木屋太ってどんなブランド?高く買い取ってもらうコツとは?

- 箪笥にしまったままになっている木屋太の着物と帯がありました。売ったらいくらになりますか?
- 保存状態や種類により買取価格が変わりますので一度拝見いたします。こちらよりお問合せ下さい。
- 母から西陣・木屋太を含む着物を何枚か譲り受けました。価値ってありますか?
木屋太(きやた)は、京都にある西陣織の着物メーカーの今河(いまがわ)織物株式会社が展開する着物・帯のブランド名です。
品質の維持と改良を積み重ねていき、着物や帯を使う人に永く愛されるように作ることはもちろん、製造する職人を大切にすることもモットーにしています。
もしも木屋太の着物や帯を売る場合、どうすれば高く買い取ってもらえるか気になりますよね。
今回はそんな疑問をお持ちの方へ、木屋太の着物や帯の紹介と少しでも高く売るコツをお伝えします。
木屋太とはどんなブランド?

木屋太の概要
木屋太を展開している今河織物株式会社は、1912年に今河與三吉が創業しました。
今河織物では西陣織の伝統ある織りの技法を継承しながら、身に着けた人が「また着たい」と思えるように、着心地の良い着物・締めやすい帯にこだわって製作をしています。
帯に用いられる経糸(たていと)は一般的には2,000本ほどですが、木屋太では約5,000本も使われています。
また、糸は不純物を取り除いて手間暇かけたものを使い、柔らかいのにシワになりにくい帯に仕上げます。
経糸の数が多いことによって、コシがありつつもしなやかさに優れており品質が非常に高く、日常的に着物や帯が使われることを想定して製作されています。
木屋太の着物・帯が愛されるわけ

木屋太の着物・帯は現代的で日常使いしやすいように、モダンな意匠が多いのが特徴です。
「ちょっとよそには無いお洒落な着物や帯でありたい」をコンセプトに、独創的な世界観があるデザインが豊富です。
着物を着た日をワクワクして過ごせるように、洗練された個性的な色や柄を生み出しています。
象やふくろうなどの動物、ビルや椅子などの造形物、ピエロや十字架などの西洋的なモチーフなど他に類を見ないオリジナリティあふれるデザインが目を引きます。
水玉や市松模様などの伝統的なデザインは残しつつ、オリエンタルを連想させる幾何学模様、古代の象形文字のような風景画、日本にはない鮮やかな色味やはっきりとした直線など前衛的なものばかりです。
一見着物や帯の柄だとは思えない斬新な芸術性が人気で、「オーソドックスなモチーフばかりだと物足りない」「伝統的なデザインも好きだけど、たまにはモダンな柄が着たい」という着物愛好家から愛されています。
また、木屋太では御召緯(おめしぬき)という糸を使用しており、糸の品質にもこだわって制作しています。
御召緯とは、糊をつけた糸に強くひねり、そのひねりを維持させた状態の横糸のことで、糊をつけてひねっている糸のため、ハリ・コシ・艶・しなやかさを兼ね備えています。
特に糊づけ作業は天候の影響を受けやすく、職人の技によって出来上がり方が変わってきます。
長年の経験によって培われた職人技から美しい御召緯が生まれ、丈夫な木屋太の帯が完成するのです。
木屋太の着物・帯の買取相場

木屋太の帯の買取相場は、着物買取市場の事例を見ると加工具合によっても違いはあるものの大凡15,000円ほどとなっています。
木屋太の帯はバリエーションが幅広いので、デザインが流行に合っているか、色は人気が高いものかなどで買取価格は変動します。
現在の着物市場の動きとしては、暖色系の色味をした生地のものは需要が低いため、それに伴い買取価格も低い傾向にあります。
逆に寒色系やモノトーンの生地の帯は、暖色系に比べれば人気がありますので、買取価格アップの可能性が考えられます。
あくまでも上記の買取価格は参考程度に留めておき、着物・帯に精通している査定士に査定依頼して、木屋太の帯の価値に見合った適正な買取価格を提示してもらいましょう。
木屋太の着物・帯を買取に出すときのコツ

たとう紙に包んで保管して売りに出す
たとう紙とは着物・帯を包んでいる薄手の紙のことで、吸湿効果があり通気性に優れています。
カビやシミは湿気によって発生するため、たとう紙で包むと良い状態で保管でき、また柔らかく着物・帯を包むのでシワがつきにくいなどメリットがたくさんあります。
たとう紙で包んだ状態で買取に出すと、「着物・帯が丁寧に扱われていたんだな」「たとう紙で包まれていない着物・帯よりも状態が良さそうだ」と判断され、査定時に買取金額がアップする可能性があります。
ただ、たとう紙には寿命があって、無限に湿気を吸収できるというわけではないので、年に1度は交換することをおすすめします。
湿気をたくさん吸いやすい梅雨が明けたころに買い替えると良いでしょう。
たとう紙を交換せずに長年放置すると、たとう紙自体にシミができて買取価格が下がるかもしれませんので注意してください。
証紙も一緒に査定してもらう
木屋太の帯は西陣織に含まれるので、本物の西陣織製品であることを証明する西陣織工業組合が発行した証紙がついています。
証紙には生産者番号(証紙番号)と生地の種類が書かれており、査定する際に帯と一緒に出すと買取価格がアップしやすいです。
今河織物の番号は2011番ですので、お持ちの帯にその番号の証紙があるかを確認しておきましょう。
木屋太ってどんなブランド?高く買い取ってもらうコツとは?:まとめ

木屋太は常識にとらわれない奇抜な着物・帯のデザインが人気で、一目置かれるような作品を作ることを重視しています。
着物を着る人が「友達と遊びに行くから、賑やかな色と柄の帯を使おう」「せっかく華やかなパーティーに行くんだし、面白いデザインの着物を着たら楽しくなるかな」など、着ていく1日を考えるとドキドキするような意匠にこだわっています。
人目を惹き驚くようなデザインこそ、木屋太が人気となった理由です。
斬新なデザインの着物・帯をお持ちではないですか。
木屋太は注目を浴びるブランドですので、高く買い取られる可能性がありますので、ぜひ着物買取に詳しいバイセルに査定・買取してもらいましょう。
こんなコラムも読まれています

より詳しい情報を知りたい方はこちら
着物買取をもっと見る