小川千甕の絵画は買取してもらえる?代表作や高価買取のポイント

小川千甕(おがわせんよう)は、仏画・洋画・漫画など多彩なジャンルを横断して活躍したことで知られる日本画家です。
漫画で培った軽妙で機知に富んだ描写や洋画の色彩感覚などを取り入れた独自の表現は、多くの美術ファンから高く評価されています。
美術品買取市場での取引例は多くありませんが、もし買取に出されれば高い価値がつく可能性は十分にあります。
本記事では、小川千甕作品の特徴や代表作・有名作品に加えて、買取市場での動向、高く評価されやすい小川千甕作品の特徴、小川千甕の絵画を高価買取してもらうためのポイントなどについてご紹介します。
※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。
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目次
小川千甕とは
小川千甕(1882-1971)は、明治から昭和にかけて活躍した日本の画家です。
仏画・洋画・漫画・日本画といった複数のジャンルを横断して活躍した稀有な画家と言えます。
本名は小川多三郎で、雅号の「千甕」は自ら名付けたものです。
「せんよう」と読みますが、俳画や挿絵の際は「ちかめ」という読みでも親しまれました。
これは、小川千甕がかなりの近眼であったことにも由来すると言われています。
1882年に京都で生まれた小川千甕は15歳で仏画師の北村敬重に弟子入りし、日本画の基礎を学びました。
一方で、20歳からは洋画家の浅井忠(あさいちゅう 1856-1907)に師事して西洋画も学んでいます。
さらに、20代半ばごろには京都市立陶磁器試験場で陶磁器の絵付けにも従事していました。
28歳で上京すると、雑誌「ホトトギス」や「太陽」で漫画・挿絵を発表するようになります。
都会的でユーモアあふれる作風が受け、一躍人気作家となりました。
30代に入るとヨーロッパへ遊学し、フランスで巨匠・ルノワール(Pierre-Auguste Renoir 1841-1919)にも面会するなど改めて絵画を研究します。
そして、帰国後は日本美術院(日本画の研究・振興を目的とする美術団体)に出品するなど、本格的な日本画家としての活動をスタートしました。
晩年には自由な境地を求め、詩や書と絵画を融合させるスタイルの南画(文人画)に没頭しました。
88歳で亡くなるまで精力的に活動を続け、数多くの名作を残しています。
小川千甕の作品の種類
小川千甕は日本画家とはいうものの、1つの枠には収まらない多彩な画業で知られています。
- 日本画(南画)…掛け軸・屏風絵・版画など
- 西洋画(油彩画)…風景画や人物画など
- 漫画や挿絵…雑誌に掲載されるスケッチや漫画
- 陶磁器の絵付け
絵画のほかにも、松尾芭蕉や与謝蕪村に傾倒し、書・随筆・和歌・俳句にも通じていました。
このことが晩年に没頭した南画の世界にもつながっていたと言えるでしょう。
小川千甕は、いわゆる「純粋芸術」と「大衆文化(漫画・挿絵)」の境界を軽々と飛び越えて活動した、マルチクリエイターの先駆者とも言える存在です。
小川千甕の作風
このような1つの枠に収まらない多彩な活動が、小川千甕の作風にも表れています。
小川千甕の日本画は、仏画の精密さ、洋画の色彩感覚、南画の自由な筆遣いが混ざり合った独自のモダンな作風であると言えます。
特に晩年の南画では、迷いのないダイナミックな線と余白を活かした構成と洒脱な表現が光ります。
さらに、漫画や挿絵で培った軽妙で機知に富んだ表現が、どのジャンルの作品にも通底して存在しています。
小川千甕作品は買取してもらえる?高く売れやすいポイントとは
幅広い活動の経験からくる独自のモダンな作風や軽妙で機知に富んだ表現などから、小川千甕の日本画には多くの美術ファンからの高い人気があります。
美術品買取市場での取引例は多くありませんが、買取市場に出てきた場合には高い価値がつく可能性があるでしょう。
小川千甕作品の中でも高く評価されやすいのは、晩年に手掛けた洒脱な日本画です。
中でも掛け軸作品は扱いやすいこともあり、需要を集めやすい作品の形式であると言えます。
小川千甕だけでなく、絵画の買取では有名作家の作品ほど買取相場が高くなりやすい傾向があります。
以下の各ページでは、有名作家の作品を中心とした日本画の買取相場や、高く売るためのポイントといった買取情報について記載してございます。
参考までにぜひご参照ください。
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小川千甕の代表作
幅広い活動の経験からくる独自のモダンな作風や軽妙で機知に富んだ表現で知られる小川千甕の絵画は、多くの美術ファンを魅了しています。
ここでは、小川千甕の絵画の中でも特に人気の高い、代表作と言うべき作品についてご紹介します。
柳緑花紅(りゅうりょくかこう)
「柳緑花紅」(1970)は、小川千甕が晩年に手掛けた、長年の画業の到達点とも言える名作です。
京都国立近代美術館に所蔵されています。
タイトルの「柳緑花紅」とは、「柳はありのままに緑であり、花はありのままに赤い。
その自然の姿こそが真実であり、悟りの姿である」という意味の禅語です。
小川千甕が晩年にたどり着いた、「作為を捨てて自然体で描くこと」を象徴したタイトルと言えます。
そのため、上手く描こうとすることから解き放たれた、まるで子供が描いたような無垢で力強い線による「稚拙の美」が大きな特徴になっています。
描かれているのは、町や緑や花などが見える春の風景です。
具体的にどこかの場所を描いたというよりは、春という季節が持つ生命力を象徴するものとしての風景だと言えるでしょう。
画面の中にある瑞々しい緑と鮮やかな紅色は、春の喜びを感じさせます。
田稼秋景(でんかしゅうけい)
「田稼秋景」(1967)は、小川千甕が80代半ばという晩年に手掛けた、円熟味あふれる掛け軸作品です。
長野県の松本市美術館に所蔵されています。
描かれているのはタイトルの通り、田仕事をする秋の風景です。
小川千甕が繰り返し描いたモチーフの1つに「働く農民の姿」がありますが、「田稼秋景」はその集大成と言えます。
画面は全体として秋の収穫時を思わせる落ち着いた色調をしていますが、その中に実りの喜びを感じさせるような明るさがあります。
遠景には色づいた山があり、ゆったりとした農村の広がりを感じさせます。
また、漫画家としてのキャリアも持つ小川千甕らしく、描かれる人物の動きにはどこか可愛らしくてユーモラスな雰囲気が漂っています。
また、「柳緑花紅」と同じく、無垢で力強い線による「稚拙の美」が見られる点も、小川千甕らしい特徴と言えます。
西洋風俗新大津絵(せいようふうぞくしんおおつえ)
「西洋風俗新大津絵」(1914-1915)は、小川千甕がヨーロッパ留学から帰国した直後に制作された、木版による20枚1組の連作です。
長野県の松本市美術館、福島県立美術館などに所蔵されています。
「大津絵」とは、江戸時代に滋賀県の大津宿周辺で売られていた、素朴でユーモラスな風刺画のことです。
小川千甕の「西洋風俗新大津絵」は、西洋で目にしたパリのカフェやベニスのゴンドラなどのハイカラな題材を、あえて大津絵特有の太い線と単純化された色彩で描かれているのが特徴です。
「西洋の題材を日本の伝統的な感性で笑い飛ばす」ような、小川千甕の遊び心が表れた作品群だと言えます。
連作中の具体的な作品としては、
- ベニスのゴンドラ
- パリの辻待馬車の馭者
- マルケンの少女
- モンマルトルの酒場
- ロンドンの警官
などがあります。
まだまだある小川千甕の有名作品
これまでに挙げたもののほかにも、小川千甕にはまだまだ多くの有名作品・人気作品があります。
| 不尽能高嶺 | 西遊画帖 | 東京写生画帖 | 甲州紀行画巻 | 朝明の霞 |
| 孔雀明王像 | 晩帰 | 田人 | 良寛踊る | 洛陽清水寺春花景 |
| 牧童 | 田舎楽 | 山秋拾遺 | 農耕 | 洛西花の寺 西行桜 |
| 天保九如 | 日盛 | 酔翁亭図 |
また、ここに名前のない作品であっても、小川千甕の絵画作品であれば保存状態などの条件によって高く買取される可能性があります。
お持ちの小川千甕作品の具体的な価値については、ぜひ1度バイセルの無料査定でお確かめください。
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お申し込みフォームへ小川千甕の絵画を高価買取してもらうためのポイント
軽妙で機知に富んだ表現、特に晩年の無垢で力強い線による「稚拙の美」などで知られる小川千甕の絵画は、多くの美術ファンから支持されています。
では、そんな小川千甕の絵画を少しでも高く売るためにはどのようなポイントに気をつければ良いでしょうか。
小川千甕作品を含む絵画の買取において、より高く買取してもらうために知っておきたい3つのポイントをご紹介します。
- 綺麗な状態で保存しておく
- 鑑定書などの付属品を揃えておく
- 入手経路などの来歴を明確にしておく
綺麗な状態で保存しておく
小川千甕を含む絵画の買取では、保存状態が良好である(制作当時の状態をなるべく保っている)ほど高く買取されやすい傾向があります。
反対に、ひび割れ、退色、シミ、シワ、カビ、傷、破れ、タバコの臭いがあるなど保存状態が悪いと、その分だけ買取価格は下がってしまいます。
小川千甕のような有名作家の場合には多少の経年劣化があっても買取してもらえる場合も多いですが、高価買取の可能性は低くなってしまうでしょう。
作品を良い状態に保つためには、専用の袋や箱で保護する、直射日光を避けて風通しの良い場所で保管するなどの工夫をしてあげましょう。
鑑定書などの付属品を揃えておく
小川千甕のような有名画家の作品をより高く売るためには、作者のサインや鑑定書・保証書といった、作品の価値を示す付属品の有無が重要な役割を果たします。
小川千甕作品の場合、画面の左下などに「千甕筆」、晩年の作品では「千甕叟筆」などの署名と朱色の印章が入っているものが多いです。
これらのサインや印章は作品の品質と信頼性を示す重要な証拠になるため、買取市場における信頼性が増すことで多くの需要を集められます。
鑑定書も同様の効果があり、付いていることで作品の価値を証明できるため買取市場における信頼性が増します。
これらがあることで、より高い価格での買取につながる可能性があります。
鑑定書・保証書などの付属品がある場合には、作品本体と併せて大切に保管しておきましょう。
入手経路などの来歴を明確にしておく
小川千甕をはじめとした絵画の査定では、買取市場における作品の信頼性のために「どこで手に入れたか」「いつ購入したか」「誰から譲り受けたか」など購入に至るまでの背景が確認されます。
例えば「業界で信頼されている専門店で購入した」「小川千甕の縁者が所有していた」などの来歴は、作品の価値を判断するうえでも重要な情報になります。
そして、その来歴を証明する書類等があればさらに信憑性が増し、買取市場における信用度が増すことでより高く売れるかもしれません。
入手した経路や時期、過去に所有していた人物といった記録がある場合には、処分せずに大切に保管しておきましょう。
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