道中学在学中に原爆投下による被ばくを経験したことからくる平和への強い思いが表れた仏画や、独特の柔らかなタッチで神秘的・幻想的な世界を表したシルクロードの風景画は、平山郁夫の代名詞として美術ファンからの注目を集めています。

平山郁夫作品の中にはシルクスクリーンなどの版画作品もあり、美術品買取市場でもポピュラーな作家となっています。

平山郁夫は美術品買取市場においても最も人気の高い日本画家の1人であり、買取相場も高くなることが多いです。

横山大観

横山大観(よこやまたいかん 1868-1958)は、明治・大正・昭和の3時代で活躍した日本画家であり、第1回文化勲章受章者です。

横山大観は日本画家の橋本雅邦(はしもとがほう 1835-1908)から絵の技術を学びながら、同時に西洋画の研究も重ねました。

その成果として従来の日本画にはなかった没線描法(ぼっせんびょうほう:輪郭を線で明瞭に描き表さない絵画技法) を生み出し、色彩の濃淡を使い分けることで空気や光線を表現することに成功しました。

作品のモチーフとしては、富士山を多く描いたことでも有名です。

横山大観は複数の作品が重要文化財に指定されているほどの巨匠であり、作品の価値は非常に高いです。

美術品買取市場でも、横山大観の作品の買取相場は高くなる可能性が高いでしょう。

片岡球子

文化功労者・文化勲章受章者である片岡球子(かたおかたまこ 1905-2008)は、昭和から平成時代にかけて活躍した日本画家です。

片岡球子の作品は、日本画らしからぬ鮮烈な色使いが特徴です。

作品としては、富士山をはじめ全国の山をエネルギッシュな色彩と独特の造形感覚で描いたシリーズや、戦国武将・禅僧・浮世絵師などの人となりを描いた「面構(つらがまえ)」シリーズなどが有名です。

「面構」シリーズでは「歴史上の人物が現代に生きていたら、どんな行動をするか」という視点から、人物の肖像画や同時代の風俗を参照しながら独自の解釈を加えた表現が大きな話題となりました。

片岡球子の作品は美術品買取市場でも非常に高い価値が認められることが多く、特に富士山を描いたシリーズの版画は需要が高いです。

リトグラフ作品に85万円の買取値がついたケースもあり、本画(本人が直接書いている絵)であれば数百〜数千万円に上る可能性があります。

棟方志功

棟方志功(むなかたしこう 1903-1975)は、20世紀の美術を代表する日本画家です。

木版に強いこだわりを持っていたため、自らの作品を版画ではなく「板画(ばんが)」と称しました。

棟方志功は現代美術の国際美術展覧会であるベネチア・ビエンナーレで国際版画大賞を受賞するなど、世界的にも評価の高い作家です。

自ら「板が生まれた性質を大事に扱わなければならない。木の魂をじかに生み出さなければならない」と語っている通り、木の板が持つ独特の質感を生かした作品づくりに特徴があります。

棟方志功の作品は美術品買取市場においても絶大な人気を誇ります。

特に仏や菩薩をテーマとした作品は需要が高く、買取相場も高くなりやすいです。

作品や保存状態などにより変動しますが、買取価格は50万円〜300万円ほどとなるでしょう。

千住博

千住博(せんじゅひろし 1958-)は、ベネチア・ビエンナーレで名誉賞を受賞するなど、世界的に評価の高い現代の日本画家です。

千住博の作品の中でも特に有名なのが、滝をモチーフにした「ウォーターフォール」シリーズです。

「ウォーターフォール」シリーズで描かれるのは実在する滝ではなく、世界の様々な滝を見た上で、生命のエッセンスが凝縮された「滝の真相」とでもいうべきものです。

千住博には画面の上から下に絵具を流し落とすという斬新な技法がありますが、これも滝の真相に迫るための工夫だと言えるでしょう。

千住博は美術品買取市場においても、存命の作家としては最高級の人気を誇ります。

特に「ウォーターフォール」シリーズは需要が高く、買取相場も高くなりやすいでしょう。

上村松園

上村松園(うえむらしょうえん 1875-1949)は、女性として初の文化勲章を受章したことでも知られる日本画家です。

題材としては能の作品や母子の関係を扱ったものが多く、細密に描かれる美しい美人画は上村松園の作品に多くあります。

上村松園は生涯を通して女性の姿を描き続けましたが、ただ美しい女性を描くだけにはとどまりませんでした。

『花がたみ』では謡曲「花筐(はながたみ)」の狂女、『焔』では源氏物語に登場する六条御息所の生霊というように、強い情念を抱く女性の姿を鮮烈に描いた作品は、従来の美人画とは一線を画すものとして絶大な評価を受けています。

上村松園の作品は、美人画を中心に美術品買取市場でも高い需要があります。

特に顔がきれいで、着物や背景といった細部も描き込まれている作品なら買取相場も高くなりやすいでしょう。

中島千波

中島千波(なかじまちなみ 1945-)は、現代を代表する日本画家でありながら、新聞や雑誌の挿絵・表紙絵も手掛けるなど幅広く活動する作家です。

中島千波が得意とするのは、桜や牡丹などの花鳥画です。

伝統的な日本画の美しさを継承しながらも、学生時代から学んだ西洋画のエッセンスを取り入れることで、まるで生き生きと咲き誇る本物の花かのような表現が可能となり、中島千波の作品は人気を博しました。

特に中島千波の版画作品は、美術品買取市場で活発に取引される品物の1つです。

中でも桜を描いた作品は人気が高く、買取相場も高くなるものが多いです。

福王寺法林

福王寺法林(ふくおうじほうりん 1920-2012)は文化勲章も受章した、昭和・平成を代表する日本画家の1人です。

福王寺法林は、ヒマラヤの山々を描いた「ヒマラヤ」シリーズなど、雄大な自然を描くのを得意としました。

福王寺法林の描く山のある風景画は、雄大で迫力ある構図の中にも、どこか素朴な風情があるとして人気を集めています。

福王寺法林にはリトグラフなどの版画作品もあり、美術品買取市場でも活発に取引されています。

山を描いた作品を中心に人気を集めており、買取相場も高くなりやすい作家の1人です。

前田青邨

前田青邨(まえだせいそん 1885-1977)は、法隆寺金堂壁画の再現模写や高松塚古墳壁画の模写など、文化財保護事業にも尽力した日本画家です。

歴史画を軸とした肖像画を得意としており、特に武者絵における精密な鎧兜の描写は有名です。

代表作『洞窟の頼朝』は重要文化財にも指定されるなど、非常に高い評価を得ています。

前田青邨は肖像画の他に花鳥画も多く描いており、梅や牡丹などの花を描いた作品が数多く残されています。

文化勲章も受章している前田青邨の作品は、美術品買取市場においても高い人気があります。

肖像画を中心として、買取相場の高くなりやすい作品も多いです。


作家ものの日本画は、高い価値が見込めます。

バイセルでは、経験豊富な査定士がお持ちの日本画の価値をしっかりと見極めます。

お見積りだけでもお気軽にお問い合わせください。

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日本画の買取相場

日本画を買取に出すなら、美術品買取市場における作品の買取相場は把握しておきたいですよね。

代表的な作家の絵画作品について、買取相場を以下の表にまとめました。


作家名代表作買取相場
東山魁夷「緑響く」など〜1000万円前後
片岡球子「めでたき富士」など〜1000万円前後
上村松園「序の舞」など〜1000万円前後
前田青邨「洞窟の頼朝」など〜500万円前後
横山大観「無我」など〜1000万円前後
中山忠彦美人画など〜100万円前後
熊谷守一白猫など〜1500万円前後
棟方志功阿弥陀如来像など〜500万円前後
牛島憲之炎昼など〜200万円前後
福王寺法林島灯など〜50万円前後
中島千波坪井の枝垂桜など〜100万円前後
小山敬三白鷺城など〜200万円前後
野田弘志人物画・静物画など〜100万円前後
千住博ウォーターフォールなど〜1000万円前後
平山郁夫シルクロードシリーズなど〜1000万円前後

※上記は参考価格であり、実際の買取価格を保証するものではありません。
※ご査定時の市場状況、在庫状況により買取価格が変動する場合があります。作品に汚れや傷などがある場合には、額面を下回る買取価格となる場合もございます。
※お買取相場の価格は未開封の未使用品を想定しています。お品物の状態によって価格が大きく変わる場合がございますのでご了承ください。


お持ちの作品の買取額を正確に知りたいという方は、絵画買取に実績のあるバイセルにお任せください。

査定料・キャンセル料は無料ですので、お気軽にご利用いただけます。

今すぐ売る気がない場合でも、お持ちの絵画の価値を知っておくのは大切ですので、ぜひ一度査定をお受けください。

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日本画を高く買取してもらうための4つのポイント

非常に価値の高い作品が多い日本画ですが、より高く買取してもらうためにはどのようなポイントがあるでしょうか。

日本画の買取価格を大きく左右する4つの査定ポイントについてご紹介します。

  1. 作家
  2. 保存状態
  3. 作品の種類
  4. 付属品の有無

それでは、詳しく解説します。

作家

日本画の買取において、「誰が描いた作品か」という点は最も重要な査定ポイントです。

前述したような有名作家・人気作家の作品であれば買取市場での需要が高いため、買取価格が高くなりやすいでしょう。

反対に、無名作家の作品であれば買取市場における需要が少ないため、高い買取価格はつきにくいかもしれません。

また、知人から譲り受けた日本画などで、作者が分からないということもあるでしょう。

そういった場合には、美術品を扱っているバイセルに試しに査定に出して、お持ちの作品の価値を確かめてみても良いかもしれません。

「作者も分からない作品だし売れないだろう」と思っていた日本画が、プロの目を通すと有名作品であることが分かったなどというケースもあるので、ぜひ一度査定にお出しください。

保存状態

日本画の買取価格を大きく左右する査定ポイントのひとつとして「作品の保存状態」があります。

たとえ価値のある日本画であったとしても、「傷や破れがある」「カビが発生してしまっている」など保存状態が良くないと、買取価格が下がってしまう傾向にあります。

反対に保存状態が良い日本画作品なら、作品本来の価値をそのまま反映した買取価格をつけてもらうことができるでしょう。

特に、古い時代の作品で保存状態が良いものは、希少価値も高くなりやすいため、より高額買取が期待できます。

日本画作品を保管する際には、箱に入れて湿気の多い場所は避けるなどと配慮し、傷やカビを防ぐことが大切です。

作品の種類

ひとくちに「日本画」といっても、水墨画や浮世絵、版画などさまざまな種類が存在します。

こういった作品の種類も、日本画の買取においてチェックされる査定ポイントの1つです。

たとえば、水墨画や岩絵具で描いた日本画などの1点ものの作品の中には、希少価値が非常に高くなるものもあるでしょう。

反対に、刷られた枚数が多い版画作品なら、希少価値は低くなりやすいです。

とはいえ、人気作家の版画作品であれば、高く買取してもらえる可能性は十分にあります。

まずは試しに、美術品を扱っているバイセルに査定をご依頼いただければ、お持ちの作品の価値を適切に判断いたします。

付属品の有無

日本画を購入すると、共箱(作品を収めるための箱)・額縁・鑑定書・保証書といった付属品がついていることがあります。

これらの付属品が揃っている日本画は、付属品の無いものに比べて高く買取してもらいやすい傾向があります。

特に、鑑定書・保証書・作者のサインがある共箱などは、その作品の作者を証明してくれるという点で重要です。

特に有名作家の作品には贋作が存在することもあるため、「その作品が本物である」という証明が買取価格に大きく影響します。

付属品によって本物であることを証明できれば、業者は買取後の再販がしやすいため、高い買取価格をつけやすくなります。

日本画買取での業者選びのコツ

日本画の買取に対応している店舗や業者はさまざまで、実際にどこを利用すれば良いのか迷ってしまいますよね。

買取で損をしないためにも、日本画買取での業者選びのコツとして、以下の点を押さえておくと良いでしょう。

  1. 日本画についての知識を充分にもっているか
  2. 買取に関わる手数料は無料か
  3. 出張買取を行っているか

それでは、それぞれ詳しく解説します。

日本画についての知識を充分にもっているか

日本画の価値を正しく見極めるためには、1つの作品から作者・作品名・制作年代・真贋などを見極めていかなければなりません。

これは、日本画について高い知識を持った買取業者でなければ難しい仕事です。

質屋や総合リサイクルショップなどでも日本画を現金化できることがありますが、幅広い品物を扱う店舗に、どれほど日本画の知識を有しているのかは疑問です。

日本画に詳しくないスタッフに査定されると、実際の価値が買取額に反映されない可能性があります。

安心して日本画を買取に出したいなら、日本画の買取実績が豊富なバイセルにお任せください。

買取に関わる手数料は無料か

買取を利用する際、業者によって査定料・キャンセル料・出張買取の出張費などの手数料がかかってしまう場合があります。

もしこういった手数料がかかると、せっかく日本画を売って得た買取金額も実質的には目減りしてしまいます。

また、お持ちの日本画を「試しに査定に出して価値を確かめてみたい」と思っても、いちいち費用がかかってしまっては気軽に査定を依頼することができないでしょう。

お持ちの日本画を賢く買取に出すためには、買取に関わる各種手数料を無料にしている業者を選ぶのがおすすめです。

バイセルでは各種手数料無料にて査定をお受けしておりますので、お気軽にお申し付けください。

出張買取を行っているか

買取を利用する際には、おもに「持ち込み買取」「宅配買取」「出張買取」と、おもに大きく分けて3つの買取方法が考えられます。

このうち、日本画の買取時におすすめしたいのは出張買取です。

持ち込み買取や宅配買取を利用する場合には、お持ちの日本画を店舗まで持ち運ぶか、梱包・発送するという手間がかかります。

日本画は繊細な取り扱いを要するため、持ち運びの際、あるいは配送の際のちょっとした衝撃で作品に傷がついてしまうという可能性も無いわけではありません。

移動時であっても傷が付いてしまえば、減額されるポイントとなります。

その点、出張買取であれば自宅で査定・買取が済ませられるので、美術品を持ち運ぶ必要もなければ梱包・発送する必要もありません。

出張買取は、日本画を買取に出す際に最も安心できる買取方法であると言えるでしょう。

バイセルの出張買取について、詳しくは以下のページでご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。

出張買取バナー
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バイセルなら日本画の買取を積極的に行っています!

骨董品・美術品の買取実績多数のバイセルなら、お持ちの日本画の価値を見極めて納得のいく査定金額をおつけいたします。

バイセルでは東山魁夷、横山大観、棟方志功、平山郁夫などの日本画作品を積極的に買い取っています。

また、作家名がわからない作品でも、知識豊富な査定士がしっかり見極めますのでご安心ください。

お持ちの日本画作品の価値を活かして買い取ってほしいという方は、ぜひバイセルをお選びください。

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