ジャズの魅力とは?独特なリズムで奏でられる大人の音楽に触れる
雰囲気の良いカフェやバーのBGMとしてよく流されているジャズ。
独特なリズムとモダンな雰囲気の曲調から、「ジャズ=お洒落で大人っぽい音楽」とイメージする方は多いのではないでしょうか。
おしゃれな曲調がジャズの良さであることは間違いないですが、ほかにもジャズはさまざまな魅力を持っています。
今回はジャズの概要や魅力、初心者に向けたジャズの楽しみ方を詳しく紹介します。
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ジャズとは
ジャズは、4ビートのリズム(ツー、タッタというリズム)を基本とした音楽ジャンルのひとつです。
主にドラムやピアノ、弦楽器、管楽器で構成されており、「イントロ(曲の始まり)→テーマ(曲の主題)→ソロ(楽器のソロパート)→テーマ→アウトロ(曲の終わり)」という曲の流れがジャズの基本形となっています。
アドリブを中心にした曲構成が多く、曲のソロパートでは各奏者が曲の軸となる音に合わせて自由に演奏を披露します。
曲や演奏の自由度の高さは、ほかの音楽ジャンルに見られないジャズならではの特徴です。
ジャズの主なジャンル
ジャズが誕生したのは1900年頃。長い歴史の中で、時代に合わせたさまざまなジャンルのジャズが生まれました。
下記はジャズの代表的なジャンルの一例です。
- 軽快で楽しげな曲調の「スウィングジャズ」
- テンポが速く複雑な演奏を取り入れた「ビバップ(モダンジャズ)」
- 音楽のルールにとらわれず自由に演奏する「フリージャズ」
- クールで都会的な曲調の「モードジャズ」
- ラテンのリズムで演奏する「ラテンジャズ」
- 電子音を取り入れた「ジャズファンク」
このほかにも、ジャズフュージョンやコンテンポラリージャズなど、ジャズを原点とした数々の音楽ジャンルが存在します。
ジャズの魅力
どの音楽ジャンルにもそれぞれ違った良さがありますが、ジャズは特に尖った魅力が多いジャンルです。
ここからは、ジャズの主な魅力を3つ紹介します。
アドリブソロを楽しめる
ジャズ最大の魅力といえるのが、曲のソロパートで演奏されるアドリブソロです。
アドリブとは即興演奏のことで、ソロパートの奏者は曲全体の軸となる音に合わせて好きなように楽器を弾いていきます。
ソロの演奏に厳密なルールはなく、演奏している場の雰囲気に合わせるのも自由、自分の感情やテンションを音にぶつけるのも自由です。
こうした自由度の高さから、アドリブのソロパートでは奏者の個性が強くあらわれます。
音をとおして奏者の人間性を感じられるのは、ジャズならではの魅力だといえるでしょう。
また、アドリブでソロパートを弾くためには優れた演奏テクニックや知識が必要となります。
しかし、ただ演奏が上手いというだけでなく、曲中でどんな景色を描いていくのか、どんなソロで展開していくのかが、奏者それぞれの腕のみせどころ。クオリティの高い演奏をするプロのジャズ奏者に、圧倒されることも多いです。
ジャズならではのお洒落な雰囲気
お洒落で落ち着いた雰囲気の曲調もジャズの魅力のひとつです。
ジャズそのものに詳しくなくても、「お洒落でジャズっぽさを感じる曲は好き」という方は多いのではないでしょうか。
このように何となく大人の雰囲気を感じさせる「ジャズっぽさ」は、独特のリズムとコード進行への工夫によって生み出されています。
コード進行とは、コード(複数の音が重なった音)がどのようにして進行するのかを示したものです。
メロディーの背景で流れている楽器が奏でている音をイメージすると分かりやすいかもしれません。
コード進行は各ジャンルで定番と呼ばれるものが存在しており、ジャズの場合は「251進行」と呼ばれるコード進行が多用されています。
この進行に奥深い響きを持つ「セブンス」というコードを取り入れることで、ジャズならではのお洒落な雰囲気の曲調が出来上がります。
種類が豊富で飽きない
先述したように、ジャズには数多くのジャンルが存在します。
その日の気分に合わせて聴く曲のジャンルを変えれば、いつまでも新鮮な気持ちでジャズの魅力に浸かれるでしょう。
また、ジャズは曲が進むにつれて音の強弱や雰囲気が変化するため、同じ曲でも飽きずに聴くことができます。
ジャズの楽しみ方
ジャズは多くの魅力が詰まった音楽ジャンルですが、複雑なリズムや独特の曲調から「何となくとっつきにくい」と感じることがあるかもしれません。
そこでここからは、初心者の方に向けたジャズの楽しみ方をいくつか紹介します。
知っている曲のジャズアレンジを聴く
ジャズに初めて触れる方は、まず自分が好きな曲のジャズアレンジを聴いてみるのがおすすめです。
有名な曲の多くはジャズアーティストによってアレンジされており、YouTubeや音楽配信サービスで聴くことができます。
ジャズに耳が慣れていなくても、知っている曲ならすんなりと受け入れられるでしょう。
ちなみに、おすすめのジャズアレンジはスウェーデン出身のアーティスト、Rasmus Faberが手掛けたアルバム「プラチナ・ジャズ アニメ・スタンダード」です。
アニメ「キテレツ大百科」の主題歌「はじめてのチュウ」をはじめ、日本人なら一度は聴いたことがある有名なアニメソングのジャズアレンジが収録されています。
ジャズの要素を取り入れた曲を聴く
ポップスやロックのジャンルで活躍するアーティストの中には、曲のスパイスとしてジャズの要素を取り入れている方が数多くいます。
例えば、椎名林檎の代表曲「丸の内サディスティック」は、ジャズフュージョンのヒット曲「Just the two of us」のコード進行を用いた曲です。
聴き比べてみると分かりますが、お洒落な雰囲気を感じさせる音の響きと流れが似ています。
このようにどこかジャズっぽさのある曲を普段から聴いていれば、ジャズをより身近に感じられるようになります。
ジャズに対してハードルの高さを感じる場合は、自分が好きなジャンルの中で「ジャズっぽいな」と思う曲を聴いてみると良いでしょう。
ジャズをテーマにした映画やアニメを観る
ジャズの入り口は曲だけではありません。ジャズをテーマにした映画やドラマ、アニメを観るのもジャズを楽しむきっかけのひとつです。
ジャズをテーマにした作品はさまざまありますが、有名な例としては田舎の女子高生達がジャズにのめり込んでいく「スウィングガールズ」、高校生の主人公がジャズプレイヤーとして成長する様子を描いた「BLUE GIANT」などが挙げられます。
作中で演奏された曲によっては、YouTubeや音楽配信サービスで聴くことが可能です。
各楽器の音を意識して聴く
ジャズを聴くときは曲の主役となるメロディーを奏でる楽器に注目しがちですが、聴き慣れてきた方はその裏で鳴っている別の楽器にも意識を向けてみてください。
そうすると、「ギターのソロパートだけど、裏で鳴っているピアノも面白い弾き方をしている」「ドラムのリズムとベースが最高に噛み合っている」というように、各楽器の魅力をより強く感じられるようになります。
特にジャズアーティストは演奏スキルが高く、シンプルな伴奏でも聴きごたえのある音やフレーズでリスナーを楽しませてくれます。
同じ曲でも、聴き方を変えれば新たな魅力を発見できるかもしれません。
ジャズの名曲を聴く
初めてジャズを聴く場合、何の曲から聴くべきか悩むこともあるでしょう。気になる曲が中々見つからないときは、広く知られている名曲から聴くことをおすすめします。
名曲は多くの方に刺さった曲だからこそ「名曲」と呼ばれています。そのため、ジャズ初心者の方でも聴きやすいものが多いです。
ジャズの名曲は数多くありますが、特に下記の5曲は聴きやすいのでおすすめです。YouTubeや音楽配信サービスから聴くことができます。
- Bill Evans:Waltz for Debby
- Art Blakey:Moanin’
- Frank Sinatra:Fly Me to the Moon
- Dave Brubeck:Take Five
- Duke Ellington:Take the A Train
おわりに
名曲を聴く、ジャズ関連の映像作品を視聴する、ジャズアレンジを聴くなど、ジャズにはさまざまな楽しみ方があります。
ジャジーな曲調が好きな方は、ぜひこの機会にジャズの世界に足を踏み入れてみてください。
彩色健美インターナショナル&氏名:香瑠(kaoru)
DJ
音楽ライターとして「ジャズ・ジャパン」系音楽誌、CD解説、日本経済新聞電子版での連載コラムなど、ジャズを中心に数多く執筆。ジャズ・イベント「Something Jazzy」を主宰し、ジャズの楽しみ方を提案している。
著書「Something Jazzy 女子のための新しいジャズ・ガイド」は、“女子ジャズ”ブームの火付け役として話題となる。
ドラマー&作曲家の平井景と共に音楽レーベル「ブライトサンズレコード」を設立。数多くの作品を輩出し、音楽プロデューサーとして活動中。
2022年、自身プロデュースの新アルバム「Something Jazzy~メロディ・イン・ザ・リビングルーム」を制作。現在、SONYミュージック・エンタテインメントWEBラジオotonano内のジャズ番組でレギュラーDJを務める。
公式HP
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