貨幣セットの買取相場は?プレミアがつく種類と価値、買取実績をご紹介

造幣局が発行する貨幣セットには、年によってプレミア価格が付くものも存在します。
特にミントセットやプルーフ貨幣セットは、コレクターの間で高く評価されており、種類によっては額面以上の価値になるケースもあります。
本記事では価値の高い貨幣セットの種類と買取価格、また高く売るための2つのカギもご紹介しますので、「貨幣セットの価値」について気になる方はぜひご一読ください。
※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。
目次
貨幣セットとは?

貨幣セットとは、造幣局がその年に製造した通貨や記念コインをセットで販売しているものです。
多くは一度も使用していない貨幣と年銘板(製造年を示すメダル)をセットにしてケースに収納された状態で販売されます(年銘板が付いていないものもある)。
未使用コインが専用ケースに入っていることから良好な品質を維持しやすいのが特徴で、買取市場にも保存状態の良い貨幣セットは多く見られます。
代表的な種類は以下のとおりです。
- ミントセット…未使用貨幣を透明ケースに収めた基本セット
- プルーフ貨幣セット…磨き上げられた鏡面仕上げの高級貨幣を収めたセット
- 記念セット…特定の行事(例:桜の通り抜け、東京オリンピック等)を記念した限定発行品
プレミアがつく貨幣セットの特徴とは?
一般的に発行数が少ない貨幣セット、古い年号で美品が少ない貨幣セットは、プレミア価値がつくことも期待できるでしょう。
また、オリンピックや天皇陛下のご即位、日本国際博覧会(大阪・愛知・つくば・沖縄万博)など、歴史的・文化的に大きな意義を持つテーマを描いたコインは、発行数こそ多いものの、国内外のコイン収集家から特別な関心を集めています。
さらに近年でいうと、2022年の「ワンピース2022貨幣セット」、2021年の「仮面ライダー生誕50周年貨幣セット」など、エンタメ作品とコラボレートした記念コインが発行されて大きな話題を集めました。
日本で発行されている貨幣セットの種類と買取相場は?

貨幣セットの買取相場は、市場での需要や希少性、話題性などで左右されます。
貨幣セットの種類を以下の4つに大きく分け、それぞれの特徴や、買取市場で高い価値がつきやすい種類、おおよその買取相場についてご紹介します。
- プルーフ貨幣セット
- ミントセット
- 世界文化遺産貨幣セット
- その他の貨幣セット
それでは詳しく解説します。
プルーフ貨幣セット

プルーフ貨幣とは、表面を鏡のように磨いた特殊加工(プルーフ加工)を施したもので、収集用として特別に製造された貨幣です。
このプルーフ貨幣を複数枚セットにして販売されるのが、プルーフ貨幣セットです。
プルーフ貨幣セットの中には、「通常プルーフ貨幣」と「記念プルーフ貨幣」が存在します。
価値の高い通常プルーフ貨幣セット
「通常プルーフ貨幣セット」とは、1円・5円・10円・50円・100円・500円の計666円分の額面のプルーフ貨幣が入ったセットのことです。
昭和62年(1987年)に初めて発行されてから、毎年製造・販売されています。
発行年の刻まれたメダルの入っている「年銘板有」と、貨幣のみの「年銘板無」の2種類があります。
通常プルーフ貨幣セットの中でも特に買取市場における価値が高いとされているのは、希少性の高い以下のような年度のものです。
- 昭和62年
- 平成15年
- 平成22〜25年
これらの、最も古い「昭和62年」や、発行枚数の少なかった「平成15年」「平成22〜25年」に発行された通常プルーフ貨幣セットで、セット内容が全て揃っていれば高く買取される可能性があるでしょう。
コイン買取市場における過去の事例では、保存状態の良いもので~千円程度ほどの買取相場となる場合もあります。
また、年銘板が付いているものは、年銘板がないものよりも高く買取されやすい傾向があります。
※上記は2024年4月時点の参考価格であり、実際の買取価格を保証するものではありません。
※ご査定時の在庫状況や市場の状況によりお買取価格が変動する場合がございます。
※お買取相場の価格は未使用新品、付属品完備を想定しています。お品物の状態によって価格が大きく変わる場合がございますのでご了承ください。
価値の高い記念プルーフ貨幣セット
「記念プルーフ貨幣セット」とは、天皇陛下御即位やオリンピックなど、国家行事などを記念して製造・販売される「記念貨幣」がセットになった貨幣セットです。
例えば皇太子殿下御成婚記念硬貨には5万円金貨・5千円銀貨・500円白銅貨がありますが、「皇太子殿下御成婚記念プルーフ貨幣3点セット」はこの3種類の記念硬貨が入ったセットとなっています。
記念プルーフ貨幣セットは、通常プルーフ貨幣セットより発行枚数が少ない場合が多く、買取市場における希少価値が高いとされています。
中でも以下の記念プルーフ貨幣セットは、買取市場で高い価値を認められています。
- 長野オリンピック記念プルーフ貨幣3点セット
- 東京2020オリンピック競技大会記念1000円銀貨幣プルーフ貨幣セット
- 東京2020パラリンピック競技大会記念1000円銀貨幣プルーフ貨幣セット
- 地方自治法施行60周年記念貨幣セット
特に東京オリンピック/パラリンピック記念貨幣セットについては、まだ大会が終わってからそれほど期間が経っていないこともあって、活発に取引されています。
また、地方自治法施行60周年記念貨幣セットは、地方自治法施行60周年を記念して平成20年(2008年)に発行されました。
47都道府県それぞれの郷土に関するデザインが施されたカラー1000円銀貨幣と500円バイカラークラッド貨幣があり、特に47都道府県すべての貨幣がセットになったものは価値が高いとされます。
記念プルーフ貨幣セットは国内のコインコレクターにとどまらず海外からの需要も高いです。
種類や保存状態にもよりますが、数万円という買取額がつくこともあります。
※上記は2024年4月時点の参考価格であり、実際の買取価格を保証するものではありません。
※ご査定時の在庫状況や市場の状況によりお買取価格が変動する場合がございます。
※お買取相場の価格は未使用新品、付属品完備を想定しています。お品物の状態によって価格が大きく変わる場合がございますのでご了承ください。
造幣局が発行した貨幣セットの中には希少価値の高いものが存在し、なおかつ保存状態の良いものは、高額買取が期待できるものもあります。
コインに詳しいバイセルの査定士なら、しっかりとその価値を価格に反映いたします。
お持ちの貨幣セットの価値が気になる方は、ぜひ一度バイセルの無料査定をご利用ください。
ミントセット

ミントセットは、流通している通常硬貨を未使用状態でセットにしたもので、特殊加工が施されていないのが特徴です。
昭和44年から毎年製造されており、平成10年以降は「ミントセット」という名称に改められました。
現在は6種類の通常硬貨(計666円分)がプラスチックケースに収められていますが、昭和58年まではビニールパック仕様でした。
加工がないため劣化しやすく、発行年が古くても高額査定につながりにくい場合が多いです。
価値の高い通常貨幣ミントセット
通常貨幣ミントセットの中でも価値が高いとされるのは以下の種類です。
- 昭和44年
- 昭和62年
- 平成23年、24年
実はミントセットが国内で販売されるようになったのは昭和50年で、それ以前は海外向けのものしかありませんでした。
中でも発行初年の昭和44年は発行枚数が少なく、日本の買取市場では非常に希少価値が高いものとなっています。
特に保存状態の良いもので~千円程度といった買取価格になることもあるようです。
昭和62年銘の50円玉は、ミントセットとプルーフ貨幣セットの一部としてしか発行されておらず、その意味で希少性が高くなっています。
また、平成23年・24年のミントセットには、発行枚数の非常に少なかった種類の硬貨が含まれていたため、希少性が高いとされています。
※上記は2024年4月時点の参考価格であり、実際の買取価格を保証するものではありません。
※ご査定時の在庫状況や市場の状況によりお買取価格が変動する場合がございます。
※お買取相場の価格は未使用新品、付属品完備を想定しています。お品物の状態によって価格が大きく変わる場合がございますのでご了承ください。
価値の高い行事用貨幣ミントセット
行事用貨幣ミントセットの中でも価値が高いとされるのは以下の種類です。
- 造幣東京フェア
- 桜の通り抜け
- 東京国際コイン・コンヴェンション
桜の通り抜けは、桜が咲く大阪の造幣局の敷地内を一般公開する毎年恒例の行事を記念して販売される貨幣セットです。
毎年デザインが違ううえに、発行枚数もそう多くないので、コインコレクターの間で人気があります。
桜の通り抜けの買取相場は、保存状態の特に良いもので~千円程度ほどとなります。
※上記は2024年4月時点の参考価格であり、実際の買取価格を保証するものではありません。
※ご査定時の在庫状況や市場の状況によりお買取価格が変動する場合がございます。
※お買取相場の価格は未使用新品、付属品完備を想定しています。お品物の状態によって価格が大きく変わる場合がございますのでご了承ください。
貨幣セットの買取実績

貨幣セットは種類や状態によって価値が高く、買取業者で思わぬ価格で売れることがあります。
それでは、貨幣セットの買取実績の一例をご紹介します。
商品名 | 買取金額 |
---|---|
プルーフ貨幣セット(ブック型)2011年~2013年/2010年/2018年 ほか | 150,200円 |
東京2020オリンピック銀貨幣プルーフ貨幣セット /地方自治法施行六十周年記念 北海道・静岡 ほか | 134,000円 |
プルーフ貨幣セット(ブック型)2011年~2013年/地方自治コイン ほか | 67,800円 |
桜の通り抜けプルーフ貨幣セット/プルーフ貨幣セット(ブック型)ほか | 51,500円 |
プルーフ貨幣セット(ブック型)/東京2020パラリンピックプルーフ貨幣セット ほか | 43,550円 |
桜の通り抜けプルーフ貨幣セット/プルーフ貨幣セット(ブック型) ほか | 40,200円 |
1円アルミニウム貨幣誕生50周年2005プルーフ貨幣セット/宝塚歌劇100周年/日仏交流150周年 ほか | 21,700円 |
プルーフ貨幣セット(ブック型)/地方自治法施行六十周年記念 岩手 ほか | 18,000円 |
石原裕次郎デビュー50周年記念/ミッキーマウス2003/ペンシルロケット50周年 ほか | 17,900円 |
プルーフ貨幣セット(ブック型)/地方自治法施行六十周年記念 岩手/桜の通り抜けプルーフ ほか | 16,200円 |
※上記は2024年4月時点の参考価格であり、実際の買取価格を保証するものではありません。
※ご査定時の在庫状況や市場の状況によりお買取価格が変動する場合がございます。
※お買取相場の価格は未使用新品、付属品完備を想定しています。お品物の状態によって価格が大きく変わる場合がございますのでご了承ください。
桜の通り抜け貨幣セットや地方自治コインは、概ね安定した買取価格と見られます。
また東京2020オリンピック貨幣セットは、コインコレクター以外にもオリンピックが好きな人からも安定した需要があります。
貨幣セットを複数コレクションしているという場合は、複数回に分けて売るよりもまとめて査定を受けた方が割高になることもあるので、ぜひまとめて出してみましょう。
古銭買取のバイセルでは、造幣局の貨幣セットも積極的にお買い取りいたします。
査定料・キャンセル料が無料ですので、お持ちの貨幣セットについて「査定額を知りたいだけ」「査定額次第ではキャンセルするかも」という方もお気軽にご相談ください。
お問い合わせ・無料相談はこちら
電話から相談する
0120-612-773
通話料無料・24時間365日受付中
メールから相談する
お申し込みフォームへ以下のページでは、バイセルの実際の貨幣プルーフセットの買取実績・買取価格をご紹介しておりますので、ぜひ参考にご覧ください。
そのほかの価値が見込める貨幣セット
ご紹介したもの以外にも、さまざまなイベントや人気エンタメ作品とコラボレートして発行される貨幣セットがあります。
「ワンピース」「エヴァンゲリオン」「サザエさん」といったアニメ作品の特製ケースに入った貨幣セットは、作品の人気も相まって非常に大きな話題となりました。
コイン買取市場において人気の高い貨幣セットの種類としては、平成17年にスイス・バーゼルで行われたワールド・マネーフェア(貨幣に関する世界最大規模のトレード・ショー)を記念して作られた「バーゼル・ワールドマネーフェア2005貨幣セット」があります。
1円・5円・10円・50円・100円・500円の計666円分の硬貨が収められたセットと、500円硬貨単体が箱に収められたものとがあり、どちらも買取市場において高い需要を持ちます。
貨幣セットをより高く売るための2つのカギ
貨幣セットの買取価格に関わる重要な要素として「保存状態」と「付属品」があります。
貨幣セットの買取では「発行された当時のままの状態」が最も高く評価されます。
保存状態をきれいに保つ
貨幣セットに傷や汚れがついていたり、サビや変色が発生してしまっていたりすると、買取価格が下がってしまうでしょう。
新品の貨幣セットには未使用品が封入されているため、買ったままケースに入れて保管している分にはキズや汚れのリスクは少ないと言えます。
ケースから取り出して眺める際などには、傷が付かないように十分取り扱いに注意し、皮脂や指紋の付着を避けるために手袋を着用するのがおすすめです。
さらに、湿気が多い場所に置いておくとサビや変色の原因となってしまうことがあるため、貨幣セットの保管場所には風通しのよい暗所を選ぶと良いでしょう。
付属品をそろえておく
貨幣セット売却時にセット内容が欠けてしまっていたりすると、価値が下がってしまいます。
購入時についていたケースや年銘板、外箱、説明書も重要なコレクションの一部とされています。
これら付属品の保存状態も査定時にチェックされますので、本体のコイン同様に大切に保管しておいてください 貨幣セットを査定に出す際には、付属品もなるべくすべてそろえておきましょう。

より詳しい情報を知りたい方はこちら
古銭買取をもっと見る
実は奥が深い貨幣セットの歴史
日本で貨幣セットが誕生したのは昭和44年(1969年)で、当初は主に海外向けに販売されていました。
続く昭和50年(1975年度)からは日本国内でも頒布が始まり、翌年には年銘板を封入して美的価値を高めました。
プルーフ貨幣セットの販売も昭和61~62年度ごろに開始され、造幣技術の向上やコイン収集趣味の普及が背景にあります。
現在は通信販売やイベント、造幣局直営ショップなどで毎年多彩なセットが展開され、発行数の少ない初期セットや美麗なデザインのものは高く取引される傾向にあります。
例えば、1995年の「ロシアバレリーナコイン プラチナプルーフセット」は良好な保存状態の場合、10万円前後の買取事例も報告されています。
※上記は2024年4月時点の参考価格であり、実際の買取価格を保証するものではありません。
※ご査定時の在庫状況や市場の状況によりお買取価格が変動する場合がございます。
※お買取相場の価格は未使用新品、付属品完備を想定しています。お品物の状態によって価格が大きく変わる場合がございますのでご了承ください。
こんなコラムも読まれています