500円札の価値はどのくらい?500円札に描かれている人物や買取相場を紹介!


古い「500円札」をご存じでしょうか?なかには、タンスのなかにしまってあるという人もいるでしょう。
500円札とは、昭和の半ば頃に使われていたお札です。令和に入った近年では、日常生活で見かけることはほとんどなくなりました。
ということは……「ひょっとすると古銭を買い取りしてもらうと高く買い取ってもらえるのでは?」そう思った人もいるかもしれません。
そこで今回は、500円札の価格相場についてご紹介するとともに、その他のお札とも共通する「エラープリント」や「珍番号」の見極め方も解説していきます。
当記事でよくある質問
- Q
コレクションしていた500円札を売りたいです。いくらになりますか?
- A
500円札の状態により査定価格が変動しますので一度拝見させていただき、お値段を出させていただきますので、査定のご相談はこちらよりお問合せ下さい。(0120-542-668)
- Q
旧500札以外にもエラープリントのお札や珍しい札番号の価値が知りたいです。
- A
バイセルでは、500札をはじめ紙幣や古銭の買取実績が多数ございます。詳しくは、古銭の買取実績をご覧ください。
その他、500円札について詳しく知りたい方はそのまま記事へお進みください。
500円札とは?描かれている人物は誰?
500円札は1951年(昭和26年)に発行が開始され、1994年(平成6年)に支払停止となった旧紙幣です。
500円札の表面の肖像として描かれているのは岩倉具視で、幕末から明治にかけて活躍した下級公家出身の政治家で、西郷隆盛、大久保利通らとともに倒幕・明治維新に尽力しました。
裏面に描かれている富士山の原画は、1942年(昭和17年)11月3日に、当時の国鉄職員・名取久作が山梨県大月市の雁ヶ腹摺山山頂から撮影した写真です。
岩倉具視の生い立ち
岩倉具視は1825年に京都で生まれました。
その後、岩倉具慶の養子に1838年になります。
養子として入った岩倉家は公家でしたが、階級が低くあまり裕福な暮らしを送れませんでした。
500円札の表面の肖像として描かれている岩倉具視ですが、幕末から明治にかけて活躍した下級公家出身の政治家です。
西郷隆盛、大久保利通らとともに倒幕・明治維新に尽力しました。
岩倉具視が成し遂げた偉業
岩倉具視が成し遂げた偉業として最も大きいのが、岩倉使節団による欧米視察です。
1871年(明治4年)に外務卿に就任した岩倉具視は、日米修好通商条約という不平等条約の改正をお願いするべく欧米を訪問します。
当時の欧米諸国の産業発展が凄まじく、世界の至るところに植民地を構えるなど軍事力も相当上でした。
日本のお隣の国である清(現在は中国)が当時「アロー戦争」でイギリスとフランスに大敗を喫しており、その圧力が日本にもおよんでいたのです。
日米修好通商条約も領事裁判権、関税自主権など日本に不利な条約でしたが、軍事力の差を間近で見せつけられ、やむを得ず結んだ条約です。
しかし、いくら何でも日本に不利すぎる条約だったため、何としても条約改正に踏み切ってほしいという国の願いがありました。
そのために作られた岩倉使節団が欧米諸国へ条約改正を試みるも、残念ながら条約改正には届きませんでした。
しかし、ただ不平等条約ができず手土産なしに帰国したわけではありません。
欧米訪問の際に見た最新技術を目の当たりし、日本にも取り入れる必要性を感じて日本のインフラ整備のきっかけを作りました。
その後も産業技術や産業システムを習得するべく留学するなど、新しい風を日本に吹き込んだ人物なのです。
500円札の種類
500円札には「B号券」と「C号券」の2種類があり、どちらも表面は岩倉具視・裏面は富士山と同じ原画が使用されていますが、細部の微妙な部分に違いが見られます。
B号券とC号券との違いは以下のとおりです。
- B号券は透かしが見にくい、一方、C号券は透かしが分かりやすい。
- B号券の左側には余白がない、一方、C号券の左側には余白がある。
B号券の特徴や発行年は?

B号券は1951年(昭和26年)に発行開始、1971年(昭和46年)に支払停止となりました。
サイズは縦76ミリ×横156ミリで表面に桜の花が描かれています。
また、「五百円」の表記の下に「500」という数字が入っているのも特徴です。
裏面は図案化された大きな「500」の文字が富士山の左側にあり、透かしを見る白い部分がありませんが野菊と「500」の透かしが入っています。
C号券の特徴や発行年は?

C号券は1969年(昭和44年)に発行開始、1994年(平成6年)に支払停止となりました。
サイズは縦72ミリ×横159ミリで全体に青を基調とし、B号券よりも精緻なデザインです。
透かしのための余白があり桜花と波線が確認できます。
このC号券は、500円玉が発行された3年後の1985年(昭和60年)まで製造されていました。
今すぐチェック!額面以上の価値があるプレミア500円札はこれ!
額面以上になるプレミア紙幣と称される500円札にはいくつかの特徴があります。
- ・エラープリント500円札
- ・福耳つき500円札
- ・通し番号の珍番号
- ・AA券
上記はあくまでも代表的なもので、他にも多数あります!
下記で詳しく説明しているので、読んでいきましょう!
エラープリント500円札

印刷のエラー、ミスが見られる500円札です。
印刷の液ダレが見られる、ズレや滲み、欠損がある、記番号など文字の一部の太さが違うといったエラーが考えられます。
エラーの度合いにもよりますが、もしこうした500円札が見つかれば「10〜150倍」程度の値段がつく可能性があります。
福耳つき500円札

造幣局での印刷工程で生じた裁断ミスにより、紙幣の4つ角のいずれかに紙片が残ってしまったものが該当します。(通称:福耳)
製造技術の向上した現在ではほぼ福耳エラーが起こることは考えづらい状況ですが、500円札の流通していた1950年代は技術が低く稀に流通していたようです。
通し番号の珍番号
紙幣の端に記載されている番号を「通し番号」と呼び、珍しい並び順の番号は珍番号と呼ばれ高値が期待できます。
珍番号の名称 | 通し番号の並び順 |
---|---|
トップ番号 | 000001 など |
ゾロ目 | 333333、555555 など |
キリ番 | 100000 など |
階段 | 123456 など |
サンドイッチ番号 | 122221 など |
通し番号はそれぞれ推定される発行枚数などによって価格が変わります。
同じゾロ目でもラッキーナンバーの「777777」、末広がりの意味がある「888888」は人気があります。
また同じキリ番でも「400000」よりキリのいい「500000」のほうが価値も上がる傾向もあります。
AA券
AA券は「A6789934A」のように頭記号が1桁で、頭記号と末尾記号がどちらもAである紙幣です。
ただし、もともと各紙幣の「A000001A」〜「A000100A」までは記念品として施設や機関に寄贈され、市場に出回ることはほとんどないといわれています。
それでも、1万円札の「A000007A」がテレビの鑑定番組に登場したことがあり、そのときは「300万円」の値がつけられました。
ちなみに「AA398748A」など、頭記号2桁のお札はZまでを使ったあとに製造されたものなのでAA券ではありません。
その他(ZZ-Z券、重複記号、ちょうちん番号)
一般的に「ZZ453876Z」といったZZ−Z券は、その紙幣の最後に製造されたことを示す「最終期番号」で、これも価値があります。
「B346897B」「CC567899C」など英字が重複しているものは「重複記号」といわれ、価格が高くなります。
さらに「J888888J」など通し番号の珍番号と英字の重複記号が組み合わさった「ちょうちん番号」も価格が上がります。
買い取り時に500円札の価値を下げない方法
500円札を高い価値で買い取ってもらうには、以下のポイントに注意をしながら日々の取り扱いや売却準備を進めるのがおすすめです。
買取業者は複数の業者に査定依頼を出す
500円札の買取価格は、業者によって異なります。
したがって、不要な500円札を少しでも高く売るには、必ずいくつかの専門店に問い合わせをして相見積もりをとるのが理想です。
そうすることで、自分の500円札の買取相場や需要も把握しやすくなります。
鑑定書を一緒に持ち込む
500円札などの古札や旧紙幣を高値で売るには、古物商などからの購入時についていた「日本貨幣商協同組合」の鑑定書を一緒に持ち込むのがおすすめです。
鑑定書があれば、古札などが本物であることの証明も可能になります。
また、電話やメールで問い合わせをするときには、鑑定書があることを先に伝えたほうが500円札の買い手もつきやすくなるでしょう。
汚れがあっても落とさない
買取市場では、状態の良い美品に高値がつくのが一般的です。
しかし、とてもデリケートな500円札などの場合、お手入れ中に大事な紙幣にシワがついたり破れたりしてしまえば、せっかくの高い価値が下がることになります。
したがって、現状を維持するためにも、汚れがあってもあえて落とさずそのまま査定に出すのがおすすめです。
おわりに
今回は「岩倉具視500円紙幣」といわれる500円札について、どのような場合に価値がつくのかをご紹介しました。
普通の500円札には額面以上の価値はないものの、場合によっては高額で買い取ってもらえるものがあるということがお分かりいただけたでしょうか。
500円札が家のどこかにしまってあるという人は手元に持ってきて、エラープリントがないか、通し番号や記号がどうなっているかなど、ぜひチェックしてみてください。
また、思い当たるような500円札がありましたら、バイセルに持ち込んでみましょう。
なお相場は常に変動するので、ここで挙げた価格はあくまで目安と理解してください。
記番号のことなどに詳しくなると、普段からお札を見る目も変わってくるはずです。
エラープリントや珍番号、AA券などは500円札以外のお札にも有効なポイントです。
気になったらそちらも調べてみましょう。
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