高い着物はどこが違う?見分け方のポイントをご紹介

2024.02.02

着物買取 コラム
高い着物はどこが違う?見分け方のポイントをご紹介
成人式の際に母に誂えてもらった着物を売りたいです。いくらになりますか?
一生に一度の成人式で贈ってもらった振袖は、とても思い出深い一枚ですね。保存状態や着物の種類により買取価格が変わりますので、バイセルにて丁寧に拝見いたします。お電話・メールまでお問合せ下さい。
祖母の遺品から高そうな着物が出てきました。どのくらいの価値がありますか?

着物は何百万円もするような高級なものから数万円で買える安いものまで、価格の幅が非常に大きい品です。

高い着物の見分け方を知っておけば、適正でない価格で着物を売ってしまったり買ってしまうことを避けられるでしょう。

主な見分け方としては、生地の種類や重さ、証紙の有無などがあります。

本記事では、高い着物とリーズナブルな価格の着物を見分ける方法について分かりやすく解説していきます。

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※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

生地の種類と価値

生地の種類と価値

着物の価格を大きく左右するポイントは、使われている生地の品質です。

着物の生地にはさまざまな素材の糸が使われており、その素材によって価格が変わってきます。

着物に使われる主な生地の素材とその価値についてご紹介します。

絹は、高価な着物に多く用いられている素材です。

着物の素材として絹を使うと、光沢が出て、気品のある美しい生地に仕上がります。

体になじみやすく動きやすいですが、湿気に弱く傷みやすいため取り扱いには注意が必要です。

正絹(しょうけん)という絹100%で作られた生地の着物が最も高級とされます。

木綿

木綿は、着物の生地として多く用いられる素材です。

絹糸よりも木綿糸で仕立てられた着物のほうが価格が安くなる傾向にあります。

木綿は肌触りが良く、通気性や吸水性、耐久性に優れています。

ただし、縮みやすくシワになりやすいので注意が必要です。

麻で仕立てた着物は、柔らかくて着心地が良く、通気性が良い生地になります。

ただし、麻は弾力性がないため、シワになりやすく色落ちしやすい素材でもあります。

麻の利点を生かしながら弱点をカバーする素材として、綿と麻を混ぜて織られた綿麻という生地があります。

木綿の良い肌触りと麻の優れた通気性を引き継ぎながら、強度が増してシワになりにくい生地になっています。

価値としては、木綿と同様に見られることもありますが、種類や縫い方によって変わってきます。

羊毛

羊毛(ウール)の着物は、冬場に最適な暖かい生地です。

吸湿性に優れ、シワになりにくく水をはじきます。

その反面で、羊毛は耐久性が弱く、虫がつきやすいので取り扱いには注意しましょう。

ウールは夏場に着られる薄手のサマーウールから、シルクを混ぜて織られたシルクウールまで幅広い種類があります。

種類によって価値が変わりますが、基本的にはカジュアルな普段着とされるため、手に取りやすい価格で取引されることが多いです。

バイセルでは、ウールの着物の買取が難しい場合がございます。

ポリエステル

ポリエステルは洋服に多く使われる素材です。

ポリエステルでできた着物は、自宅で洗濯ができるなど、扱いやすさが特徴です。

一方で保温性と吸湿性に乏しく、着物の絵柄が映えにくいというデメリットがあります。

化学繊維であるポリエステルは大量生産が可能なので、比較的安価になりやすいです。

バイセルでは、ポリエステル着物の買取が難しい場合がございます。

着物は年数が経っていても保存状態が良ければ高く売れることがあります。

ただし、取り扱いが難しいものが多く、知識がなければ虫に食われてしまったりシミ・シワになってしまいやすいです。

お持ちの着物は、今以上に状態が悪くならないうちになるべく早く買取に出すことをおすすめします。

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生地以外で高い着物を見分けるには?

生地以外で高い着物を見分けるには?

高い着物は、生地以外でも見分けられることがあります。

重さや作家、装飾などでの見分け方を解説します。

重さ

一般的に安い着物は、ペラペラとしていて薄くて軽いものが多いです。

これは、使用されている糸が少ないからです。

反対に高価な着物は、糸の密度が高いために本数が多く、ずっしりとした重みがあります。

仕立てる際の手間がかかっているほど高くなる傾向にあるので、重みのある着物が高価になりやすいと言えます。

たとえば、大島紬はマルキ(絣の細かさ)が多いほど、使う絣糸の本数が増えるので重さもでます。

7マルキ、9マルキ、12マルキ、15マルキなどと区切られ、数字が大きくなるに連れ高い技術が必要になり、より精緻で滑らかな柄に仕上がります。

全体の染め方

高い着物とリーズナブルな価格の着物を見分けるのに、染め方を確認する方法もあります。

着物の袖裏を確認してみて、染料が染みわたっておらず、白っぽくなっている場合は機械でプリントしたものである可能性が高いです。

特に振袖は機械プリントのものが多く、全体的にしっかりと柄が入っているものでも比較的安い価格で取引されていることがあります。

装飾

刺繍・金箔・絞りなどの装飾が入っている着物は、価格が高くなることがあります。

職人の手間がかかっているほど高価になりやすいため、装飾されている範囲が広かったり、細やかな装飾が施されているほど価格も上がるでしょう。

作家もの

人気作家の着物は高価で取引されていることが多いです。

有名な着物の作家には、久保田一竹や北村武資、木村雨山らが挙げられます。

作家ものの着物かどうか見極める方法のひとつが落款です。

落款とは着物に押される作家の印鑑のようなもので、本物である証拠でもあり、主におくみか衿先に押されています。

証紙

証紙の有無は、高い着物かどうかを見極められるひとつのポイントです。

証紙とは、有名産地の着物や伝統工芸品の着物などの組合が発行する「本物の証」となる紙のことです。

本場大島紬や京友禅・加賀友禅にもそれぞれ組合が発行した証紙が付けられています。

この証紙が付いていれば、組合がその着物の品質を認めている証拠になるため、価格が高くなる傾向にあります。

また、国が指定する伝統工芸品には「伝統証紙」と呼ばれる金色の証紙が貼られており、高い着物を見分けるうえでの目安になります。

お持ちの着物に証紙が付いている場合は、買取に出すときに備えて大切に保管しておきましょう。

価値が判断できない着物は買取業者に査定してもらう

親や親戚などから受け継いだ着物があり、その価値が分からないという方もいるでしょう。

そんなときには、着物買取の経験が豊富なバイセルに査定に出してみるのも1つの手です。

査定料などの手数料は無料ですので、気軽にお持ちの着物の正確な価値を見てもらうことができます。

高い着物かどうかを見分けるにはバイセルにお任せ!

証紙がなく、作家名のわからない着物でも高値になる可能性があります。

着物の買取実績が多数のバイセルなら、着物に関する知識が豊富にありますのでお任せください。

高い着物かどうかを知りたいならバイセルへお問い合わせください。

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職人のかける手間によって変わる着物の価格

職人のかける手間によって変わる着物の価格

着物は作る工程によっても、価格が変わります。

機械織りよりも手織り、機械で柄をプリントしたものよりも手作業で染めたもの、というように職人の手間がかかるものほど価格が高くなりやすいです。

また、2度染め・3度染め・4度染めと、染める回数が多くなるとその分手間もかかるため、価格が高くなる傾向にあります。

ここでは本場大島紬・江戸小紋・京友禅・加賀友禅を例に、かける手間によって変わる着物の価格についてご紹介します。

本場大島紬

本場大島紬は、奄美大島を発祥の地とする伝統工芸品の絹織物です。

先染めした絹糸を使って織り上げることで表現する絣(かすり)模様が特徴の本場大島紬は、新品で購入すれば最低でも数十万円が相場と言われ、高級紬の代表格とされています。

通常は経糸(たていと)と緯糸(よこいと)の両方に絣糸を用いて模様を織り上げていきます(経緯絣)。

中には「緯総絣(よこそうがすり)」と呼ばれる、絣糸を緯糸だけに用いる織り方もあります。

緯総絣は経糸に柄がないため、比較的織るのが楽になります。

そのため柄の細かさが同じであっても、通常の本場大島紬に比べて10分の1ほどの価格であることが多いです。

本場大島紬の織り方は、ほかにもさまざまな種類があるので、着物に詳しい人が見極めた方が確実でしょう。

江戸小紋

江戸小紋は型を用いて染められる着物の一種で、遠目で見ると色無地に見えるほど細かい模様が全体に入っていることが特徴です。

模様が非常に細かいため高い技術が必要で、手間がかかる分価格も高くなります。

新品で江戸小紋を購入すれば、数十万円という価格になるものも多いです。

しかし、最近では機械技術が高まったことから、機械で模様をプリントして仕上げているものもあります。

機械を使うことで職人の手間がぐっと減るため、機械プリントのものは手作業で染めた江戸小紋に比べて安い価格で販売されます。

手染めと機械プリントの江戸小紋では、やはり微妙に風合いの違いが出てきます。

ただし機械プリントの精度が上がっていることもあり、着物に馴染みがない人にとっては手染めと機械プリントにそれほど差を感じないかもしれません。

京友禅・加賀友禅

京都の伝統工芸品である京友禅や石川の伝統工芸品である加賀友禅は、ともに絹織物の白布に絵を描いて染め出した着物です。

友禅は防染のために、図柄の輪郭線にあわせて糸目と呼ばれる細い糊を乗せていきます。

細い口金の先から、一定の太さで糊を出しながら図柄を描かなければならないこの「糸目を引く」作業はたいへん手間がかかります。

京友禅・加賀友禅はその他の工程も職人の手作業によって行われるため、数百万円という価格になることも珍しくありません。

しかし、糸目を引く作業を機械で行う「型糸目」という技術が発達したことにより、最近では10万円以下という比較的安価な友禅が販売されています。

染め自体は職人が手作業で行うことに変わりないのですが、手間のかかる糸目引きに機械を用いることにより、職人の手間を大幅に減らすことができるため価格を抑えられます。

ただし、機械で糸目を引いた型糸目は正確に同じ模様を作り続けることができますが、職人の手作業で糸目を引いた場合には全く同じ模様は2つと出来ません。

これこそが手作業の味であり、型糸目には無い付加価値だと言えるでしょう。