瑛九の絵画の買取価格は高い?代表作や高価買取のポイントを解説

瑛九の絵画の買取価格は高い?代表作や高価買取のポイントを解説

瑛九(えいきゅう 本名:杉田秀夫)は、前衛的な手法で描かれた抽象表現で有名な洋画家・現代美術家です。

挑戦的な姿勢で制作し続けた自由な表現には熱狂的なファンも多くおり、美術界でも高く評価されています。

美術品買取市場でも瑛九の絵画は非常に人気が高く、高価買取されるケースも少なくありません。

本記事では、瑛九作品の特徴や代表作・有名作品に加えて、買取市場で高く売れる理由、高く売れやすい瑛九作品の特徴、瑛九の絵画を高価買取してもらうためのポイントなどについてご紹介します。

※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。

瑛九とは

瑛九(1911-1960)は、宮崎県生まれの日本の洋画家・現代美術家です。

油絵版画・写真など、表現技法を問わず挑戦的な姿勢で制作し続けたことで知られています。

宮崎県宮崎市で眼科医の息子に生まれた瑛九は、わずか14歳で高等学校を中退して上京し、日本美術学校(現・東京藝術大学)に入学して絵画の道に入ります。

しかし絵画教育に疑問を感じ、日本美術学校を1年経たずして退学すると、その後は美術評論を執筆しながら独学で芸術活動に専念します。

そんな中で、写真機を使わずに感光紙の上に直接物を置いて光を当てる「フォトグラム」という技法と出会ったことが、画家・瑛九にとって大きな転機となりました。

この技法で対象を写し取った作品を「フォト・デッサン」と名付け、1936年に作品集「眠りの理由」を刊行し、画家・瑛九はデビューを果たします。

第二次世界大戦後には、フォト・デッサンだけでなく、版画や油絵など様々な表現方法の作品を意欲的に発表しました。

また、既存の公募展に頼らない活動を目指し、1951年には後輩画家の泉茂(いずみしげる 1922-1995)らと「デモクラート美術家協会」を創立します。

「誰でも参加できる自由な美術」を目指したこの活動には、多くの美術家が参加しました。

しかし、参加した美術家たちが各分野で功績を残すようになると、デモクラート美術協会が新たな権威になってしまうことを危惧し、瑛九自ら解散を選択しています。

瑛九がいかに「自由な美術」を追求し続けたことかが伺えるエピソードだと言えるでしょう。

そんな前衛的で自由な表現にこだわった瑛九には熱狂的なファンが多く、美術館にも多くの作品が所蔵されるなど、価値の高い作品も多いです。

2006年に放送されたテレビ東京「開運!なんでも鑑定団」で瑛九の絵が鑑定された際、5000万円の値がついたことは大きな話題となりました。

瑛九の作風

瑛九が得意としていたのは、シュールレアリズム的な前衛美術です。

技法的にもフォト・デッサンなど、従来の型にとらわれない斬新な作品を多く手がけています。

晩年には、油絵の点描による抽象表現に没頭するなど、時期ごとに独自の作風を追及していきました。

瑛九の作品の種類

瑛九の作品で評価が高いのは油彩の肉筆画が多いですが、そのほかにも様々な種類の作品を制作しています。

作品の数としても多いのが、リトグラフ・エッチング(銅版画)などの版画作品です。

版画作品は比較的希少性が低いことから扱いやすく、美術品買取市場でも多く取引されています。

そして、フォト・デッサンは瑛九に特徴的な種類の作品です。

写真の技術を生かして幾何学的あるいは幻想的なイメージを表現しているのが特徴と言えるでしょう。

瑛九作品の買取価格は高い?高く売れやすいポイントとは

瑛九の前衛的で実験的な美術作品には熱狂的なファンも多く、美術品買取市場でも高い人気があります。

美術館に収蔵されているものなど貴重な作品も多くありますが、比較的希少性の低い版画作品などは、買取市場でも活発に取引されています。

瑛九作品の中でも美術品買取市場で高く買取されやすいのは、一点物である肉筆の油彩画、および版画の原画です。

中でも、瑛九の芸術が円熟期を迎えた1950年代の作品は人気が高く、買取価格も高くなりやすいと言えます。


瑛九だけでなく、絵画など美術品の買取では有名作家の作品ほど買取相場が高くなりやすい傾向があります。

以下の各ページでは、有名作家の作品など西洋画や現代アートの買取相場、高く売るためのポイントといった買取情報について記載してございます。

参考までにぜひご参照ください。



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バイセルでの絵画の買取実績は?

バイセルには、西洋画や現代アートをはじめとした絵画の買取実績が数多くございます。

以下の各ページでは絵画の買取相場や、バイセルでの実際の絵画買取例について記載してございます。

参考までにぜひご覧ください。

瑛九の代表作

瑛九の前衛的で自由な精神が息づいた作品は多くの美術ファンを魅了し、美術品買取市場でも高い支持を集めています。

ここでは、買取市場で出会うことのあるものから美術館に所蔵されているものまで、瑛九の代表作をご紹介します。

眠りの理由

「眠りの理由」(1936)は、瑛九の知名度を大きく上げることになった初期の代表作と言えるフォト・デッサン集です。

刊行は限定40部で、制作年代が古いこともあって非常に希少な作品となっています。

10枚組の作品集として発表された「眠りの理由」の収録作品では、幾何学的な形や幻想的なイメージが捉えられているのが特徴で、シュルレアリスムの影響が見られます。

幾何学的な図形や有機的なシルエットによる光と影の幻想的な世界は、その後の瑛九の前衛的な活動の原点とも言えるものになりました。

田園B

「田園B」(1959)は、瑛九が晩年に没頭した油彩の点描による抽象画で、晩年の代表作です。

瑛九の出身地である宮崎県立美術館に所蔵されています。

「田園B」では、画面全体に無数の細かい点が敷き詰められており、光の粒子が飛び散るような、幻想的な世界が描かれています。

故郷である宮崎の風景を心象的に表現したと言われています。

瑛九の油彩画における最高傑作の一つとして評価されており、抽象画の到達点ともいえる傑作です。

つばさ

「つばさ」(1960)は瑛九の絶筆となった油彩画で、瑛九の芸術活動を締めくくる重要な作品です。

宮崎県立美術館に所蔵されています。

「つばさ」は縦259cm×横181.8cmという、瑛九の作品の中でも特に大きなサイズの作品です。

大きな画面全体にびっしりと施された点描は圧巻で、無数の小さな色が重なり合うことで奥行きと複雑さを持つ抽象的な空間を生み出しています。

色彩は暖色と寒色が混じり合い、まるで光が画面の中で躍動しているかのようにも感じられます。

燃え盛る炎、宇宙の星々など、抽象的ゆえに見る人の心にさまざまなイメージを喚起させます。

「つばさ」は瑛九が命を賭して完成させた渾身の集大成であり、瑛九の芸術への情熱と生命力が凝縮された傑作と言えるでしょう。

まだまだある瑛九の有名作品

これまでに挙げたもののほかにも、瑛九にはまだまだ多くの有名作品・人気作品があります。

ともしびひよこ森の二人海辺の孤独
黄と黒若葉のリズム人の顔成長線描
池と水鳥人魚蟻のあしあと光の幻想白い輪
かたちAbstractionメガネUntitledマッチの軌跡
カメラれいめい動物園  

ここに名前を挙げたような瑛九作品をお持ちなら、保存状態などの条件によって高く買取される可能性があります。

具体的な価値については、ぜひ1度バイセルの無料査定でお確かめください。

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瑛九の絵画を高価買取してもらうためのポイント

前衛的で自由な表現で支持を集める瑛九の絵画は、美術品買取市場でも高い需要があります。

では、瑛九の絵画を少しでも高く売るためにはどのようなポイントに気をつければ良いでしょうか。

瑛九作品を含む絵画の買取において、より高く買取してもらうために知っておきたい3つのポイントをご紹介します。

  1. 綺麗な状態で保存しておく
  2. 鑑定書などの付属品を揃えておく
  3. 入手経路などの来歴を明確にしておく

綺麗な状態で保存しておく

瑛九を含む絵画の買取では、保存状態が良好である(制作当時の状態をなるべく保っている)ほど高く買取されやすい傾向があります。

反対に、ひび割れ、退色、シミ、シワ、カビ、傷、破れ、タバコの臭いがあるなど保存状態が悪いと、その分だけ買取価格は下がってしまいます。

瑛九のような有名作家の場合には多少の経年劣化があっても買取してもらえる場合も多いですが、高価買取の可能性は低くなってしまうでしょう。

作品を良い状態に保つためには、専用の袋や箱で保護する、直射日光を避けて風通しの良い場所で保管するなどの工夫をしてあげましょう。

鑑定書などの付属品を揃えておく

瑛九のような有名画家の作品をより高く売るためには、作者のサインや鑑定書・保証書といった、作品の価値を示す付属品の有無が重要な役割を果たします。

瑛九作品の場合、油彩画なら作品の右下などに「Q Ei」という署名と、制作年が併記されていることが多いです。

版画作品では、「Q Ei」の署名に加えてエディションナンバー(限定版の番号)が記載されていることが多くなっています。

これらのサインやエディションナンバーは作品の品質と信頼性を示す重要な証拠になるため、買取市場における信頼性が増すことで多くの需要を集められます。

鑑定書も同様の効果があり、付いていることで作品の価値を証明できるため買取市場における信頼性が増します。

これらがあることで、より高い価格での買取につながる可能性があります。

鑑定書・保証書などの付属品がある場合には、作品本体と併せて大切に保管しておきましょう。

なお、瑛九作品について信頼度の高い鑑定機関としては、東美鑑定評価機構鑑定委員会が挙げられます。

入手経路などの来歴を明確にしておく

瑛九をはじめとした絵画の査定では、買取市場における作品の信頼性のために「どこで手に入れたか」「いつ購入したか」「誰から譲り受けたか」など購入に至るまでの背景が確認されます。

例えば「業界で信頼されている専門店で購入した」「〇年△月に××博物館に貸し出した」などの来歴は、作品の価値を判断するうえでも重要な情報になります。

そして、その来歴を証明する書類等があればさらに信憑性が増し、買取市場における信用度が増すことでより高く売れるかもしれません。

入手した経路や時期、美術館への貸出履歴といった記録がある場合には、処分せずに大切に保管しておきましょう。

瑛九作品を売るなら買取実績豊富なバイセルへ

瑛九の絵画の買取をお考えなら、骨董品買取のバイセルにお任せください。

バイセルは日本全国で骨董品・美術品などの買取サービスをご提供し、たくさんのお客様・リピーター様からご指名をいただいてまいりました。

バイセルの査定士は、高い専門知識と豊富な査定経験を生かして、瑛九作品をはじめとした絵画1点1点の価値をしっかりと見極め、正確に鑑定します。

バイセルの出張買取ならお電話1本、手数料完全無料で日本全国への出張買取に対応しております。

「試しに価値がどれくらいか聞いてみたい」「傷や汚れがあって売れるか不安」といった場合にも無料でご相談いただけます。

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