シャンパンに賞味期限はある?適切な保存方法と何年飲めるのかを解説
「シャンパンに賞味期限はある?」
「シャンパンは何年ぐらい持つ?」
「シャンパンの保存方法を知りたい」
家にお酒のコレクションがある、シャンパンを貰う機会があったなどで、このような疑問をお持ちの方もいるかもしれません。
結論から言えば、シャンパンには賞味期限はありません。
ただし、適切な保存方法を守らなければ、品質が劣化して味や香りが楽しめなくなってしまう場合があります。
シャンパンの正しい保存方法やシャンパンの飲み頃、お持ちのシャンパンが劣化してしまっているかどうかの見分け方などを解説します。
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目次
シャンパンに賞味期限はない
シャンパンのラベルをよく見てみると、賞味期限の表記がないことが分かります。
実は、シャンパンには賞味期限はありません。
アルコール度数の高いお酒は、アルコールの殺菌作用によって腐りにくいためです。
多くのシャンパンのアルコール度数は11%〜12.5%と比較的高く、食品衛生法でもシャンパンのようなアルコール飲料は賞味期限の記載を省略していいと定められています。
ただし、「賞味期限がない」ことは「劣化しない」ことを意味していません。
シャンパンは味や風味に関してはデリケートなお酒であり、美味しく飲める期間は保管場所の温度や湿度といった環境に左右されやすい特徴があります。
保存状態が悪いと1年足らずで味や風味が損なわれてしまう可能性もありますから、保存方法は非常に重要であると言えます。
シャンパンとはシャンパーニュ地方のスパークリングワイン
シャンパンとは、フランス北東部にあるシャンパーニュ地方で作られたスパークリングワインのことです。
シャンパンという名称は、フランスのワインに関する法律であるAOC法(原産地呼称管理法)に規定された条件を満たしたもののみ名乗ることができます。
そのため、他の地方で生産されたスパークリングワインは「シャンパン」を名乗ることができません。
これはシャンパンの品質を一定に保つためで、シャンパンを名乗るものには必ずラベルに「Champagne」と表記することが義務づけられています。
シャンパンの飲み頃はグレードによって異なる
シャンパンには賞味期限はありませんが、「美味しく飲める期間」にはある程度の法則があります。
それは、「カーヴ(ワインの貯蔵庫)での熟成期間と同じ」という法則です。
なお、シャンパンのグレードは一般的には以下の3つに分かれています。
- ノンヴィンテージ…熟成期間1~2年
- ヴィンテージ…熟成期間3~5年
- プレステージ…熟成期間7~10年
熟成年数が長いほどグレードが高いとされ、価格も高くなりやすいです。
この熟成年数に対応して、それぞれのグレードのシャンパンの飲み頃は以下のようになっています。
ノンヴィンテージ | 出荷後1〜2年 |
---|---|
ヴィンテージ | 出荷後3〜5年 |
プレステージ | 出荷後7〜10年 |
出荷後の美味しく飲める期間が熟成年数と対応しているわけです。
したがって一般的に、シャンパンは熟成年数が長いほど長期保存がしやすいということになります。
シャンパンの適切な保存方法
シャンパンの味や風味を保つためには、適切な方法で保存することが重要です。
ここでは、シャンパンを保管するうえで気をつけたいポイントと、具体的な保管方法についてご紹介します。
また、開封済みのシャンパンの保存についても解説します。
シャンパンを保存するうえでの注意点
未開封のシャンパンを保存する際には、以下のような点に注意する必要があります。
- 保管場所の温度は12~15℃がベスト
- 保管場所の湿度は70~75%がベスト
- コルクを乾燥させない
- 直射日光を当てない
- におい移りに注意する
- 振動を避けるようにする
適切な温度や湿度の環境でないと、シャンパンが変質して味や風味が変わってしまう可能性があります。
直射日光も同様で、シャンパンの変質や液面低下の原因になってしまいます。
また、コルクが乾燥すると隙間ができてしまい、空気に触れて中身が酸化してしまう恐れがあります。
においの強い食べ物などと一緒に保管すると、シャンパンににおいが移って風味が変わってしまう可能性があります。
振動を与えると泡が大きくなり、味わいが鋭く、また舌触りも荒いものになってしまいます。
シャンパンのおすすめの保管方法
これらの点をクリアするためには、以下のような保管方法が良いでしょう。
- ワインセラーで横に寝かせて保管する
- ワインセラーがない場合は冷蔵庫の野菜室で新聞紙などでボトルを包んで保管する
- においが強いものとシャンパンを一緒に保存しない
- 振動を与えないように丁寧に扱う
適切な温度と湿度、そして直射日光を避けるという点で、やはりワインセラーを使うのが便利です。
ワインセラーがない場合の代替方法としては、冷蔵庫の野菜室で新聞紙などでボトルを包んで保管する方法があります。
どちらの場合も、横に寝かせて保管することでコルクの乾燥を防ぐことができます。
におい移りを避けるためには、においが強い食品などと同じ場所での保管は避けましょう。
振動はなるべく与えないように丁寧に扱うとともに、たとえば「宅配便でシャンパンを届けてもらった」といった振動を避けられない場合には、気泡を落ち着かせるために1~3ヶ月程度落ち着かせる期間を作ると良いでしょう。
開封済みのシャンパンの保存方法
開封済みのシャンパンは、コルクを抜いて空気に触れてしまっているため、基本的に保存はできません。
味や風味、気泡を損なわないためには、その日のうちに飲み切ってしまうのがベストです。
飲みきれないという場合には、シャンパンストッパーやシャンパンセーバーなどできちんと栓をしましょう。
ただしきちんと栓をしても、開封済みのシャンパンの保存は2日〜3日程度が限界です。
なおその際、ボトル残量が多いほど炭酸は抜けにくいです。
そのため、残りが少ない場合には、容量の小さいボトルに移し替えて保存するという方法もあります。
シャンパンの故郷フランスの伝統的な保存方法として「小さな銀のスプーンの柄をボトルにさしておく」というものがあるそうですが、これによって泡が抜けにくくなるという科学的な根拠はありません。
シャンパンの劣化を見分けるポイント
シャンパンには賞味期限はありませんが、長く保管しているうちに劣化してしまうケースはあります。
では、お持ちのシャンパンが劣化しているかどうか見分けるにはどうすれば良いでしょうか。
以下のようなシャンパンは、劣化してしまっている可能性があります。
- キャップシールや金具に汚れやサビがある
- 量が減っている
- 色が変わっている
- 異臭がする
キャップシールや金具に汚れやサビがある
シャンパンのキャップシールや金具に汚れやサビがある場合には、液漏れを起こしている可能性があります。
シャンパンはコルクに加えて金具があるため液漏れはしにくいのですが、保管場所の温度が高い場合などには液漏れしてしまう場合があります。
実際に液漏れしているかどうかは開封してみないとわかりませんが、劣化の可能性を疑って対処しましょう。
量が減っている
未開封なのにもかかわらず量が減っている場合、液漏れや蒸発などが起こっている可能性があります。
液漏れや蒸発は、シャンパンを高温下で保存しているのが大きな原因になります。
高温で長期保存していると、ボトル内の空気が膨張し、コルクが変形してしまいます。
液漏れや蒸発が起こっている場合は、中身も空気に触れているため、味が劣化している可能性も高いです。
色が変わっている
液体の色が通常よりも濃くなっている場合は、劣化している可能性があります。
年代物のシャンパンは熟成の過程で色が濃くなるケースがあるため、多少の変化は問題ありません。
ただし、1〜2年ほどしか経っていないにもかかわらず、茶色っぽく変化している場合は劣化している可能性が高いでしょう。
未開封かつ保存期間が短いシャンパンが変色している場合には、酸化が進んでしまっていると考えられます。
異臭がする
シャンパンが劣化すると、開封した際にツンとした臭いがするケースがあります。
以下のような臭いを感じた場合は飲むのを避けましょう。
- カビっぽい臭い
- 獣臭
- 湿った段ボールのような臭い
- 酸っぱい臭い
いくらアルコールに殺菌作用があるといっても、このような臭いがある場合には健康に害がある可能性があります。
無理に飲むとお腹を壊すことにもなりかねないため、注意が必要です。
まとめ:シャンパンには賞味期限がないので10年前のものでも飲める
シャンパンには賞味期限はありません。
アルコール度数が比較的高いシャンパンは、未開封で適切に保存していれば「腐る」ということがないためです。
- ワインセラーで横に寝かせて保管する
- ワインセラーがない場合は冷蔵庫の野菜室で新聞紙などでボトルを包んで保管する
- においが強いものとシャンパンを一緒に保存しない
- 振動を与えないように丁寧に扱う
このような正しい方法で保存していれば、シャンパンは10年前のものでも20年前のものでも飲むことができます。
実際に、製造から20年以上経っているシャンパンも、むしろ希少性のある高価なものとして市場に流通している場合があります。
シャンパンは適切に保管し、芳醇な香りやきめ細かな泡立ちなど、シャンパン本来の美味しさを楽しんでください。
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おまけ:シャンパンのおいしい飲み方
最後に、シャンパンをよりおいしく飲むためのおすすめの飲み方をまとめました。
シャンパンを飲む際はぜひ参考にしてみてください。
飲むときの温度は4~8℃がおすすめ
シャンパンを保管する際には12~15℃の温度がベストなのですが、飲むときにはもっと冷やして4~8℃にするのがおすすめです。
シャンパンのきめ細かな泡立ちを活かすためです。
冷やすには、シャンパンクーラーに1/3ずつ水と氷を張り、その中にボトルのネックの部分まで瓶を沈めておきましょう。
25~30分程度で飲み頃の温度になります。
冷蔵庫で冷やす場合は、3時間程冷やすと飲み頃の温度になります。
早く冷やしたい場合でも、冷凍庫で冷やすのは風味や品質が損なわれてしまいますのでやめましょう。
栓を抜く時はコルクを飛ばさない
シャンパンの栓抜きと言えば、「ポーン」という音とともにコルクが飛ぶ様子を思い浮かべる人も多いかもしれません。
しかし、実はこれは適切な栓抜きの方法ではありません。
コルクを飛ばすのは危ないですし、シャンパンが吹き出てしまう恐れのある開け方になってしまいます。
シャンパンの栓を抜く際には、
- 1. キャップシールをはずす
- 2. ナプキンをかぶせてコルクの上部を親指で押さえながら留め金を緩める
- 3. コルク上部を押さえながらボトルの底部分をゆっくりと回す
こうすることで、ボトル内のガス圧を利用しながら穏やかに開封することができます。
コルクを飛ばさないように、音を出さないように栓を抜くのがポイントです。
グラスはどう選べば良い?
シャンパンを余すところなく楽しむには、やはり専用のシャンパングラスを使うのがおすすめです。
そして、シャンパングラスには大きく分けて、細長い形状の「フルート型」と、口径の広い「チューリップ型」とがあります。
このうち、シャンパンのきめ細かい泡立ちを楽しみたい場合にはフルート型が、香りを楽しみたい場合にはチューリップ型が適していると言われています。
お持ちのシャンパンの特徴や、好みの楽しみ方にあわせてグラスを選ぶと良いでしょう。
また、グラスに注ぐシャンパンの量は、だいたいグラスの2/3までが良いとされています。
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