ウールの着物は買取可能?買取相場はどれくらい?
タンスに眠っている古い着物を売りたいと考えている人は少なくないでしょう。
とはいえ、同じ着物でも生地の素材によって買取価格に違いがあるのをご存じでしょうか。
特に、絹の着物とウールの着物では査定価格に大きな差があります。
今回はウールの着物について、特徴や買取り相場、買取価格を上げるポイントなどをご紹介します。
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ウールの着物とは?
羊毛で織られたウール生地の着物は、昭和40年頃に普段着として流行しました。
一般的な絹や麻、木綿の着物と違ってシワになりにくく、水に強い点が特徴です。
したがって家でも洗濯ができ、着物が普段着だった時代にはとても重宝されました。
ウールは初秋から春先にかけての寒い時期に着るのが基本ですが、なかにはサマーウールと呼ばれる薄手の生地もあり、季節を問わずに楽しめます。
身近な着物であるために、柄やデザインも豊富です。また、生地が丈夫で単衣で着られるため、男性も手軽に取り入れられます。
現在は新品でも1万円前後で売られていることが多く、比較的安く手に入ります。
そのため、カジュアルに楽しめる趣味の着物として、若い世代を中心に人気があります。
ウールとひとくちにいってもその種類はさまざまです。
たとえば、先ほどご紹介したサマーウールは、ウール65%、絹35%で織られており、通気性や吸湿性、発散性に優れた夏にぴったりの生地だといえます。
そのほかにも、代表的なウールには次のような種類があります。
西陣ウール
ウールのなかでも国内最高峰といわれている生地です。
平安時代から続く歴史ある西陣織の技術を使っており、軽さと温かさを兼ね備えているのが特徴です。
シルクウール
シルクを混ぜて織っているため、光沢感とやわらかさが特徴の生地です。
ほかのウール生地よりも高級感があるため、食事会やショッピング、観劇などのお出掛けに向いています。
モスリン
羊毛をすいて平織りした生地です。温かく蒸れないことから1年を通して着られます。
また、洗濯もしやすいため、ウールのなかでも特に扱いやすい着物です。
発色もよく、大人から子どもまでさまざまな色や柄を楽しめます。
これらのほかに、静岡で生産されている浜松ウールや、東京の八王子シルクウール、サマーウールの一種である京都の西陣ポーラなど、生産地や織り方によって手触りや着心地、色の染め方などが異なります。
いずれの生地も扱いやすく便利ですが、虫が好む素材のため虫食いによる穴が開いたり、お湯で洗濯することによって縮んでしまったりする場合もあるため、管理には注意が必要です。
ウールの着物の買取相場について
着物の買取りでは生地やサイズ、種類などが重要な査定ポイントとなります。
しかし、ウールの着物は新品でも比較的安く売られているため、着物を専門で買取している業者などにおいては、残念ながら高値は期待できないもしくは値段がつかないケースがほとんどです。
しかし、着物の需要は高まっているということもあり、もし「どうしても売りたい!」とお考えならばオークション等を利用するのも一つの方法です。
オークションはインターネットを使用した個人売買となるので現物を見れないので、場合によっては価値の高い品を出品しても安く落札される可能性もあるので注意してください。
反対に、価値の高い逸品は着物専門の買取業者を呼び、直接着物を見てもらうのも良い方法です。
着物の種類によって買取に出す場所を変えてみるのも良いかもしれません。
さて、ウールの着物の話に戻り、実際の買取価格はオークション等では高くても数千円程度での取引が散見されます。
ウールは、生地自体が比較的安いことも買取価格の上昇を見込みづらい理由のひとつですが、虫食いの有無や生地の縮みも価格を左右します。
着る機会の少ない訪問着や振袖などと違って、普段着として出番の多いウールの着物は、それだけ状態が悪くなるのも仕方がないことかもしれません。
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ウールの着物の買取価格についてご紹介しましたが、数百円でも値段がつけばよいほうで、買取り業者によっては値段がつかないケースも多くあります。
これは、生地そのものの価値のほかに古着としての需要の低さが考えられます。
ウールの着物が普段着として親しまれていた時代と違い、現代における着物は「特別な日に着るもの」と考える人が多く、昔のように普段から着物を着て過ごす人は少なくなりました。
そのため、求められる着物も普段着ではなく、訪問着や振袖のほうが自然と多くなります。
絹で織った着物や有名作家がデザインしたものは、新品だと数万円〜数十万円と高価なため、「中古でもいいから少しでも安く手に入れたい」と思う人たちの需要があります。
一方でウールの場合は、新品を安く購入できるので、あえて中古を選ぶ人が少ないことも、買取り値がつかないことがある理由のひとつです。
着物買取を行うバイセルが高値を付けるポイントは、なんといっても「中古市場でどれだけ需要があるか」という点です。
そういった点においてはウールは残念ながら需要がそこまで見込めないため、非常に値段が付きづらい種類の一つといえます。
ウールの着物を買取に出すための3つのポイント
ここまでご紹介したように、ウールの着物はなかなか高値がつきませんが、やはり少しでもよい値段で売りたいものです。
そのためには、値段がつきやすいウールの着物の特徴を知っておきましょう。
以下で、ウールの着物の買取り査定を依頼するにあたって、チェックしておきたい3つのポイントをご紹介しましょう。
保存状態
新品や未着用のものなど、より状態のよいものに高値がつくのは買取りの基本です。
虫食いやシミ、色落ち、カビ、縮みなどがあると価値は格段に下がってしまうため、売りたい着物があれば状態がよいうちに査定に出すことが大切です。
サイズ
あまりに小さすぎる着物や特殊なサイズのものは、需要が少なく値段がつかない傾向にありますが、身丈が160cm以上、裄丈が65cm以上あるものは、買い手のつきやすいサイズに仕立て直せるため、状態がよければ買取りも期待できるでしょう。
デザイン性
着物の場合、10年以内のものであれば比較的新しいと判断され、値段がつきやすい傾向にあります。
ただし、10年以上経った古いものでも、有名作家によるデザインや、花や季節の風物詩など人気の高い色柄だと高値がつくこともあります。
また、帯や足袋、下駄、扇子、草履、かんざしなどの和装小物は、正絹の着物に比べて高値がつくことは低いですが、着物と一緒に査定に出すことで着物の買取価格に上乗せしてもらえる場合があります。
不要な和装小物があればまとめて査定に出すとよいでしょう。
おわりに
今回はウールの着物の買取り相場や注意点についてご紹介しました。
ウールは高値のつきにくい素材ですが、扱いやすさと色柄の豊富さから、幅広い世代に愛されています。
ウールだからといって諦めず、少しでもよい値段で買取してもらえるよう、もし着用する予定がないならば着物が傷んでしまう前に手放すのがおすすめです。
また、買取り業者の多くは無料査定を行っているため、生地の素材がわからない場合も、一度査定を依頼してみてください。
※バイセルではウールの着物の買取が難しい場合がございますので、詳しくはオペレーターまでお問い合わせください。
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