リシャールミルの最高額モデルと高値がつく理由!人気モデルやブランドの特徴も解説

2024.06.18

時計買取 コラム
リシャールミルの最高額モデルと高値がつく理由!人気モデルやブランドの特徴も解説

高級腕時計と聞くと、数百万円から、高いものでは千万台を超える有名ブランド時計をイメージする人が多いでしょう。

リシャールミルの時計はそのイメージをはるかに上回り、超高級といっても過言ではない高値で販売されています。

数千万円のモデルは当たり前のように存在し、億を超える価格で販売されているモデルも珍しくありません。

この記事では、リシャールミル時計の特徴や高値で取引されている理由、歴史的モデルを紹介します。

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※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

リシャールミルとは

リシャールミルとは、圧倒的高価格帯でありながら世界中でファンを獲得しているスイスの超高級腕時計ブランドです。

多くのラグジュアリーブランドでのマネージャー経験をもつリシャール・ミル氏が立ち上げたブランドで、創業者の名前がブランド名になっています。

腕時計市場においては、「ヴァシュロン・コンスタンタン」、「オーデマ・ピゲ」、「パテック・フィリップ」といった世界三大腕時計ブランドが高級時計としてイメージされやすいでしょう。

3つのブランドには100年以上続く歴史と、高い格式があるという共通の特徴があり、価格帯としては平均単価で200万~500万円のモデルが多くなっています。

一方、リシャールミルの創業は2001年で、歴史という観点では老舗ブランドに遠くおよびません。

リシャールミルは歴史の長さではなく、若いブランドらしい特殊性と、従来では考えられなかったさまざまな挑戦をすることで、腕時計業界での勝負に挑みました。

現在では「時計界のF1」とも呼ばれ、一躍注目される存在となっています。

チャリティオークションで高値を記録したリシャールミル時計

リシャールミルでは、2011年の東日本大震災を受けて以来、継続的にチャリティオークションを開催しています。

2018年開催のオークションでは、「RM 11-03 オートマティック フライバッククロノグラフ マクラーレン」のプロトタイプが41,882,764円という超高額で落札されました。

オークションのために世界でたった1本だけ製作された特別モデルには、スペインとベルギーのF1レーサーのサインがプリントされたということです。

なおRM 11-03 オートマティック フライバッククロノグラフ マクラーレンの通常モデルは、2018年から販売が開始されました。

通常モデルは税込価格2,343万円で、500本の限定販売となっています。

オレンジカラーが目を引く本モデルには、フライバッククロノグラフ、アニュアルカレンダー、ビッグデイトの3機能が搭載されています。

リシャールミル時計にここまでの最高額がつく理由

 リシャールミル時計にここまでの最高額がつく理由

リシャールミルは、桁違いの高価格帯でありながらなぜ多くの支持を得ているのでしょうか。

ここからは、リシャールミルがいわゆる高級腕時計と一線を画している理由を解説していきます。

超富裕層がターゲット

まず、リシャールミルは世界の上位1%にあたる超富裕層をターゲットとしていることが挙げられます。

上位1%の超富裕層は世界の資産のうち約40%を保有しているとされ、価格に見合うクオリティのものであれば、お金を出し惜しみすることはありません。

ターゲットを極限まで絞り込み、求められる性能やデザインを徹底的に追求して時計づくりを行なっていることが、多くのファン獲得につながっているといえるでしょう。

従来とはかけ離れた独自のビジネスモデル

前述のとおり、リシャールミルではごく限られた層をターゲットとしてビジネスを展開しているため、ビジネスモデルも独自路線を突き進んでいます。

低コストで大量生産し、中・高所得者を狙う手法とは反対に、「コスト度外視」「限定生産」「超高額」の時計を提供することで、市場における競争優位性を獲得しました。

時計製造への情熱と妥協なき態度

リシャールミルでは、ブランドの根幹となる理念として「エクストリーム・ウォッチ―過激・極端な時計―」を掲げています。

2001年の創業以来、この理念を曲げることなく妥協なき時計づくりに打ち込んできた結果、時計界のF1と評されるまでになりました。

「最先端技術の搭載」、「強烈で芸術的なデザイン」、「堅牢で使いやすい時計」の3点にこだわり、すべての時計で手作業による仕上げと組み立てが行なわれています。

素材のイノベーション

リシャールミルの時計は最先端の素材と技術を用いて作られており、前代未聞の軽量性と機能性を備えています。

宇宙産業やレーシングカー開発など、革新的な業界で使われる素材を意欲的に取り入れ、独自の新素材開発にも躊躇することがありません。

すべてのパーツを最高品質のものでそろえることにより、究極のエクストリーム・ウォッチが完成するといえるでしょう。

また、ネジや歯車などの内部パーツも、鉄や真鍮ではなくカーボンやチタンで作られており、リシャールミル時計の圧倒的パフォーマンスに寄与しています。

リシャールミル時計の歴史的モデル

 リシャールミル時計の歴史的モデル

リシャールミルは大量生産を行なわない一方で多くのモデルを発表しており、2023年時点で製造したモデルは80以上にのぼります。

以下から、一部モデルの特徴と価格を紹介します。

RM 001 トゥールビヨン

リシャールミルの第一号モデルとして、17本限定で販売された記念すべき時計です。

発表の場では、その耐久性を証明するため、創業者自ら時計を地面に叩きつけたというエピソードが残っていることからも、新ブランドへの自信がうかがえるでしょう。

この時計を皮切りに、リシャールミルの躍進がスタートしました。

  1. 発売年:2001年
  2. 税込価格:1,900万円

・RM 005 オートマティック

リシャールミルは瞬間切り替えデイト表示機能を搭載した初めての自動巻きモデルです。

腕の動きが少ないときは巻き上げ効率を上げ、動きが多いときは巻き上げ効率を下げる「可変慣性モーメントローター」を搭載しており、この機構で特許を取得しました。

  1. 発売年:2004年
  2. 税込価格:484万円

・RM 007 オートマティック

「リシャールミルの世界に女性が存在しないことはありえない」との考えから生まれた、リシャールミル初となるレディースモデルです。

フォルムの美しさや手首へのフィット感、最新技術にこだわって作られた、衝撃にも極めて強い自動巻き時計となっています。

  1. 発売年:2005年
  2. 税込価格:616万円(2007年発表「RM007オートマティックレディース」の価格です)

・RM 056 ジャン・トッド

リシャールミル時計のなかでも圧倒的高価格を誇るモデルです。創業者の長年の友人であるジャン・トッド氏の名前を冠して、世界で限定3本のみ発売されました。

ベゼルやミドルケース、ケースバック、リューズはサファイアクリスタルで作られ、究極の耐久性を実現しています。

  1. 発売年:2016年
  2. 税込価格:2億4,750万円

・RM 11-05 オートマティック フライバック クロノグラフGMT

ベゼル(時計の外枠)部分にリシャールミルの独自素材「グレーサーメット」を使用した、140本限定で販売されているモデルです。

サーメットはダイヤモンドの硬度とチタンの軽量性を併せもつため丈夫で軽く、傷が付きやすいベゼル部分にも適しています。

グレーカラーのサーメットとブルーのベルトがスタイリッシュな印象です。

  1. 発売年:2020年
  2. 税込価格:2,992万円

おわりに

リシャールミルは、億を超えるモデルも存在する超高級腕時計ブランドです。

いわゆる高級時計と呼ばれるほかのブランドとは桁違いの価格帯でありながら、創業当初より世界中のファンを魅了し続けてきました。

これはターゲットを明確に絞り込み、ファンの心をつかむ妥協なき時計づくりを続けてきた結果といえるでしょう。

購入することは簡単ではありませんが、新素材や最新技術を時計づくりに盛り込んでいくスタイルで、今後も私たちをワクワクさせてくれるはずです。