レコードの寿命はどのくらい?ダメージになる原因や長持ちさせる方法を解説!
レコードはCDよりも仕組みがデリケートです。
手入れをしない、取り扱い方を間違えると寿命を早めてしまいます。
また、レコード針も使える時間がある程度決まっており、交換せずに使っているとレコード盤の傷つける原因になりかねません。
ですが、手入れと取り扱い方次第では寿命を延ばせます。
本記事はレコードの寿命を短くしてしまう原因をはじめ、レコード針や盤の寿命を延ばす方法をご紹介します。
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目次
レコードの寿命を短くしてしまう原因
レコードは日々の手入れや取り扱い方法が正しければ長く楽しめるでしょう。
大きな傷や割れ、歪みがなく、さらに溝がしっかり残っていれば何十年も聴くことができるといわれています。
ですが、取り扱いを間違えてしまうとレコードの寿命を早めてしまいます。
ここではレコードの寿命を短くしてしまう原因をいくつかご紹介します。
・レコードの傷
・レコードについたホコリや汚れ
・湿気によるカビ
・熱による歪み
レコードの傷
レコードには盤面にV字型の溝があり、その溝の形状で音の情報を記録します。
レコード針が溝に沿って反時計回りに回転することで、音の情報を振動として拾い、スピーカーで音を大きくして音楽を再生する仕組みです。
そのレコードの表面、特に溝の始まり部分に傷がつくと、レコード針が溝の奥に届かなくなり音の情報が拾えません。
いわゆる音飛びが発生し、正常に音楽の再生ができなくなります。
レコードについたホコリや汚れ
レコードは静電気を起こしやすく、細かいホコリが付着しやすいです。
盤面にホコリや皮脂汚れが付着するだけでも、再生時にノイズが生じたり、音質の劣化を招いたりします。
さらに、レコード針に汚れが引っかかって再生できなくなる場合があります。
CDと比較してもレコードは溝の形状で音の情報を直接記録しているので、ホコリや皮脂汚れは天敵なのです。
湿気によるカビ
レコードを湿度の高い場所に保管しておくと、盤面にカビが発生することがあります。
レコードを長期間保管する場合、特に保管場所には注意が必要です。
熱による歪み
レコードは熱によって形状が変形しやすい性質の樹脂です。
直射日光が当たる場所や熱源の近くで保管すると、レコード盤が歪んだり、溝が溶けたりとレコード盤の劣化につながります。
レコード盤が歪むと、再生時にレコード針が波打って正常に再生できなくなり、溝が溶けた場合には音飛びやノイズの原因になります。
レコード針の寿命と交換するタイミング
レコードは手入れをすると長持ちしますが、針は消耗品なので寿命を迎える前に交換しましょう。
針を交換しないまま使うと、レコード盤を傷つけたり、音が歪むようになったりします。
ここでは種類別にレコード針が使用できる時間の目安と、レコード針の寿命の見分け方を説明します。
レコード針が使える時間の目安
レコード針には丸針や楕円針など様々な形があります。
それぞれの寿命の目安は以下の通りです。
・丸針
一般的な音域を再生するモデル。寿命の目安は約200時間。
・楕円針
高音域の伸びがあるモデル。寿命の目安は約150時間。
・S楕円針
楕円針と比べてより忠実に信号を再生するモデル。寿命の目安は約400時間。
・無垢針(ダイヤモンド針)
音に癖のないモデル。寿命の目安は約200時間。
・シバタ針
4chサウンドとして再生できるモデル。寿命の目安は約400時間。
・SAS針
高音および低音の再現性に優れたモデル。寿命の目安は約500時間。
針の寿命の見分け方
レコード針を交換するタイミングは以下の通りです。交換前にチェックしてみてください。
・音質が悪くなってきたら
・音飛びが起きるようになったら
・レコード針の先端に光を当て反射が強くなってきたら
針を交換する前に試してみよう
また、音質が悪いときや音飛びが起きる場合は以下の要因も考えられます。
当てはまる場合はレコード針を交換する前にこちらを改善しましょう。
・レコードと針についたホコリをとる
・レコードプレーヤーを水平に設置する
・レコード針の針圧(しんあつ)が低くなっているので調整する
針圧調整のやり方
針圧調整の手順は以下の手順でできます。
・トーンアームを水平にして針圧をゼロにする(ゼロバランス調整)
・バランスウェイトをつまみながら回して、トーンアームを水平にする
・その際に針を下げて、アンチスケーティングダイヤルもゼロにして針を浮かせる
・針圧のダイヤルをゼロに戻す
・バランスウェイトを回しながら針圧を設定し、針がターンテーブルについたのを確認する
・ゼロに設定したアンチスケーティングダイヤルも針圧ダイヤルと同じ数値に調整する
レコードの寿命は日々の取り扱い方で変わる!長持ちさせる方法とは?
日々の手入れや取り扱い方法が正しければ、レコードは孫の代まで楽しめます。
レコードに大きな傷や割れ、歪みがなく、溝がしっかり残っていれば、半永久的に聴くこともできるといわれています。
ただし、手入れを怠るとレコードにホコリや汚れがつきやすくなり寿命が縮みます。
レコードの多くはホコリを吸着しやすい塩化ビニールでできており、表面に指が触れたり皮脂が付いたりするとカビの原因になります。
お持ちのレコードの状態を定期的に確認して、ホコリや皮脂汚れがついていたら落としておくと長持ちするでしょう。
さらに、湿気の多い場所ではカビや歪みが生じる場合があるので、レコードの保管場所に気を配ることも大切です。
ここではレコードを長持ちさせる方法を紹介します。
定期的にレコードの汚れを落とす
レコードを聴いたあとはクリーナーなどでホコリや皮脂を取り除きましょう。
静電気防止剤入りのクリーナーを使うと静電気によるホコリの付着も防げます。
レコードを適切な場所で保管していても、ホコリが入り込んでダメージを受ける場合がありますが、定期的に手入れをすることで劣化を遅らせることはできます。
詳しい手入れの仕方はバイセルのこちらの記事をご覧ください。
レコードを内袋に入れて、静電気を帯びるようになったら交換する
ほとんどのレコードには盤面を保護する内袋が付いてきます。
レコードを保管する際は内袋に入れておくと、汚れの付着や傷の発生を防げるでしょう。
内袋の素材には紙やビニールがあります。
紙製の内袋は湿気によるカビの発生やホコリの付着が気になる場合があるので、ビニール製の内袋がおすすめです。
ビニール製の内袋が静電気を帯びるようになってきたら、新しい内袋に交換するとよいでしょう。
レコードジャケットにも外袋をかぶせる
レコードを保管する際には内袋に入れ、レコードジャケットに収納します。
レコードジャケットはほとんどが紙製のため、そのままでは傷や色あせになりやすいです。
そのため、レコードジャケットにはビニールの外袋をかぶせるのがおすすめです。
レコードジャケットの外袋には、市販されているビニールカバーを使用しましょう。
収納する際には、ジャケットの口が下になるように入れると、ジャケット内部へのホコリの侵入を防げます。
レコードを立てて保管する
レコードは平積みをしないで必ず立てて保管しましょう。
本棚にしまうときはレコードが斜めにならないようにブックスタンドで支えるなど、垂直な状態を保つことでレコードの歪みを防げます。
直射日光や湿気を避ける
レコードは高温多湿の環境に弱いです。
直射日光の当たる場所や暖房などの熱源の近くに保管すると歪んでしまいます。
また、外気温と近い窓側、押し入れなどにレコードを保管していると、室温との差で結露が生じてカビの原因になりえます。
できるだけ日陰や涼しい場所に保管するのがおすすめです。
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