志村ふくみの着物・帯の買取相場と高く売るコツ
- 志村ふくみの着物を持っています。売ったらいくらになりますか?
- 保存状態や種類により買取価格が変わりますので一度拝見いたします。お電話・メールよりお問合せ下さい。
- 母から志村ふくみの着物を譲り受けました。価値ってありますか?
志村ふくみは、90歳を超えた今でも精力的に作品の創作や、技術の伝承を行っている染織家です。
1990年には重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されるほどの美しい着物を世に発表してきました。
人気のある作家ですので、コレクターも多数存在する志村ふくみの着物ですが、一体どのくらいの価値があり、何に注意をして着物買取をすればよいのかなど、気になるところがあるのではないでしょうか?
今回のコラムでは、志村ふくみの半生を振り返りながら、着物の特徴について触れます。
その後に、より高く着物を買い取ってもらうためのコツや買取相場についてもご紹介いたします。
志村ふくみの着物をお持ちでしたら、今回の内容を参考に買取を検討いただければと思います。
お問い合わせ・無料相談はこちら
電話から相談する
0120-612-773
通話料無料・24時間365日受付中
メールから相談する
お申し込みフォームへ※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。
志村ふくみとは?
志村ふくみは、1924年(大正13年)生まれの御年90歳を超える現役の女性着物作家です。
染織家でありながら、随筆家としての一面も併せ持っています。
彼女は1924年(大正13年)に滋賀県近江八幡市に生まれ、わずか2歳の時に養女として出され幼少期を叔母のもとで生活を送ることとなります。
その後、結婚と離婚を経験し2人の子供をもつシングルマザーとして生きていた志村ふくみは、31歳の時に染織と出会い、徐々にその技術を学びます。
染織を学び始めて4年後の1957年(昭和32年)には第4回日本伝統工芸展への初出品で入選を果たし、その後も朝日新聞社賞や文化財保護委員会委員長賞などを受賞しました。
農村の手仕事とされていた紬織の着物を芸術の域へと高めたことが評価を受け、1990年(平成2年)には重要無形文化財保持者(人間国宝)の保持者に認定されるまでに至りました。
人間国宝になった後も勢力的な活動を続け、2013年(平成25年)に娘で染織作家の志村洋子とともにArs Shimura(アルスシムラ)を設立しました。
芸術体験を通して学べる場を提供し、自身の技術を後継者に伝えることにも尽力しています。
志村ふくみの着物の特徴と代表作
志村ふくみの着物の特徴は、「紬織り(つむぎおり)」や「草木染め(くさきぞめ)」の技法を用いて着物を制作することです。
志村ふくみは、もともと民藝運動の先導者であった柳宗悦(やなぎ よしむね)の影響を受けて染織を学んでいた実母のもとで染織技術を習得しました。
彼女は民藝運動の考えである「自然の素材を用いること」「日常使いにこだわる」などの創作方針に共感をし、自身の作品にそれらの考えを反映していきました。
志村ふくみの着物の特徴である紬織りと草木染めの技法についてと、それら技法を用いた彼女の代表作をご紹介いたします。
志村ふくみの着物の特徴:丈夫な仕上がりとなる「紬織り」
「紬織り」とは紬糸で織られた絹織物のことを指し、蚕の繭から糸を繰り出して、撚(よ)りをかけて丈夫に仕上げた糸で平織(ひらおり)をつくり、平織の生地から作られたのが『紬織り』の着物です。
平織とは経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を交互に組み合わせて織られた織物のことです。
紬織りの特徴は、撚りをかける際に糸の太さが一定せずに節があるため、織上がりの風合いがざっくりとして手作り感があることです。
着るごとに絹のつやが出てくるので、独特の経年変化を楽しむことができます。
また、紬織りは撚りをかけた丈夫な糸で織られた平織の生地で織られるため、丈夫で染めやすいのも特徴です。
紬織りは木綿などでも着物は織られますが、志村ふくみの着物は総じて絹(正絹)から作られる絹織物です。
志村ふくみの着物の特徴:天然の色素で着物を染める「草木染め」
「草木染め」はその名の通り、草木などの天然の色素を使って染められる、伝統工芸品などにも用いられる染色技術のひとつです。
草木染めでは様々な色素がふくまれている草木を染料として用いるため、奥行きがありながらも素朴な色合いを持った着物が仕上がるのが特徴です。
また志村ふくみの制作する草木染めでも、野山から採取した草木で染めた糸が使われています。
工房を京都・嵯峨野(さがの)という嵐山近くに置き、工房の庭に咲く草木を染料にすることも多いと言われています。
志村ふくみは草木染めを「草木が抱く色をいただく」と表現するなど、自然に対して真摯に向き合って着物を制作していることが伺えます。
志村ふくみが人間国宝と評価されたのも、自然への畏敬の念をもって自身の草木染めを日々模索し、表現し続けたための結果でしょう。
志村ふくみの代表的な着物
志村ふくみの代表的な作品は、1960年(昭和35年)に制作された「紬織着物 七夕」や、1985年(昭和62年)「紬織着物 おだまき」などです。
彼女が生み出す色彩は「志村の色」と評され、どちらの作品も草木染め特有の絵の具などの染色では表現できないような色合いが、見る人を魅了します。
例えば「紬織着物 おだまき」は、4月5月に青紫色の花を咲かせる苧環(おだまき)をイメージして作られた作品です。
青紫色の縦と横にのびる格子柄で、苧環が咲く春の情景が表現されています。
志村ふくみの着物の相場と損をしないための買取方法
志村ふくみは人間国宝ということもあり、テレビや雑誌でも紹介されるなど、染織職人のなかでも非常に有名で人気があり、彼女の作品のファンであることを公言する有名人も多く存在します。
そのため、非常に人気がある志村ふくみの着物は高い価格で取引がされながらも、すぐに買い手が決まってしまうほどです。
人気のある志村ふくみの着物の相場と、買取をする際に損をしないための買取方法についてご紹介します。
志村ふくみの着物の買取相場は?
志村ふくみの着物は、過去の着物市場の買取相場を見ると約15万円となっています。
志村ふくみ作品には落款や証紙などがないので、たとう紙など本人が作ったことを証明できるものがあれば、高額での買取が期待できるかもしれません。
しかし、着物にシミやカビが発生している、締め跡が残っているなど状態が悪いと価値が下がるので買取価格に影響する可能性があります。
買取価格は参考程度に留めておき、実際に着物買取のプロに査定を依頼して買取価格をつけてもらいましょう。
※上記は参考価格であり、実際の買取価格を保証するものではありません。
※ご査定時の市場状況、在庫状況により買取価格が変動する場合ございます。
※お買取相場の価格は未開封の未使用品を想定しています。お品物の状態によって価格が大きく変わる場合がございますのでご了承ください。
着物買取のバイセルの査定に出そう
もし、お手元の志村ふくみの着物をリサイクルショップや古着屋に出してしまっては、志村ふくみの価値を正確に判断される可能性は低く、適正な価格で取引することは難しいでしょう。
なぜなら、リサイクルショップや古着屋などでは着物に関する知識を持ったお店の人が少なく、適正な鑑定・査定が行われることは非常に希です。
そのため、市場よりも安い価格で買い取られてしまう場合があるでしょう。
やはり価値のある志村ふくみの着物ですから、専門的な知識を持ったバイセルの査定士に査定依頼をしましょう。
専門的な知識を持った査定士とは、着物の査定と買取を行っている着物の買取業者などです。
バイセルは無料で着物査定を行っているので、お持ちの着物の価値を把握するためにも、一度査定に出し、買取価格を把握しておくのも一つの方法です。
志村ふくみの作品を高く売るコツ
志村ふくみの着物にはコレクターがいるほど人気のある着物です。
そのためリサイクルショップや古着屋など、査定士が着物に対する知識が豊富ではない可能性がある業者にみてもらうことはお勧めできません。
必ず着物の価値を把握している着物買取業者に査定依頼をするようにしましょう。
査定においても、いくつかのポイントを知っていればより高い値段で着物を買い取ってもらえる可能性が上がります。
ここからは志村ふくみの作品を高く売るコツをお伝えします。
売る前に必ず現在の価値を見極めてもらう
新品の状態でも販売価格に幅がある志村ふくみの着物です。
お持ちの着物の価値をご自身でも把握しておくためにも、一度は着物の知識を持った業者に鑑定してもらうことをオススメします。
着物の状態にもよりますが、振袖や訪問などの制作に時間と労力が掛かる作品ほど買取価格も高くなる傾向にあります。
しかし、着物の専門的な知識がないと適正な価値を判断して値段をつけることはできません。
着物を扱っているバイセルであれば、日々多くの着物や帯を査定しているため、確かな着物への知識と査定技術を持っています。
有名な志村ふくみの作品であったとしても、着物に対する知見や着物の市場について詳しくないと、適切な価格で買い取ることは難しいでしょう。
そのため、着物に詳しいバイセルにまずは査定を依頼して、お持ちの志村ふくみの価値を把握することから始めることをおすすめします。
状態が良いこと
すべての着物に共通して言えることですが、状態のよい着物ほど高い価格で買い取ってもらえる傾向にあり、志村ふくみの着物も例外ではありません。
志村ふくみの着物や帯は丈夫な作りをしている紬織りですが、使用している生地はデリケートな絹(正絹)です。
シミ・カビ・虫食いの被害に遭いやすい生地であるため、買取に出す前には状態を確認しておきましょう。
例えば、一度でも袖を通した場合は汗や食べこぼしが付着し、シミ・カビ・虫食いの発生原因になります。
今でも押し入れの中で保管している場合は一度取り出して、着物や帯の状態を確認するようにしましょう。
汚れが付きやすい箇所についてご説明します。
着物で確認すべき箇所
一度でも袖を通している着物の場合は、特に以下の部分に汚れが付きやすいので入念に確認するようにしましょう。
・衿(えり)首まわりを囲んでいる部分です。衿まわりの汚れの原因は、汗・皮脂汚れ・ファンデーションなどが挙げられます。
・袖口(そでぐち)袖から腕を出すために開いた部分のことです。腕を振ることで手首周辺の皮脂が付着することで汚れの原因になります。
・裾(すそ)着物の一番下の部分です。地面と一番近い部分のため、泥や雨水などが付着してしまう可能性がある部分です。時間が経つにつれて泥・雨水の汚れは取れにくくなります。
・前身頃(まえみごろ)着物の前部の身頃です。食べこぼしなどが付着しやすい部分のため、着用時から気を付けていないと思いもよらないシミができてしまう可能性があります。
帯で確認すべき箇所
帯の状態を確認する際は裏地を入念に確認をしましょう。
帯の裏地は着物と接触する部分であるため、蒸発した汗が帯の裏地に付着してしまっている可能性があるためです。
もちろん表地側の汚れも査定額に影響する部分であるので、忘れずに確認するようにしましょう。
なるべく早く買い取ってもらう
着物や帯は、定期的なお手入れを行っていれば経年劣化の進行を遅らせることはできますが、完全にシミやカビの発生を食い止めるのは非常に難しいとされています。
そのため、買取を検討されているようでしたらシミやカビが発生する前に買取をすることをオススメします。
また、着物の種類によっては季節によって買取価格が変動することがありますが、適切な時期を待つまで手入れの手間や、経年劣化のリスクを考慮に入れたとしても、なるべく早めに買取をした方がお得になる可能性があります。
帯などの付属品も一緒に査定してもらう
志村ふくみの作品は着物が有名ですが、帯も制作しています。
着物以外に志村ふくみの帯もお持ちでしたら、着物と一緒に査定に出しましょう。
仮にお持ちの帯が志村ふくみの帯でなくとも、せっかくの査定の機会ですので、一緒に査定をお願いしましょう。
一度の査定でお持ちの着物・帯の価値を把握することもできるので、査定額に満足できればその場で買取もしてくれます。
また、帯留や和装バッグなども中古の着物市場では人気の商品ですので、着物や帯と一緒に査定に出すことも忘れないようにしましょう。
志村ふくみとは?志村ふくみの着物を買い取ってもらう時に知っておきたい情報を完全網羅!:まとめ
人間国宝・志村ふくみの経歴から着物の特徴についてご紹介しました。
シングルマザーとして2人の子供を持つ傍らで、自身の染織技術を確立させた彼女の作品は、著名人にも愛される魅力あふれる草木染めの着物・帯をつくり続けています。
そんな多くの着物ファンを抱える志村ふくみの作品であったとしても、買取方法について気を付けないと査定額に影響する可能性があります。
今回の内容をご参考に、志村ふくみの着物買取をしていただければと思います。
より詳しい情報を知りたい方はこちら
着物買取をもっと見る
こんなコラムも読まれています
より詳しい情報を知りたい方はこちら
着物買取をもっと見る