彫刻作品は高く売れるの?高値が期待される作家と売却時のポイントを解説!
彫刻作品は、形状が神仏や動物、抽象的なもの、そして素材もブロンズ像・木彫り・象牙など非常に多種多様な美術品です。
中でも有名作家ものや人気の作品であれば高価買取が期待できます。
万が一、作家名がわからない場合でも、作品によっては満足できる買取価格が付くこともあります。
本記事では、高く売れる傾向にある彫刻の種類や有名作家などを紹介しながら、彫刻作品の買取相場や売却時のポイントを説明します。
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彫刻の歴史と発展
彫刻とは、木材、金属、粘土、象牙などの素材を用いた立体作品で、神仏や人物、動物など様々なモチーフで作られています。
日本では飛鳥時代に中国から仏教が伝来され、寺の建築様式や仏像が作られていました。
平安時代には神道の神も偶像化され、クスノキやヒノキなどが素材として用いられていました。
明治時代になると西洋の文化に影響を受けた素材を利用するようになり、現在ではさらに金属やプラスチックなど多様な素材が使われています。
西洋では紀元前頃から神話やキリスト教などの信仰にまつわる彫刻が多く作られており、現代でも古代ギリシャ彫刻や古代ローマ彫刻などとして有名です。
高く売れる彫刻の種類とその価値
彫刻の種類はブロンズ像、木彫、象牙彫、粘土などで作る塑像(そぞう)などがあります。
高く売れる彫刻の種類とその価値を解説します。
ブロンズ像
ブロンズ像とは、銅や錫(すず)などを合わせた合金(ブロンズ)で作った立体作品です。
ブロンズの表面が薄い酸化皮膜で覆われていることで内部の劣化を防げるので、現在も残っているブロンズ像は状態がきれいなことが多いです。
有名なブロンズ像には、ロダンの「考える人」や、東京の上野公園に建てられた「西郷隆盛像」があります。
ブロンズが素材の彫刻品は基本的に大量生産で価値が低い傾向にありますが、作家のシリアルナンバー入りのものや作家の代表作品などは価値が見込まれる場合があります。
木彫り
木彫りは木材で彫った作品です。
中国から日本に仏教が伝来し、中国の影響を受けて建物や仏像、調度品、祭具などに木彫りが施され、独自に発展していきました。
木彫りで有名な作品には、鮭をくわえた熊や井波彫刻が有名です。
木彫りの熊の場合、北海道の八雲町で作られた「八雲系」と旭川市で作られた「旭川系」が有名で、比較的高く売れる傾向にあります。
天然の木材を用いて作られた木彫刻は経年劣化しやすいため、状態が良いものはより高く評価されるでしょう。
象牙彫
象牙彫りは、象やマンモスの牙を用いて作った作品です。
象牙は乳白色で適度な粘りがあるのが特徴で、欠けにくくて適度な吸湿性があるので、細かな彫刻品を作る際に適しています。
一本彫になると大きなもので長さ3m、重さは90kgにも達します。
象牙取引は1990年からワシントン条約により原則禁止されていることから、象牙彫りの希少価値が高まっています。
象牙彫りを売る際の注意点や高く買取されやすい象牙の特徴については、以下のコラムをお読みください。
塑像(そぞう)
塑像とは、五胡十六国時代から明時代まで製作されていた中国の仏像です。
如来、菩薩、天部像、僧侶などが、木、銅、土、石などの素材で作られています。
遺跡出土品など古い時代に作られたままの状態で、きれいに保たれているものは高く売れる可能性があります。
彫刻作品の買取相場
彫刻作品の買取相場は作品によって幅広いですが、おおよそ数千円~数万円ほどです。
状態が良い、希少価値が高い、人気作家の作品などであれば高値がつく可能性があります。
お持ちの彫刻作品の買取価格が気になる方は、参考までに以下のバイセルの骨董品買取実績掲載ページをご覧ください。
お持ちの作品に似た作品の実績があれば、より近い買取価格として参考になるでしょう。
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お申し込みフォームへ高く売れる彫刻作品の有名作家
彫刻作品は、有名作家が手がけたもの、特に代表作が高値で売れる傾向にあります。
日本で活躍した彫刻作品の有名作家を以下の表にまとめました。
高村光雲 | 藤田嗣治 | 関根伸夫 |
佐藤忠良 | 高村光太郎 | 朝倉文夫 |
平櫛田中 | 大島如雲 | 平野千里 |
高瀬好山 | 高崎元尚 | 宮脇愛子 |
山崎朝雲 | 横山一夢 | 関根伸夫 |
舟越桂 | 北村西望 | 古賀忠雄 |
長江録弥 | 速水史朗 | 阿部典英 |
中古市場で価値の付きやすい彫刻作品の有名作家を何人かご紹介します。
高村光雲
高村光雲は仏像を専門に作る仏師として活躍しました。
11歳で仏師・高村東雲に弟子入りし、1979年に東雲が亡くなってから独立しました。
明治維新後、象牙彫刻の流行により木彫が衰退し始めて、光雲の仕事が激減します。
しかし、光雲は木彫に専念しながら西洋美術を学び続け、木彫に写実主義を取り入れることで木彫技術を盛り上げることに成功しました。
1934年に享年82歳で亡くなりました。
高村光雲の代表作は、白衣観音、矮鶏置物、老猿、楠公像、西郷隆盛像、山霊訶護などがあります。
佐藤忠良
佐藤忠良は、1912年に宮城県黒川郡大和町に生まれた彫刻作家です。
絵画を学ぶために上京しますが、ヨーロッパの彫刻に感銘を覚えて彫刻家を志すようになります。
西洋美術の表現方法を学び、日本独自の表現に落とし込みました。
こうして作り上げたブロンズや木彫の女性像が海外で高く評価され、1981年にフランスの国立ロダン美術館で日本人初の個展を開催しました。
宮城県美術館には佐藤忠良記念館が併設され、約600点の彫刻作品が収蔵されています。
さらに絵本「おおきなかぶ」の挿絵などを手がけ、高村光太郎賞、芸術選奨文部大臣賞などの多くの賞を受けました。
朝倉文夫
朝倉文夫は明治時代から昭和時代にかけて活躍した彫刻家です。
生涯で400点以上の作品を完成し、近代日本彫刻のアカデミズムを体現したと評され、「東洋のロダン」とも呼ばれています。
朝倉文夫は1883年に大分県に生まれ、19歳のときに彫刻家の兄を頼って上京しました。
1903年に東京美術学校の彫刻家選科に入学し、すでに有名作家だった兄に追いつこうと技術を磨き上げ、1908年に第2回文展で「闇」が最高賞の二等賞を受賞しました。
受賞を機に注目されるようになり、その後も文展で入賞を果たします。
代表作は、「吊るされた猫」「墓守(はかもり)」「砲丸(ほうがん)」「三相」「滝廉太郎像」などがあります。
猫好きな朝倉は猫をモチーフにした作品を多数作っています。
「墓守」は27歳に発表した代表作で、2001年に石膏原型が重要文化財に指定されています。
高瀬好山
高瀬好山(こうざん)は、明治~昭和時代に自在置物を制作した金工師です。
自在置物とは金属工芸の一つで、高瀬好山は金属板で龍、伊勢海老、昆虫などの模型を作っていました。
幼少期は日本絵画や狩野派の技法を勉強し、14歳で神戸にある貿易会社に入社して陶磁器の製造に携わりました。
のちに富木伊助(とみきいすけ)に師事し、24歳で独立して京都に自在置物の工房を立ち上げ、数々の展示会に作品を出品しました。
高瀬好山の代表作は「十二種昆虫」と「鯉(こい)です。
十二種昆虫は、バッタ、クワガタ、セミ、トンボなどを銀と銅で製作し、全種類そろった作品は三井記念美術館と笠間日動美術館に所蔵されています。
「鯉」はぬるっとしたリアルな質感が特徴で、口やヒレが動くようになっており、金属工芸の逸品として清水三年坂美術館に所蔵されています。
高く売れる彫刻作品の特徴
彫刻作品の査定金額を高くするポイントは、おもに作家・素材・保存状態です。
高く売れる彫刻作品の特徴を知っておけば、少しの工夫でより高く売れるケースもあります。
買取査定ポイントを踏まえつつ、高く売れる彫刻作品の特徴を解説しますので、買取に出す前に参考にお読みください。
彫刻作品の状態がきれい
彫刻作品は傷、色あせ、汚れ、割れなどの損傷がない、きれいな状態のほうが高値で売れやすいです。
木彫作品は高温多湿の場所に保管すると劣化を速めてしまうので、状態が悪くなり始めたら早めに査定へ出すことを検討してみましょう。
手入れをする際には先にハケでホコリを払い、しっかり水気を絞ったタオルでやさしく拭いて、最後は乾いたタオルで水気を残さず拭き取りましょう。
反対にブロンズや大理石などを用いた作品は経年劣化に強く、木彫よりもきれいな状態で残っている場合が多いです。
彫刻作品の入手方法や場所などの来歴がわかる
彫刻作品などの骨董品は、入手方法と場所などの来歴がわかるとスムーズに査定が進みやすいです。
来歴は骨董品の価値を見極めるために重要な要素の一つです。
査定前に、お持ちの彫刻作品をどこで手に入れたのか、どこでもらったあるいは購入したのか、いくらで買ったのかなどがわかればメモに控えておきましょう。
さらに、購入した背景などがわかる資料があれば用意しておくことをおすすめします。
査定時に資料を提供することでその彫刻作品の信ぴょう性が増し、査定士が価値を決めやすくなります。
有名な彫刻作家もの
彫刻作品は、国内の有名作家であれば高値で売れやすいでしょう。
有名作家ものは、代表作であったり状態がきれいな作品であれば、中古市場での需要が高まりやすくなります。
需要が高いほど査定額も高くなりやすいので、有名作家の彫刻品を持っている方は一度査定に出してみましょう。
彫刻作品の素材が高級で、サイズが大きい
彫刻作品の査定では、使われている素材やサイズによっても価値が変動します。
彫刻作品の素材は、木材、大理石、金、ブロンズなどの種類がありますが、金や大理石などの高級な素材を用いた作品は高値で売れる可能性があります。
また、大きなサイズの彫刻作品も、状態が良ければ高値での買取が期待できることがあります。
共箱などの付属品がついている
日本の作家の彫刻作品には、共箱がついてくることが多いです。
共箱には作家のサインが書かれている場合が多く、その作品を手がけた作家を特定するのに役に立ちます。
共箱や栞などの付属品をお持ちであれば、査定まで大事にとっておきましょう。
より詳しい情報を知りたい方はこちら
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彫刻作品を売る方法
彫刻作品を売る方法には、おもにオークション・フリマサイトや骨董品を扱う買取業者の利用が挙げられます。
それぞれの売却方法のメリットとデメリットを解説しますので、それらを踏まえてご自身に合った買取方法を選びましょう。
骨董品を扱う買取業者
骨董品を扱う買取業者に売るメリットは、彫刻作品の価値を判断できる査定士により作品の制作年代、状態、作家名を精査し、中古市場での需要度を踏まえて適正価格をつけてくれるところです。
お持ちの彫刻作品も、本来ある価値を活かして売却することができます。
デメリットは買取業者によって得意分野や買取実績が異なることです。
彫刻作品の買取実績が少ない業者に依頼すると、適切に価値を判断してもらえず、買取額で損をしてしまう場合があります。
バイセルは彫刻作品の買取実績が豊富!業者選びに迷っていたらお問い合わせください
バイセルは彫刻作品の買取実績が豊富で、骨董品の価値を見極められる査定士がそろっています。
さらに、出張買取を利用いただければ、自宅にいたまま彫刻作品を売ることができます。
送料や出張料などの手数料が無料で、最短即日の訪問が可能です。
彫刻品買取の業者選びに迷っている方は、お気軽にバイセルまでお問い合わせください。