軍用手票(軍票)の買取相場とおすすめの売却方法をご紹介
戦争時に用いられた「軍用手票(軍票)」は、軍隊が物資調達などのために使われた、政府発行の擬似紙幣です。
お金としての価値がない代用貨幣ですが、コレクター市場では歴史的価値が高く、買取でも人気があります。
本記事では、軍票が生まれた経緯をはじめ、国内外で発行された軍票の代表的な軍票の種類と買取相場をご紹介していきます。
また、古紙幣の売却方法や売る前の売却前に知っておきたい注意点についても解説しますので、初めて古紙幣の売却を検討している方はぜひ参考にしてください。
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「軍用手票」とは
軍用手票は、戦争中に占領下や勢力下にあった国・地域で、軍隊が金銭の代わりに使用していた擬似紙幣です。
主に現地での物資調達の支払いのために用いられ、戦争が終わると軍によって大半が回収されます。
擬似紙幣は今でいう「手形」と似た性質を持つため、戦時中は代用紙幣として利用されましたが、戦争に敗北すればその価値を失い紙くず同然になりました。
軍用手票は「軍票」とも呼ばれる、1815年に勃発した英仏戦争時にイギリスが発行したのが、はじまりとされています。
日本では1877年の西南戦争時に西郷軍が発行した「承恵社札(しょうけいしゃさつ)」「西郷札」が最初の軍票とされています。
その後も、戦争が起こるたびに新たな軍票が誕生しました。
軍票は度々回収されたり価値を失ったりしたため、現存する枚数が少ないです。
そのため希少性が高く、種類によっては高額買取が期待できます。
代表的な「軍用手票」の種類と買取相場
こここからは、日本で発行された代表的な軍用手票の種類と、それぞれの買取相場について紹介します。
種類や保存状態によっては希少価値が高いものも多数ありますので、お持ちの軍票の価値を知る参考にしてください。
※これからご紹介する価格は参考価格であり、実際の買取価格を保証するものではありません。
※ご査定時の市場状況、在庫状況により買取価格が変動する場合ございます。
※お買取相場の価格は未開封の未使用品を想定しています。お品物の状態によって価格が大きく変わる場合がございますのでご了承ください。
承恵社札
1877年の西南戦争の際、西郷隆盛率いる反乱軍が発行した「承恵社札(しょうけいしゃさつ)」は、日本初の軍票手票の1枚です。
士族商社の承恵社と撫育社が、鹿児島県庁を通して発行した証券で、表面には関係機関の印が押されています。
5円・1円・半円(50銭)の3種類が発行されたといわれていますが、5円の承恵社札は発見されていません。
その理由は、発行期間が1年程度と短いうえに、戦争後に日本政府が大半を回収したためです。
「承恵社札」は買取市場においても希少価値が高く、買取相場は「数万円〜数十万円」にのぼることもあります。
西郷札
「西郷札」は、承恵社札の発行後に陥った資金難を解消するため、1877年に西郷軍が新たに発行した軍票です。
以下6種類の額面があり、額面によって色分けされていました。
- ・10円(淡黄色)
- ・5円(鼠色)
- ・1円(浅黄色)
- ・50銭(淡黄色)
- ・20銭(黄色)
- ・10銭(藍色)
また、紙幣でありながらも、布製のお札だったという点も西郷札の面白い特徴です。
西南戦争によって西郷軍は敗北したため、西郷札は価値を失いました。
大半は明治政府によって回収されましたが、西郷隆盛の信望もあって一部は縁起物として珍重されました。
現存する西郷札は限られているため、「数万円〜数十万円」の買取相場が期待できることもあります。
日露戦争軍票
「日露戦争軍票」は、1905年の日露戦争中に用いられた軍票です。
戦地となった満州・朝鮮で使われたため、裏面にハングルで但し書きが記されているのが特徴です。
表面は、明治初期に発行された政府紙幣「明治通宝」のデザインが流用されています。
額面は10円・5円・1円・50銭・20銭・10銭の6種類が発行され、銀貨との交換も可能でした。
戦争に勝利した後は基本的に軍によって回収されますが、記念として持ち帰る者が多かったのも日露戦争軍票の特徴です。
ただ希少価値は高く、「数万円〜数十万円」が買取相場です。
青島出兵軍票
1914年に中国で行われた「青島(チンタオ)の戦い」で発行された「青島出兵軍票」は、希少価値の高い軍票のひとつです。
その理由は、青島の戦いが2ヶ月足らずで終結してしまったため、発行枚数が少なかったことにあります。
日露戦争軍票と同様の額面で6種類あり、総額で約1,200万円分が発行されたという統計もあります。
ですがその大半は回収され、残っているのは約16万円分といわれています。
青島出兵軍票の買取相場は「数万円〜数十万円」で、5円や10円などの高額の軍票は特に希少価値が高く、状態次第では50万円を超えるケースもあります。
日華事変軍票
「日華事変軍票」は、日中戦争中だった1937年〜1945年の間で発行された軍票です。
3年程度で総額で約5億円分もの軍票が流通し、この数字だけでも相当量が出回っていたことが分かります。
また日華事変軍票は以下の通り、6種類存在していたのも特徴です。
- ・甲号
- ・乙号
- ・丙号
- ・丁号
- ・戊号
- ・ろ号
ただ、どの軍票も発行枚数が多かったため希少価値は低めで、買取相場が「数百円〜数千円」程度となっています。
ただ日華事変軍票は図案も多種多様なため、種類の見分けが難しいです。
そのため、持っている軍票が「価値の低いもの」とは断定せずに、まずは古紙幣に詳しい人に見てもらうのがおすすめです。
大東亜戦争軍票
「大東亜戦争軍票」は、第二次世界大戦中に日本が占領していたアジア・太平洋地域で発行されていた軍票です。
世界各地で発行されたため、種類や図柄、単位が違うものが数多く作られました。
たとえば、イギリス領だったマレーシアに発行されていた軍票は「に号券」と呼ばれ、貨幣単位も植民地だったころに使われた「海峡ドル」でした。
種類が非常に多いため、買取相場は数百円から数万円まで幅広く、特に状態や種類によっては高額で取引されることがあります。
在日米軍軍票
「在日米軍軍票」は、日本が敗戦し、GHQ(連合軍総司令)の統治下にあった時代にアメリカ軍から発行された軍票です。
大きく「A号券」「B号券」の2種類があり、A号券は朝鮮地域で、B号券は沖縄で使われました。
額面は1,000円・100円・20円・5円・1円・50銭・10銭の8種類があり、同じ額面でも形状や色が異なる紙幣が発行されたことが特徴的です。
たとえば、同じ100円の額面であっても、正方形や長方形などが出回っていました。
在日米軍軍票は市場でもよく見かける軍票であるため、ほかの軍票よりは価値が見劣りします。
買取相場は「数千円程度」となっており、種類や額面の違いによって細かな買取価格は変わってきます。
バイセルは古銭の買取実績が豊富にございます。
査定経験豊富な査定士が、お客様がお持ちの軍用手票の価値を見極めます。
「使い道がない軍用手票を整理したい」「価値があるかどうか実際に聞いてみたい」などご相談のみでも構いません。
ぜひお気軽にお問い合わせください!
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お申し込みフォームへ「古紙幣専門の買取業者」が最適な売却方法である理由
歴史的な価値がある軍用手票は、売り方次第で高額にもなれば、全く価値のないものとして扱われる可能性もあります。
初めて軍票の売却を検討している方は、「古紙幣買取の知識豊富なバイセル」が最適な方法です。
バイセルでは軍票を含む、過去に流通していた古紙幣や古銭の査定・買取・再販を行っております。
軍票の種類は多種多様で、市場での価値も種類によって大きく異なります。
古銭買取のバイセルなら、軍票の種類はもちろん、相場にも熟知しているため、所有している軍票に関しても納得できる理由を添えて、査定額を提示いたします。
また、出張買取サービスをご利用いただければ、査定士がご自宅へ伺い、その場で軍票の査定・買取までを一貫して行います。
軍票などの売りたい品を店舗へ持ち込む手間がかからず、自宅にいながら便利に買取を済ませられます。
以下の古銭買取専用ページでは、バイセルの古銭買取実績や買取方法などを解説しておりますので、参考にご覧ください。
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古紙幣の売却前に知っておきたい3つのポイント
軍用手票などの古紙幣は、歴史的価値やコレクター価値、そして保存状態な度を加味して買取価格が算出されます。
軍票の買取を成功させるために、押さえておきたい3つのポイントをご紹介します。
- 偽物が紛れている可能性もある
- 持っている古紙幣の種類と買取相場を把握する
- 状態が悪くなる前に早く売りに出す
それぞれ詳しく解説しますので、ぜひ納得のいく買取になるよう参考にしてください。
偽物が紛れている可能性もある
軍票は戦時中の占領地・勢力地で一時的に使われる擬似紙幣のため、つくりが粗悪な場合が多いです。
特に発行枚数が多い日華事変軍票などは、流通していた地域も広範囲であったため、特に偽物が多いと言われています。
また、戦時中に敵国の経済を混乱させるために「謀略札」という偽造貨幣も出回っていました。
偽物だとしても謀略札などの歴史的資料になり得るものであれば、歴史的な価値を評価されることもあります。
「偽物かもしれない」といった不安のある軍票であっても、まずは査定してもらうのが良いでしょう。
持っている古紙幣の種類と買取相場を把握する
買取業者から提示してもらう査定額の理由・根拠の内容を理解するためにも、所有している古紙幣の種類と買取相場をあらかじめ調べておくことが大切です。
最近では滅多にいませんが、中には悪質な業者がおり、相場を大きく下回る価格で買い取ろうとするところもあります。
軍票の買取を納得のいくものにするためにも、買取を決めてしまう前に、業者の買取事例などを参考に自分でもその価値を把握しておきましょう。
状態が悪くなる前に早く売めに売りに出す
軍票は、デリケートな紙や布で作られたものが多く、素材そのものが非常に繊細です。
特に一時的な利用を目的に作られたものが多いため、長期保存に耐えうる頑丈さを持っていません。
古紙幣の買取において、紙幣の保存状態は買取価格に直結する重要な評価ポイントになります。
そのため、現状よりも悪化する前になるべく早めに売りに出すことで、査定額アップに繋がります。
査定に出すまでは、不用意に折り曲げたり直接手で触れたりすることは避け、保存状態に配慮して取り扱いましょう。
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