ジャズ初心者におすすめ!レコードで聴きたい名盤
「ジャズに興味があるけど、ちょっと難しそう!」「何から聴いてみたらよいかわからない。」そう思っていませんか。
ジャズはポイントさえつかめば、すぐにでも楽しめ、なおかつ鑑賞することに教養を感じさせてくれる音楽です。
1900年頃にアメリカ、ニューオリンズで生まれたジャズは、その歴史自体がほぼレコードが市場に出回った時代とリンクします。
初めてジャズを聴くなら、その同時代を生きた盟友ともいうべきレコードで聴きたいものです。
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ジャズをレコードで聴く魅力
1900年ころにアメリカで生まれたジャズが、現在のように世界中で愛される音楽になったのも、レコードというメディアの存在抜きでは語れません。
レコードはその時代その時代のジャズを克明に記録して、今なお我々を楽しませてくれています。
ジャズの歴史が約120年として、レコードにかわるメディアとしてのCDが発売される1982年まで、実に80年以上にわたって人々を楽しませてきてくれたレコード。
CDの登場から40年が経ち、さすがにめぼしい演奏は復刻されましたが、ハマればハマるほど気になるマイナーなジャズ演奏は、まだまだレコードを探すしか手に入れることはできません。
せっかく歴史のあるジャズを初めて楽しむのならば、レコードから始めてみたいものです。
ジャズ初心者がレコードを選ぶ時のポイント
ジャズ初心者が、レコードを選ぶべき時のポイントとして、ここでは2つあげておきます。
まずは、書店に並ぶ「ジャズおすすめ名盤紹介」のたぐいの本を参考にするという方法です。
ジャズの場合、いわゆる名盤はどんな趣旨の名盤紹介の本においても外せないものです。
最初はどれでもピンときた本を手にとって、そこで紹介されている名盤を探すことをおすすめします。
2つ目は、自分の直感もしくは好みを信じるというもの。でも実際決めるとなると、失敗したらどうしよう、そう思ってしまいがちです。
そこで、決定のために意外とキーになるポイント、レコードのジャケットで選ぶという方法をお伝えします。
ジャズフリークの世界では、「ジャケ買いにハズレ無し」という格言がまことしやかにいわれています。
ジャケットが見事なレコードは演奏も素晴らしいというのです。
確かに、名盤には惚れ惚れするような名ジャケットが多いもの。ジャケットが良いアルバムは見ているだけで欲しくなってしまうから不思議です。
最近では、なんでも短縮や縮小、整理の傾向にある日常のなかで、レコードを手にすると、その大きさ、以外な重さに新鮮な感動を覚えます。
レコードを聴くという行為は、貴重な時間やコスト、手間がかかりますが、所有の喜びを与えてくれるものです。
機能や結果重視ではなく、心を豊かにするお気に入りの品として、昨今レコードはますますその地位を得たように思われます。
たくさんのレコードの中から、1枚をチョイスする楽しみはベテランになれば、いろいろな情報が入ってきてしまいますが、初心者の方ほど直感が冴えるジャケ買いがおすすめです。
ジャズ初心者におすすめのレコード名盤
ナウズ・ザ・タイム/チャーリー・パーカー
「モダン・ジャズの開祖」アルトサックスのチャーリー・パーカーには直弟子に、後に「ジャズの帝王」と呼ばれるトランペットのマイルス・デイヴィスがいます。
そのマイルスの言葉。「ジャズは、次の4つのワードだ。(ルイ)(アームストロング)(チャーリー)(パーカー)」。
トランペットの先人ルイ・アームストロングと師匠のチャーリー・パーカーだと言い切ったほど心酔していました。
この「ナウズ・ザ・タイム」は表題曲や「コンファメーション」などスタンダードになったオリジナル曲が充実し、巨匠晩年の集大成ともいえるアルバムです。
チェット・ベイカー・シングス/チェット・ベイカー
チェット・ベイカーがこのアルバムを発表した1954年当時は彼こそが帝王マイルス・デイヴィスよりも人気があったトランペッターでした。
しかも、彼がさらにすごいのは、ボーカリストとしても一流で、今でいう二刀流での快進撃を見せてくれました。
このアルバムは、「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」というスタンダード曲の決定版としても有名ですが、他にも通好みの曲が多く、「ジャズ界のジェームズ・ディーン」といわれた伊達男チェットの面目躍如的演奏にあふれています。
ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン/ヘレン・メリル
歌姫ヘレン・メリル畢生の作品。早逝したトランペッター、クリフォード・ブラウンとのこのアルバムほどジャズボーカルの楽しさを伝えてくれるものはありません。
一時、日本に住んでいたこともあるヘレンにとって、これは初アルバム。
なんといっても「ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ」が決定版です。
大きなマイクに向かって熱唱するヘレンのジャケットも有名ですが、実はヘレンはこのジャケットが大嫌いだったそうです。
ラウンド・アバウト・ミッドナイト/マイルス・デイヴィス
後に帝王となるトランペッター、マイルス・デイヴィスの記念すべきメジャーレーベル、コロンビアへのデビュー作。
そのデビューのきっかけは表題曲「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」の、ニューポート・ジャズ・フェスティバルでのマイルスの演奏でした。
マイルスの自伝によると、多くの人がスタンディングオベーションによって称賛してくれて誇らしかったマイルスは、帰りにピアノを弾いていたこの曲の作曲者、セロニアス・モンクにタクシーのなかで、演奏を間違っていたと文句をいわれ、喧嘩になったそうです。
サキソフォン・コロッサス/ソニー・ロリンズ
人によっては「モダン・ジャズ史上の名演」と呼ばれる大傑作。テナー・サックスのソニー・ロリンズは音良し、節良し、リズム良し、と三拍子揃ったジャズテナー界をジョン・コルトレーンと二分する大物です。
この「サキソフォン・コロッサス」は「モリタート(マック・ザ・ナイフ)」の決定的名演として有名ですが、実はロリンズはトランペットを入れたかったそうです。
ところが渋いことで有名なレーベルのプレスティッジが経費削減し、四人での演奏になりました。
結果大正解。ジャズはわからないものです。
ミーツ・ザ・リズムセクション/アート・ペッパー
アルトサックスのアート・ペッパーは奔放なジャズメンとして生きぬき、自伝によると、音楽の志向はもちろん、女性関係や薬、投獄の話まで、その記憶力の凄さにも驚かされます。
この「ミーツ・ザ・リズムセクション」に関するエピソードも、この録音の前に6ヵ月間サックスを吹いていなかったアートが(実際にはその少し前に録音しているという話も)、当時最大級の人気を誇ったマイルス・デイヴィスのバックミュージシャンに気後れしながらも、自分を天才と信じて吹いた結果、名盤になったというものです。
当時のジャズ誌「ダウン・ビート」では最高五つ星の栄誉に輝きました。
セロニアス・ヒムセルフ/セロニアス・モンク
「ビ・バップ」の黎明期にピアニストとして関与し、「モダン・ジャズ」の礎を築いたといえるセロニアス・モンクですが、ではモンクはビ・バップなのか?と問われると少し考えてしまいます。
モンクは独自の世界観、音楽観を持っているのです。
この「セロニアス・ヒムセルフ」には全曲そのモンクのいいたいことが凝縮して、濃厚に聴くものをモンク・ワールドへと誘ってくれます。
ちなみにモンクについて、さる日本のピアニストに聞いたところ「ピアニストとしては下手、音楽家としてはでっかい花丸」だそうです。
ブルー・トレイン/ジョン・コルトレーン
テナー・サックスのジョン・コルトレーンほど音楽が変貌を遂げていったミュージシャンはいないでしょう。
それでもコルトレーンが第一線にいた時期は、1955年から40歳で亡くなる年の1967年まで、12年間しかありません。
そのなかで、この「ブルー・トレイン」は、コルトレーン畢生の名曲名演といって良い傑作。
表題曲「ブルー・トレイン」に始まり、必殺のオリジナル曲の3曲、後半にひっそり置かれたバラード曲「アイム・オールド・ファッションド」の可憐さ、全5曲が奇跡的な名演で彩られています。
共演者のなかでは、当時日の出の勢いのトランペッター、リー・モーガン、が出色。
デザインのうまいレーベルのブルーノートらしいジャケットも最高です。
シーン・チェンジズ/バド・パウエル
「ビ・バップ最高のピアノの名手」と謳われたバド・パウエルによって、モダン・ジャズのピアノの流れは形作られたといっても過言ではありません。
セロニアス・モンクと親しく接し、多くを学んだパウエルが、モンクとは全く違うスタイルを確立したのがジャズのおもしろいところ。
このブルーノートの第5作目「シーン・チェンジズ」は一家での渡欧を前にした気合の入ったパウエルの姿と、ジャケットにこっそり顔を出す息子の愛らしい顔がユニークな人気盤です。
全曲オリジナルという力の入れようですが、なかでも「クレオパトラの夢」はその雰囲気のある題名と演奏共々、今でも話題にのぼることが多い名演です。
タイム・アウト/デイヴ・ブルーベック
このアルバム名や演奏者名を知らなくても、「ズダッズダッズーダー」と聞こえる5拍子のイントロだけで、大ヒット曲「テイク・ファイブ」は、「ああ、あの曲か」とおわかりになると思います。
ジャズの中で、ほんの一握りしかないミリオンセラーアルバムがこれです。作曲者でアルトサックスのポール・デスモンドは、録音のスタジオ入りしたときには、曲のサビと呼ばれる中程の部分しか作っていなかったそうです。
それがミリオンセラーになり、1959年に発表された年から亡くなった77年まで作曲者のポールのもとには毎年少なくない印税が入り続けたそうです。
ワルツ・フォー・デビー/ビル・エヴァンス
バド・パウエル以後、パウエル色一色だったジャズピアノ界に颯爽と登場したのが、ビル・エヴァンスです。
エヴァンスはベーシストとドラマーとの音楽的対話を求め、それに答えうるスコット・ラファロ(ベース)、ポール・モチアン(ドラム)を得て、そのトリオで4枚の傑作を残しました。
そのなかでも、人気のあるのがこのライブ盤の「ワルツ・フォー・デビー」です。
1曲目、「マイ・フーリッシュ・ハート」。小さな店で、「カリン」とグラスの氷の音が入りこみ、なんともいえない寂寥感を感じさせるのが聞き所。
サイド・ワインダー/リー・モーガン
15歳からプロ活動に入った神童トランペッター、リー・モーガンが1963年に久々に放った大ヒット「サイド・ワインダー」は、ジャズ・ロックのはしりとして有名な演奏です。
忙しさにかまけ、自分のスタイルの追求にまで手が回らなかったモーガンは、数年間のブランクに陥ります。
そして、ようやく時代の流れ、ロックを取り入れたジャズ・ロックをひっさげて登場したのがこの「サイド・ワインダー」です。
このアルバムはレーベルのブルーノートのなかでも特に売れたヒット作。当時、ジャズ界では次々と二匹目のドジョウを狙った作品が生まれました。
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モダン・ジャズとレコードの約120年にわたる両者の関係は、いわば切っても切れない仲です。
一時は、メーカーのプレス機械の処分などにより、ほとんど姿を消してしまったレコードですが、最近ではやはりそのデジタルよりも広範囲に音をとらえるアナログの良さが認識され、少しずつファンが増えているようです。
ジャズを初めてお聴きになる、ジャズを初めて自分のものにする折角の機会、一生もののご自身の名盤との出会いを願ってやみません。グッドラック!
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大学在学時ジャズ研に所属、テナーサックスを始める。大学卒業と同時にジャズドラマー石川晶氏のライブハウス恵比寿「ピガピガ」にて活動。1989年、自身のバンドでプロ活動に入る。都内有名ライブハウスで演奏、元ロックバンド「キャロル」のジョニー大倉氏はじめ有名歌手のバックミュージシャンを務める。ジャズ収集家としてはレコード約3,000枚、CD約1,000枚から培ったファンとしての視点と既成観念にとらわれないプレイヤーとしての視点が特徴的。