糊無し切手も買取はしている?買取価格への影響とは?

- のりなしの切手も買取可能ですか?
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- のりがついていない切手が自宅の引き出しからでてきました。価値はありますか?
この切手の裏側に付いている糊のことを「裏のり」と呼び、現行の切手には必ずついています。
しかし、過去には糊が付いていない通称「糊無し切手」というのもが存在していました。
なぜ糊無し切手が流通していたのか、そして糊無し切手をコレクションしており買取に出す際のコツを解説したいと思います。
糊無し切手とは?
糊無し切手は大きく分けて第二次昭和切手・第三次昭和切手・第一次新昭和切手の3種類に分けることができます。
それぞれの特徴をみていきましょう。
第二次昭和切手
1945年(昭和20年)の戦時中に発行された切手です。
1941年(昭和16年)に太平洋戦争が開戦し、1945年に終戦しましたが、戦後の日本は窮困状態になり、食料などの物資確保が厳しかったという背景があります。
物資などのほとんどが徴兵された工兵の為に戦地へ送られていたこともあり、糊の原料となるじゃがいもの澱粉確保が難しかったそうです。
このような為に、糊がない状態で切手が発行されておりました。
第三次昭和切手
1945年8月1日を発行の告示日としていましたが、戦時中ということあり告示日に発行されなかったという背景をもった切手です。
同年にポツダム宣言による降伏文書へ調印した大日本帝国。これにより敗戦国となり、貧困状態が続くことが余儀なくされました。
物資が不足している状態が続いた為、第二次昭和切手と同様に、切手は糊無しを発行するしかありませんでした。
第三次昭和切手の特徴としては、目打と糊がないことです。主に3銭〜10銭の切手のことを指します。
また、切手の用紙は3種類あり、白紙・灰白紙・粗紙に分けられます。
灰白紙の特徴として「狭すかし」という印刷方法があります。
通常は3本の雲形波線が縦方向に3本入っているのですが、「狭すかし」は4本入っています。
これはすかしを入れる際に金型の並べ方を間違えた為という説が有力です。
第一次新昭和切手
戦後初めて発行された切手シリーズです。
第二次、第三次昭切手は図案が軍隊モノというのが特徴的でした。
第一次昭和切手になってからは、「梅花模様」や「法隆寺五重塔」のような美しい風景を採用するようになりました。
まだ時代背景として貧困な社会情勢は変わっておらず、切手の糊が製造できるまで復旧してはいませんでした。
後に誕生する第二次昭和切手から切手の糊が復活することになります。
また、この糊無し切手シリーズは国民から使い勝手の悪さを主張する声が多く、政治の中枢でもある国会でも言及された過去をもっています。
糊無し切手の買取について
たまたま糊無し切手を所持しており、使用する機会がほとんど無い場合は有効活用する為に、切手の買取実績があるところにまずは査定に出してみることをお薦めします。
糊無し切手はその名の通り、切手の裏面に糊が付いていないので使用する上で一般的に不便です。
現代では糊付きが当たり前なので、糊無し切手を使用する場合はハガキ1枚出すにも糊を用意しなくてはいけなくなります。従って、進んで糊無し切手を使用する人は限りなく少ないでしょう。
では、現代で糊無し切手を使う需要がないのに、糊無し切手をそもそも買い取ってもらえるのか?という疑問が生じると思います。
糊無し切手は、日本の社会情勢の影響を受けて、致し固く発行された切手です。
つまり、限られた期間でしか発行がされていないということです。
発行数も限られますので、切手コレクターに取ってはお宝というわけです。
糊無し切手の買取実績があるところには経験豊富な査定士がいますので、糊無し切手が不要になったら査定してもらうのが良いでしょう。
不要な切手の買い取りなら、切手買取でおなじみのバイセルへぜひご相談ください。
未使用切手の糊無しの場合の買取価格
糊無し切手が最後に発行されたのは第二次世界大戦後の食糧難の時代です。
その後、糊の原料の一部であるじゃがいもの澱粉が充足するようになった為、糊付きの切手が通常となります。
つまり、限られた期間でしか発行されることが無かった未使用の糊無し切手が美品に近ければ近いほど、切手コレクターに需要があるので価値が高くなる可能性があるということです。
例えば、折れ目がついていない、汚れや染みが無い、色褪せていないなどの条件をクリアする必要があります。
ただし、特定のコレクターにしか需要がない為、市場に糊無し切手が多く出回ると買取価格は下がる可能性がありますので、まずは無料の査定をしてもらうことをお勧めします。
糊無しでも高価買取される切手
昭和切手の3種類(第二次昭和切手・第三次昭和切手・第一次新昭和切手)は比較的に高値になりやすい傾向があります。
ただし、前項でも触れましたが、切手の状態で買取金額は変わってきますので注意が必要です。
色褪せ・折れ目・毀損などがある場合は昭和切手と言えど、過度な期待はしないほうが良いでしょう。
切手の買取価格を下げないために
切手の買取価格が下がることを極力避ける為のポイントをご紹介します。
切手が変色しないようにする
切手は太陽光に弱いという特徴があります。
光を浴びすぎると「ヤケ」といい、切手の表面が色褪せを始めてしまい元の色合いに戻すことは不可能に近いでしょう。
極力、スタンプブックのように切手を保護できるものに入れておきましょう。
切手が汚れたり、破れたりしないように保護する
切手は少しでも汚れたり、破れてしまうと価値が極端に下がる傾向があります。
余程のプレミア切手であればまだしも、普通の切手で状態の悪いものを欲しがる方は少ないでしょう。
前述したスタンプブックなどで丁寧に保管することでその切手の価値を維持させることをお勧めします。
糊が落ちないように保管する
切手が経年劣化などで糊が落ちてしまった状態をのり落ちというのはご説明しました。
中には、本来の状態に切手を戻す為に別の糊を塗る「リガム」という方法を使う人もいます。
これをやると見栄えは確かに良くなるのですが、経験豊富な査定士はすぐにわかります。
逆に切手の価値を下げる行為とも言えるので絶対に行わないようにしましょう。
切手は保存・保管状態で価値が大きく変わる場合があります。
美品の状態であれば、一回査定してもらって現在の価値を確認してみるのも良いのではないでしょうか。
思いにもよらない査定額に出会えるかもしれません。
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