着物に合う沖縄織物を使った小物には何がある?特徴や種類、取り入れ方を紹介!
着物の種類の中でも小物類は、着物を引き立たせる役割を担う重要なアイテムです。
しかしその中でも沖縄県を中心とした琉球の沖縄小物については知らない方も多いのではないでしょうか。
全国には友禅、小紋、紬など、有名な着物はたくさんあります。
同じく沖縄をはじめとした琉球地方名産の着物も数多く存在します。 独特の発展を遂げた琉球地方の着物には欠かせない、沖縄小物について述べていきましょう。
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沖縄小物は独特の美しい模様や色使いが特徴
沖縄小物にも、一般的な着物に見られるような帯締め、羽織紐、袋物などが存在します。
しかし最近では沖縄の着物文化において、国指定の重要文化財や人間国宝も多く存在するため、観光業の一端としての位置づけも相まって、これらの一般的な沖縄小物類以外にも財布やバッグ、ハンカチ、名刺入れ、帽子、タペストリーなど様々な沖縄小物が生まれてきました。
中にはコースターやネクタイ、インテリア製品まで存在します。 これらのほとんどは沖縄名産の着物と同じ布地で製作されています。 琉球地方独特の美しい模様や色使いが特徴です。
沖縄特産の織物を使った小物11選
沖縄特産の織物は、伝統の面だけでなくファッション性も注目されています。この章では、伝統的な沖縄特産の小物11選を紹介します。
紅型の小物
起源は13世紀頃といわれる紅型の小物には、帯留、帯締め、ぞうり留め、はなお草履、きんちゃく袋などがあります。
南国特有の神秘的な美しい染物らしく、鮮やかな黄色や青、大胆な模様が着物の紅型と同じく反映されています。
芭蕉布の小物
糸芭蕉から繊維を取り出し、素材や染料などすべて自然の素材から作られる芭蕉布は100年以上の歴史があり、国の重要無形文化財に指定されています。
その芭蕉布の小物には籠巾着や財布などがあります。
芭蕉布の特徴である生成りの優しい光沢のある色合いと、さらりと張りのある生地がそのまま生かされています。色合いも非常にシンプルです。
与那国織りの小物
身近にある植物繊維素材と植物染料を用いた先染めの織物である与那国織りには巾着やバッグがあります。
縦糸と横糸の組み合わせで無数の模様を生みだす与那国織りらしく、素朴でシンプルな用の美を感じさせます。
宮古上布の小物
沖縄県宮古島で生産される麻織物で、約400年の古い歴史を持つ宮古上布の小物には、飾紐付き小物入れ、財布などがあります。
落ち着きのある装いと色使いの中にも、原料糸に苧麻を使用している宮古上布の着物と同じく統一感のある模様が美しい逸品です。
八重山上布の小物
石垣島において植物性の苧麻の繊維を原料にして織られている麻織物で、琉球王朝時代に人頭税の御用布として琉球王府の監視のもとに精巧な織物として完成したのが八重山上布です。
着物と同じ素材を用いた扇子(せんす)などがあります。夏にぴったりあう涼しげな色合いと雰囲気が八重山上布の特徴です。
琉球絣の小物
600種あまりの多彩な図柄と、爽やかで清涼感のある幾何学模様が琉球絣の大きな特徴です。小物には帯締めや札入れ、財布などがあります。
鮮やかで発色の良い赤や黄色の帯締めや、独特の模様が映える財布は目を引きます。
首里花織の小物
首里花織は、元は士族以上の着衣として用いられました。両面浮花織、手花織、経浮花織、緯浮花織の4種類があり、なかでも人気が高いのが両面浮花織です。
小物としては名刺入れやテーブルマットなどの小物に用いられ、首里花織独特の紋様が小物の存在感を高めます。
ヤシラミー織の小物
細かな縞模様が立体的に見えるヤシラミー織は、かつて首里や那覇では喪服に用いられました。与那国では、明るい色を加えて、祝用の着物としても使われた織物です。
ヤシラミー織の小物には、ストールや巾着などがあり落ち着いた色合いが持つ人の上品さを引き立てます。
読谷山花織の小物
読谷山花織は、15世紀ごろから織られていたとされる歴史が深い織物です。その制作工程には大変な手間がかかるため、琉球王朝では王族や貴族、読谷村の人しか着用できない貴重なものでした。
浮きあがるように織られた色糸の幾何学模様が花のように美しく、立体感が感じられます。
読谷山花織を使用した小物にはネクタイや小銭入れなどがあります。幾何学模様がアクセントとなり、落ち着いた色合いの着物と合わせると相性は抜群です。
南風原花織の小物
南風原町では、明治以降、母から娘へ花織の技術が受け継がれているといわれています。
その南風原花織の特徴は、琉球藍、福木、テカチ染などの植物染料が用いられていることです。華やかな美しさと立体感が見られます。
南風原花織の小物には、蝶ネクタイや草履などがあり、立体感のある生地が上品な印象を与えます。
久米島紬の小物
沖縄県の久米島で生産されている久米島袖は、15世紀の後半にはすでに生産が始まっていたとされ、読谷山花織に並ぶ歴史のある織物です。
紬糸もしくは引き糸を、島内に自生している植物を使った泥染めや草木染めと呼ばれる手法を用いて染めて作られます。素朴な色味と深い色調が特徴的な織物です。
久米島袖を使った小物にはブックカバーやストール、バンダナなどがあり、カラーバリエーションも豊富なので着物の色合いに合わせて小物選びをすることができます。
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上記以外にも読谷山ミンサー、八重山ミンサー、知花花織など、まだまだたくさんの沖縄の着物が存在するので、それに伴って小物もたくさんあります。
琉球の着物は、ものにもよりますが、江戸時代以前からの歴史が古い着物も多く、やはり種類が豊富なのが特徴でしょう。
しかもそれぞれの文化やその場所の特性を生かした発展を遂げてきているので模様や柄、技法一つ一つを見てもそれほど似通っていません。
そのため沖縄小物にもそれぞれかなりの違いが見られます。中には沖縄本島ではなく、その島独自の歴史がある地域も多いため、違いが生まれるのは当然といえます。
とはいえ南国らしく、さわやかで清涼感があり、すっきりと洗練された雰囲気があるのが全体的な特徴といえます。
そのため特に夏にはぴったりのアイテムが多いです。 その時々の気分やライフスタイルに合わせて小物選びを楽しむとよいでしょう。
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