レコードの歴史的な推移や歴史年表を解説!

現在のレコードシステムの原型が生まれたのは1887年ですが、突然円盤型のレコードが生まれたわけではありません。
音を記録する装置が開発されたのがきっかけとなり、録音・再生できる装置が発明されたり、音質が良くなってノイズが改善されたりしてきたのです。
そして、私たちが知っているレコードになるまでには、世界中の多くの人物が関わっています。
この記事では、レコードの歴史的な推移や年表を紹介します。
デリケートなレコードを大切に保管する方法も紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。
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目次
レコードの歴史的な推移
まずは、レコードの歴史的な推移を紹介します。
黎明期
世界で初めて音を記録するシステムを作ったのは、フランスのレオン・スコットです。
ススを塗った豚の毛を振動板に取り付け、音声を波形として記録する「フォノトグラフ」という装置を1857年に開発しました。
しかし当時はまだ音を再生する手段がなかったため、「フォノトグラフ」の実用化には至りませんでした。
その後、1877年に世界初の音を記録・再生する装置「フォノグラフ」をトーマス・エジソンが、1887年には現在の円盤型レコードシステムの原型である「グラモフォン」をエミール・ベルリナーが開発したのです。
「フォノグラフ」は円筒形の蝋管に縦振動の音を刻む方式なのに対して、「グラモフォン」は音の振動を横振動へと変換し、円盤に刻む方式でした。
円盤型が主流となった理由として、円筒形よりも収納しやすく、量産もしやすい点が挙げられます。
電気化
1920年代に入ると、ピックアップや真空管アンプ(増幅器)などを備えた電気式蓄音機が実用化されました。
1924年にはウェスターンエレクトリック社のH.C.ハリソンが、レコードの電気録音法の特許を取得。
これまでの機械録音から電気録音へ変わったことでレコードの音質は大幅に改善され、再生できる音域も広がったのです。
ステレオ化
1948年には、世界で初めてのLPレコードが発売されました。
レコードの原料がシェラックからポリ塩化ビニールへと発展したことにより、長時間の録音や細密な記録が可能になったのです。
レコード独特のスクラッチノイズも軽減されました。
現在
1980年代にCDが発売されてからレコードの生産量は減少していきましたが、2009年頃からレコードの人気が再燃しました。
一般社団法人日本レコード協会の統計によると、2022年のレコード生産枚数は213万3,000枚にもおよびます。
参考:音楽ソフト 種類別生産数量推移|一般社団法人日本レコード協会の統計
現在はアナログレコードの専門店もできるほど人気が高まっています。
レコードにおける歴史年表

レコードが生まれた当初から現在までの歴史年表は、以下のとおりです。
年 | その年に起こった出来事 |
---|---|
1877年 | トーマス・エジソンが円筒式蓄音機「フォノグラフ」を発明 |
1879年 | ジェイムス・アルフレッド・ユーイングがシリンダー式蓄音機を組み立て、日本初の蓄音機として東京商法会議所にて披露 |
1885年頃 | チチェスター・ベルとチャールズ・ティンダーが「グラフォフォン」を発明 |
1887年 | エミール・ベルリナーが円盤型蓄音機「グラモフォン」を発明し、特許を取得 |
1889年 | 鹿鳴館にて「グラフォフォン」が初公開 |
1891年 | 国産第1号となる蓄音機を中条勇次郎が製作 |
1897年 | F.W.ホーンがレコードと蓄音機の輸入を開始 |
1902年 | 米国コロムビア・フォノグラフ社が円盤型レコードの販売を開始 |
1903年 | 銀座に店をかまえる「天賞堂」が、日本で初めて円盤型のレコード盤を輸入 |
1910年 | 「天賞堂」が米国コロムビア・フォノグラフ社から両面盤レコードを輸入 |
1920年 | 著作権法の改正により、レコードの著作権が確立 |
1948年 | 米国コロムビア・レコードから世界初の市販LPレコードが発売 |
1951年 | 日本コロムビアが国内で初めてLPレコードを輸入発売 |
1953年 | 8月から国産初のLPレコードが発売 |
1954年 | 日本ビクターが国内初のEPレコードを発売 |
1958年 | 6月に米国のRCAビクター、8月に日本ビクターがステレオレコードを発売 |
1963年 | SPレコードの生産終了 |
1970年 | 4チャンネル・レコードが発売 |
1980年代初頭 | レンタルレコードが短期間で普及 |
1986年 | CDがLPレコードの国内生産枚数を追い抜く |
2020年 | アメリカでLPレコードがCDの売上を上回る |
歴史のなかで生まれたレコードの種類
1877年から始まったレコードの歴史ですが、そこから現在に至るまでの間に「SP」「LP」「EP」という3つのレコードの種類が生まれました。
ここからは、それぞれの違いについて解説します。
SP
SPレコードは、レコードの歴史のなかでも初期に登場したもので、電気を使わず蓄音機で聞くタイプです。
サイズはLPレコードと同じく12インチ(30cm)ですが収録時間は4~5分程度、1分間に78回転もします。
割れやすい素材で作られデリケートなため、丁寧に取り扱う必要があるでしょう。
LP
1948年にアメリカで初めて発売されたLPレコードは、現在のレコード盤の主流となっています。
サイズは直径12インチ(30cm)、1分間に約33回転します。
最大30分の長時間録音が可能なため、アルバムに使われることがほとんどです。
その他、ポリ塩化ビニールでできているため丈夫で軽いという特徴もあります。
EP
EPレコードは、1954年に国内で初めて日本ビクターから発売されました。
片面で5~8分程度録音できるため、2~3曲を収録するときによく使われるレコードです。
日本ではサイズが7インチ(17cm)で1分間に45回転するレコードをまとめてEPレコードと呼ぶことが多い傾向にあります。
価値を保つためのレコードの保管方法

レコードは非常にデリケートな品物であるため、雑に扱ってしまうと変形したりカビが発生したりする可能性があります。
少しでも価値を下げないためにも、保管方法には十分注意しましょう。
直射日光を避け湿度に注意して保管する
レコードの保管場所には、直射日光が当たらない、かつ湿度が高くなりにくいところが最適です。
直射日光に当たる場所で保管するとレコードが変形してしまったり、ジャケットも日焼けして色あせたりするおそれがあります。
また、湿度が高いと結露が発生してカビが発生する場合もあるでしょう。
そのためラックに並べて保管したり、空調設備が整っている部屋を活用したりするのが大切です。
レコードは重ねず立てて保管する
レコードは必ず垂直に立てて保管してください。上へ積み重ねるとレコードの重みで歪みや割れが生じるおそれがあります。
さらに、風の通り道がなくなる分、ジャケットにカビが発生することも考えられるでしょう。
ななめに立てかけるのも歪みの原因になるため、避けたほうが無難です。
外袋に入れて保管する
レコードの価値を維持したまま保管したいなら、本体だけでなくジャケットも保護しておきましょう。
外袋(OPP袋)に入れておくことで折れや破れ、ほこりの付着を防げます。
なお、外袋は、レコード専門店や通販サイトなどで購入可能です。
聴かないレコードをお持ちの方はバイセルにお任せください
バイセルでは洋楽やジャズ、クラシックなど、幅広いジャンルのレコードの買い取りを行なっております。
自宅に聴かないレコードがある方は、お気軽にご相談ください。
店頭買取
店頭買取は事前に予約していなくても利用できるため、思い立ったときにすぐ立ち寄れるのが魅力です。
もちろん、事前予約しておけば待ち時間なしで対応いたします。
お客様の4人に1人は相談目的であるため「レコードを売るか決めていないけれど、ちょっと話を聞いてみたいな」という方も安心してご利用ください。
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出張買取は、査定士がお客様のお宅に訪問して査定・買い取りを行ないます。
出張費や査定料などの手数料はかかりません。
買取金額に納得いただけた場合はその場で現金が受け取れるため、口座への振り込みを待たずに済みます。
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宅配買取は、売りたいレコードと必要書類を段ボールに詰めて送るだけで完了します。
無料の宅配キットを自宅に届けてもらえるため、自分で用意するものを最小限に抑えられます。
送料はもちろん無料です。
おわりに
CDが発売されて以降、レコードの生産量はガクッと下がったものの、2020年のアメリカではLPレコードがCDの売上を上回りました。
レコードの人気は、それほど高まりつつあるのです。
もし古いレコードをお持ちでしたら、気温や湿度に注意して大切に保管しておきましょう。
処分したい場合はそのまま捨てるのではなく、バイセルの利用をおすすめします。
バイセルの買取実績は豊富なうえ、無料で相談できるため気になる方は一度問い合わせてみてはいかがでしょうか。

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