15代楽吉左衛門の楽焼茶碗は価格が高い?買取相場や高く売るポイントを解説

15代楽吉左衛門の人物像や作品の魅力に迫る!買取相場についても解説

楽吉左衛門(らくきちざえもん)は、楽焼茶碗の制作で安土桃山時代から続く大名跡です。

その独創的な作風と高い芸術性は国内外から高く評価されるなど、茶道界に大きな影響を与えてきました。

現代の骨董品買取市場でも、15代楽吉左衛門の作品を中心に活発に取引され、その人気から高い価格で買取されるケースも多いです。

本記事では、楽吉左衛門の概要や作品の特徴、代表作の紹介に加え、買取相場、より高く売るためのポイントといった買取情報も解説します。

※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

楽焼茶碗の大名跡・楽吉左衛門とは

楽吉左衛門は、千家十職(表千家・裏千家・武者小路千家の三千家で使われる茶道具を制作する10の職家の家柄)の一つで、楽焼の茶碗師である楽家の当主が代々襲名する名称です。

2019年に15代楽吉左衛門(直入)が家督を譲ったことにより、現在は16代(篤人)が当代として楽焼の制作を続けています。


楽吉左衛門の歴史は安土桃山時代、千利休が理想とした茶碗を初代楽吉左衛門(長次郎)が形にしたことが始まりとされています。

その技術は一子相伝で伝えられ、450年の時を経て15代へ、そしてその息子である16代へと受け継がれています。


楽吉左衛門の茶碗・茶道具は骨董品買取市場でも大変人気が高く、非常に高い価格で買取されやすい作家であると言えます。

15代楽吉左衛門について

人気の高い歴代楽吉左衛門の中でも、骨董品買取市場で現在最も活発に取引されているのが15代です。

15代楽吉左衛門(1949-)は本名を光博といい、京都の楽家に14代楽吉左衛門の長男として生まれました。

幼少期から父である14代楽吉左衛門に師事し、古美術や茶道など伝統文化に触れながら育ちます。

東京芸術大学美術学部工芸科を卒業後は本格的に楽焼の制作を始め、1981年に15代目として「楽吉左衛門」を襲名しました。

以来、伝統的な楽焼の技法を継承しながらも、独自の感性で新たな表現を追求し続けています。

国内外で個展を開催するほか、日本陶磁協会金賞を受賞、2000年にはフランス芸術文化勲章を受章するなど、陶芸界を代表する作家の一人として活躍しています。

16代に家督を譲ったあとは隠居し、直入(じきにゅう)を名乗っています。

楽焼の特徴と魅力

素朴で自然な美しさが人気を集めている楽焼ですが、大きな特徴として「手捏ね(てづくね)」と呼ばれる、轆轤を使用せずに手とへらだけで成形する技法があります。

厚めの円形状にした土を少しずつ周囲から立ち起こし、手とへらで成形し、へらの削り跡も茶碗の味とします。

楽焼の茶碗は胴が張った力強い形で、高台は低くなっているものが多いのですが、これは茶道における所作や茶碗としての扱いやすさを考慮したものだと言われています。

楽焼は使うほどに手に馴染み、愛着が湧く器として茶人たちに愛されてきました。

そして手捏ねで成形された茶碗は、家屋内の小規模な窯で低温(750~1100℃)焼成(内窯焼成)し、素焼き後に窯から取り出して急冷させます。

こうすることで茶碗が硬く焼き締まらないため、柔らかな土の表情や手触りが生まれます。


また、粘土の質感と独特の釉薬による色合いも特徴的です。

初代(長次郎)が創始した黒楽・赤楽を基本としながら、楽家では釉薬の調合は各々の研究に委ねられ、それぞれの代ごとに個性が発揮されてきました。

歴代楽吉左衛門の研究によって楽焼の釉薬は天目釉や黒楽釉など種類が豊富になり、完成する楽焼は柔らかな色合いと深みのある表情を持つようになりました。

15代楽吉左衛門の作風

15代楽吉左衛門は伝統的な楽焼の技法を継承しつつも、新しい表現を追求し続けました。

そんな15代ならではの表現として、「焼貫(やきぬき)」の技法があります。

焼貫とは、窯の炎や墨を直接作品に当てることで、高い温度で徹底的に火にさらす技法のことです。

この技法によって荒々しい肌触りの茶碗が生まれ、従来の楽茶碗とは異なる印象を与えます。

また、焼貫茶碗に金銀彩が用いられるなど、15代独自の感性による装飾性が加わることもあります。



楽吉左衛門の茶碗・茶道具の買取相場

楽吉左衛門の茶碗・茶道具などの作品は骨董品買取市場でも高い評価を得ており、高い価格で取引されることも多いです。

中でも、初代など古い時代の作品は希少性が高く、制作年代が古くて保存状態の良いものがあれば、高く買取されやすいでしょう。

15代など近年のものでは、代表作と呼ばれる作品や個展出品作、而妙斎(表千家の14代家元 1938-)の書付があるものなど、その価値に信頼性があるものは高く買取されやすい傾向にあります。

また、黒楽茶碗や油滴天目釉を用いた作品は人気が高く、高値がつきやすいようです。


買取相場は作品の種類や状態によって大きな幅がありますが、人気の高い作品で保存状態が良いなど条件が揃えば、数十万円から数百万円ほどの買取相場になるものもあります。

また、茶碗・楽焼のほかにも楽吉左衛門作品には骨董品買取市場で人気の高いものがあり、例えばバイセルでは楽吉左衛門が手がけた漆器の香合を5,000円で買い取った事例がございます。


ただし、作品の保存状態などによっても買取価格は大きく変動しますので、あくまで参考程度ととらえてください。

実際の取引でも、買取金額の幅は非常に広くなっています。

お持ちの楽吉左衛門作品の価値を知りたい場合は、バイセルの無料査定にご相談ください。


※上記は参考価格であり、実際の買取価格を保証するものではありません。
※ご査定時の市場状況、在庫状況により買取価格が変動する場合ございます。
※お品物の状態によって価格が大きく変わる場合がございますのでご了承ください。

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楽吉左衛門など茶碗・茶道具のバイセルでの買取実績は?

バイセルには、楽吉左衛門を含む茶碗・茶道具の買取実績が数多くございます。

以下の各ページでは、茶碗・茶道具のバイセルでの実際の買取例について記載してございます。

参考までにぜひご覧ください。

楽吉左衛門の代表作

国内外で高く評価される楽吉左衛門には、美術館に収蔵されているものも含め多くの有名作品があります。

ここではその中でも、買取市場で人気の高い15代のものを中心に、代表作と呼べるものについてご紹介します。

黒楽茶碗 秋菊

黒楽茶碗「秋菊(しゅうきく 2000年制作)」は、深みのある黒楽釉が特徴的な15代楽吉左衛門の作品です。

茶碗の内側には、繊細な菊の花が描かれており、秋の風情を感じさせます。

黒い釉薬と白い菊の対比が美しく、15代ならではの洗練された雰囲気が漂っています。

2013年に開催された個展「楽吉左衛門展」で発表され、高い評価を得ました。

焼貫黒楽茶碗 女媧

「女媧(じょか 1993年制作)」は、15代が確立した焼貫の技法で制作された黒楽茶碗です。

「女媧」には、茶碗の外側に波のような模様が施されており、力強さと繊細さを兼ね備えた表情が魅力的です。

内側には、銀色の釉薬が用いられており、神秘的な雰囲気を醸し出しています。

古代中国の神話に登場する女神「女媧」の名を冠したこの作品は、現代の名碗として高い評価を得ています。

皪釉楽茶碗 梨花 而妙斎書付

「梨花(りか 1998年制作)」は、15代が考案した白釉である「皪釉(れきゆう)」が施された茶碗です。

皪釉は白釉の一種なのですが、焼成後に特定の模様や色合いが表れる点に特徴があります。

釉薬の成分や焼成方法によって異なる模様が現れるため、多様な表情を楽しむことができます。

 「梨花」は、手につつみこまれるような穏やかで愛らしい姿が特徴で、茶碗の内側には梨の花が繊細に描かれており、可憐な印象を与えます。

そしてこの茶碗には、表千家の14代家元である而妙斎の書付が添えられており、より価値の高いものとなっています。

而妙斎は紫綬褒章を受章するなど茶道界で大きな影響力を持つ人物で、15代楽吉左衛門の作品を高く評価していたことでも知られています。

まだまだある楽吉左衛門の有名作品

ここまでご紹介したもののほかにも、楽吉左衛門には多くの有名作品があります。

15代楽吉左衛門では、

  1. 「焼貫黒楽茶碗 吹馬」 (1993年制作)
  2. 「焼貫楽茶碗 白駱」 (1986年制作)
  3. 「皪釉楽茶碗 雪千片」 (1987年制作)
  4. 「赤楽茶碗 花仙 而妙斎書付」 (1983年制作)

なども代表的な有名作品として挙げられます。

その他にも、歴代楽吉左衛門の作品では6代の「左入二百」や7代の「日蓮像」は代表作と言えるでしょう。


ここに名前を挙げた作品のほかにも、楽吉左衛門には買取市場に出てくれば非常に高い価値のつくものも多いです。

ただし、実際の買取価格は作品の保存状態などの諸条件によっても変動します。

お持ちの楽吉左衛門作品の具体的な価値については、バイセルの無料査定でお確かめください。

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楽吉左衛門作品をより高く買取してもらうためのポイント

楽吉左衛門作品は価値の高いものも多いですから、せっかく売るなら少しでも高く買取してもらいたいですよね。

では、楽吉左衛門作品をより高く買取してもらうためにはどのような点に注意すれば良いでしょうか。

代表的なポイントとして、以下の3点をご紹介します。

  1. 綺麗な状態で保存しておく
  2. 共箱などの付属品を揃えておく
  3. 入手経路などの来歴を明確にしておく

綺麗な状態で保存しておく

楽吉左衛門など、茶碗や茶道具の買取で必ずチェックされるポイントが「保存状態」です。

保存状態の良いもの(制作当時の状態をなるべく保っているもの)は、買取価格が高くなりやすいでしょう。

特に、古い時代のもので保存状態の良いものには高い希少性が認められ、買取市場でも高い需要がつく可能性があります。

一方で、割れ・欠け・ヒビ・修繕した跡などがあるなど保存状態が良くないと、その分だけ価値は下がってしまうでしょう。

ヒビや割れの原因となるような大きな衝撃を与えないように、保管時には必ず箱に入れておくなど、普段から丁寧に扱うようにしましょう。

また、陶器は土という素材の性質上水分を吸い込みやすく、そのまま放置しているとカビが発生してしまう可能性もあります。

水分や汚れが付着した場合にはすぐに拭き取り、風通しが良くて湿気が溜まりにくい場所に保管すると良いでしょう。

共箱などの付属品を揃えておく

楽吉左衛門などの有名作家が手掛けた、骨董的価値のある茶碗・茶道具などは通常、共箱と呼ばれる木の箱に入った状態で世に出されます。

この共箱には墨書き(作者のサイン)が入れられていることがあり、価値を証明できるため買取市場での信頼性が高まります。

これによって買取市場での需要が増し、より高く買取される可能性があるでしょう。

また、楽吉左衛門作品の場合には而妙斎の書付が入っている場合があり、これも同様に買取市場での信頼性を高める効果があります。

鑑定書や保証書といった書類も同様で、付いていることでより高く買取してもらえる場合があります。

共箱や鑑定書といった付属品がある場合には、作品本体と一緒に大切に保管しておきましょう。

入手経路などの来歴を明確にしておく

楽吉左衛門の茶碗・茶道具など、価値ある骨董品の査定では、買取市場における作品の信頼性のために「どこで手に入れたか」「いつ購入したか」「誰から譲り受けたか」など購入に至るまでの背景が確認されます。

例えば「業界で信頼されている専門店で購入した」「〇年△月に××展示会で展示された」などの来歴は、作品の価値を判断するうえでも重要な情報になります。

そして、その来歴を証明する書類等があればさらに信憑性が増し、買取市場における信用度が増すことでより高く売れるかもしれません。

入手した経路や時期、展示会への出品履歴といった記録がある場合には、処分せずに大切に保管しておきましょう。

楽吉左衛門作品を売るなら骨董品の買取実績豊富なバイセルへ

楽吉左衛門作品には、非常に価値の高いものも多いです。

そこで楽吉左衛門作品を買取に出すなら、やはり作品本来の価値をしっかりと見極めてもらうことが重要です。

しかしながら、楽吉左衛門作品などの骨董品の価値を適正に判断するためには、何代目の作品か、制作年代、作品の人気や希少性、保存状態、付属品の有無などの条件を正確に見極められる目を持っていなければなりません。

骨董品の専門知識や買取実績が豊富な業者でなければ難しい仕事です。


楽吉左衛門作品の買取をお考えなら、骨董品の買取実績豊富なバイセルにお任せください。

バイセルは日本全国で骨董品などの買取サービスをご提供し、たくさんのお客様・リピーター様からご指名をいただいてまいりました。

バイセルの査定士は、高い専門知識と豊富な査定経験を生かして、楽吉左衛門作品をはじめとした茶碗・茶道具1点1点の価値をしっかりと見極め、正確に鑑定します。

バイセルの出張買取ならお電話1本、手数料完全無料で日本全国への出張買取に対応しております。

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