ニッカウヰスキーとは?種類や歴史、名前の由来について解説
ニッカウヰスキーは、日本を代表するウイスキーメーカーの一つです。
創業者の竹鶴政孝がスコットランドでの研修を経て、本格的なウイスキー製造を日本にもたらしたことから始まり、以来、独自の製法と伝統を守りながら、数多くの銘柄を生み出しています。
この記事では、ニッカウヰスキーの魅力に迫るとともに、その歴史や名前の由来、主な銘柄の種類、そしてよくある質問について詳しく解説します。
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ニッカウヰスキーとは
ニッカウヰスキーは、ウイスキーで有名な日本の洋酒メーカーです。
現在はアサヒグループの機能子会社となっています。
1934年、ウイスキー製造技術者の竹鶴政孝によって、スコッチウイスキー本場・スコットランドの気候に近い北海道余市で設立されました。
現在も北海道余市郡余市町と宮城県仙台市青葉区に蒸溜所を有しています。
ニッカウヰスキーは、日本におけるジャパニーズウイスキーのパイオニアとして知られており、その高品質なウイスキーは世界中で高い評価を受けています。
ニッカウヰスキーの歴史
ニッカウヰスキーの歴史は、1934年に創業者の竹鶴政孝が北海道余市に第一の蒸溜所を建設したことに始まります。
竹鶴は、スコットランドでの研修経験を活かし、日本初の本格的なウイスキー製造に取り組みました。
その後、宮城県にも蒸溜所を設立し、独自の製法と品質にこだわったウイスキーを生産しています。
ニッカウヰスキーの名前の由来
ニッカウヰスキーの「ニッカ」は、漢字で書くと「日果」です。
これは、ニッカウヰスキーの前身である「大日本果汁株式会社」に由来します。
「大日本果汁株式会社」は今から90年前に創業した当時の名前で、ウイスキーが熟成し、販売できるようになるまでリンゴジュースなどを作っていたことから名付けられました。
(※参考:ニッカウヰスキー|No.03 ニッカウヰスキーとリンゴ)
「ニッカウヰスキー」の名が初めて使われたのは1940年、ついに出荷開始したウイスキーの商品名としてでした。
その後、1952年に商号を「ニッカウヰスキー株式会社」に変更しています。
また、ウヰスキーの「ヰ」は、現在はあまり使われていない古いカタカナですが、当時は「井」の代わりに使われることがありました。
「井」には「水が命」という意味があることから、竹鶴がウイスキー造りにとって重要な水へのこだわりを込めたと言われています。
ニッカウヰスキーの創業者・竹鶴政孝
竹鶴政孝(1894-1979)はニッカウヰスキーの創業者で、ウイスキー「竹鶴」の名前の由来にもなっています。
サントリーの山崎蒸溜所・初代工場長として、日本初の本格スコッチウイスキー製造を指揮した人物としても知られています。
ジャパニーズウイスキーの生みの親とも入れる存在で、その功績から「日本のウイスキーの父」とも呼ばれています。
2014年度後期に放送されたNHK連続テレビ小説『マッサン』の主人公のモデルとしてご存じの方も多いかもしれません。
なお、広島県で日本酒の製造・販売を行っている「竹鶴酒造」は、竹鶴政孝の生家です。
ニッカウヰスキーの蒸留所
現在ニッカウヰスキーには、余市蒸留所・宮城峡蒸留所という2つの蒸留所があります。
余市蒸留所
余市蒸留所は、1934年に設立されたニッカウヰスキー最初の蒸留所です。
札幌の北西約50km、積丹半島の付け根に位置し、スコッチウイスキーの本場であるスコットランドに似た気候のもと、本格的な味を提供し続けています。
余市蒸留所のウイスキーは力強く重厚な味や香りが特徴なのですが、その秘密は蒸留方法にあります。
世界でも珍しい石炭直火蒸留という方式が採られており、その焦げからくる香ばしさによって唯一無二のウイスキーを作り出しているのです。
設立時とほぼ変わらぬ姿で残る余市蒸留所の建物は、国の登録有形文化財(建造物)として認定されています。
宮城峡蒸留所
宮城峡蒸留所は、余市蒸溜所と並ぶニッカウヰスキーの原酒工場です。
宮城県仙台市の、二つの清流に恵まれた緑豊かな峡谷に位置します。
宮城峡蒸留所では「宮城峡」をはじめとした華やかでフルーティーな個性を持つシングルモルトウイスキーのほか、グレーンウイスキーも製造しています。
ニッカウヰスキーの中でも新しい試みが次々と生まれる挑戦の地という役割があり、受け継がれる技を磨きながらウイスキーの未来を切り拓いています。
ニッカウヰスキーの銘柄の種類
ニッカウヰスキーには、いくつものウイスキーの人気銘柄があります。
ここでは、ニッカウヰスキーの代表的な銘柄についてご紹介します。
ブラックニッカ
ブレンデッドウイスキー「ブラックニッカ」は、ニッカウヰスキーの代表的な製品の一つです。
バランスの取れた味わいが特徴で、安価でありながらリッチで深みのある風味は多くのウイスキーファンから愛されています。
ブラックニッカを代表する「ブラックニッカクリア」の基本情報は以下の通りです。
容量 | 700ml |
参考小売価格 | ¥990(税別) |
アルコール度数 | 37% |
「ブラックニッカクリア」のほか、ブラックニッカシリーズには「ブラックニッカリッチブレンド」「ブラックニッカディープブレンド」があります。
竹鶴ピュアモルト
ピュアモルトウイスキー「竹鶴ピュアモルト」は、ニッカウヰスキーを代表するプレミアム銘柄の一つです。
余市蒸留所のモルト原酒と、宮城峡蒸留所のモルト原酒とを絶妙な配合で組み合わせることにより、香り豊かで飲みやすいウイスキーに仕上がっています。
容量 | 700ml |
参考小売価格 | ¥7,000(税別) |
アルコール度数 | 43% |
竹鶴シリーズの現行品は「竹鶴ピュアモルト」のみとなっています。
長期熟成の「竹鶴12年」「竹鶴17年」「竹鶴21年」「竹鶴25年」「竹鶴35年」といった人気銘柄もあったのですが、原酒不足のため惜しまれながら終売となっています。
THE NIKKA(ザ・ニッカ)
「THE NIKKA」は、熟成を重ねたニッカウヰスキーのバラエティ豊かな原酒を厳選してブレンドした、プレミアムブレンデッドウイスキーです。
豊かなモルト香と華やかな香りが特徴で、その洗練された味わいと香りは、世界的にも高い評価を受けています。
容量 | 700ml |
参考小売価格 | ¥8,500(税別) |
アルコール度数 | 43% |
シングルモルト余市
「シングルモルト余市」は、余市蒸留所のモルト原酒のみを使用したシングルモルトウイスキーです。
やわらかな樽熟成香、麦芽の甘さ、豊かな果実香の調和が楽しめます。
また、穏やかで心地よいピート感は余市蒸留所の特徴と言えるでしょう。
容量 | 700ml |
参考小売価格 | ¥7,000(税別) |
アルコール度数 | 45% |
余市シリーズの現行品は「シングルモルト余市」のみとなっています。
長期熟成の「余市10年」「余市12年」「余市15年」「余市20年」といった人気銘柄もあったのですが、原酒不足のため惜しまれながら終売となっています。
シングルモルト宮城峡
「シングルモルト宮城峡」は、宮城峡蒸留所のモルト原酒のみを使用したシングルモルトウイスキーです。
華やかでフルーティーな味わいは、宮城峡蒸留所の特徴と言えるでしょう。
また、りんごや洋梨を思わせる甘く華やかな香りと樽由来のやわらかなバニラ香、モルトの甘みと樽香が優しく広がるやわらかな余韻が楽しめます。
容量 | 700ml |
参考小売価格 | ¥7,000(税別) |
アルコール度数 | 45% |
余市シリーズの現行品は「シングルモルト宮城峡」のみとなっています。
長期熟成の「宮城峡10年」「宮城峡12年」「宮城峡15年」といった人気銘柄もあったのですが、原酒不足のため惜しまれながら終売となっています。
ニッカ セッション
「ニッカ セッション」は、余市蒸留所のモルト原酒と宮城峡蒸留所のモルト原酒とを独自の配合でブレンドしたモルトウイスキーです。
2つの蒸留所のモルトウイスキーが、音楽のセッションのように互いの個性を発揮しながら絶妙なハーモニーを生み出しています。
華やかな香りとモルトの香ばしさ、なめらかな口当たりとオークの甘さ。
ビターを伴うピートの余韻が特徴です。
容量 | 700ml |
参考小売価格 | ¥4,200(税別) |
アルコール度数 | 43% |
ニッカ フロンティア
「ニッカ フロンティア」は、2024年10月1日に発売される新しいブレンデッドウイスキーです。
豊かな樽熟成の香りと、心地良いスモーキーさが広がるモルトの香りが楽しめます。
飲み口はスムースでありながらコクが感じられ、熟した果実の甘さをピートのビターが引き締めます。
柔らかなオークを伴う甘い余韻が特徴です。
容量 | 500ml |
参考小売価格 | ¥2,000(税別) |
アルコール度数 | 48% |
まだまだあるニッカウヰスキーの銘柄
ニッカウヰスキーには、これまでにご紹介したもののほかにも人気ウイスキーがいくつもあります。
スーパーニッカ | ハイニッカ | フロム・ザ・バレル | ニッカ 伊達 |
ニッカ カフェグレーン | ニッカ カフェモルト | ニッカ 仙台 | ニッカ 北海道 |
これらのウイスキーも、ウイスキー好きならぜひ試してみたい人気銘柄です。
ニッカウヰスキーについてよくある質問
ここからはニッカウヰスキーについてもっと詳しく知るべく、よくある質問をご紹介し、それに回答していきます。
余市と宮城峡の違いは?
余市蒸溜所と宮城峡蒸溜所は、それぞれ異なる地域に位置しており、原料や水質、蒸溜方法にも差があります。
これにより、余市はフルーティーで軽快な味わい、宮城峡はまろやかで深みのある味わいという特徴が生まれます。
ニッカのおじさんは誰?
「ニッカのおじさん」として親しまれている、ブラックニッカのラベルに描かれている人物は、キング・オブ・ブレンダーズと呼ばれています。
モデルとなったのは、19世紀英国のW・P・ローリー卿という人物です。
ローリー卿は、ウイスキーの原酒をテイスティングする際に、その優れた嗅覚と味覚で原酒の個性を判断し、絶妙なブレンドを行うことで知られていました。
ニッカウヰスキーの創業者である竹鶴政孝氏は、ローリー卿をウイスキー作りの理想像として尊敬しており、ブラックニッカのラベルに彼の肖像画をデザインしました。
ニッカとアサヒの関係は?
アサヒグループホールディングスは、ニッカウヰスキーの親会社にあたります。
ニッカウヰスキーはアサヒグループの機能子会社(企業グループに属する独立子会社)として、資本関係としては子会社でありながらも独自のウイスキー造りを続けています。
サントリーとニッカはどっちが古い?
サントリーの方がニッカより古いです。
サントリー | ニッカウヰスキー | |
---|---|---|
創業 | 1899年2月 | 1934年7月 |
創業者 | 鳥井信治郎 | 竹鶴政孝 |
竹鶴政孝はニッカウヰスキー創業以前に、サントリー山崎蒸留所の初代工場長としてウイスキー製造を指揮していました。
ニッカウヰスキーのエンブレムにはどういう意味がある?
ニッカのウイスキーには、一見、英国貴族の紋章のようにも見えるエンブレムがあります。
一見すると洋風なデザインですが、左右には魔除けの印である狛犬、中央には武芸を意味する兜が描かれています。
さらにその下の「NIKKA」の文字周辺のには市松模様が採用されており、日本の伝統的なデザインを用いたエンブレムとなっています。
竹鶴政孝がスコットランドに留学したとき王室に献上するウイスキーのエンブレムからヒントを得てデザインしたもので、「洋の装いと和の魂」という意味合いが込められています。
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