甲田綏郎の着物を買い取ってほしい！相場や高く売るポイントを知っておこう

甲田綏郎（こうだ よしお）は、藩政時代から伝わる格上の袴「精好仙台平（せいごうせんだいひら）」を手がける人間国宝です。

フィギュアスケート選手の羽生結弦が国民栄誉賞授与式（2018年）で着る袴を贈ったと話題になりました。

着物界でも価値が高いとされる甲田綏郎の袴は、場合によっては買取査定で高値が付くことがあります。

本記事では、甲田綏郎の着物の買取相場や売れやすい作品、高く売るポイントを解説しますので、査定前にぜひご一読ください。

「仙台平」の人間国宝・甲田綏郎とは

甲田綏郎は、1929年に宮城県仙台市に生まれました。

父は重要無形文化財「精好仙台平」の研究、かつ伝承に励んでいた甲田栄佑です。

甲田綏郎はその父に師事し、1970年には本場仙台平の工場を継承します。

その翌年、甲田綏郎の袴が礼宮文仁殿下（現・秋篠宮文仁親王）のお買い上げとなりました。

1976年には宮城県から指定無形文化財保持者に、2002年には国から重要無形文化財「精好仙台平」保持者に認定されています。

甲田綏郎は、日本伝統工芸展で数々の入選・受賞を果たし、2003年には黄綬褒章を受章します。

2006年に博多織デベロップメントカレッジ学長に就任し、2019年には日本工芸会の正会員に認定され、伝統文化の継承と育成に励んでいます。

仙台平ってどんな織物？

「仙台平」は「最高の袴地」とも称される絹織物です。

甲田綏郎が受け継いだ、宮城県仙台市の「合資会社仙台平」でのみ作られている貴重な作品です。

江戸時代より代々藩主の支援を受けながら伝わった仙台平は、第二次世界大戦の贅沢品禁止令により、甲田綏郎の父である甲田栄佑のみが技術保持のために少量を生産し続けていました。

また、その仙台平を作る技術を「精好仙台平」と言います。

仙台平は「草木染色」と生のままの生糸「無撚濡れ緯糸」を用いて特殊な打ち込み法で織られます。

仕上がりは、折り目が立って綺麗に形が整う、気品ある袴地になります。

主に無地や縞模様が多く、縞模様は「霜降り」とも呼ばれます。

甲田綏郎の袴の買取相場

甲田綏郎の袴は、人間国宝が手がける仙台平として、買取市場でも高い評価を得ています。

それは中古品でも例にもれず、ネットオークション等では希少品が10万円前後で出品されていたり、実際に2～5万円前後で取引されている袴もあります。

買取においても、人気のある色・柄などであれば数万円から十万円前後の相場が見込めるでしょう。

甲田綏郎の袴は中古品であっても値が付くことが多いので、お持ちの場合は一度買取査定に出してみることをおすすめします。

甲田綏郎の売れやすい作品

甲田綏郎の手がけた袴であれば、基本的には値が付きやすいとされています。

しかしながら、中でも特に売れやすいのは有名なものや人気の柄の袴などです。

甲田綏郎の有名作品と言えば、第56回（2015年）東日本伝統工芸展出品作品の「曲水」、第66回（2019年）日本伝統工芸展出品作品の「雪聲（せっせい）」などが挙げられます。

ほかにも「蓬莱山」「瑞光」「嘉祥」「鳳舞」「豊穣」「久寿」などの作品もあります。

また、甲田綏郎の作品には、反物・袴・座布団カバー・テーブルセンタークロスなど多岐にわたり、着物買取業者ではどれも買取対象になることがほとんどです。

お持ちの袴がどの作品かわからないなどという場合は、着物に熟知した買取業者の査定士に見てもらいましょう。

甲田綏郎の袴を高く売るポイント

甲田綏郎の袴は、重要無形文化財「精好仙台平」の保持者の作品として、価値の高いものとされています。

買取査定では、作品によっては高額買取も期待できるので、少しでも高く売るポイントを押さえておきましょう。

・証布や落款がある

・汚れや穴のない綺麗な状態である

・着物を見極められるバイセルに査定を出す

それではそれぞれ詳しくご紹介します。

証布や落款がある

甲田綏郎が手がけた袴には、作家名が筆書きされ落款が押された証布（証紙）が付くことがほとんどです。

落款は作家ごとに作られている印鑑で、押されることでその作家が手がけた作品という証明になります。

甲田綏郎ほどの人気作家になると、偽物の作品なども出回ることがあり得ます。

そこで、査定時には証布などを揃えておくことで本物であることの証拠になり、査定額アップにつながります。

査定前には、今一度お持ちの袴に証布があるか落款が押されているか確認しておくと良いでしょう。

汚れや穴のない綺麗な状態である

甲田綏郎の袴や反物は、中古品でも買い取ってもらえることが多いですが、中でも綺麗な状態のもののほうが高値が付きやすいです。

長年保管していると、変色やシミなどの汚れ、虫食いなどの穴が見られることもあるでしょう。

ただし、これらは自分で修復しようとすると反対に生地を傷めたり、状態を悪化させる恐れがあります。

そうなれば査定額も下がってしまうので、少し良くない状態の作品でもそのまま査定に出すことをおすすめします。

また、経年劣化によって今より状態が悪くならないうちに、なるべく早めに査定に出すのが得策です。

着物を見極められるバイセルに査定を出す

人間国宝である甲田綏郎が手がける袴は、着物買取に力を入れているバイセルをご利用ください。

バイセルであれば、着物の買取実績や専門知識が豊富な査定士が在籍しているため、お持ちの作品をしっかりと見極めて価格に反映いたします。

査定料・キャンセル料も無料なので、「持っている甲田綏郎の袴の価値が知りたいだけ」といった場合にも気軽に利用していただけます。

袴を持ち運ぶのが面倒であれば、無料で依頼できる出張査定の利用が賢明です。

家にいるだけでお持ちの作品の価値を知ることができ、納得出来たらそのまま買い取ってもらうことも可能です。

まずは、メールか電話で気軽にご相談ください。