初心者でも聴きやすいジャズの歌手・名曲10選を紹介!

ジャズは、お洒落なカフェやバーでもよく流される人気の音楽ジャンルです。
ただし、ジャズ音楽の分類は、その歴史から見ても非常に複雑であり、初心者にはわかりにくい部分もあります。
そこで今回は、ジャズの歴史や定義を確認したうえで、海外と日本におけるジャズ初心者におすすめの歌手と名曲を5つずつ紹介します。
記事の後半では、聴かなくなったジャズレコードの買取方法も解説するので、併せて見ていきましょう。
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目次
そもそもジャズとは?

まずは、ジャズの歴史と定義などを確認しながら、「そもそもジャズがどういう音楽なのか?」を考えていきましょう。
ジャズの歴史
ジャズは、1900~1910年頃、アメリカ南部のニューオーリンズで生まれた音楽です。
当時のニューオーリンズは、輸出港として栄えていました。
そのため、ニューオーリンズは人種・文化の背景から、ジャズなどの音楽が生まれやすい環境だったとされています。
具体的には、アメリカ人以外の多種多様な人種が街に集まっていたこと、アフリカ南部から連れてこられた黒人がワークソングとして音楽を持ち込んだこと、欧州人と黒人の間に生まれたクレオールがいたことなどが挙げられます。
クレオールの人々は、当時の西洋音楽とアフリカ音楽の架け橋的な役割を担っていました。
ジャズ音楽は、クレオールたちのなかから誕生し、発展していくことになるのです。
ジャズの本格的な発展は1920年頃から始まり、地域や時代に合った以下のようなジャンルが生まれることになります。
- ニューオーリンズ・ジャズ:即興演奏を特徴とする初期のジャンル
- スウィング・ジャズ:大人数のバンド編成と、身体を揺らしたくなるようなリズムが特徴
- ビバップ:スウィング・ジャズと比べてテンポが速くアドリブも多い、複雑な演奏が特徴 など
日本では、1920年代の初めに誕生したダンスホールやジャズバー、ジャズ喫茶などの影響によって、全国にジャズ音楽が広まったとされています。
ジャズの定義
ジャズは楽器演奏が主体の音楽で、4ビートの曲が多いことが特徴です。
ジャズが発展する過程では、2ビートやシャッフルビートの曲が多く登場してきた時期もあります。
しかし、演奏が複雑なビパップの登場によってモダン・ジャズ期に入ってからは、4ビートが定着することになりました。
ここまで紹介したとおり、ジャズにはさまざまなジャンルがあります。
初心者がジャズレコードを選ぶときには、「楽器演奏が主体で、4ビートの曲が多いジャンル」ととらえておくとよいでしょう。
【海外】ジャズ初心者におすすめの歌手・名曲5選
海外のジャズレコードを買ってみたい初心者には、以下の歌手・名曲がおすすめです。
この章では、それぞれの特徴や魅力を見ていきましょう。
Frank Sinatra:Fly Me to the Moon
Frank Sinatra(フランク・シナトラ)は、20世紀を代表するエンターテイナーです。
彼には、ジャズ歌手のほかに、ポピュラー歌手という顔もありました。
そのため、歌っている曲のジャンルも非常に幅広いです。
フランク・シナトラのジャズ楽曲のなかで特に有名なのは、「Fly Me to the Moon(私を月に連れていって)」です。
日本では、TVアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」のエンディングテーマのほか、航空会社のテレビCMなどでも用いられています。
宇多田ヒカルなどがカバーしていることからも、「Fly Me to the Moon」は、特に多くの日本人に知られるジャズスタンダードといえます。
Billie Holiday:What a Little Moonlight Can Do
Billie Holiday(ビリー・ホリデイ)は、「レディ・デイ」という愛称を持つジャズ・シンガーです。
エラ・フィッツジェラルドやサラ・ヴォーンと並び、ジャズ史上最高の歌い手の一人といわれていました。
「What a Little Moonlight Can Do」は、ジャズ・シンガーとして有名になったきっかけの曲です。
日本では「月光のいたずら」という邦題で呼ばれることもあります。
ジャズピアノの軽やかさと躍動的なリズムが魅力の曲です。
Dinah Washington:Baby, Get Lost
Dinah Washington(ダイナ・ワシントン)は、高度なヴィブラートや完璧なリズム感によって、ジャズ界とブルース界の両方を席巻したシンガーです。
彼女のキャリアを代表する「Baby, Get Lost」は、以下のようにさまざまなジャズ・シンガーやアーティストにカバーされています。
Dinah Washingtonとの違いを聴き比べてみてもよいでしょう。
- Billie Holiday
- ALICE BABS
- Donna Hightower
- Nancy Harrow
Ray Charles:Georgia on My Mind
Ray Charles(レイ・チャールズ)も、ジャズやソウル、R&B、ブルースなど多方面で活躍した盲目の天才ミュージシャンです。
幅広いジャンルの楽曲に携わったレイ・チャールズですが、なかでも特に有名なのは、レイ・チャールズが生まれた年にジャズ楽団のために作られた曲をカバーした「Georgia on My Mind(我が心のジョージア)」です。
この曲は、レイ・チャールズが初めてチャート1位になったものであり、現在ではジャズスタンダードとして人気なだけでなく、ジョージア州の正式な州歌として歌い続けられています。
Jimmy Scott:If You Are But A Dream
Jimmy Scott(ジミー・スコット)は、バラードが人気のジャズ・シンガーです。
ジミー・スコットは、1990年代~2000年代の初頭にかけて、日本で爆発的な人気を博したシンガーでもあります。
彼の艶やかな歌声と声量を楽しみたい人には、「If You Are But A Dream」がおすすめです。
深みのあるJimmy Scottの歌声は、同じく深く熟成されたウイスキーとも相性が良いとされ、バーなどのBGMとしても使われています。
【日本】ジャズ初心者におすすめの歌手・名曲5選
続いて、日本で有名なジャズバンドやジャズ・シンガーと、5つの名曲を紹介します。
クレイジーキャッツ:十二番街のラグ
「スーダラ節」で知られるクレイジーキャッツも、もともとはジャズバンドでした。
ただ、クレイジーキャッツの場合、洋楽であるジャズに、日本人も慣れ親しんだ「行進曲」や、日本文化ともいえる「節」「音頭」を融合させることで、高度経済成長期に合ったオリジナルサウンドを生み出しています。
その結果、コミックバンドとして名を馳せることになりました。
クレイジーキャッツは、自分たちのライブのなかで「Rhapsody in Blue」のような正統派なジャズの楽曲も演奏しています。
また、バラエティ番組「シャボン玉ホリデー」では、ラグタイム(ジャズと似たスウィング感のある音楽)である「十二番街のラグ」に合わせて、音楽コントなども行なっていました。
「スーダラ節」などの影響で、お笑いタレントとして見られることも多いクレイジーキャッツですが、そんな彼らの生み出すジャズサウンドに注目するのも、おもしろい楽しみ方かもしれません。
EGO‐WRAPPIN’:Neon Sign Stomp
大阪出身の2人が1996年に結成したユニットです。
2014年5月にリリースされた「Neon Sign Stomp」は、テレビ東京系ドラマ24「リバースエッジ 大川端探偵社」主題歌ということもあり、幅広く親しまれました。
EGO‐WRAPPIN'のサウンドには、ジャズやロックというジャンル名に縛られない自由さと情熱が詰まっています。
さらに、戦前のジャズから行き着いたキャバレー音楽、昭和歌謡の要素を消化し、独自のエゴ・サウンドとしての世界観を築き上げました。
こうした背景を持つEGO‐WRAPPIN'の音楽は、日本に生きる人々の感覚を敏感に反映したものばかりです。
小林桂:It Don't Mean A Thing
小林桂は、1979年生まれのジャズ・ボーカリストです。
ジャズ・ピアニストの父と、ジャズ・ボーカリストの母がいる環境に生まれ育った彼は、幼少期にエンターテイメントの道に進むことを決意しました。
5歳から習い始めたクラシックバレエでは、英国王立ロイヤル・アカデミー・オブ・ダンスの世界共通検定試験にて、最高点を最年少で獲得しています。
「It Don't Mean A Thing(スウィングしなけりゃ意味がない)」は、ビッグバンドジャズの代表的な名曲です。
作曲者はデューク・エリントンで、小林桂に限らず、さまざまなジャズ・シンガーにカバーされています。
これから初めてジャズレコードの収集を始めるなら、「It Don't Mean A Thing」のような代表曲を中心にそろえてみても良いかもしれません。
阿川泰子:SUNSHINE SUPERMAN
阿川泰子は、日本ジャズ音楽協会の「ジャズ大賞」や「名誉会長賞」などを受賞するなど、日本を代表するジャズ・シンガーです。
阿川泰子は、もともと文学座演劇研究所で演劇を学ぶ女優でした。
女優として映画「華麗なる一族」や、人気テレビドラマ「太陽にほえろ」などに出演したあと、ジャズ・ボーカリストとしての才能を見出され、プロのボーカリストとしてのキャリアを積むことになります。
「SUNSHINE SUPERMAN」は、スコットランドのフォーク・ロック・ミュージシャンDonovanが1960年代に発表し、全米Billboard Hot 100で1位になった楽曲です。
この曲を阿川泰子が歌うと、不思議なことにジャズのようなサウンドに変わります。
初めてジャズ楽曲を聴く人は、阿川泰子のようなジャズ・シンガーやジャズ・ピアニストなどによる独特のアレンジを楽しんでみてもよいでしょう。
伊藤君子:Follow Me
伊藤君子は、国内外での活動や高い歌唱力が評価されているジャズ・ボーカリストです。
スイングジャーナル誌の人気投票で1位を獲得したり、米ラジオ&レコード誌のコンテンポラリー・ジャズ部門で16位にチャートインしたりした実績があります。
近年では、津軽弁でジャズを歌ったミニアルバム「津軽弁ジャズ~ジャズだが?ジャズだじゃ!」を発表し、ジャズをベースとした新しい挑戦も続けています。
「Follow Me」は、ロドリーゴ作曲のアランフェス協奏曲第2楽章に歌詞をつけた楽曲です。
2004年のアニメ映画「イノセンス」の主題歌でした。ジャズとは少し異なるテイストの楽曲ですが、伊藤君子というジャズ・シンガーに触れる入口として、「Follow Me」を聴いてみてもよいでしょう。
また、先述の「It Don't Mean A Thing」のような名曲から、伊藤君子の世界観に入ってみても良いかもしれません。
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おわりに
今回は、ジャズの歴史と特徴を解説したうえで、初心者でも聴きやすい10組のジャズ歌手と名曲を紹介しました。
記事内でも解説したとおり、「It Don't Mean A Thing」や「Baby, Get Lost」のようなジャズの名曲は、さまざまな歌手やバンドがカバーしています。
そのため、まずは自分のお気に入りの楽曲を見つけてみて、そこから各シンガーの歌声を聴き比べてみてもよいでしょう。
購入したジャズレコードが自分の好みに合わなかったり、聴き飽きたりした場合は、音楽に精通した査定士がいるバイセルにぜひともご相談ください。

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