留袖を売りたい!買取相場と売るときのポイントをご紹介
留袖は披露宴などの式典で着用するので、冠婚葬祭用に1枚はお持ちの方は多いでしょう。
「着付けが面倒で披露宴にはドレスを選んでしまう」などの理由で箪笥に眠らせていません。
留袖は有名作家が作ったものが多いため、条件次第で高く売れる可能性があります。
本記事では不要になった留袖を納得して売るポイントと買取相場をご紹介します。
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お申し込みフォームへ※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。
留袖とは?
留袖は、上半身に模様がなく裾に描かれた着物です。
地色が黒い「黒留袖」と地色が黒以外の「色留袖」の2種類あり、色によって格や着用シーンが異なります。
ここでは黒留袖と色留袖の異なる点をご紹介します。
黒留袖
黒留袖は新郎新婦の母親や親族が着る第一礼装で、披露宴以外の公的な儀式にも適しています。
ドレスコードは金、銀、白の礼装用の小物や白の半衿、長襦袢、足袋を合せます。
黒留袖は、裾に金箔が施された豪華絢爛な絵羽模様が特徴です。
絵羽模様とは着物を広げると1枚の絵に見えるように描かれ、柄が縫い目で途切れないようになっているため、製作に手間の掛かります。
また、地域や家柄によって昔から使われている家紋を背中、両袖、両胸の5つ入れる場合があります。
色留袖
色留袖は第一礼装の次の格である略礼装着で、披露宴や入学式、卒業式などで着用します。
色留袖を切る場合、家紋を5つ入れると第一礼装で、両袖と背中に3つ入れるとカジュアルな場所でも着られます。
留袖の歴史
留袖は、振袖の袖を短く詰めて縫ったところから始まりました。
江戸時代の風習で、女性は18歳になって結婚した後に着ていた振袖の袖を短く仕立て直して、身八口を縫い留めていました。
しかし、袖を切るとは「縁を切る」を想像するので縁起が悪く、「袖を留める」から「留袖」に名前が変わっていきました。
明治時代から大正時代の婚礼の儀式で薄い色は演技の悪いとされており、花嫁は最も濃い色である黒地に5つ紋を入れた振袖を着て、角隠しを被ったスタイルが主流でした。
江戸時代の後半からは現在のように、裾だけに模様を入れた黒地の着物に5つ紋を入れた着物が第一礼装として定着しました。
ちなみに、左右の衿下から裾に模様が描かれた黒地に5つ紋が入った着物は「江戸褄(えどづま)」とも呼ばれていました。
芸者の座敷着で着られており、現在でも名残が残っています。
留袖の買取相場
留袖が高価なのは知っていても、査定では価値がつくのかを知らない方は多いでしょう。
着物か帯かなどによって買取相場が異なり、留袖だからといって必ず高く売れるわけではありません。
査定士は保存状態、作家名、産地、素材、大きさ、中古市場での需要度などから適切な金額を提示します。
売却するなら留袖の価値を理解してくれる買取業者を選びましょう。
バイセルは全国から数千点以上の着物買取の実績があり、価値を熟知している査定士が多数います。
こちらの記事にはバイセルの買取事例を掲載していますので、お持ちの留袖がどれくらいの価値があるのかを参考にしてみてください。
留袖を納得して売るためのポイント
同じ留袖でも高く売れるものと売れないものがあります。
査定で高く評価してもらうには複数の条件がそろっていなくてはいけません。
留袖を納得して売るためのポイントを主に2つに分けてご紹介します。
- ・有名作家の着物
- ・保存状態が良い
有名作家の着物
有名作家の中でも「人間国宝に認定されている」「現在でも根強い人気がある」「亡くなっていて生産されないため希少性が高い」などが当てはまる場合は高く売れる可能性が上がるでしょう。
留袖の作品でも知られている有名作家の一部をご紹介します。
山田貢
山田貢(みつぎ)は友禅の人間国宝保を持している染色家です。
叔父の紹介で15歳の時に、名古屋の松坂屋で友禅の制作をする中村勝馬に師事しました。
そこで手描き友禅や模様部分をロウで防染して染色する「ろうけつ染め」を学んで友禅作家として独立し、代表作となる友禅染着物「夕凪(ゆうなぎ)」や友禅訪問着「波」を発表しました。
友禅着物の「美香里」、点連線糸目友禅着物「凪」、よろけ麻布染屏風「ともえ文」などの有名な作品が多数あります。
森口華弘
森口華弘(かこう)は友禅の人間国宝保持者で、紫綬褒章を受章した染織家です。
29歳に友禅職人として独立してからは、手描き京友禅の糸目糊や堰出し(せきだし)などのほか、蒔絵から着想を得た蒔絵技法など独自の技法を生み出しました。
その卓越した技術が評価されて第2回日本伝統工芸展と朝日新聞社賞などの多数の賞をもらいました。
留袖は桃色のような地色で梅を表現した「菊と梅」や「春宵賦(しゅんしょう)」など 製作した着物は留袖以外にも、蒔糊友禅訪問着、駒織縮緬(ちりめん)地友禅訪問着、染名古屋帯などがあります。
百貫華峰
百貫華峰(ひゃっかんかほう)は現役で活躍する加賀友禅作家で、文部科学大臣賞や日展などの受賞歴があります。
代表作は、2014年に出雲大社の権宮司(ごんぐうじ)である千家国麿(せんげくにまろ)と婚約した高円宮典子妃が結納の席で着用していた訪問着などです。
訪問着以外にも黒留袖や色留袖の作品も多数あります。
保存状態が良い
留袖は保存状態が良いと高く買い取ってもらいやすいです。
日焼け、汗染み、変色、退色、シワ、カビ、臭いがない状態の着物は珍しく、有名作家の作品や種類などによっては高値になる可能性が上がるでしょう。
査定前に箪笥から出して状態を確認しておくことをおすすめします。
湿気を飛ばすだけでも臭いが取れますし、ホコリや白カビなら拭き取るだけでも留袖の状態が良くなります。
ただし、留袖は正絹でできているため自宅での洗濯ができません。
汚れが酷いと査定金額は下がってしまいますが、無理やり擦り落とすと汚れがめり込んでしまうのでそのまま査定に出しましょう。
証紙と一緒に査定に出す
作家が作った着物には証紙がついてきます。
証紙とは着物を購入した際についてくる保証書のようなもので、作家名や産地、組合名などが書かれています。
例えば、百貫華峰だと加賀友禅振興協会が発行した証紙が発行されています。
品質が保証されている証になるので、中古市場でも買い手がつきやすくなります。
なくても査定金額がつきますが、あった方が査定での評価が高くなるでしょう。
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