藤田喬平のガラス工芸の買取価格は高い?代表作や高価買取のポイントを解説

藤田喬平(ふじたきょうへい)は、日本の現代ガラス工芸を代表する作家です。
ガラスが生きているかのような躍動感と、日本の伝統美を生かした色彩や装飾は、多くのファンから愛されています。
骨董品買取市場でも藤田喬平のガラス工芸は非常に人気が高く、高価買取されるケースも少なくありません。
本記事では、藤田喬平作品の特徴や代表的な作品群、買取市場で高く売れる理由、高く売れやすい藤田喬平作品の特徴、藤田喬平のガラス工芸を高価買取してもらうためのポイントなどについてご紹介します。
※本記事の内容は、必ずしも買取価格を保証するものではございません。予めご了承下さい。
目次
藤田喬平とは
藤田喬平(1921-2004)は、日本の現代ガラス工芸を代表する作家です。
日本のガラス工芸を世界的なレベルに押し上げた巨匠として知られています。
現在の東京都新宿区に生まれた藤田喬平は、東京美術学校(現・東京藝術大学)で彫金を学び、その後ガラス工芸の道に進みます。
岩田工芸硝子に入社してガラス工芸の技術を習得したのちに独立し、1960年代以降は高島屋を中心に毎年個展を開催するなど、国内外で高い評価を得ます。
1970年代に入るとガラス工芸の伝統的な中心地であるイタリアのヴェネチアで制作を行うなど、海外でも積極的に活動しました。
ヴェネチアの伝統的なカンナ文様ガラスの技法(色ガラスの棒を組み合わせて溶かし、吹き竿で吹くことでガラス全体にストライプ状やレース状の美しい文様を施す技法)を研究して取り入れると、日本の代表的なガラス作家として国際的な評価を受けるようになりました。
1997年に文化功労者として表彰され、2002年にはガラス工芸家として初めて文化勲章を受章するなど、まさに日本の現代ガラス工芸の第一人者と呼ぶにふさわしい存在です。
そんな藤田喬平の作品は、宮城県の藤田喬平ガラス美術館など、いくつもの美術館で見ることができます。
藤田喬平の作風
藤田喬平は、型を使わずに吹き竿で息を吹き込みながらガラスを膨らませる「手吹ガラス」の技法を得意としています。
手吹きで生み出される藤田喬平のガラスには、ガラス特有の瑞々しい透明感と、漆器のような重厚な艶が両立しています。
これは、藤田喬平本人が「絶えず動いていて、それが固まっていく瞬間がガラス」と語っているように、ガラスの生命感を表現することに情熱を注いだ結果だと言えるでしょう。
また、藤田喬平の作品は日本の伝統美を現代的な感覚で表現しているのが特徴で、「現代の琳派」とも評されています。
鮮やかな色ガラスや複雑な文様を組み合わせる、金箔やプラチナ箔をガラスの表面に付着させるなどの技法により、絢爛豪華な装飾を実現しています。
さらに、ヴェネチアで研究したカンナ技法を藤田喬平独自の感性で用いることで、流れるような曲線や豊かな色彩を持つ軽やかで優美な作品となります。
藤田喬平のガラス工芸の買取価格は高い?高く売れやすいポイントとは
文化勲章受章者であり、日本の現代ガラス工芸を代表する作家である藤田喬平の作品は、骨董品買取市場でも非常に高い人気があります。
美術館に収蔵されているものなど貴重な作品も多く、買取市場に出てくることがあれば非常に高く買取される可能性のある作家だと言えるでしょう。
藤田喬平のガラス工芸の中でも骨董品買取市場で高く買取されやすいのは、「飾筥(かざりばこ)シリーズ」「ヴェニスシリーズ」などの人気シリーズの作品です。
また、大規模な展覧会に出品されたものや、美術関連の雑誌・本に掲載されたものなどの有名作品は高く買取される可能性があります。
藤田喬平だけでなく、ガラス工芸の買取では有名作家の作品ほど買取相場が高くなりやすい傾向があります。
以下のページでは、有名作家の作品を中心としたガラス工芸のバイセルでの買取実績や、高く売るためのポイントといった買取情報について記載してございます。
参考までにぜひご参照ください。
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藤田喬平の代表作
藤田喬平の代名詞とも言えるのが、押しも押されもせぬ人気シリーズである「飾筥シリーズ」および「ヴェニスシリーズ」です。
実際に、骨董品買取市場でもこれらのシリーズは人気が高く、買取価格も高くなりやすい傾向があります。
ここでは、ガラス工芸家・藤田喬平の代表的な作品として、「飾筥シリーズ」と「ヴェニスシリーズ」についてご紹介していきます。
飾筥シリーズ
「飾筥シリーズ」は、藤田喬平のガラス工芸家としての地位を不動のものにした、最も有名な作品群であると言えます。
単なる実用品の箱ではなく、ガラスという素材で日本の伝統美を極限まで表現した装飾芸術品として世界的に高く評価されています。
海外でも「ドリームボックス」の愛称で広く知られています。
「飾筥シリーズ」の着想は、蒔絵など日本の伝統的な工芸品から得たとされています。
特に、日本の装飾画の流派である琳派の金銀を用いた華やかな表現を、ガラスで再現した点は特筆すべき偉業です。
飾筥シリーズでは、溶けたガラスの塊に息を吹き込み、型を使って箱状に成形する技法が用いられています。
その過程で色ガラスの塊に金箔・銀箔・プラチナ箔を巻き取り、ガラスの熱で溶かし込むように閉じ込めて装飾にします。
箔のひび割れやかすれを意図的に利用して光を乱反射させることで、ガラスの内側から発光するような深みのある輝きが生み出されます。
さらに、色ガラスの小さな粒をまぶすことで、日本の絵画的な色彩も表現しています。
そして、箱の蓋と本体の合わせ目には銀などの金属の縁飾りが施されることが多く、豪華さと品の良さを加えています。
「飾筥シリーズ」の作品のモチーフとしては、日本の自然や古典文学を採ることが多いです。
具体的な作品としては、「紅白梅」「源氏物語」「竹取物語」「龍田」「夜桜」「花吹雪」などがあります。
ヴェニスシリーズ
「ヴェニスシリーズ」は、藤田喬平がガラス工芸の本場であるイタリア・ヴェネチアで習得した伝統的な技法を、藤田喬平独自の感性と日本の美意識で再構築した作品群です。
「ヴェニスシリーズ」の特徴は、色ガラスの細い棒(カンナ)を用いた「カンナ技法」と呼ばれる装飾技法です。
カンナを組み合わせて溶着させ、それを再び熱して吹き竿で吹くことで、ガラスの表面全体に繊細で規則的な文様ができます。
飾筥の金箔や銀箔の絢爛な装飾とは対照的に、ヴェニスシリーズではカンナによる流麗な文様と、多色使いの鮮やかで透明感のある色彩が特徴となっています。
また、手吹きによる自由な造形もあいまって、躍動感と軽やかさのある曲線美が作られます。
「ヴェニスシリーズ」では、花瓶のほか、平皿などの洋食器、徳利やぐい呑みなどの酒器、水指などの茶道具も制作されています。
また、手吹きならではのダイナミックな動きを生かして、オブジェ作品にも応用されています。
ここに挙げた「飾筥シリーズ」「ヴェニスシリーズ」でなくとも、藤田喬平の作品であれば保存状態などの条件によって高く買取される可能性があります。
お持ちの藤田喬平作品の具体的な価値については、ぜひ1度バイセルの無料査定でお確かめください。
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お申し込みフォームへ藤田喬平のガラス工芸を高価買取してもらうためのポイント
現代ガラス工芸の代表作家であり、文化勲章受章者でもある藤田喬平の作品は買取市場でも非常に高く評価されています。
では、藤田喬平の手掛けたガラス工芸を少しでも高く売るためには、どのようなポイントに気をつければ良いでしょうか。
藤田喬平作品を含むガラス工芸の買取において、より高く買取してもらうために知っておきたい3つのポイントをご紹介します。
- 傷がつかないように保管しておく
- 共箱などの付属品を揃えておく
- 入手経路などの来歴を明確にしておく
傷がつかないように保管しておく
藤田喬平を含むガラス工芸の買取では、保存状態が良好である(制作当時の状態をなるべく保っている)ほど高く買取されやすい傾向があります。
反対に、ヒビ・欠け・傷・欠損があるなど保存状態が悪いと、その分だけ買取価格は下がってしまうでしょう。
ガラス製品は大切に扱っていても非常に傷つきやすいですから、傷をつけないために、できるだけ共箱や購入したときの箱に入れて保管しましょう。
また、汚れている場合でも、無理に拭き取ろうとすると金箔などの繊細な装飾が剝がれてしまう可能性があります。
手入れをする場合でも埃を優しく払う程度にしておきましょう。
共箱などの付属品を揃えておく
藤田喬平は超人気作家ですので、「間違いなく本人の作品である」という信頼性があれば高く売れる可能性も高いです。
その点で重要になるのが、作品本体に入っているサインや、共箱などの付属品です。
藤田喬平の作品では、作品の底部に「Kyohei Fujita」という掻き銘が入っている場合があります。
また、共箱にも「喬平作」「藤田喬平」などの署名と印章が入っている場合があります。
これらの情報は「本物の藤田喬平作品である」という証明になるため、買取市場での信頼性が高まるでしょう。
その結果買取市場での需要が増し、より高く買取してもらえる可能性があります。
鑑定書や保証書などの付属書類も同様で、付いていることで買取市場における信頼性が増し、より高い価格での買取につながる可能性があります。
共箱や鑑定書などの付属品がある場合には、作品本体と併せて大切に保管しておきましょう。
入手経路などの来歴を明確にしておく
藤田喬平をはじめとした骨董品の査定では、買取市場における作品の信頼性のために「どこで手に入れたか」「いつ購入したか」「誰から譲り受けたか」など購入に至るまでの背景が確認されます。
「業界で信頼されている専門店で購入した」「〇年△月の展覧会に出品された」などの来歴は、作品の価値を判断するうえでも重要な情報になります。
そして、その来歴を証明する書類等があればさらに信憑性が増し、買取市場における信用度が増すことでより高く売れるかもしれません。
入手した経路や時期、展覧会への出品歴や図録への掲載歴といった記録がある場合には、処分せずに大切に保管しておきましょう。
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